m-美術館・博物館巡り Feed

2024年2月26日 (月)

巡礼 玲愛 詩絵賛歌 in Sagan

最初に言葉ありき

 《新約聖書「ヨハネによる福音書」第1章から》創世は神の言葉(ロゴス)からはじまった。 言葉はすなわち神であり、この世界の根源として神が存在するという意味である。

 聖書の言葉にあるように、絵を描くにも、最初のイメージを言葉で表して、それを具現化する。その言葉の想像力も画家の大きな才能であると思う。詩を詠う、そこから絵を生む出す。その流れで作品を生み出すのは、画家にとって必要な才能だ。

 玲愛さんの名付けるキャプチャーは、夢の世界に誘う。詩を詠うと同じである。彼女はその詩からイメージを膨らまして絵を描く。キャプチャーは、絵の命なのだ。

 

 玲愛さんは俳句も詩の朗読も好きで、それで言葉を磨く修練をしているようだ。それが絵のキャプチャーに現れている。並みの画家の付けるキャプチャーとは少し世界が違う。キャプチャーも絵の一部である。

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「玲愛 作品展 childhood」開催中。in 川原町 Gallery Sagan、2月27日まで

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 抱きしめる木 

 

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  春の酩酊       アクリル    455×970  mm

 

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 まだ夢をみられますか

   アガパンサス族(南アメリカ産)  花言葉は「愛」、「恋愛」

 

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 優しくあるために   アガパンサス族(南アメリカ産) 

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2024-02-26  久志能幾研究所通信 2834号  小田泰仙

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著作権の関係で、無断引用を禁止します。

2024年2月10日 (土)

龍は強し、されどゴキブリには弱し。大事な娘を守る in Sagan

 

 Saganで購入した中島法晃さんの龍の絵は、キャンパスに画かれた裸の状態であった。そのままではゴキブリに喰われる恐れがあった。ゴキブリは日本画の素材が大好物である。油断すると、画材が喰われてしまう。龍の画の一部が喰われれば、その芸術的価値が台無しとなる。

 山路徹先生の助言で絵を特製のガラスケースに入れた。特製のガラスケースの製作は山路徹先生にお願いした。娘のような大事な「龍」の命を守りたいという親心からの対処である。

 

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    ガラスケース内「 箱入り龍?」に変身 

  大事なお宝の娘です。虫に食われてはなりません

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 「箱入り龍」になる前の「自由奔放な龍」

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脚下照顧

 理想に燃えて驀進して、天に駆け上がるのが昇龍である。しかしゴキブリみたいな雑事に足を取られて、天に昇る前に、墜落してしまう場合もある。それは雑事を疎かにしたためだ。危機管理が出来ていなかったためだ。まず足元を固めてから飛び立とう。脚下照顧でいこう。

 

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基礎大事

 家を建てるのも同じだ。大邸宅を建てても基礎、土台に手抜きがあると、地震で倒れてしまう。

 自分自身も人間性という基礎部がしっかりしていないと、少しの事件で鬱になってしまう。病気になってしまう。エリートと呼ばれる人たちは挫折を知らないから、少しの躓きで、全てを失ってしまう。雑草の逞しさが必要だ。命は基礎体力がベースだ。

 

命大事

 自分の免疫力が不十分だと、コロナや癌になってしまう。日頃ゴキブリのような雑菌に慣れていないと、免疫機能が育たない。今の社会は抗菌をやり過ぎて、免疫機能を弱くしている。

 万全の準備で受験勉強をしたのに、健康管理が不十分で、試験当日に風邪を引いて、実力が出せなかったのは、風邪への危機管理がなかったのだ。命の保全が不完全なのだ。

 

天才薄命

 天才と噂の高かった芸術家が、若くして夭逝したり、自殺をする事例が多い。その天才が健康に気を配らなかったのが最大の原因だ。健康とは体と心の健やかさをいう。芸術の才能よりも命が大事なのだ。天才こそ心の健やかさを大切にせねばならぬ。

 

無敵のゼロ戦

 第二次世界大戦の初期、世界最強の戦闘機ゼロ戦は、無敵で昇龍のような勢いがあった。しかし、ゼロ戦の防備の弱さを米軍に知られ、昇龍のような強さが、失墜した。日本軍がパイロットの命を軽視した防御構造の弱さをゴキブリは見逃さなかった。戦いでは、パイロットの命の保護を最優先にすべきなのだ。

 戦う為、万全を期したつもりでも、たった一つの不備が、身内に巣くうゴキブリとなり命を奪う。まず命を守る、それが最優先だ。そのために死んでもいいから、健康管理である。

 

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 スミソニアン航空宇宙博物館 で展示されているゼロ戦

         1997年8月  著者撮影

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2024-02-10  久志能幾研究所通信 2824号  小田泰仙

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2024年1月31日 (水)

南海トラフ巨大地震、亡国ゴキブリ議員の跋扈

 

