h-家を建てる Feed

2021年11月27日 (土)

私はカナリア、景品のカップ麺を拒否

オウム真理教サリン事件

  ルート5 富士山麓にオーム鳴く

 √5=2.3360679 (受験勉強で、富士山麓にオーム鳴く、と覚えた)

 

 1995年3月22日、警視庁機動部隊は、国道5号線(ルート5)沿いのオウム真理教サティアンに向かった。その先頭に鳥籠に入れたオームを掲げて、おそるおそるおそるの進軍であった。部隊の先頭に小鳥のオームを掲げて進んだのは、サリンガスに備えてのこと。炭鉱でも、坑内のガス漏れを検知する生き物として、カナリアが使われる。カナリア等の小鳥はガス漏れに敏感なのだ。

 

 2021年11月27日、国道21号線沿いにある某住宅メーカの展示ハウスに行ったら、来店記念で景品が当たるゲームがあった。くじを引いたら4等でカップラーメンの詰め合わせが当たった。私はそれを拒否して、参加賞のテッシュペーパーに変えてもらった。

 私はカップ麺の油に敏感である。私はその劣化油に対して、カナリア並みの敏感さがある。

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カップ麺の毒

 カップラーメンは油で麺を揚げている。時間経過した油は体に毒である。更に粉末の麺汁には長期保存可能な添加物がてんこ盛りである。その脂分や添加物が体に悪い影響がある。私が2年前から通院している久留米市の真島消化器クリニックの先生からも、その種の食材はドクターストップである。

 

胆のうの機能

 私は45年前に胆石の手術をしてから、カップラーメン類は全く食べていない。私はカップラーメンを食べると必ず下痢をする。その原因は、胆のうの機能に起因する。胆のうは肝臓からの消化液を濃縮して蓄えていて、脂分の消化に必要な時に放出する。

 私は手術後、それが出来ない体になった。人間の体は、毒となる脂分が消化器内に入ると、体の免疫機能が解毒を始める。その毒が解毒できないと、嘔吐や下痢となる。体は正直である。私の体がカップ麺は危険だと教えてくれたのだ。だからこの45年間、私はカップ麺を全く食べていない。私の体は、カナリア並みになっている。

 

日本のがんの原因

 日本人の2人に一人ががんになる原因を、私はこの種の食品の添加物、劣化した脂分が一要素だと確信している。だから来店する将来の客に「毒」を盛る住宅メーカに違和感を覚える。

 

家とは災害から人を守るシェルター

 人の体は、人間の心を守る容器である。住宅メーカが提供する住宅は、人間を地震等の災害から安全に守るシェルターである。その安全を売るメーカが、人の体を壊す食品を客に与えるのは、言語道断である。有識者はカップ麺の害を知っており、決して食べない。

 

2021-11-27  久志能幾研究所通信 2221  小田泰仙

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2021年11月24日 (水)

「変態」賛歌、老いの克服

 

ダーウィンの法則

 生き残る種とは、最も強いものではない。最も知的なものでもない。

 それは、変化に最もよく適応したものである。

     - ダーウィン -

 

自分は時代に合わせて「変態」をしてきたのだろうか、振り返りたい。

 

企業の変態

 最近の勝ち組の企業は、業態の「変態」を成し遂げた企業群である。2000年頃のウォールストリートジャーナル紙に、1900 年当時の新聞紙に米国の有力企業を100社ピックアップした記事に対して、その100年後、現在も残っている企業の調査記事が出た。その結果、残っている大企業は2社のみであった。その2社でも業態が変わっていて、そのまま業態の企業は無かった。

 

 その一社はGEで、当時は電灯製造会社であった。GEはエジソンが発明した電灯が元になっている。そのGEも現在は、金融業が大きなシェアを占めた企業となっている。

 100年間を生き延びた大企業は、業態を「変態」させて、社会の変化に適応したから生き延びたのだ。

 

