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2022年2月 8日 (火)

私の堕落  石油ストーブの暖かさに負ける

 

 先に南海トラフ巨大地震対策として、非常時用に石油ストーブを買った。その使用は朝の寒い時だけのつもりであったが、石油ストーブが、超アッタカく、この極寒期の冬はつけっぱなしになってしまった。何という堕落か、自身を呆れている。

 そこで、各暖房機の熱効率について、冷静に確認のため比較をした。結論はエアコンがベストである。しかし絶対的な熱量の放射のメリットで、石油ストーブは捨てがたい、である。

 

1円あたりの熱量は(概算で)、

 電気ストーブ    35 kcal

 都市ガスストーブ  65 kcal

 石油ストーブ    87 kcal

 エアコン          140 kcal

 

 近年のエネルギー効率の良いエアコンは、1kWhの熱量を3~6倍に変換できる。しかし往々にエアコンは部屋の遠くの上の方にあり、その熱放射口は居間から遠い。狭い部屋なら良いが、広い部屋では非効率である。

 全体を遠くから温めるのが、エアコンで、身近で炎で体を温めてくれる石油ストーブである。石油ストーブは直接、炎で暖めてくれるので文句なしに温かい。換気さえしっかりすれば、石油ストーブが良い。

 自宅は5部屋の襖や障子を取り払い、32畳の一つの部屋として使っているので、一台のエアコンでは少し能力不足である。それで石油ストーブを入れた。

 

熱の理論式

 遠くの親戚より、近くに知り合いである。

 愛は意地悪である。I=E÷R

 どんなエネルギーでもその距離に反比例して影響する。

 これは万物の真理である。冷暖房の熱量、両親の愛、講師の教える熱量、等の全てに 当てはまる。

 いくらリモートで交わっても、違和感がある。直接、面と向かって話し合うのとは、温度差がある。

 

2022-02-08  久志能幾研究所通信 2298号  小田泰仙

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著作権の関係で、無断引用を禁止します。

 

2021年12月13日 (月)

ヘルズキッチン(地獄台所)から極楽キッチンに移界

 

 我が家の台所は、6畳で狭い。亡き母が「もう少し広ければ」といつもぼやいていた。50年前の思想で作られた日本家屋の台所は、家電製品だらけの現在では使いにくく、冬は寒い。

 その問題箇所を2011年から改善を始めた。それが2021年に完了した。

 

 まず台所を仕切るガラス戸を撤去

  狭い日本家屋を仕切るから、ますます狭くなる。それを改善した。

  台所6畳と居間10畳を連結した部屋となり16畳の空間が生まれた。

  座敷10畳とあわせて合計26畳の大空間である。

  狭い日本、狭い日本家屋、壁を取り外せば広くなる。

  業務改革には、思考の壁を取り払え。

 

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 オール電化にして、ガスコンロ、ガスストーブを撤去。

  オール電化で火の消し忘れの危険性をなくした。

  ガスの基本料金、ガス漏れ検知器のリース料金等で、無駄が多い。

  それを削除した。総合で月に2万円ほど安くなった。

  なにせガス会社は独占殿様商法で、不愉快であった。

  都市ガスは災害に弱い。カセットガスコンロを非常用に購入。

  地震等の災害時も、都市ガスは電気より復旧に時間がかかる。

  同時に、家じゅうの窓に内窓を追加して、保温を強化した。

 

 暖房された室内の換気を、熱交換器式の換気装置で運転

  熱交換機は、室内の温度を変えず、換気が出来る。

  コロナ禍の折、換気は重要な項目である。

 

 常時通電の電気ポットをケルトに変更

  必要な時に必要なお湯を沸かせばよい。

  トヨタ生産方式である。

 

 次にフローリングの床に畳をひく

  バリアフリーとした。

  廊下は厚さ2㎝の畳をひいた。

  素足でもヒヤッとせず、快適に歩ける。

 

 台所の裏戸を封鎖

  裏口は全く使っていなかった。(私は実社会でも裏口使用は無い)  