 先日、Saganで入手した中島法晃さんの「龍」の画を壁に飾っていたら、その壁の下にゴキブリの死骸が転がっていたのが発見した。それを山路先生が見て、「このままでは、日本画の龍がゴキブリに喰われてしまう」と警告された。要は絵が虫食い状態になる恐れである。ゴキブリは日本画の素材が好物とのこと。それで、保護のため龍の絵をガラスケースに入れることになった。

 出来上がったケースは、まるで「箱入り龍」(箱入り娘?)で少し窮屈のようになってしまったが、致し方ない。今後、展示方法はケースを含め、考え直したい。ゴキブリに大事な絵を喰われるよりは、対策が先である。

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画竜点睛を欠く

 それで、画龍油虫、画竜点睛を欠く、日本政府の巨大地震対策の不備に考えが及んだ。要は日本は、経済発展ばかりに力を入れて、守りの防災を疎かにしてきた。今のゴキブリ国会議員は利権と裏金が大好きで、それを貪るのに夢中になって、防災を放置した。能登半島地震の惨状が、それを示している。

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 「箱入り龍」になる前の「自由奔放な龍」

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 箱入り龍?に変身  大事な箱入り娘です。
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砂上の楼閣

 日本経済は落ちぶれたと言われるが、中国のGDP統計水増し発表のウソもあり、ドイツ経済もまやかしがあり、日本はいまだ世界第二位の経済大国である。

 しかしそれは砂上の楼閣である。100年毎に一度起きている南海トラフ巨大地震が迫っており、それが起これば、砂上の楼閣はひとたまりもない。その被害規模は、東日本大震災の10倍と予想される。

 南海トラフ巨大地震で220兆円の損害、死者は32万人が出ることが予想される。そのために100兆円規模の防災対策が必要だ。それでその4割は減災できる。やるかやらないか、だけの問題である。

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防災予算の減額

 ところが、日本の防災予算は平成26年(2014)をピークに減少を辿り、8年後の令和4年には平成26年の半分になり、昭和53年(1978)と同じレベルである。つまり45年前の水準まで下落している。

 南海トラフ巨大地震が迫っているのに、日本政府の予算組みは狂気の沙汰である。極楽とんぼの極み、ゴキブリ跋扈の有様である。要は、役人や政治家のゴキブリが防災予算をかじってしまったのだ。役人や政治家のゴキブリは、龍の画をかじるゴキブリのように、大事な防災予算を喰っているのだ。

 

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令和4年版 防災白書|附属資料33 年度別防災関係予算額 : 防災情報のページ - 内閣府 (bousai.go.jp)

 

 

今度は戦争だ

 過去の太平洋戦争で320万人の日本人が亡くなった。その人災を思えば、南海トラフ巨大地震の準備にカネをかけて準備はできる。

 太平洋戦争(日中戦争を含む)の名目上の戦費総額は約7600億円。 日中戦争開戦時のGDPは228億円で、戦費総額のGDP比率を計算すると、33倍になる。国家予算に対する比率では280倍となる。

 

 南海トラフ巨大地震の来襲は、日本有史以来の大戦争である。今までは、こんなにも各地に都市が発達していなかった。だから過去の巨大地震での被害規模は日本経済規模に比べれば小さかった。今はその砂上の楼閣といえる都市の規模が多数で、巨大になっている。その対策に、国家予算と同額の100兆円レベルの投資が必要だ。10年計画で、毎年10兆円を投入するだけだ。

  誤ったコロナ対策で300兆円を無駄遣いした岸田政権である。その気になれば100兆円の捻出は、容易である。早く岸田政権の終わりを望むだけである。有言実行の指導者を期待したい。

 それを阻害するのは、パーティー券での裏金で蠢く利権優先の国賊議員たちである。無為無策の岸田政権である。ゴキブリやがん細胞のような議員を排除しないと、日本の未来は暗い。国民がしっかりと目を開いて国賊議員を選挙で排除することだ。

 私は、日本国を看取りたくはない。

 

2024-01-30  久志能幾研究所通信 2813号  小田泰仙

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2024年1月22日 (月)

巡礼 平田晴之介 作品展 in Sagan

 

 平田晴之介 「Landscape」展

 岐阜市川原町 Gallery Sagan

 2024年1月12日~1月30日 11:00~17:00

                   定休 水・木

 

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 世間に迎合して、売れる作品を作成するのは、芸術活動ではないようだ。そういう点で平田さんの作品は芸術作品である。確かに何か惹かれるものがある。

 

作品を作る理由

 「なぜこういう芸術作品を作るのか?」と私は作家にいつもの質問をする。しかし、いつもの「作りたいから作る。伝えたいメッセージはない」と困った回答がほとんどである。多くの芸術家の回答は、「画きたいから画いた」である。芸術家は息を吐くように作品を作る。政治家は息を吐くように嘘をつく。それに比べれば、真摯に本音を語ってくれる芸術家と話し合うのは楽しい。

 

 