 50年前、世界最大のフィルムメーカとして世を謳歌したコダックは、その業態の変態がうまくできず、2012年、衰退して130年の歴史を閉じた。

 

 当時、最大の複写機メーカのゼロックスは、その特許の独占で業績を謳歌していたが、最近業績不良で、富士フィルムに買収を提案されるまでに落ちぶれた。

 それに対して、日本の富士フィルムは、昔のフィルムメーカから、精密機器メーカ、医療機器メーカ、医療品メーカに、業態の変態を遂げて超優良企業に変身している。

 

 トヨタ自動車の親会社である「豊田自動織機」は当初は、繊維の自動織機を製造する会社であった。しかし今の業態は自動車の組み立てやフォークリフトの製造会社である。繊維部門は数パーセントを占めるだけになっている。

 

 多くの大企業は社会の変化に対応できず、自滅していった。今の日本が衰退しているのは、変化(変態)を拒否して、「昔はよかった」と回顧しているからだ。

 生き延びたのは、その変化に最もよく適応したものである。ダーウィン

 

 

私の変態

 だから人間として老いを迎え、更に活力を持って生きるためには、人は日々変わらねばならぬ。そう思って、老いても私は日々新し事に取り組んでいる。それの打開策の一つとして、退職後の10年間、新しい資格・知識を取得に取り組み、個人事業者として新しい事業を起こして活動してきた。やってよかったと思う。

 次の10年間の目標として、家を新築することにして、新たな気分で頑張っている。何かを目標として頑張れば、日々新しい発見がある。家の完成が目的ではない。その過程で生まれる自分の成長が目的である。新しいことに挑戦すると、変態した新しい自分が生まれる。老いて何もせず朽ちるのが一番哀れである。

 

 自虐的に自分の人生を振り返ると、昔は周りの状況に合わせて、変化せざるを得なかった歴史が分かる。当時の自分の苦労が偲ばれる。よく頑張ったと自分で自分を褒めてやりたい。有森裕子さんの気持ちがよくわかる。

 

青年期  受験地獄をさ迷う餓鬼の行動

      頑張ったのに、東大入試中止で大混乱に巻き込まれた。

     就職地獄をさ迷った阿修羅の行動

       オイルショックで就職難が発生

若手社員時代 3Kの奴隷労働者

        バブル期ではなく、会社に入れてもらった境遇

        頑張らざるをえなかった。

中堅社員時代 社畜としてワークホリック労働者

        バブル期と重なり、仕事中毒になる。

        残業60時間、実際は残業100時間が当たり前

中年     宮仕えで上と下からの圧力に挟まれる中間管理職

        うつ病寸前まで追い込まれた。

        労働組合は管理職を守ってくれない。

定年後   「時給が牛丼店と同じ待遇」なので拒否して帰郷。

        定年延長は年収が1/3になり、その減収分の補填で年金がある。

        個人事業主として新しい道を歩く

 

 定年延長の嘱託として働くと、年間2000時間を拘束され、増加年収を時間で割ると牛丼店のアルバイト時給と同程度である。自分より能力の劣る昔の部下の下で働くのは、自尊心の崩壊である。ばからしくなり、自分で事業を起こすことにした。

 

変態できない理由

 定年延長せず辞めると言うと、引き留められたが、辞めると「決断」して正解であった。自分の人生を「変態」するには決断こそが、唯一の方法である。変わりたいと決断しなければ、何もかわらない。

 みんな「変わらなきゃ」と言いながら、少しも変わらない。変わらない原因は、なぜそうなったかの真因を見付けず、日々の習慣に流されるからだ。変わるには変えようという意思が必要だ。変えるという「決断」をしないからだ。決断しなければ、永遠に人生は変わらない。決断をしよう。

 

ニュートンの運動第一法則

 静止あるいは等速度運動中の物体は、外力が加わらないかぎりその状態を続ける(慣性の法則)

  (止っているものは永遠に止まっている。)