  裏戸前は通路だから、モノが置けない場所となっていた。

  裏口を封鎖して裏戸前のスペースが使えるようになった。

   同時に、裏口の戸に断熱材を張り付けて、外との断熱した。

 

 排水口のカバーを廃止

  汚れの「視える化」である。

  毎日、ストッキングネットを交換して清潔に保っている。

 

 

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 浄水器を設置

  カルキ臭い水を浄化

 

 冷蔵庫を大型化

  300リットルの冷蔵庫を540リットルに変更。

  広い冷蔵庫室内で、内部の「視える化」である。

  小さな冷蔵庫では、奥に置いた食品が隠れて、腐らせる恐れあり。

  それを防ぐには冷蔵庫を大きくすればよい。 

 

炊事場台にデスクマットを敷いた

 事務机用のデスクマットを敷けば、汚れても拭けばよいだけ。

 以前のステンレス製の上部では汚れても、拭いてもきれいにならない。

 

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ダイニングテーブルを撤去

  台所は料理を作るだけの場所にした。食べる場所は居間に変更。

  部屋の使用も、一機能一部屋である。生活はシンプルに。

  「何でもできますよ」とは「何もできない」のだ。

  結果として広々として快適になり、地獄が極楽キッチンになった。

  結果は広々とした空間に生まれ変わった。

 

 まともに働きもせず、胡麻化して公費で贅沢に暮らすから、ヘルズキッチンになってしまう。頭の汗をかいて、「工夫と改善」を日々継続して行い、地獄を天国に変えよう。それがトヨタ生産方式である。

 

P1080265s 冷蔵庫のドアに付けた馬場恵峰書

 地獄の鬼どもと真摯に向き合えば、鬼も仲良くなってくれる。

 鬼との知恵比べである。

2021-12-13  久志能幾研究所通信 2237号  小田泰仙

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2021年11月23日 (火)

私の脱石油・脱都市ガス、省エネ活動

 

 私はこの冬から石油ファンヒーターとオイルヒータの使用を止めた。その理由は、脱炭素政策ではなく、単に、健康上の理由と熱効率を考えた経済的な観点での処置である。そういう小さな取り組みが、地球環境改善に貢献するのだ。

 石油ファンヒーターはすぐ温かくなる暖房機で捨てがたい器具である。しかし、燃焼後の排気ガスが、室内を汚し、体に悪い影響がある。欧米の価値観から言えば、とんでもない暖房システムである。だから1時間ごとに換気が必要だ。

 脱ガス(都市ガスの廃止)は安全上の対応である。ガスの消し忘れが怖いからだ。また地震等の震災後の復旧時間が、ガスは電気より長い。だから自宅はオール電化にした。

 

熱効率を考えて暖房機器を選択

 暖房の効率を表す指数としてCOPがある。

 暖房COP=暖房能力(kw)÷暖房消費電力(kw)

 

 要は、入力に対して、どれだけの出力(暖房能力)が有るかを示す指標である。ここから導かれる暖房器具のベストはエアコンである。短時間に温かくなる暖房機は多くあるが、それはCOPが1の暖房機である。それは熱効率が悪い。投入したエネルギーだけが、そのまま熱になる暖房機である。それはヒートポンプの恩恵を受けないので、熱効率が悪い。環境のために暖房機はエアコンが推奨される。

 

         COP       単価(円)

エアコン     2~4   7~34(深夜3.3~6.5)

灯油ファンヒーター 1   7~11 

ガスファンヒーター  1   13.3

オイルヒータ    1   28

電気ストーブ    1   28

 

 上記データはYouTube「暖房器具別燃費ランキング」松尾設計室より

 