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 作家の平田晴之介さん

平田晴之介 略歴

1993年生まれ

2021年 桑沢デザイン研究所卒業後

東京にてフリーのグラフィックデザイナーとして活動

東京TDC入選

タイポグラフィ年鑑入選等

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製作工程

 平田さんの作品は、デジタル作品でありながら、デジタル複製を許さない。一点一点サインをして一点ものである。色の変更やオリジナルの写真の形状の変更はしない。

 デザインを加えるのは、写真のピクセルの形状だけを変更するという。そのやり方の説明を受けたが、私にはよくわからなかった。次回お会いした時、詳しく聴く予定である。

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製作過程

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  オリジナル画像

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 一次加工後

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 完成後 部分

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  完成後 部分

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  完成画像

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芸術品とは

 芸術家には何かを他人に伝えたいという意思はないようだ。ピカソの「ゲルニカ」は芸術ではないという話しを聞いた。「ゲルニカ」は、ピカソが戦争の悲惨さを多くに人に伝えたいという啓蒙・宣伝画である。だから芸術作品ではないという説である。

 芸術家はそんな俗世間?の下世話?な軋轢を離れて、ただ芸術家が感じたことを表現した「現象」のようだ。

 

 それを「何の目的で画いたの?」という俗物からの質問には芸術家は答えられないのが現実のようだ。「なぜ山に登る?」、「そこに山があるから」との禅問答のようだ。

 芸術はただ見て楽しめばよいようだ。裸婦の絵画でも、目的はなく、ただ美しい姿を残したい、それと同じようだ。

 

真の芸術家・ゴッホ

 ゴッホは絵を売るために絵を描かなかった。描きたい絵を描いた。ゴッホの絵は、時代が変わってから世間の価値観が変わり、やっと大衆に受け入れられた。カネに目ざとい画商によって値段は異常に吊り上げられた。今でも私はゴッホの絵の良さが分からない。カネを積まれれば家に飾ってもいいが、カネを出してまでして家に飾りたくない。幸い、庶民が買える値段ではないので、買おうとも思わない。またゴッホの絵は和室の私の居間には合わない。それが名画かどうかは別の価値観である。俗物の私は、「ゴッホの絵は(私には)名画ではない」と言うしかない。

 

 小休止

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 Sagan の喫茶室で見つけた素敵な猫

 「手紙を届ける猫」

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2024-01-22  久志能幾研究所通信 2807号  小田泰仙

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2024年1月18日 (木)

南海トラフ巨大地震、昇龍の心で対処

 

 南海トラフ巨大地震が襲来して、家が倒壊し、家族を失い、無一文になっても、命さえあり、そこから立ち上がる気力があればよい。それが心身の復元力・耐震力・剛性力である。

 天は自ら助くる者を助く。

 Heaven helps those who help themselves.

 トヨタ生産システム式に言えば、自工程完結である。

 人間社会で生み出したものは、人間社会で解決できる。日本列島に住む以上は、天災を考えて、家の耐震化や都市の防御システムを考えねばならぬ。残念ながら、現在、それが不十分である。でも今から準備すればよい。気づいた時が改革を始める時だ。何事も遅すぎることはない。

 

忍法踏み倒し

 人生でどんな激震に出会っても、心身の耐震力が高ければ、また立ち上がれる。どうせ裸で生まれて裸で死んでいく身である。

 失うものは、この世の夢幻の作り物である。

 色即是空、空即是色

 どれだけ借金を背負っても、命までは取られない。一億円の借金もあの世では空手形である。忍法踏み倒しで、この世をたくましく生きよう。そういうノー天気力が高コンプライアンス体質である。

 大震災に向けて貯めるべきは、どんな状況でも生きていく気力体力、焼け野原で生きていく生命力である。太平洋戦争の敗戦後、日本は焼け野原から奇跡の復興を成し遂げたではないか。そのたくましい精神を思い出そう。

 過去2000年間のスケールで考えれば、日本人として日本列島に住めば、100年毎に南海トラフ巨大地震に遭うのは定期災害である。ご先祖はそれに耐えて、何度も立ち上ってきた。現代人の我々が耐えれないはずがない。

 ただ今の現代人は虚空のシガラミを持ち過ぎている。巨大地震が定期的に襲ってくることを忘れて、砂上の楼閣の財産を作り上げすぎた。先人がここまで津波が来た、という痕跡を残したのに、それを超えて住宅地を作ってしまった。子孫は、先人の戒めを忘れていた。遅くても、それに気が付けば、対策が打てる。そうすれば耐震力が上がる。

 

太平洋戦争と比較

 南海トラフ巨大地震で220兆円の損害、死者は32万人がでることが予想される。そのために100兆円を防災にかければ、その4割は減災できる。やるかやらないかだけである。やってくれる政治家に投票しよう。

