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2020年5月15日 (金)

未知を求めて「道」を歩む

東山魁夷画伯作「道」を入手

 東山魁夷展(神戸市美術館、1990年ごろ)で入手した「道」のポスターは、気に入っていてずっと部屋に飾っていた。ご縁があり2011年に、この絵のリトグラフ(1,000部中の一つ)が手に入った。この「道」は人気があり、一度人の手に渡ると、なかなか市場に出てこない。リトグラフと言っても当時百万円近くもの価格で、資金的に私には手が出なかった。長い間、欲しいと思い続けていると、不思議と向こうからやって来る縁が生じた。

 この絵は敗戦後の混乱の続く昭和25年に描かれ、日展に出展され、特選を獲得した。この絵は、当時の日本人に勇気を与えた。

 

人の道

 道にはまっすぐな道、曲がりくねった道、二股に分かれた道がある。どの道を通るかはその人の選択である。開発、創造、人財育成を思う時、東山魁夷画伯の「道」が思い浮かぶ。

 この絵から、人生が見える。どんな技術開発でも、人生の歩みでも、やってみなければ分からない。あそこまで行けばと、やっとの思いで目標地に達すると、その先に道は更に続いている。時には断絶した道も出現して,跳ばねばならない場面もある。まさに人の人生を象徴している。

Img_6696s  東山魁夷画伯作「道」、馬場恵峰書 2006年

道とは

 古代中国の各都市は城壁で囲まれていた。その外側は魑魅魍魎(ちみもうりょう=山の怪物や川の怪物)が住む恐しい場所と信じられていた。城壁の外に出て、その恐ろしい場所を通って他の都市に行くときは、異教徒を殺し、魔よけとしてその生首をぶら下げて歩いたという。その歩いた所が踏み固められて道となった。それが道の語源である。道の「しんにゅう」は十字路を意味する。

 

開発の道

 現代で、全く新しい分野に進むには、自分の首をかけて未開の地に道を創る意気込みが必要である。何時の時代も新しい道には夢がある。夢は命をかけてこそ実現できる。

 時として足元は己の失敗で血の海である。死屍累々の中をひたすら前進して道を創る。技術経営の世界でも、新しい新製品の開発を商品に結びつける苦闘の過程を、ダーウィンの海という。新製品開発では、技術開発の前に死の谷が横たわり、それを乗り越え商品にする航海(ダーウィンの海)を経て初めて青々とした海(ブルーオーシャン)が広がっている。安易に妥協してそこを航海していると、競業他社が流れ込んできて、販売の死闘が始まり、血の海(レッドオーシャン)に突入していく。

 

自分の未知なる道

 死屍累々の死の谷を乗り越え、ダーウィンの海を乗り切ったら、次に訪れるであろう血の海に突入する前に、新しい航海の道を創らないと未来はない。生涯自己挑戦の人生でありたい。

 

4k8a02471s   馬場恵峰書 

2020-05-15 久志能幾研究所通信 1588  小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

2020年5月12日 (火)

わかっているであろうか

 

忘れてはならぬものは     恩義

捨ててはならぬものは     義気、人情

与えなければならないのは   人情

繰り返してはならないものは  過ち

通してはならないものは    我意

笑ってはいけないものは    人の失敗

 

 人から聞いた話も咀嚼をして自分のものにしてから、部下に話をしないと相手は聴いてくれない。自分のものにしてから、自分の我意を通していくこと。

 

 話しをするにしても、自分の解釈を付加して付加価値を出すべきだと私(小田)は思う。私が講師として前職の会社で新入社員を教えた時は、講義資料は全て自分で作った。それを作る過程で多くの学びがあった。 

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 焦っても躓けば元もこも無い。まず足下を固めること。

 馬場恵峰書  2006年

 

 本稿は、「太志塾」2014年10月5日で、馬場恵峰師が講演された内容をまとめました。

 

2020-05-12 久志能幾研究所通信 1582  小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

2020年5月11日 (月)

私の「人生哲学と仕事の掟」

 

1.自分の天命を知る

 何のために生きているかを考える。

 何の為になら死ねるかを知る。

 人生のスタートはそこから。

 

2.健康が最優先

 健康管理が最優先。生死は神仏の管轄範囲。

 