温暖化フェイクニュース

 今の反温暖化の動き、脱炭素の流れは、フェイクニュースの一種である。それは、利権団体と政府内の利権政治家がまき散らしているフェイクニュースである。それをNHKも便乗してそのニュースをまき散らしている。おどろおどろしい特集番組で、「このままでは温暖化で地球が滅亡だ」と脅している。それは過去数10年間のデータに基づいて、都合の良い部分だけ切り出して、如何にも本当のような脅し番組である。実際の200年単位のデータでは、地球の温暖化の気配はない。どんなデータでも、意図して都合の良いように加工は出来る。それを洗脳教育と言う。それを税金で運営されているNHKがやるから、怒りが出る。

 参考文献:杉山大志著『「脱炭素」は嘘だらけ』産経新聞出版

 

反太陽光発電、反風力発電

 今の風潮は、石化エネルギーを全廃して、再生エネルギーだけで、消費エネルギーを回そうとしている。それは狂気である。太陽光、風力発電だけで、日本のエネルギーは全て賄えない。常識で考えればわかる。それをNHKやマスコミは国民を愚民化して、暴走報道をしている。

 それは、ダイエットのために、糖質・脂質ゼロのような食事制限をすることのようだ。地球の環境を考えてエネルギーの消費と、人間の体のエネルギー摂取は、バランスが大事である。偏った摂取(偏食)は、病気を招く。日本経済の破綻を招く。

 それを脅迫のネタに、C国は、太陽光発電や電気自動車で、法外な利益を得ようとしている。C国は、太陽光発電パネル生産で、世界の80%のシャアを占めている。電気自動車の電池のレアメタルのシェアで世界の過半のシャアを握っている。両方とも、C国の重要な戦略物資である。要は世界覇権のための武器である。

 先年、C国が日本にレアメタルの輸出制限をかけてきたことは、記憶に生々しい。レアメタルが手に入らなければ、電池生産が出来ないのだ。電気自動車やハイブリッド車の生産が出来なくなるのだ。

 

何事も急激な変化は、地球環境、人間の体に悪い影響を与える。 

それで恐怖を煽って、誰が儲けているか、よく観察しよう。

当たり前の省エネを地道に推進しよう。

 

2021-11-22  久志能幾研究所通信 2216  小田泰仙

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2021年10月13日 (水)

カイゼン 台所の食卓を撤去、広々とした空間を創出

 

 2011年から2017年までかけて、築40年の家をリフォームした。40年前から現状の6畳の台所が狭く、なんとか広い台所部屋にしたいものと思っていた。この10年間で、家全体のリフォーム工事は完了したが、日本家屋の制約上で台所を広くする改造はできず、忸怩たる思いを抱いてきた。せめてもの取り組みで、台所部屋の仕切りガラス戸だけは撤去して、開放感を持たせていた。

 この40年間で、家電製品の膨張が止らない。冷蔵庫が200リットルから540リットルに、高温調理機ヘルシオの増設、圧力鍋の増設、浄水器の増設、食器洗い機の導入、IH料理機器の導入等で、台所は所狭しとなっていた。変革が必要であった。

 レストランや料理店では、当然、料理を作る場所と食べる場所は別である。その思想を展開して、自宅でも料理を作る場所と食べる場所を分けるのは合理的である。今回、この発想の転換で、台所のテーブルを撤去した。台所は料理を作るだけの調理場として、食べる場所を居間か、座敷に変更した。御膳を運んで、そこで食べればよい。

 

改装後

 その結果、台所は広々となるし、ゆとりある居間で音楽を聴きながら、松本明慶師作の仏様に見守られながら、好きな絵を見ながら食事が出来るので、極楽である。家の部屋も一機能、一部屋として使うのがベストのようだ。私は家の使い方もカイゼンを続けている。

 

自慢の畳敷き台所

 リフォーム工事の時、以前はフローリングであった床を畳敷きに変更した。現在、台所、廊下、ピアノ室を全て畳敷きに変えた。台所でも汚れれば、拭けばよいし、最悪の場合、その部分の畳だけを交換すれば済む話である。フローリングの廊下は、厚み2センチの特注の畳を敷いた。オール畳敷きの家は住みやすい。総計42畳の4つの部屋を、仕切りなしの一つ畳敷きの部屋として活用している。狭い日本家屋を襖等で仕切ると、ますます狭くなる。狭い場所を広く使え。これは私のカイゼンである。