 過去の太平洋戦争で320万人の日本人が亡くなった。その人災をおもえば、南海トラフ巨大地震の準備にカネをかけて準備はできる。

 太平洋戦争(日中戦争を含む)の名目上の戦費総額は約7600億円。 日中戦争開戦時のGDPは228億円で、戦費総額のGDP比率を計算すると、33倍になる。国家予算に対する比率では280倍となる。

 南海トラフ巨大地震は大戦争である。その対策に、国家予算と同額の100兆円をかけてもおかしくない。10年計画で、毎年10兆円を投入するだけだ。

 2024年度の防衛予算は、6兆7880億円である。それからすれば10兆円を捻出するのは難しい話ではない。

  それを阻害するのは、パーティー券での裏金で蠢く売国奴議員たちである。がん細胞のような議員を排除しないと、対策が打てない。国民がしっかりと目を開いて売国奴を選挙で排除することだ。

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昇龍の心

 世の中の激震やトラブルに対して、超越した姿が昇龍である。そんな地獄の域を抜け出し、昇天すればよいのだ。どんなに被災しても、心が龍であれば、極楽である。日本で起きる災害は、宇宙根源の理に従って起きることで、アウシュビッツやシベリア抑留のような人間が起こす地獄絵ではないのだ。起こることが確実視されている自然災害を軽視して、それに備えなかったら、鉄槌が下される。

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  昇龍  樋口ナオミ 画    Saganにて

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 中島法晃 画   「楽園」(下側)と「現象」(上側) Saganにて

 

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  中島法晃 画   「現象」部分

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  中島法晃 画  「楽園」部分

 

コンプライアンス

 コンプライアンスとは機械工学用語で、ばね定数の逆数を指す数値である。コンプライアンス値が高いとは、バネが力を受けてもたわみが少ないことを現す。つまり剛性の高さを言う。

 コンプライアンス=1÷【ばね定数】

 船で言えば、横波を受けて傾いても復元する力である。コンプライアンス値が小さいと沈没してしまう。

 パワーステアリングで言えば、小さな石ころを踏んでも、ハンドルを取られず真っすぐ走れる能力である。パワーステアリングは、曲がるのは簡単だが、真っ直ぐに走るように設計するのが難しい。人生も同じで、曲がるのは簡単だ。一事一心一本道で真っ直ぐに走るのが難しい。

 

 要は、コンプライアンスとは、外から力を受けても動かない程度を現す。法律用語でコンプライアンスとは順法精神のことで、下世話に言えば、賄賂をもらっても動かない程度を現す。100万円の賄賂で違法行為を許せば、その人のコンプライアンスは100万円である。

 人のコンプライアンスとは、人生で色んな逆境や賄賂の力を受けても、それに耐えれれば、それがその人のコンプライアンス(耐震能力)は高いと言える。

 

 久志能幾研究所通信  人生のコンプライアンス値

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心身の耐震力向上策

宇宙根源の理に従う

  過去2000年間、100年に一度、南海トラフ大地震が起きているのだから、それに備えるのが心の耐震力の向上である。

 

笑顔でやりすごす

  笑顔こそ、耐震力の現れである。

  笑う門に、龍風が来る。

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健康管理

  死んでもいいから、健康を目指す。健康でないと、逆境に耐えられない。

  そのために免疫力向上を心がける。健康なら、どんな逆境でも乗り越えられる。

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報恩感謝

  どんな辛いことも、前工程は神様、後工程はお客様と考えればよい。神仏から与えられた課題が仕事である。そこから付加価値を生み出すのが自分の責任である。トヨタ生産システムの考えである。

 

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 頭を低く

  エリートは頭が高い。頭でっかちで、頭が高いと逆境に弱い。人間は裸で生まれて、裸で死んでいく。そう達観すれば、何も怖くない。

 家の屋根に重たい太陽光パネルを載せると、地震の際、倒壊の恐れが出る。それと同じである。

 

転ぶ練習をする

  自転車が早く上手くなる秘訣は、沢山転ぶこと。それは転んで立ち上がる練習である。辛い目や失敗を多く経験して心を柔らかく(柔軟に)しておく。失敗を経験として捉える。失敗を試行錯誤の一つとして捉える。そうすれば失敗が苦でなくなる。失敗して泣いた数だけ、心のコンプライアンス値が高くなったと思う事

 

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 転んでもよい、泣いてもよい、感情に揺さぶられてもよい。大きく振れて、元に戻ればよい。もとに戻る力が耐震力だ。戻らないと、そのまま鬱病になって人生が終わってしまう。それの耐力の大きさがコンプライアンス値であらわされる。

 

ヴァーサ号

 スウェーデン海軍のヴァーサ号はグスタフ2世アドルフの命によって1626年起工された当時世界最大の戦艦である。ヴァーサ号は、高さ52m、長さ69m、重量1200トン、10枚もの帆を掲げる3本のマストの戦艦であった。64の大砲が装備されてた重量級の戦艦である。

 ヴァーサ号は処女航海に出て1300mほど走行して、横風に煽られ、バランスを崩し、湾内で沈没した。戦わずして沈んだので、平和を愛するスウェーデンを象徴する戦艦である。