3.三年かけて師を探せ

 師なくして、人生は歩めない。

 恩返しとして、師を超えよ。

 

4.「人生とは仕事」と認識せよ

 人生の中で一番多くの時間を占めるのが仕事である。

 仕事が楽しく、有意義でないと、人生はつまらない。

 そうでなくては、生きていく価値がない。

 

5.事に仕えて、人に仕えるな

 世のためになる「こと」に身を捧げよ。

 人生は与えたことが、自分に返ってくる。

 集めた物ではない。集めた物は、あの世に持って行けない。

 

6.人生とは使える「持ち時間」と認識せよ

 時間は命なのだ。

 だから自分の時間は当然として、人様の時間も命として扱え。

 

7.人生は人生劇場

 自分はどんな仮面を被って演技をするのか。

 自分の人生劇場の役割を認識せよ。

 舞台に上がるまでも人生である。修行時代。

 舞台を降りるまでも人生である。死ぬ間際まで。

 

8.選択と決断をせよ

 決断をしないから、やったことが無意味になる。

 二択の選択で迷ったら、エイヤで決めろ。

 何方を選んでも差がない。迷うだけ時間の無駄。

 即決は不要だが、早期に決めよ。社長の仕事は決めること。

 選んだ方を最高に持っていくのが己の仕事である。

 社長の仕事は、50.1対49.9の選択肢を決める。

 

9.自分の行動の目的を明確にせよ

 何のために、それをやるのか、自省せよ。

 

10.目的達成の為、危機管理を徹底

 強大な堤防も蟻の一穴から崩壊する。

 

11.関心のあるテーマにも春夏秋冬あり

 自分の成長に合わせて、関心あるテーマも変わる。

 自分の商品(売りもの、能力)も変化する。変化させよ。

 万物は流転する。般若心経の神髄は無常である。

 

12.なんでもいいから、一番を取る

 私は大学で特待生、総代で卒業証書を頂いた。

 それがその後の人生の支えになった。

 会社創立60周年記念行事で、論文で一番を取った。

 それが論理構成で人を説得する自信となった。

 私は49歳で科学工業英語検定1級に合格した。

 この制度の20年間で389番目である。(英検1級合格者は数万人)

 会社では英語は私が一番だった。それで日本語がうまくなった。

 

13.買うものを一流品にする

 モノを買うとは、自分を買う事。

 良いものは高くても、長く使える。結局お得。

 100金ショップには近づかない。

 100金品は、日本の正規の労働者に失礼である。

 後日、それの復讐を受ける。だから日本のデフレが解決しない。

 

14.値切らない

 値切るとは自分をディスカウント(安売り)すること。

 買うお店を決めるのは当然だが、そのお店の店員を決めておくと、「負けろ」と言わなくても、相手が勝手に最大限の値引きをしてくれる。私は、負けろと言ったことがない。

 

15.孤独を恐れない

  人と群れない。人に迎合して生きない。

  自分に自信がないと、人と群れたがる。

 

16.経営のカンを養うため、多くの経験(失敗)をせよ

 失敗しないと智慧が付かない。

 再発防止をしないと智慧にならない。

 

17.身に降りかかる問題や事件は、神様からの啓示と見よ

 じたばたしない。沈むときは底まで沈め。

 沈んだら、後は浮かぶしかない。

 春の来ない冬はない。冬は自己充電の時期。

 人生で全戦全勝はあり得ない。それでは却って不幸をまねく。

 

18.現地現物で

 何ごとも自分の目で確認せよ。

 問題が解決するまで、現場を動くな。

 たとえそこが遠方でも飛んでいけ。

 私はニューヨークもミシガンもウィーンにも飛んだ。

 

19.何故なぜを5回繰り返せ

 対処療法ではなく、真因を見付けて根本対策を打て。

 

20.本とは智者の命である。

 著者が体験した同じことを自分がするなら、膨大な時間が必用だ。それが1000円チョットで読める。そう考えて、本代をケチらない。

 

21.戦略と戦術を区別せよ

 戦わなくても勝てる手段を考えよ。戦いを「略」せよ。

 

22.遠きを計って、近きを計らず

  遠きを計る者は富み、近くを計る者は貧す。

 10年後を考えて、手を打て。目先の利益に囚われるな。

 人生で最大の投資先は、己の教育

 人は常に学びながら歳を取る。

 One does grow old ever learning.