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 台所の畳敷き

2021-10-13  久志能幾旧研究所通信 2178   小田泰仙

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2021年8月30日 (月)

「信用」の終活 ゴールドカードを解約

 

 以前は見栄を張って、UCSのクレジットカードでゴールドカードを使っていた。今の利用状況を見て、メリットが少ないと判断してゴールドをキャンセルした。他の有料カードも2枚解約予定である。目的は経費削減である。UCSゴールドカードは年会費3000円と安いので、金銭的負担が少ないと判断して入手していた。今は年会費無料の普通のUCSカードに変更した。

 この変更で年間3000円+3000円+1000円の計7,000円、10年間で70,000円のカード年会費の節約である。

 

クレジット(信用)

 そもそもクレジットカードはユダヤ人の金融業の発明である。彼らは、一般人がお金を沢山使うように、このクレジットカードを発明した。しかしユダヤ人はカードを使わない。カードだとつい無駄遣いをしてしまうのを知っているからだ。彼らや歴史的に現金払いである。だからユダヤ人は金持ちが多い。

 ユダヤ人は、歴史的に長い間、社会的に差別され、その信用を得ることが出来なかった。だから紛争が起きるとダイヤモンドや希少価値のモノを担いで世界を逃げ回った。ユダヤ人はそういう歴史を背負っている。

 ある意味、クレジットカードは人間不信のシステムである。その点で、江戸時代に発明されたツケというシステムは、クレジットカードより進んだシステムだと思う。なにせどの店にいっても、首から上があれば、「ツケといて」と言えば、金を持たずに買い物の遊びもできた。自分の顔以上に、信用を保証する物体はなかろう。

 クレジットとは「信用」と言う意味で、それが社会的信用を与えてくれる。しかし外出時、そのクレジットカードを持っていくことを忘れると、泣けど叫べと支払い時に信用されない。ツケのシステムとどちらが進んだシステムだろうか。

 

キャッシュレスの目的

 いまキャッシュレスをうたい文句に、「なんとかペイ」が大流行だが、お金の支払い総額が、曖昧になり、つい使いすぎてしまうようだ。どんな「〇□ペイ」を使おうと、使っただけは支払わねばならぬ。要はカード会社、スマオ決済会社の金儲けである。その使用履歴から、自分の生活スタイルがばれて、一番興味を引くダイレクトメールが舞い込み、PCネット広告が自動表示され、金を更に使わせようと誘惑する。

 自分の生活を守るため、個人情報を守り、お金はしっかりと管理して使うべきだ。全部の使うお金をカードやスマホ決済システムになるのを私は拒絶している。私は必要最低限分だけカードで支払っている。時折見直して、不要なカードは廃棄である。スマホ決済システムに全てを任せるとは、自宅の金庫を守銭奴金融業に明け渡すこと。やはり自分の城は自分で守らねばならぬ。

 

私のゴールドカードのメリット

 中部空港のANAラウンジ(セキュリティゲート内)と長崎空港の一般のラウンジ(ゲート外)が使える。以前は、馬場恵峰先生宅に行くため、頻繁に長崎行きのANAを利用したので重宝していた。しかし数年前から、ビジネスクラスを利用するようになったら、そのチケットでゲート内のANAラウンジが使えるので、ゴールドカードは不要となった。

 長崎空港の一般ラウンジは使う頻度が限られて、殆ど使うことがない。

 自分の行動を見直して飛行機利用を止めた。飛行機移動は時間が制限されるし(朝晩1便しかない)、このコロナ禍のおり、密集した座席の飛行機を避けるため、移動手段を新幹線に変更した。ますますゴールドカードの利用価値が無くなった。私の場合、それ以外のメリットがない。

 2017年にウィーンに旅行したが、その時もゴールドカードのメリットは何もなかった。飛行機代もホテル代も事前に日本でネットで予約・清算であった。

 

 