 沈没原因は、頭でっかちの船体構造にあった。要は船のコンプライアンス値が低かったのだ。まるで頭でっかちのエリートが社会で失敗するのと同じ構図である。

 私は1985年、このヴァーサ号博物館を訪れ、多くのことを学んだ。

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  写真は、WASA 公式ガイドブックより引用
 

 

2024-01-13  久志能幾研究所通信 2805号  小田泰仙

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2024年1月17日 (水)

高観、昇龍が見る世界観

 

 高い位置、高い精神状態でないと見えない世界がある。小さな子供が見る世界と、大人が見る世界は違う。小さな子供(小人(ことな))が見る現象は表面的なことだけである。それに対して大人が見る世界は全く異なる。大人はその現象の向う側にダイヤモンド(智慧・知恵)を発見する。

 「観」という漢字の成り立ちは、コウノトリから見る目である。

 人間より、鳥よりも高く昇る龍が見る世界は、次元が違う。昇龍は高観を持って、この世の真実を俯瞰する。

 

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「観/觀」という漢字の意味・成り立ち・読み方・画数・部首を学習 (okjiten.jp)

https://okjiten.jp/kanji643.html

 

龍の目

 ある時、アインシュタインはエリザベス女王に問うた。「もしこの崖から飛び降りたら、どうなるでしょうか」と。エリザベス女王は、そんなことをすれば死んでしまうと思ったが、アインシュタインは、生死には眼中になく、純粋に物理学だけを考えていた。墜落時には無重力状態になる。彼はその状態を知りたかったのだ。彼に思考は龍になった。天才の思考は、凡人では思いつかない。常人よりも高い精神性で物事を考える。それが龍である。そしてアインシュタインは相対性原理を発見してノーベル賞を取った。龍がダイヤモンドを手にしたのだ。

 

 地獄であった強制収容生活が、実は極楽に行くための修行であったことを発見するのが昇龍である。まるでアウシュビッツから生還したフランクルの心境である。かれはこの試練が人生で何か意味があると信じて強制収容所生活をすごした。

 

  昇龍がガンの発症で見るのは、ガンという「病」の事象ではなく、ガンを発症させた自分の「気」であり、ガンになった真因である。多くの人は「病」だけに目を囚われる。龍の眼で見なければ、「気」は見えない。がんを突然の災難と考え、「なんで私だけが」と嘆き、治療は医者任せ、世を儚み、家に閉じこもって、ますます病状を悪化させる。昇龍の眼で、がんになった真因を探し、それの対策を打つ。それが高観での治療である。

 何でも元を絶たなきゃダメなのよ。なぜガンになった?

 なぜ何故を5回繰り返して、真因を探し、がんと向き合おう。それがトヨタ生産システムの考え方である。

 ガンは、自分生産工場が、間違った生産工程で生み出した不良品である。ガンの再発防止は、その間違いを正せばよいだけ。

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  昇龍  樋口ナオミ 画    Saganにて

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 中島法晃 画   「楽園」(下側)と「現象」(上側) Saganにて

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2024-01-16  久志能幾研究所通信 2804号  小田泰仙

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2024年1月11日 (木)

飛龍 地獄を楽園に変える in Sagan

 

現世の地獄

 地獄はあの世にはない。極楽も同じである。今の現世が地獄であり、極楽なのだ。現世を地獄にしているのは、人間の強欲、支配欲で、すべては人間の業からの結果である。

 どんな人間でも条件が整えば、極悪非道のことを平気で成し遂げる。ナチスのアウシュビッツ強制収容所で約100万人のユダヤ人が虐殺された。直接、手を汚したのは、平凡なドイツ国民である。家庭では良き父親であった。彼らは毎週日曜日、教会に行き美しい声で讃美歌を歌う敬虔なキリスト教徒である。人間社会は、いつの時代も地獄を作り出す。それが戦争の時に顕著に現れる人間の業である。

 

 お釈迦様はあの世が有るともないとも言わず、ただ精進せよ、とだけ言い残されて入滅された。地獄極楽の話は、後世の弟子が仏教を広げるために、作り上げたおとぎ話である。嘘も方便である。実際は、現世が地獄極楽なのだ。

 

蓮の花とわさび

 その人間社会の地獄の泥沼の中に咲く花こそが、蓮の花(佛の心)である。強欲の渦巻く泥沼の中に、蓮の花を咲かせるのが龍の力である。蓮の華を咲かせた龍は、昇龍となって翔ぶ。その龍の正体は、昇華された高尚な自分の精神である。その姿こそが飛龍であり、昇龍である。

 

 蓮の華に対比されるのが、ワサビである。ワサビは清らかな水の中にしか生息できない。まるで純粋培養されたエリートの育て方そのものである。真の佛は泥沼から生まれる。

 

アウシュビッツ強制収容所で

 第二次世界大戦中、精神科医のフランクルは、生存率0.052%の地獄のアウシュビッツ強制収容所で生き延びた。彼が生き延びるために取った行動は、

 