   G.KINGSLEY WARD

   

23.アイデアとは、財産である

 他人のアイデアには対価を払え。

 対価を払わないレベルの人たちとは縁を切れ。

 それは価値観の違う世界に住む人たち。

 

24.事件に対して、「自分が当事者なら」と考える癖をつけよ

 常に第三者の目を持て

 

25.悪縁を見破れ

 一度でも裏切った人とは縁を切れ。一度あることは二度三度と続く。

 仁義礼智信のある人と付き合え。

 「ビジネスは壊れやすい花瓶に似ている。無傷であればこそ美しいが、一度割れると二度と元の形には戻らない。」

    Business is like a fragile vase - beautiful in one piece, but once broken,   damn hard to put back together again to its original form.

   “Letters of a businessman to his son" by G.KINGSLEY WARD

 

26.価値観を固定するな

 状況が変われば、価値観も変わる。それに固執すると身の破滅。

 戦争になれば、正義のために人殺しをせねば、己と家族が殺される。

 会社で不正を強いられたら、不正をしないと家族が路頭に迷う。そういう会社に縁があった己の因縁を除去するのが真の対策である。

 学生時代、勉学をさぼったから、そういうレベルの会社・部署しか入れなかったのが原因である。だから黙って悪縁の場から去るのも手である。己の能力がないから、そんなレベルの仕事を与えられた。それの真因を探って、能力を向上させて運命を良くするのが解決手段。「親の因果が子に報い」の意味をかみしめよ。

 

27.朝令暮改をせよ

 状況は一刻一刻と変化する。自分も成長して、価値観が変わる。それに合わせて、決断を変えよ。君子豹変でよい。

 

28.物事を数値化して、判断せよ

  数値化できない話は、眉唾と思え。

  ミニ「ヒトラー」の演説に騙されるな。

  それが嘘でも100回も聞かされれば、洗脳されてしまう。

  日本は、政府とマスコミの嘘で太平洋戦争に追いやられた。

  この30年、日本は政府とマスコミの嘘で経済敗戦を迎えた。

  大垣市は、小川敏と御用新聞に騙されて没落した。

  私の母は日本政府、日本銀行を信用していなかった。

  祖父は1946年の新円切り替えで、退職金の全てを失った。

 

29.優先順位を考えよ

 食品の食べる順番でさえ、それの順番を変えると人生(健康)が変わる。ましてや人生でやるべきことの順番は、人生を左右する。人生で一番大事なことは何かを考えよ。文章ではそれをトピックセンテンス(核文)という。人生のトピックイベント(核事)を見極めろ。人生の一大事をするため、不要不急のことは後回しである。

 

30.「後は野となれ山となれ」が信条

 どれだけやっても、死後100年経てば、此の世から己の痕跡は消える。此の世の栄華を誇った天下人も同じ運命であった。ゆく川の流れは絶えずして、元の水にあらず。祇園精舎の鐘の音、勝者必滅の条理あり。

 だから私は昨年の癌の手術前に、葬儀と死後50年間分の法要の費用を払い、死後の段取りをしてから、「心安らかにして」手術に臨んだ。墓は5年前に改建した。

 だからやれるだけのことを精一杯やって成仏しよう。それがオダ仏教の教義。死に際で、やり足らなかったと後悔をしないために。悪いことでなければ、人生はやったモノ勝ちである。私は神仏を信じている。

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  馬場恵峰書

2020-05-11 久志能幾研究所通信 1581   小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

「心の杖」を支えに人生を歩く

 

 1.人の親切にすがる杖

 2.無理をしない、無駄をしない、不精をしない杖

 3.自分に辛切な杖

 4.神仏の教えの深説の杖

 

 年老いて金を持っているから手が震える。私(恵峰)は何ももっていないので、軽々と筆を動かせる(1億円を使ってしまったので)。遠き道を自分の業を背負って歩くこと。そうすれば新しい自分というものを掴むことができる。

 

 恵峰先生は60歳のとき、実家の土地家屋を抵当に入れ、1億円の借金をして社会奉仕のため日中文化資料館を建設された。その返済に24年の年月を要した。

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日中文化資料館  350坪の敷地に黄山を模した木が植えられている。