2021-08-30   久志能幾研究所通信 2136  小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

2020年10月10日 (土)

食べ放題とは大量虐殺

 

 人は他の生物の命を頂いて生きている。必要以上に食べるとは、殺さなくてもよい生き物を殺しているのだ。

 食べ放題は、霊長類の頂点に立つ人間として、恥ずかしい行為である。自分の食欲を制御できないのは、犬畜生に劣る。満腹のライオンは、目の前をウサギが横切っても襲わない。それが自然の摂理である。

 陸では漁師たちが大漁だ、大漁だと祭りの大騒ぎだが、海の底では、仲間の弔いの悲しみで満ちている。

 霊長類としても、生きるためには他の命を頂かないと生きていけない。しかし食べ過ぎて、病気が蔓延する現代社会は、何か狂っている。

  同じように、グローバル経済主義狂にのめり込むと、もっともっと金を、と際限無く金儲けに暴走する。結果として社会の貧富の差の拡大が著しく、企業理念と本末転倒の事態となっている。

 

週末断食

 私は30年前から、週末断食をしていた。それでも体重の増加は止められなかったのが、悔いである。当時まだまだ意思が弱かったようだ。断食と言っても、金曜日の夕食だけを抜くだけである。それで1食代1,000円として、年間52,000円の節約である。健康にも良い。10年間で520,000円の節約である。

 

ご褒美

 そうやって私は憧れのティアックのCDプレーヤを買った。定価49万円である。無駄を省いて贅沢を、である。1993年のこと。そのCDプレーヤをまだ現役の一つとして使っている。

 やはり高いモノにはワケがある。購入して25年後に故障したが、ティアックはきちんと直してくれた。法律的には、この種の製品の補修部品は6年間しか保存しなくてもよい。

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2020-10-09    久志能幾研究所通信 1781  小田泰仙

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2020年3月20日 (金)

ご縁に恵まれる「無財の八施」(知施と笑顔)

知施

 雑誌・本等を読んだ後は、捨てるのではなく、それを必要とする人にあげると良い。そうすれば将来何かの役にはたつはず。また日頃お世話になっている人への感謝の意味で、情報を提供する。これを私は「知施」と定義している。なにせ、雑誌や本は捨てても誰も喜ばない。ゴミが増えるだけである。古本屋に処分しても二束三文である。

 

知施の分かる人

 このモノ余りで情報洪水の時代では、モノより価値があるのは「選別された情報」である。「価値ある情報」には、その収集と選別にしかるべき費用と人工がかかっている。なおかつその情報は、将来に大きな価値への変貌を秘めている。しかし、その情報を提供しても、その価値や入手の労苦を評価できない人とは、距離を置いてお付き合いすべきだ。それが長い人生で、価値ある人財の集積密度を濃くしてくれる。

 

社会の現実

 1994年に自分の体験記としてまとめた『ミシガン大学セミナー体験記』、『ニューヨーク美術館めぐり』,本書『知的生産活動としての生活VA』の途中原稿等を、これはと思う人に見てもらっている。様々の人の反応は興味深いが、私から見て、これはという人からはそれに相応した反応、手紙、コメントを頂けた。これは相関係数の高い価値ある指標で、人財の価値を再認識させられた。一流の人は一流の審美眼を持っている。またその行動と考え方は美しいものだ。評価高き人財の人脈は大いなる財産であり、壊さないように大事に守っていきたい。心情的にも、人が膨大な精力と金と時間をかけてまとめた情報に、それなりの反応と敬意を示していただけるのは、知的労働に対する報酬として金銭に代えれない嬉しいものだ。

裏切り者

 しかし、反応がないのには・・・。何で「ありがとう」の一言が言えないの? この種の人が意外と多かったのは哀しい現実であった。人の期待を裏切る輩である。それは人生の裏切り者なのだ。なかには、礼一つ言わず「(読むのが)終わりました」と言って返し、私を憤慨させた常識なき若人もいた。まあ情報料を踏み倒す人よりはましではあるが。この類の裏切りもの人種と付き合って、将来得るものはあるまい。だから私はそんなレベルの人に、二度と情報を提供する気が起きない。するだけ時間の無駄であり、不快感さえ被る場合がある。人の好意に対する反応は、将来の人財の蓄積にも影響を与えるものだ。これからの情報化社会では、有形の物品より無形の知的生産財に対する感性を鋭敏にしたいもの。