働ける体であるように見せる

  働ける状態でなければ、自動的にガス室行き

常に若く見えるように、立ったり歩いたりする時は背筋をピッと延ばしていた。

  若く見えるように髭を毎日剃った。

  最後のパン一切れを人に与えても、ガラスの破片で髭を剃ってもらった。

病気にならない   病人になれば、自動的にガス室行き

常に未来を信じる

  近い将来、講演会で自分が演説している姿を思い浮かべた。

収容所での苦しみは意味があると認識

  無意味だとすると生きることの価値が無くなる

愛する人との魂での会話

感動を失わない

  沈みゆく太陽の夕焼けの風景に感動

ユーモアを失わない

  自分を見失わない魂の武器

 

 彼は戦後、アウシュビッツ収容所での生活を『夜と霧』という著書で紹介して、生きる意味を世界に問うた。彼の精神は龍となり、世界に飛んだ。

 

彼がアウシュビッツで得た人生の結論

 生きるとはつまり、(生きる義務を引き受ける行為)

   ・生きることへの問いに正しく答える義務

   ・生きることが各人に課す課題を果たす義務

   ・時々刻々の要請を充たす義務

 苦しむとは何かをなしとげること

 

今の生の意味

 私の父は戦後、シベリアに強制抑留をされた。父が生き延びて帰国してくれたので、今の私の生がある。アウシュビッツ強制収容の話は他人ごとではない。シベリア抑留の死亡率は10%と言われるが、シベリア抑留の当初は、ソ連側の準備不足で死亡率80%であったという。父の弟の叔父はシベリアの土になった。従弟は父の顔を知らない。

 

「辰づくし」展

 昨年末まで、Saganで開催されいた「辰づくし」展で、中島法晃師の「楽園」と「現象」を入手した。強欲が渦巻く泥沼の現世を「楽園」、飛龍の姿を「現象」と表現された中島法晃師の高観に脱帽である。

 龍は想像の動物であるが、確かに龍とは、己の精神状態を表す「現象」である。

 

 久志能幾研究所通信  志を持て!龍になれ 孤龍興雨 in Sagan

 

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 中島法晃 画   「楽園」(下側)と「現象」(上側)

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  中島法晃 画   「現象」部分

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  中島法晃 画  「楽園」部分

 

 

2024-01-11  久志能幾研究所通信 2801号  小田泰仙

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2024年1月 9日 (火)

昇龍力 亀山を大龍壁に変える 43inchモニター

 

 1月6日、13年間使ったシャープ亀山モデル32インチTV(PCモニターとして使用)を、43インチ4KのソニーTVに更新した。

 これは年末年始に何かに憑かれたようで(龍に憑かれた?)、数日迷って、購入を決めた。

 今まで使ったシャープTVは、当時の名機で、フルハイビジョンで当時価格11万円。

 今回のソニーのモニターは、それより2割ほどしか変わらない値段で、43インチになり、4Kとなって情報量が格段に増えた。テレビは映さないが、YouTubeは見る。

 これは樋口ナオミさんの「昇龍」を書斎の東壁に掛けたご利益のようだ。それで気持ちが上向きになった?

 

  

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  今回更新 ソニーの43インチモニター

  机は手元側に10cmほど広げた。

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 更新直前の姿 シャープ亀山モデル32インチモニター

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  昇龍  樋口ナオミ 画

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巨大な龍

 43インチモニターをまじかで見ると、まるで目の前に巨大な龍の壁が立ち上がったように感じた。画面が圧巻の迫力で感激である。43インチなので文字も大きく見やすい。これは春から縁起が良い。

 

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    目の前に巨大な龍の壁が立ち上がったようだ(眼の高さでの視野)

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 後で調べたらシャープのTVは、偶然、2011年同月同日の1月6日に買った。実に13年間も故障もせず、現役で働いてくれた。感謝である。高くても良いものは長く使えて、結局はお得という証しである。このモニターは、まだ引退はさせず、別の場所で稼働予定である。

 当時は、亀山ブランドの液晶はピカピカのブランドであった。今の惨状が情けない。その原因は、技術者と機密情報を大事にしない経営者、政府の責任である。

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 シャープ亀山モデル32インチTVに貼られたシール

 

当初計画

 当初は、シャープのモニターの後継として、EIZOの32インチの4Kモニター(一台14万円)で、2台を並べる予定であった。それで2台も並べると総額30万円弱もかかり、場所も大きく取り、購入を躊躇していた。

 また32インチの4Kモニターでは字が小さくなり、目の悪い高齢者には辛いのだ。それで43インチの選択である。

 今回、複数台の設置を止めて、一台の43インチのモニターにすることでスッキリした。それもEIZO版単体より安く、2台なら半額以下の激安である。

 