左隅は掃除をされる恵峰先生。

図書館前に「比翼連理の松」(長恨歌の玄宗皇帝と楊貴妃を表した木)

恵峰先生が広い庭を、毎日、朝晩掃除するので、草一本生えていない。先生は隣の家の敷地まで掃除をされるとか。敷地が350坪もあると掃除のし甲斐がある? これが恵峰先生の健康の秘訣。

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 馬場恵峰先生と玄関の「迎客の松」  ‎2019‎年‎11‎月‎14‎日、‏‎17:28撮影

 

縁あって人間に生まれたからには、ご恩にむくいないと申し訳ない。

書くことの大切さを知り、自分の子孫に自分の書いたものを残せ。

自分を磨くのは、自分の手で書いたものだけである。

「10回読むより一回書け」が、恵峰先生の言葉である。

 

 同じことが仕事・人生でも言える。10回、口で理屈を述べるより、汗をかいて涙を流して一回実行した事が血にも肉にもなる。本で読んだだけのことは、修羅場では何の役にも立たない。それは私がある研修で、臨死体験の研修で特に痛感した。会社生活の修羅場でも、それは同じであった。

 その修羅場に出会うのも、人間として生まれたから。恵まれた生活が送れたから、その修羅場に出会えた。極貧生活を送っていたら、その修羅場にも出会えないかもしれない。修羅場の前には贅沢三昧の極楽生活があったはず。それで修羅場を経験してそれをプラスに解釈して、人生を転換すれば、人間的成長がある。この世で無駄な事象はない。

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  心の杖は堪忍の木から生まれる。遠き道を「心の杖」を頼りに行く。

  馬場恵峰書  1999年

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    馬場恵峰書、2012年

 

本稿は、「太志塾」2014年10月5日で、馬場恵峰師が講演された内容を基にまとめました。

 

2020-05-11 久志能幾研究所通信 1580 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

2020年5月10日 (日)

サテライトは創造の場、立って仕事

 生活リズムを変えるため、サテライトオフィスを新たに確保して、今までの自宅で座ってやっていた仕事を、そこで立って仕事をすることに変えた。今は一日に5時間ほど、この事務所で仕事をしている。今は立ったまま、書類を読み、整理分類して、考え事をして、手書きのメモを書き、パソコンでまとめを作成している。当然、その事務所には私しかいない。

 このサテライトは私の創造の場である。自宅は生活・憩いの場として、場を分けて、生活リズムを変えた。その結果、よりよく生きるリズムが生まれた。画家がアトリエで仕事をするように、私には、ここが人生のシナリオを描くアトリエである。新しいステージで創造活動を始めた。

 

環境

 ここには、スマホもテレビもラジオもない。静寂の間である。有るのは紙のメモ用紙とパソコンだけである。パソコンはネットには接続せず、固定電話もなしである。パソコンはノート型だが、24インチの外付け液晶画面と4テラの外付けハードディスクに接続している。その横にB6キャビネットを設置である。

 B6キャビネットには、私の50年来の財産である書き抜きのカードが1万枚入っている。私が学生時代に梅原忠夫教授(当時)の京大カードを使った知的生産活動を知ってから、この京大カードの利用は継続している。私がパソコンを使うようになっても、京大カードは併用して活用している。

 必要な少数の本だけ、このサテライトに移動した。自宅には4トンの書籍がある。

 ここにはガスも風呂もない。有るのは、小さな冷蔵庫と小型湯沸かしポットだけがある。郵便物も町内回覧物も、ここには配達されず、俗世間とは隔離された世界である。高野山は修行の場であるが、このサテライトは私の「考矢山」で、修行・仕事の場である。世間とのつながりはガラケーと自らの足だけである。

 だから昼飯も外ですませる。「考矢山」から下山して、運動を兼ね太陽光に当たる為、歩いて片道20分程の和食店に出かける。この事務所には、堕落を誘う娯楽品を排除した。

 

最高の孤独

 これは仙人生活である。そのため仕事が、どえりゃーはかどる。この孤独は贅沢である。ストレスもなく快適である。私は仕事の疲れを仕事で取っている。疲れた頭を休息させる一番良い手は、別の仕事をすること。これは大脳生理学上での定理である。