知識量は関係ない 

 また私から見て、優秀に見える人(高職位、高学歴、有名大学卒、社会的資格のある)が必ずしも価値ある人財でないことが多かったのは、注目すべき事実であった。この反応から見て、常識ある人とそうでない人との棲み分けが明らかで、興味深い事実である名大学を出た人が、必ずしも「信用金庫」としてのAAA に格付される訳ではない・・・・。

人財の価値

 親しくしていただいているH先生の言葉によると、通常の人間の価値の重みづけファクターを1とすると、人の価値は 10-3~10+3 程度に分布するそうだ。つまり、価値ある人は普通より10+3倍も価値があり、逆の場合10-3倍しかない人もいる。だから価値ある馬は、価値のない人間より遙に価値があることになり、賢い馬はそうでない人間よりはるかに賢いとか。この計算式から、価値ある人脈の合計価値が、そうでない多くの人達の合計価値より、はるかに凌駕することは自明である。

 

     n                                m

     Σ(価値ある人脈の価値) ≫ Σ(普通の人脈の価値)

      i=1                               i=1

                      n<m

 

「無財の七施」の功徳

 仏教では、施しによる奉仕が説かれていて、お金のない人にも可能な「無財の七施」が勧められている。

 

無財の七施        『雑宝蔵経』巻6

・ 眼施    目による施し

・ 和顔悦色  笑顔による施し

・ 言辞施   言葉による施し

・ 心施    まごころによる施し

・ 身施    体=労働による施し

・ 床座施   席を人に譲ることによる施し

・ 房舎施   住まいによる施し

 

 私はこの七施以外に、情報化社会にマッチした「知施」を追加定義している。「無財の八施」である。「知施」は、自分の体験したことや考えを文章としての知的生産物で人に施すこと。また情報の伝達、価値ある情報の掲載された雑誌等を進呈することだと認識している。これは直接的にはお金がかからず、無財の八施に合う行為であると思う。ただし、この種の体験にお金がかかった場合には、少々の情報料をいただいている場合もある。

 

知りたることを教えざるは、金を借りて返さざるが如し(お釈迦様の教え)

 

 なお、この八施は私の努力目標で、まだ完全ではない。

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Img_64011s   馬場恵峰書

2020-03-20 久志能幾研究所通信 1508 小田泰仙

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2019年10月24日 (木)

手帳のリストラ

書庫で身辺整理として、保存してある過去の手帳を見直したら、その分量の多さに閉口した。その多くは、日程部以外のメモ帳部の大部分が白紙なのだ。過去30年間分ほど、実に無駄なことと反省した。持ち運びもかさ張るし、無駄な白紙を持て余していた。

手帳で必要な機能は、見開きで2頁の毎月の予定部で、それが1年間分だけあればよい。それに一年のカレンダーと数頁の白紙部だけで、24頁、2頁、10頁で計20枚程もあればそれですんでしまう。

手帳は行動の司令塔である。その司令塔が肥満では、行動が鈍る。それで薄い形式の手帳を探したら、最適の手帳がみつかり、それに切り替えた。価格は800円。今までの普通の手帳よりも500円も安い。薄いので、持ち運びも、手帳の保存のスペースも節約できる。

年初に医師から余命2年を宣告されたが、2020年中は生きている予定として、先日、2020年度の手帳を購入した。

 

VA効果

希望として後、38年間生きると仮定して、捕らぬ狸の皮算用計算をすると、年間500円節約で、

500円×38年=19,000円の節約である。

手帳が薄いので、探すページにアクセスするにも、時間が節約できる。一日4回、手帳を捲ると仮定して、一回5秒節約できるとすると、

5秒×4回×365日×38年÷60秒×100円=462,333円の節約である。

100円は一分間のトヨタ生産方式での時間レートである。時間は命なのだ。

 

