高観、昇龍が見る世界観
高い位置、高い精神状態でないと見えない世界がある。小さな子供が見る世界と、大人が見る世界は違う。小さな子供(小人(ことな))が見る現象は表面的なことだけである。それに対して大人が見る世界は全く異なる。大人はその現象の向う側にダイヤモンド(智慧・知恵)を発見する。
「観」という漢字の成り立ちは、コウノトリから見る目である。
人間より、鳥よりも高く昇る龍が見る世界は、次元が違う。昇龍は高観を持って、この世の真実を俯瞰する。
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「観/觀」という漢字の意味・成り立ち・読み方・画数・部首を学習 (okjiten.jp)
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龍の目
ある時、アインシュタインはエリザベス女王に問うた。「もしこの崖から飛び降りたら、どうなるでしょうか」と。エリザベス女王は、そんなことをすれば死んでしまうと思ったが、アインシュタインは、生死には眼中になく、純粋に物理学だけを考えていた。墜落時には無重力状態になる。彼はその状態を知りたかったのだ。彼に思考は龍になった。天才の思考は、凡人では思いつかない。常人よりも高い精神性で物事を考える。それが龍である。そしてアインシュタインは相対性原理を発見してノーベル賞を取った。龍がダイヤモンドを手にしたのだ。
地獄であった強制収容生活が、実は極楽に行くための修行であったことを発見するのが昇龍である。まるでアウシュビッツから生還したフランクルの心境である。かれはこの試練が人生で何か意味があると信じて強制収容所生活をすごした。
昇龍がガンの発症で見るのは、ガンという「病」の事象ではなく、ガンを発症させた自分の「気」であり、ガンになった真因である。多くの人は「病」だけに目を囚われる。龍の眼で見なければ、「気」は見えない。がんを突然の災難と考え、「なんで私だけが」と嘆き、治療は医者任せ、世を儚み、家に閉じこもって、ますます病状を悪化させる。昇龍の眼で、がんになった真因を探し、それの対策を打つ。それが高観での治療である。
何でも元を絶たなきゃダメなのよ。なぜガンになった?
なぜ何故を5回繰り返して、真因を探し、がんと向き合おう。それがトヨタ生産システムの考え方である。
ガンは、自分生産工場が、間違った生産工程で生み出した不良品である。ガンの再発防止は、その間違いを正せばよいだけ。
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昇龍 樋口ナオミ 画 Saganにて
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中島法晃 画 「楽園」(下側)と「現象」(上側) Saganにて
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2024-01-16 久志能幾研究所通信 2804号 小田泰仙
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こんばんは。
コメントへの高尚な解説に、頭がさがります。
>「「観」という漢字の成り立ちは、コウノトリから見る目」
「コウノトリ」とピンポイントで断言されたことに、驚き、感心しました。
つくづく漢字は深いですね。
表意文字を使いこなすマイナーな国ですが、優れた文化の大きな基礎だと思います。
>「大人はその現象の向う側にダイヤモンド(智慧)を発見」
そうですね。
「知恵」と「智慧」は、同じ「ちえ」と読みますが、まったく意味することが違います。
図の方では、「知恵」になっています。 引用だから仕方ないのでしょうか。
>「昇龍がガンの発症で見るのは、ガンという「病」の事象ではなく、ガンを発症させた自分の「気」であり、ガンになった真因である」
さらに深まりましたね。
>「ガンは、自分生産工場が、間違った生産工程で生み出した不良品である。ガンの再発防止は、その間違いを正せばよいだけ」
「自分生産工場」という表現は、初めて拝見できました。
見事としか言いようがございません。
こうしたことを、是非とも今週金曜日の「リボーン・ギフトカフェ」でお話いただけると、幸いです。
皆さんが感銘を受けることは、間違いないと思います。
ありがとうございます。
合掌
投稿: Dr. ZEN | 2024年1月17日 (水) 19時04分