 世間は、今の新型コロナウイルス騒動で在宅勤務を強いられて、苦痛だという人が多いようだが、私には理想の環境である。ここでは仕事がはかどって、やればやるほど仕事が出てきて、死ぬほど忙しい。おちおち死んでなんかいられない。

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2020-05-10 久志能幾研究所通信 1577 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

2020年5月 9日 (土)

日頃の心掛け

人生の成功は下記の要素で決まる。

 天附の才能  30%

 努力     30%

 心がけ    40%

  「心掛け」とは、「好きこそモノの上手なれ」である

   馬場恵峰師の講話より  明徳塾で 2006年4月28日

 

人生での成果を創造する理論式

2020年現在の考え

【成果】=【考え方】×【熱意】×【能力】×【IT道具】×【環境】

   「考え方」とは、心掛けである。

   「能力」とは、天附の才能である。

   「環境」とは知的生産活動の場である。

 成果は掛け算で、足し算ではない。マイナスもあり

 

2006年当時の考え

【成果】=【考え方】×【熱意】×【能力】×【ITツール】

   「考え方」とは、心掛けである。

   「能力」とは、天附の才能である。

 成果は掛け算で、足し算ではない。マイナスもあり

  これは私が「修身」の講義で教えた項目である。

  稲盛和夫氏の成功方程式を応用して考えた。

 

稲盛和夫氏の考える成功方程式

【成果】 =【考え方】×【熱意】×【能力】

  京セラ会長 稲盛和夫氏の成功方程式

 

 この式に照らして大垣市政を見ると、小川敏ちゃんは天附の才能だけで生きてきたようだ。彼の演説を聞いても、とても69年の年輪を重ねたとは思えず、人格的な成長が感じられない。

 私には天附の才能はないので、努力と心掛けを最大限にして生きている。

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 馬場恵峰書 2011年、東山魁夷画伯作「道」のポスター

 

2020-05-09 久志能幾研究所通信 1576 小田泰仙

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著作権の関係で、無断引用を禁止します。

下りエスカレータを駆け上がるために

 私も70歳近くになり、癌を患い、体力が無くなり、記憶力も低下した。しかしこの身で、もう一旗あげようとするなら、下りエスカレータを駆け上がらねばならぬ。

 下記は当時、閉塞感に悩まされて、その打破のため自らに課したことである。下記はその時書いたB6カードの内容である、

 

・人の3倍働け

・早く歩け

・速く決断をしろ

・速く見切れ

・速く書け

・人の3倍発信しろ

・体を厳しい状況に置け

・困難な方を選択せよ

・言い訳を無くせ

・真剣に祈れ

・死ぬ気で乗り越えろ

   2005年3月20日  記載

 

ここ数年での行動には、下記項目を追加して実行している。

 

 今までより、3倍の数の人と会え。

 人の倍の距離を動け。

  今は月に一度、九州の馬場恵峰先生宅に行っているので、

  行動距離は、年間21,720㎞である。

  地球一周の距離は40,075 kmなので、年間で地球半周である。

  905㎞(大垣~大村)×2(往復)×12回=21,720㎞

 

このお陰で、気力は充実して生かしてもらっている。

 

2020-05-09 久志能幾研究所通信 1575 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

 

2020年5月 7日 (木)

「変わらなきゃ」と100回言っても、変われない

分かっちゃいるけど止められない、変われない

損んな私に誰がした?

 

 皆が現状に危機感を覚えて「変わらなきゃ」と大合唱だが、実際に変われる人は少ない。そんなことで変われれば苦労はない。何故そうなってしまったかを考えないから、変われるはずがない。

 何故、なぜを5回繰り返して、そうなった真因を見付けないと、永遠に変われない。

 変わるには、変わるための訓練をしなくては変われない。

 

性格分析・訓練

 「変わらなきゃ」という人が、実際に変われた人は少ない。私も過去に人間関係、リーダーシップで悩んで、変わろうと模索を繰り返した。私が実際に(少し)変われたのは、自分の性格分析をして、深層心理学、対人交流(TA分析)の研修を受け、臨死体験を含む地獄の研修を受けてからである。それで200万円弱の金を使った。それでやっと「少し」変わることが出来た。それも変わるための努力を続けないと、すぐ元に戻ってしまって、変われない。

 