残り時間を意識

今まで使いもしない機能満載の手帳を、考えもせず、メーカの都合で使っていた。今後は、自分の意思を明確にして、身近な機器・備品を選定していきたい。人生の残り時間を意識すると、手帳が変わる。

 

2019-10-24  久志能幾研究所通信No.1377  小田泰仙

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2019年7月24日 (水)

ご用心:金貨でも腐る

 身辺整理で家中を整理整頓していたら、33年前の1986年に母が買っておいてくれた昭和天皇在位60年記念10万円金貨が出てきた。ネットで調べると市価は13.8万円である。

 ところが詳細に調べていくと、金貨で保存すると、金貨でも腐る(価値下落)ことを発見した。買う場合の市価は138,000円だが、それをコイン商に売りに行くと、買取価格は100,100円である。少し汚れていれば、原価の10万円である。

 10万円金貨を金の含有量で計算すると、金の含有量は20gだから、一グラム4,800円として、96,000円にしかならない。

 つまり33年かけて100円しか儲からない。交通費を加味すれば赤字である。それより金利が1%で回る商品に投資をして複利で回せば、100,000円が 138,869円になる。それも世にはもっと高利で回る金融商品がある。金貨のままでは100円しか儲からない、である。物価上昇を初任給で考えれば、実質三分の一に減価した。つまり、金貨のままでの死蔵では、減価なのだ。コイン収集で儲かるのは、コイン業者だけである。

 

動けば何かが変わる

 お金はお足である。死蔵で、お蔵に留めておくのではなく、世の中に回して初めて、その価値を増やすことが出来る。情報も、ご縁も、自分自身も世の中で走り回って初めて価値を出せる。それを死蔵するから、お金に恨まれて、金が寄ってこなくなる。お金だって、心がある。

 人のご縁だって、陸の孤島で引きこもりでは、何ともならない。縁を精選して歩けば、ご縁がご縁を呼んで幸運が訪れる。お金も大事に使ってあげれば、嬉しくなってお友達を連れて帰ってきてくれる。コイン、切手、絵画等を、ため込んで金儲けをしようとしてもダメである。

 人生で最大の金貨は自分である。人生が思い通りにならないからと言って、動かないのでは、何時までも止まったままである。

 

ニュートンの第一運動方程式

 止ったものは止まったまま。動いているものは動いているまま。

 

 人生は、動けば何かが変わる。それがマイナスの結果になっても、よいではないか。マイナスが結果なら、それをしてはダメということが分かった学びである。死蔵では何も変わらない。人生で最大の投資先は、「動き回る」自分自身である。動けるのも生きている間だけ。

 命には限りがある。一日一日、命は尽きていく。死蔵では、死んだまま価値が尽きていく。自分の命は、生かして寿命を全うしたい。

 

2019-07-24   久志能幾研究所通信No.1270  小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

2019年6月14日 (金)

日本赤十字社募金の業務改善

 

大垣市全自治体に展開で1億3千万円の節約

 今回、大垣市長名(日本赤十字社大垣支部長)で、各世帯500円の寄付の要請がきた。善意の寄付と言いながら、3億円の目標金額が提示されている。なにか違和感を覚える。

 今回、日本赤十字社の募金活動のお手伝いをして、お役人の効率化に対する意識が希薄なのに驚いた。大垣市が「お熱」を上げて取り組んでいるIT化、ロボット化より、先にやることがあるだろうと、私は大垣市に言いたい。

 

 それで町内の集金担当者として、原価意識に目覚め、集金工数削減の改善を試みた。募金の台帳の改善(実施済)と集金方法(来年度実施予定)で、当自治会(100世帯)で年間196,400円の工数削減効果があった。

 