エピソード

 このモニターを設置してくれた配送業者の人からのお叱り?の一言「ソニーの最高機種TVをPCモニターに使うのは贅沢だ。こんなのは初めて見た。43インチなら、普通の人は安価なモニターを使っている」と。

 確かにネットで見ると、メーカ品でなければ3万円台で43インチモニターが手に入る。これはお褒めの言葉として受け止めた。贅沢は敵ではなく素敵だ。

 私も歳なので、大きな作業画面で、効率よく、ストレスなく仕事をして、いい思いをして旅立ちたい。

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2024-01-09  久志能幾研究所通信 2799号  小田泰仙

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2024年1月 1日 (月)

謹賀新年 虎視昇龍 in Sagan

 

 明けましておめでとうございます。

 世の中を虎の眼で俯瞰し、龍が天に昇る勢いにあやかる。

 今年は、「虎視昇龍」を標語に精進します。

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  昇龍  樋口ナオミ 画

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 今年でガン手術後、やっと5年が経った。手術後に担当医より5年後生存率51.6%と宣告された。それから抗がん剤治療の薬物医師とけんか別れをして、真のがん再発防止策を模索して、東奔西走してきた。

 病状を虎の眼で視て、その真因を探し求め、やっと少し体力も回復し、天に昇る準備も出来てきた(昇龍?昇天?)。戒名も授かり、墓誌の刻印もし、看取り士の資格も取った。今はその前の平穏な日々を過している。

 樋口ナオミさんの画かれた「昇龍」を書斎に飾り、それを眺めて英気を養っている。

 

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学び

 今回、がんになって学んだことは、病気を治すには、「病(やまい)」を西洋医学で取り除き、やまいの「気」を東洋医学で治す必要があることだ。一般の人は「病」(病巣)を手術で取り除くだけで、がんになった真因を取り除かないから、またがんが再発する。

 そのためにやまいの「気」を治さねばならぬ。がんと喧嘩腰で闘っては、治る病気も治らない。「がんと闘う」とは間違った考えだ。がんが自分の生き方の間違いを教えてくれた。その間違いを正すのが正しい対処のしかたである。

 また病気を治そうという「気」を持たねば、病気も治らない。死亡率50%の医師の宣告を信じて、医師まかせでは、本当に死んでしまう。それは洗脳だ。医師だってがんがわからない。自分でがんを治す「気」を持つ、死んでたまるかという「気」を持つことだ。

 

 ガンになった真の原因を探し、宇宙根源の理にならい、がんと共生するのが、ホリスティック医学である。私はがんになり多くの学びを得た。それで生活習慣、食事習慣、自然観、人生観を見直すことが出来た。がんになり、多くの出会いがあった。

 人生は出会いの集積であり、縁起である。病気と言う縁にあった。それを毛嫌いするのも、その原因を探求するのも、ご縁との接し方次第である。私はがんに出会い、人生観をかえることが出来た。がんに感謝である。

 

 皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。

 

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2024-01-01  久志能幾研究所通信 2793号  小田泰仙

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2023年12月30日 (土)

虎視昇龍 継続という名の神通力  in Sagan

 

 龍は架空の動物である。青春が実際の年齢を表すのではなく、心の状態を言うのと同じように(『青春という詩』)、龍も己の心の状態を表した現象である。

 

70年、昇龍の如し

 EV化は、ガソリン車ではトヨタに勝てない欧州勢や中国が仕組んだトヨタ潰しの陰謀である。EVは少しも省エネでもないし、脱炭素化でもない。世界の全車がEV化すれば、地球規模でエネルギーが足りなくなり、現代科学技術社会が崩壊する。そもそも全ガソリン車を電気自動車に置き換えようとしても、その電池を作る素材の絶対量が地球上には存在しない。 

 トヨタはEV化が遅れていると非難されていたが、トヨタはそんな批判を聞き流して、虎の眼で世間の愚かさを睨みながら、黙々と次世代の車の開発を進めていた。トヨタは全方位戦略で、ハイブリッド、プラグイン、水素、電気、等と開発を進めてきた。それの努力が実り、自動車メーカ間では、トヨタは昇龍のような状態となった。それはトヨタマンが創業者の社是の精神を守り、愚直に開発を継続した結果である。

 

 10年、偉大なり。

 20年、畏るべし。

 30年、歴史になり。

 50年、神の如し。(中国の格言)

 70年、昇龍の如し

 

Photo.