人の性格形成

 人は1日に20回の決断、選択をするという。人として生まれてから12,13歳までに97%の脳細胞が完成する。その間に、20回×365日×12歳=87,600回の決断、選択の学習をすることになる。一度、自分で快楽的な決断をするとその決断を何度も繰り返すことになる。

 親から躾として、「〇〇をやってはいけない」と何度も叱られると、それが頭に叩き込まれる。例えば、私も母から「敷居や畳の縁を踏んではダメ」と何回も叱られた。父もよく母に同じことで怒られていたが、父は結婚後から言われたので、その癖が治らなかった。私は幼い時から言われ続けたから、今でも、家の敷居は踏まない習性が付いた。

 そういう躾が12歳までに87,600回も繰り返されると、強固な性格形成として脳が完成する。警察犬を訓練する場合と同じである。パブロフの犬の条件反射訓練である。

 それが働き盛りの40歳にもなると、累計で30万回もの性格形成訓練がされたことになる。だから上司が数回くらい叱っても、性格が変わるはずがない。優柔不断な決断を繰り返すと、それがその人の性格となり、おいそれとその優柔不断の性格は変えられない。

 だから「変わらなきゃ」と思っても、理屈では30万回以上の逆の訓練をしないと変われない。「そんな私に誰がした」と嘆いても、そうなったのは、己が安易な方向への決断を繰り返した果ての末路である。今まで通りにやるのが、波風も立たず楽なのだ。

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変わらない小川敏市政

 令和2年度の「新生大垣 まちづくり予算」と小川敏がアドバルーンをぶち上げても、新生しなければならなかった真の原因を考えないから、小川敏市政は変わらない。「新生大垣」など子供だましの言葉遊びである。

 「新生」とは、「前市政」を殺して、「新しい市政」を生んだのだ。何故、前の市政を殺さねばならなかったか。何処が悪かったかの反省がなく、「殺意」だけ全面に出すから、改善できるわけがない。従来通り、小川敏市政は沈没を続けるだけである。そんなに簡単に変われるなら、この19年間の間に変わっていたはずだ。新しくすべきは、市長の名である。

 ニュートンの第一法則で、下に沈んで行く運動体・大垣市政は、永遠に下に沈んでいく。それが宇宙根源の法則である。

 

 

「5回の何故、なぜ」の例

 この例では、店頭の床に油がこぼれていた真因は、担当者の人事評価が、短期のコスト低減であったからである。まるで大垣市政のようである。

 小川敏の大垣市政での評価は、如何に予算を消化したか、前年度よりいかに予算を削減したかである。成果は問われない。それで利権者が幸せになれば、市民が不幸せになっても、小川敏は構わないと思っているようだ。

 小川敏は、吝嗇な両親に育てられたので、12歳までに86,600回も吝嗇な躾を受けたようだ。出ていくカネは全て罪悪だと教えられたようだ。だから寄付は当然やらないし、投資も罪悪として見る訓練をされたようだ。だから小川敏は「政治家になると選挙に金がかる」と政治家になるのを親に泣いて止められたので、金のかからない無投票選挙に持ち込む悪智慧を編み出したようだ。それが大垣市の不幸である。

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2020-05-07   久志能幾研究所通信 1573 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

2020年5月 6日 (水)

衰退の予兆を観る感性を持つ  ボヤで消す

 経営者には、常に衰退期の予兆を感じる感性が必用だ。自分は自分の人生を経営する経営者だ。他人ごとではない。その予兆を感じなかったため、滅亡した帝国の多さを歴史は教えてくれる。その予兆を感じなくて、病気になり、地獄の淵をさ迷うやも知れぬ。繁栄の栄華の中で、「一葉落ちて天下の秋を知る」を感じなければ、リーダではない。

 衰退が始ってからでは遅いのだ。衰退とは大火事である。大火事を消すのは困難である、衰退の予兆であるボヤの段階で消し止めなければ、全焼となってしまう。

 

自分の没落

 私が会社時代、中間管理職として働くと、つい夜遅くまで働き、夜遅い食事で、脂っこいもの食べてしまう。そしてすぐ寝る。そんな狂った生活、狂った食事を続ければ、体に良いわけはない。それで体重がじわじわと増え、高血圧症が慢性化する。それこそ体の四季が、秋になり一葉が落ちる状態である。定年まではまだまだ体力があるから、何とかごまかせた。