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 馬場恵峰書

 

2021-11-24 久志能幾研究所通信 2218  小田泰仙

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2021年11月21日 (日)

内弟子採用、観音菩薩の目で「現地現物」

 

 組織への採用は、その人の人生を左右する。採用とは、組織と個人のお互いの金儲けではなく、その人の幸せに関係する人事なのだ。

 大仏師・松本明慶師は、内弟子の採用決定時、単にその候補者と面談するだけでなく、その候補者の仕事場に出かけて、その人の仕事ぶりまで見てから、決定する。

 また内弟子として正式に採用する時には、両親と面談して仕事の実情を説明してから採用の最終決定をする。両親とは、その人を育てた佛様なのだ。佛を見れば、その子が分かる。

 

現地現物

 これはトヨタウエイの「現地現物」そのものである。松本明慶師はそれを現地現人で、人を判断している。

 私も現役時代に途中入社の人を面接したことがあるが、しかし1時間くらいだけの会話でその人の評価はできない。それでも実際に面談すると多くのことが分かる。セブンイレブンの鈴木敏夫会長も同じことを言っている。面接でできることは、あくまで異常値(非常識人)の排除だけである。

 

「現地現物」は英語の訳の方が分かりやすい表現である。

Gennti gennbustu :  Go and see by yourself  thoroughly understand the situation.

  ジェフリ・K・ライカー著『THE TOYOTA WAY』より

 

私の面接試験

 私が会社の人事部長なら、人の採用時にはあるテーマで文章を書かせて、それで評価をするだろう。人の頭の中と能力は、書かせてみれば一目瞭然である。何も考えていない頭からは、何も出てこない。これは胡麻化しようがない。

 

野崎宗慶師の内弟子採用

 仏師・野崎宗慶師は、最後の京仏師として名高い大御所であった。師が82歳の時、19歳の松本青年が人から推薦されてやってきた。一目でその才能を見ぬいた野崎宗慶師は、松本青年をその日に内弟子に採用した。野崎宗慶師にとって初めての内弟子である。野崎宗慶師は、仏像彫刻の修行を松本青年にマンツーマンで始めた。老師は持てる技を口伝で全て伝えると、1年後にこの世を去られた。それで今の松本明慶大仏師がある。

 

住宅メーカの採用

 家の選択でも同じである。内弟子とは、自分の「後世」を託すような存在である。名人によっては一生で一人しか内弟子を取らなかった野崎宗慶師の例もある。名人と呼ばれるような人でないと、内弟子の才能は見抜けまい。

家を買うとは、人生でたった一人の内弟子を採用すると同じなのだ。そういう覚悟で選択したい。

凡人の私が住宅展示場のモデルハウスを一見しただけでは、家の真偽は判別不能である。実際に自分の目で確認して、実際の生活を体験しないと分からないだろう。実際には、凡人は、内弟子を採用する時に、異常値を排除するしかやれないのが現実ではある。

せめて観音菩薩が衆生を観るように、住宅メーカが発する「音」を観て、何が真実かを見極める精進を続けたい。

039a34521s 聖観音菩薩像 松本明慶大仏師作

 

2021-11-21  久志能幾研究所通信 2215  小田泰仙

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2021年11月20日 (土)

株で儲けるには

 

 自分がこの世で儲けるには、自分株式会社の株価を上げるのが基本である。

 自分株式会社が成長すれば、その価値が上がり、結果として儲かる。

 

会社の成長力(強さ)Fは下記で表される。

 F=(利益+投資額+減価償却費)÷売上高

 他と比較して、F値が大きい程、その会社は成長する。

 多くの会社は、不景気になると投資を減らしてしまう。人がやらない時に投資する会社が成長する。雇われ社長はこれが出来ない。私の前職の会社もこの法則で成長が出来なかった。最後は、市場から消えてしまった。「人の教育(投資)が大事だ」と全ての社長は言うが、それを実際に実行する社長はほとんどいない。前職の会社でも、不景気になると、真っ先に教育費を削った。当然、投資額も削減である。その結果が30年後に市場からの退場であった。