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  昇龍  樋口ナオミ 画

  

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豊田綱領

一、上下一致、至誠業務に服し、産業報国の実を挙ぐべし

一、研究と創造に心を致し、常に時流に先んずべし

一、華美を戒め、質実剛健たるべし

一、温情友愛の精神を発揮し、家庭的美風を作興すべし

一、神仏を尊崇し、報恩感謝の生活を為すべし

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 「豊田綱領」とは、豊田佐吉の考え方を、豊田利三郎、豊田喜一郎が中心となって整理し、成文化したもの。佐吉の5回目の命日にあたる1935年(昭和10年)10月30日に発表された。

 トヨタグループ各社に受け継がれ、全従業員の行動指針としての役割を果たしている。(トヨタ自動車のHPより)

 

 トヨタはド田舎の名古屋の辺地の車メーカとして、長年、軽視されていた。トヨタは黙々と技術開発に勤しみ、会社創業90年で、世界の頂点に達した。トヨタは3年連続で、世界一の生産台数である。70年前の倒産寸前の状態から見れば、トヨタは昇龍の如くの発展である。

 

トヨタの再生

 トヨタ自動車は、ドッジ不況に苦しみ、労使紛争で1950年(昭和25年)、倒産寸前まで行った。社長の豊田喜一郎が退陣して、再興に向けて豊田自動織機の社長、石田退三が陣頭指揮をとることになった。石田退三は豊田自動織機の社長のまま、すぐに社内を飛び回り徹底的なコストカットを断行した。

 鉛筆は持てなくなるまで捨てずに使い、紙は裏紙まで使う。とにかくお金を1円でも無駄にしない働き方を自らも実践した。絞った雑巾をさらに絞る、とまで揶揄された徹底ぶりである。そんな石田退三を規範として、多くの社員が無駄を極限までそぎ落とし難局を乗り切ろうとした。そんなトヨタに朝鮮動乱の特需が舞い込み、倒産寸前のトヨタ自工を救った。

 会社存亡の危機が去ったトヨタは、その後、愚直にその創業の精神を継続して、70年かけてトヨタ自動車を世界一の自動車会社にした。つまり昇龍した。

 その根底には、質実剛健、神仏を敬い、感謝、報恩の精神があり、全社一丸となって邁進したことだ。

 50年前、私が就職活動をした当時は、「技術の日産、販売のトヨタ」と呼ばれていた。今は、日産は見る影もない。当時の百獣の王は没落して、ゴーンというドラゴンにかじり尽くされた。

 

烏合の衆からの非難

 一時は、日本政府でさえ、地球温暖化の虚言を信じて、トヨタはEV化が遅れていると非難していた。拝金主義に染まった日経新聞では、それを報じる嵐であった。それは日本を貶める売国奴の所業である。それが株価にも表れていた。

 テスラの2022年度の生産量は136万9611台、それに対してトヨタは1072万9298台である。生産規模で10倍の差があるのに、極小メーカのテスラの時価総額がトヨタより大きくなるのが異常である。

 市場は狂っていた。そしてEV化の嘘をバレて、テスラ株の暴落である。そんなことは常識で考えればわかる話だ。その陰でテスラ株を売り抜けて大儲けしたドラゴン(悪の権化)がいる。欲にかられた愚かな民が、地球温暖化の陰謀論者に騙されてテラス株を買わされた。完全なる偏向報道、偏向非難で、世界はドラゴン(悪の象徴)に洗脳された状態である。

 

出来の悪い息子

 最近、トヨタに絡む不祥事が起きている。ダイハツ、デンソー、日野自動車等の事件である。人間の人生も会社人生も同じで、90年も会社業をやっていると、息子の独立、養子縁組等の会社再編成が起きる。

 不祥事の原因は、その息子たちが、親のトヨタの愚直さについていけなかっただけのことだ。

 ダイハツは大阪の名門としてのプライドが高い。その割に実力が無く、トヨタが要求する開発スピードについていけず、不正で国の審査を胡麻化しただけの事件である。それは私が部品メーカの開発部隊として、顧客のダイハツと打ち合わせの場で感じた印象である。ダイハツはトヨタの門に下ったのに、ダイハツの技術陣は、妙にプライドが高く、親会社のトヨタを見下していた。

 デンソーと言う息子は超優秀で、出来は非常に良かった。しかしそのプライドの高さと独立性の意地で、トヨタが辟易していた。当時の技術の天皇と言われたトヨタの役員がデンソーには行けず、アイシンに天下った事件があったほどだ。

 

 ライバルの海外メーカは、トヨタの技術に追いつけず、フォルクスワーゲンに至っては、排ガス検査で不正をしていた。それが露見して、その穴埋めで、EV化に走ったという顛末である。それで更に地獄への道に入っていった。

 技術に劣るルノーは、内部紛争に明け暮れている日産に目を付け、ゴーンを送り込んできた。フランス人は狡猾である。フランスは今でもアフリカ諸国を植民地扱いして搾取している。

 アメリカの三大自動車メーカも今は見る影もない。トヨタの先生であったGМは倒産し、政府の金でやっと息を吹き返した。フォード、クライスラーも影が薄い。

昇龍した龍は孤高孤独なのだ。

 

「虎視昇龍」は竜驤虎視を元に創作した熟語である。

竜驤虎視(りゅうじょうこし):意味:威勢が強く、世間を睨みつける。龍が天に昇るように勢いがあり、虎のように世間を睨みつける様を表す。

 

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  干支の虎  松本明慶工房作

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2023-12-30  久志能幾研究所通信 2791号  小田泰仙

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