 その体の変化を、病気の予兆として感じて、手を打たなければ、37兆個の組織の主人公として、リーダ失格である。私は分かっていて、手を打ったが、生ぬるい手であった。その咎が、昨年、癌の発病として現れたと、今にして悟った。癌が目に見える大きさに成長するのに、10年はかかる。しかしまだ最悪の状態にはならなかったのが救いである。

 

前職の会社の没落

 私の前職の会社も、予兆を見逃し、世の中の動きについていけず、市場からその名が消えた。その会社では学閥に支配された雇われ社長・役員が跋扈していた。学閥のえこひいきが蔓延し、学歴は立派だが、経営力のない人間が偉くなっていた。そのレベルでは製品の行く末を見定め、新しい芽を開発する決断を出来なかった。

 

グローバル企業の没落

 グローバル経済主義にハマった企業は、全世界から最も安い部品をかき集め、最も安い労働力の国で組み立てるというサプライチェーンを作って世界を制覇した。ところが、今回の新型コロナウイルス騒動で、人の動きが止められると、その回転が破綻してしまった。この仕組みは、冗長性のないシステムだったから破綻した。どれだけ栄華を極めても、崩壊はあっけなくやってくる。

 その崩壊の予兆は、貧富の差の拡大、奴隷のよう労働環境で作られた製品の氾濫、その氾濫で正規の価格が破壊、国内産業の空洞化、従来産業の労働者失業、移民の増加、中国の極端な海外膨張に見てとれたはずだ。今回の破綻は、それを無視してイケイケどんどんで、やりすぎた末路である。何時までも無限に成長していったら、それは自然界の癌細胞である。宇宙根源の理から見て、そんなことはあり得ない。今回の結末は、当然の帰着である。

 

大垣の没落

 大垣が大没落したのは、小川敏が無為無策で19年間の独裁政治をしたためである。小川敏が大垣衰退の予兆を見逃したのだ。小川敏が、新しいことは金がかかると、全て却下したためもある。周りの世は変貌を遂げている。昔の知識だけがあり、智慧のない市長では没落は当然である。知識だけがある動物は、間違えたら怖い。何をするかわからないからだ。そんなレベルの市長では予兆を感じるなんて無理であった。

 小川敏は、大垣の未来を破壊する「大垣未来ビジョン」の作文を作って悦に入っている。「大垣未来ビジョン」は小川敏のプロパガンダである。市民の気をこのビジョンに逸らして、大垣を地獄に連れていこうとしている。

 

日本の没落

 日本が失われたこの20年を過ごしたのは、政治家に政治力がなく、利権優先の官僚に支配されたためである。やるべき投資をしなかったためである。

 

日本人の心の没落

 緊急事態宣言が出されているさ中、パチンコ店に群がる人が多くいるのは、昔の親が、今の大人の子供時代に正しい躾をしなかったためである。外出自粛で右往左往するのは、虚楽的生活に溺れ、自ら学ぶ習慣をつけてこなかったためである。日本人の精神の没落である。

 学生の学力の低下は、日本衰退の予兆なのだ。教育に金をケチるから、子供の学力が下がる。先進国で、公的な教育費は日本が一番少ない。ご先祖に恥である。国、市の教育費の投入額の低下は、衰退の予兆なのだ。小川敏に毒された大垣市などは、児童生徒一人当たりの教育費が県下最低なのだ。その財源を大垣市役人が懐に入れてしまい、県下一の給与の高さになっている。

 

日本人の健康の没落

 日本人の癌が増え、認知症、鬱病が増えたのは、その予兆を見逃したためだ。人は肥満になると、病気や癌になる確率が数倍に増える。肥満、高血圧は、脳梗塞、心筋梗塞、癌、糖尿病の予兆なのだ。それは食品メーカが利己主義の経済活動、利益最優先の価値観で暴走して、狂った生活、狂った食事、狂った精神環境を消費者に押し付けた結果なのだ。

 頭を使わない生活をすれば、認知症になる確率が増える。

  

日本のボヤを消火せよ

 日本には修身教育が必用である。日本人の心が壊れる寸前なのだ。心が煩悩の火で、ボヤの状態である。ボヤなら小型消化器で消せるが、大火になれば、消防車でも消せない。もっと大事なことは、火事を出さない規律ある生活の復活である。