 

人の成長力(強さ)FHは

 FH=(稼ぎ(利益)+自己投資額+減価償却費)÷年収(売上高)

 

 人生の成功は、自己投資と減価償却費の大きさで決まる。人生の成功は単純明快である。学んで、学んで、自己投資を継続するしかない。

 

 社員が成長する会社こそが、株価が上がる会社である。そういう住宅メーカから家を買いたい。今、住宅メーカ展示場で多くの営業マンの言動を観察している。そこでその人のレベルが分かり、会社のレベルが分かる。

 

2021-11-20  久志能幾研究所通信 2214  小田泰仙

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2021年11月19日 (金)

「床暖房が標準」の住宅メーカを候補から外す

 

 I社の住宅は、床暖房設備が標準である。私の検討結果から、現在の高密度、高断熱の家屋では、床暖房は不要と判断した。床暖房が標準仕様では、建てる家のメーカの候補会社から外さざる得ない。床暖房を設備から外すことができないのでは、問題外である。

 

 床暖房は、体に対して過剰な甘やかしと思う。それでは体の抵抗力が劣化する。人間、年中ぬくぬくしているのは、私の信条にあわない。四季の変化があってこそ、日本人だと思う。

 

 床暖房は、低温火傷の危険性がある。若いときは良いが、高齢になると温度への感覚が鈍くなっている。高齢者は、低温火傷になるまで気が付かない。幼児でも同じである。幼児はそれを表現できないので危険である。

 

 床暖房は、10年後にその装置のメンテナンスコストが生じる。技術者である私の方針・シンプルイズベストから外れる。家の部品が増えれば、故障(トラブル)の原因となる。特に床暖房設備は家に埋め込みなので、故障時は厄介なのだ。

 

 その床暖房の製造メーカがC社である。私はその社に何か違和感を覚えていた。そこでその社の社是を調べてみると、「社憲 会社は絶えずよりよい製品を作り、之を広く普及することに努力し、以って社会文化の向上に寄与しよう。」である。これは違和感を覚える社是である。「社是を見ればその会社が分かる」が私の持論である。

 なぜ動詞が「~しよう」なのか。ひとごとの文章である。社是の文言なら決意として、「~します」とすべきだ。社是で「努力」とは、お笑いである。努力とは「努力をしました、結果はダメでした」という場合に使う文言である。他人が評価して「努力」と言うのは良いが、自分で言ってはお笑いである。

 また従業員が1300人の企業である。規模で少々不安に思う。

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 現在の暖房状況

 現在の私の住まいの居間の暖房はエアコンである。その居間と台所と仕事部屋と書庫(計42畳)は、襖や戸を取っ払い、一続きの間として畳敷きにしている。それで冬でもそんなに寒いとは思わない。床の材料に、住宅メーカ推奨の杉の無垢材を使うか、畳敷きにすれよいと判断した。畳の熱伝導率は杉の熱伝導率とほぼ同じかそれ以上である。だからその温かさは、杉の無垢材使用の床の場合と同じと診断した。

 以上の理由で、床暖房は不要で、エアコンで十分だと判定した。それを強制的に標準設備として押し付けてくる住宅メーカは、候補から外すしかない。

 

検討資料

室内暖房の比較

 1案 床暖房     合板床材+床暖房 +光熱費+保守費用

 2案 エアコン暖房  無垢床材+エアコン+光熱費+保守費用

 3案 エアコン暖房  畳   +エアコン+光熱費+保守費用

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床の材質の差で断熱比較

   畳の熱伝導率  0.08

 杉の熱伝導率  0.12

 合板の熱伝導率 0.16

 コンクリート  1.0

 ガラス     0.7

 

2021-11-19  久志能幾研究所通信 2213  小田泰仙

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2021年11月18日 (木)