集金台帳の無駄

 大垣市役所の日本赤十字の担当課では、募金のための各戸の台帳が作られて、自治会を通して確認のため配布される。集金の際、それを班長さんが各戸に見せてお金をもらったらすぐ回収する。それを担当者は確認して、市役所にお金と一緒に返却する。

 各戸は、その台帳は、各戸に一瞬見せるだけである。この台帳管理は、500円の集金管理台帳で、無駄な工数である。台帳があれば、管理せねばならぬ。それで何も付加価値を生まない。

 その後、大垣市の赤十字募金担当職員が、各戸の集金台帳(会員証)に印を押す。それは、各戸の募金のチェック用のようだ。500円の集金の管理のためで、無駄である。

 私の場合、この寄付金を市役所に持っていったら、担当者がご丁寧にその数の確認で、数えミスをして、再確認をして10分間の無駄をした。その間、私はボケーと待たされた。この台帳がなければ、そんな無駄も発生しない。

 その時間の経費分が、善意の寄付金から無駄金として漏れてしまうのだ。

 今回この台帳を廃止して、集金に回って、寄付して頂いた各戸数分だけを、自治会名で寄付をした。

 

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集金工数の無駄

 この募金要請が毎年5月に来るので、赤十字社の募金は町内会費の集金とは別に、班長さんが各戸を回って集金せねばならぬ。それで来年度からは、町内会費と同時に集めることにする。そうすれば二度手間が省ける。 

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領収書の無駄

 500円の領収書を必要とする人がどれだけ存在するのか。確定申告に使うわけでもあるまい。来年度から、この領収書の発行を止める計画である。

 

強制寄付を自由寄付に

 赤十字社の寄付を班長が集めにこれば、世間体として出さざるを得ない。これは裁判になって、「強制寄付」と認める違憲判決が最高裁で出ている。今年度、うちの町内では、募金は自由ということ通達したら、95%の寄付参加戸数となった。5%の棄権率は自然である。全員の強制寄付など新興宗教団体が実現できることだ。

 

駅前マンション住民の寄付金不払い

 京都の知人に聞いてみたら、その人はマンション住まいで、自治会がなく、日本赤十字社の寄付はしていないとか。大垣市内でも、新しいマンションは、自治会組織がなく、この集金システムがない。

 大垣市が2107年に大垣駅前市街地活性化の目玉で作った駅前のマンションは、自治会組織がない。大垣市の役所は、間抜けである。大垣駅前マンションに住む金持ちからは、赤十字社の寄付を集金できないのだ。真面目に自治会組織に入り、日本赤十字社の寄付をする一般庶民が、馬鹿を見ている。

 行政が駅前マンションの建設許可を出すとき、自治会組織設立を必須条件とするだけでよいのだ。それを大垣市は怠慢で放置するから、自治会組織が生まれず、各種の費用の徴収ができない。マンション住民は、大垣市民の意識が希薄となり、ますます大垣市は寂れていく。

 

効果

 今年度は、各戸の集金台帳を廃止して一括納金とした。これで工数的に一分100円のアワーレートとして計算すると、私の町内の約100軒で、年間で196.4千円の経費削減である。こんな類の無駄が大垣市役所では横行している。大垣市の税金が高いはずだ。

 これを大垣市内の全自治会に展開すれば、年間130,338千円(1億3千万円)の節約である。日本全国に展開すれば、年間102,444,496千円(1024億円)の節約である。この金額は、直接の費用としては出てこないが、日本国民の生産性の向上として効果がある。国民が、もっと付加価値のあることに時間を使えるのだ。

 大垣市の人口161,325人、66,364世帯(2019年6月1日)

 日本の人口1億2680万人(2017年)

 

日本赤十字社の存在への疑問

 赤十字の仕事が公的なモノなら、税金と公的役所で運営すべきだ。そうすれば税金で一括運営できる。募金の手間も無くなる。なぜそれができないか、疑問に感じる。日本の生産性が先進国で一番低いのは、こういう旧態以前たる運営があるようだ。

20190611

2019-06-14   久志能幾研究所通信 小田泰仙

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