 下図は大垣市桐ケ崎町の火事、2013年10月27日、著者撮影。私が散歩の途中で出逢った火事である。手前の消化器は、私が初期消火に使ったもの。大火になっては、小型消化器などでは、お手上げである。

 現代日本の問題点は、対処療法に終始して、真因を探さず、本当の対策をしないから少しもよくならない。

Dsc01372s  「火事だ」との声で現場に走る

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Dsc01376s 火事になってから消火器を使っても無力である。

まるで大垣が衰退してから、小川敏が小手先の対策を打っているように見える。

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 Dsc01389s 大垣市桐ケ崎町の火事、2013年10月27日、著者撮影

隣の家2軒が、延焼となった。大垣で、近年まれなる大火となった。 

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 Dsc01461s 日本がこうなってから手を打っても遅いのだ。

大垣市がこうなってから、手を打っても遅い。

この大火の原因は、火元の塗装屋の小屋にシンナーや塗料の缶が大量に保管してあり、その塗装屋の職人がタバコを吸ったため。日頃から、この場所で職人がタバコを吸っているのが常態化していた。隣人が何回も注意しても、職人はタバコをやめなかった。

私がブログで小川敏の異常な政治を指摘しても、小川敏はその政治を変えない。大垣政治が大火になるのも故あること。

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火消しよりも、火事のない社会を創れ

 あるべき姿を実現しよう

 あるべき姿とは、火事を消す体制でなく、火事を起こさない体制だ。今、大垣は燃えている。

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2020-05-06   久志能幾研究所通信 1571 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

2020年5月 4日 (月)

「知情意」の世界を考察

「知情意」を活かす

 人生成功の秘訣は、切り替えを早くすること。何時までも愚痴っていてはダメ。それを「智慧がない」という。智慧ある人はグズグズしない。人生はいつもルンルン気分の時ばかりではない。不遇の時でも、愚痴を言わず、早く気持ちを切り替えよう。その不運は、いつまでも続かない。

 心豊かな人は無理をしない。ジックリと見ていく心がある。それがである。情とは「忄(心)」が「青い」と書く。つまり心が青春である状態である。心が青いから、余裕があり、感受性が豊かなのだ。「怕」とは「心」が老人のように「白く」なって、恐れている状態を示す。心が老化しては、感情は動かない。

 何ごとも「有意」で事に当たる。「無意識」で行動してはダメである。どんな状況でも、どんな些細なことでも、真剣に「意」を込めて事に当たる。無意識にやってはダメなのだ。

 馬場恵峰師の知己塾(2006年12月2日)での言葉を編集・加筆。  

 

西洋人と日本人の差

 「知情意」とは「知性」、「感情」、「意思」の意味で、哲学者カントが提唱した言葉と言われる。人間はこの3つのバランスの上で動いている。西洋人は、知と論理構成を優先して動いている。テクニカルライティングもその技法は、論理構成が主体である。それが発展してAI技術となっている。

 ところが日本では論理構成より情が優先される場合が多い。その「情」には義理、徳、恩義、情熱、悲情が含まれ、人は論理だけで物事を処理しているわけではない。

 人に頼み事をお願いに行って「君の言うことはさっぱり分からないが、私は君が好きだから、賛同してあげる」と支離滅裂な展開になることがある。

 私は会社時代では、この論理性を最優先にして仕事を進め、文書で相手を説得してきた。しかし私の文書は、冒頭に結論を単刀直入で書くので「君の書く文書はキツイ」と敬遠され、仕事が理屈通りに行ったわけではない。

 「日本人だから“情”を大事にして何が悪い。ものごとは論理だけではない」と暗に煙たがられてうまく行かないことが多かった。要は、「俺はあんたが嫌いだ。言うことの理屈は合っているが、賛同できない」である。ミシガン大学で学んだ論理構成の無力さに途方に暮れた。

 コミュニケーションは相手に合わせて、その論理構成を変える必要があるようだ。コミュニケーションとは意思の伝達である。文書で当方の意図は「伝」はされても、実際の相手の心に「達」するのは難しい。日本では、それには「情」を付加することが必要のようだ。だから私は文書に人格を込めて、その「情」以上の価値を込めるように心がけている。

 

2020-05-04 久志能幾研究所通信 1566 小田泰仙

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