我家の防災対策、人生の防災対策

 

カセットコンロ

 防災への対策として、今回、カセットコンロを整備した。電気が止まった場合の非常用加熱道具としてカセットコンロとガスボンベを整備した。

 ガスボンベは、一人一日0.5本として7日分を備蓄した。ガスボンベは賞味期限が7年であるので、1年に1本(約200円)を使っていき、その都度補充することにした。

 この情報は防災アドバイザー・髙荷智也氏のYouTubeの動画を参考にした。

 

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以下は準備スミである。

 水1週間分  2ℓ 10本 10日分

 インスタントお粥    3日分

 防災トイレ       3日分

 

他の防災・耐震対策

 自宅は築50年の日本家屋で、当初は耐震強度0.5であった。

  10年かけ耐震補強をして、耐震強度を1まで上げた。

 土付き瓦屋根を、土なし瓦に改築して、上部の重い土を除去した。

 災害時の復旧時間の短さを考え、ガスを止めてオール電化とした。

  また災害時の火の始末も考えてのオール電化である。 

 耐震ブレーカに取り換え

  地震がおさまって、再通電すると火事になる危険性がある。

  これを再通電しない機能付きのブレーカに変えた。

 耐震、防犯上で、ブロック塀を撤去した。

 2階に有った重いもの(本等)を1階に下ろした。

 

緩慢なる熱衝撃対策

 現代日本で人の寿命が延びたのは、暖房器具が進歩して、また気密性の高い家が増え、室温が上がったのが大きな要因である。室温が2度上がると、健康寿命は4歳延びると言われる。

 だから自宅では、全窓を二重ガラスにして、更に二重ガラス内窓を付けて、断熱性のよい家に改築した。

 参考文献 笹井恵里子著『室温が2度上げると健康寿命は4歳のびる』光文社新書

 

人生の防災

 人生での災害時の備えをしよう。人生は山あり、谷ありの波乱万丈である。人生を歩く場合の携帯する考えを軽くしたい。深刻に考えず、自然体で考えよう。物事に囚われると、行動が鈍くなる。囚われず、偏らず、貯めこまず、止まらず、で人生を歩みたい。人生を襲うエイリアンにまともにぶつかると倒れてしまう。柳のように、柔構造でしなやかにやり過ごしたい。人生の激震で自分を見失わないようにしよう。

 人生の戒めの言葉こそ、己の防災準備である。一寸先は闇なのだ。自分自身の燈明を持って、暗夜を行こう。

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 馬場恵峰書

2021-11-18  久志能幾研究所通信 2212  小田泰仙

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2021年11月17日 (水)

社長の後姿、会社の基礎、人生の基礎

 

 先年、一緒にMK経営塾の研修を受けた仲間が、脳内出血で倒れてしまった。下記は、その人をお見舞いに行ったら、人生模様のお経にであった。人間は行動すると、人だけでなく、お経にも出会う。

 「経」とは糸偏に、機織り機の意味のツクリから成る。糸偏は面々と続くご先祖からの歴史の流れである。機織り機は、この世の人生模様を織りなす創造者である。

 そのお経が良いか悪いかは、織りなした基礎の出来不出来に依存する。

 

脳出血の原因

 彼の会社は、大層威勢が良い会社で急成長を遂げていた。彼を研修中に身近に見た感触では、彼が倒れた原因は、食べ過ぎによる高血圧、だらしなさ(不摂生)からくる歯と眼の不調、タバコ、酒等に見られる不健康生活からきたのは明白である。

 社長は全従業員の生活に責任を負っている。そのために社長自身の健康管理は責務なのだ。

 社長がいくら高尚な経営理念を唱えても、己の体の経営さえ出来ない社長では、会社の経営が出来るとは部下は信じない。社員は社長の後姿を見つめている。「己の体の放漫経営のため病気で倒れたあんたに、そんなことは言われたくない」が社員の本音である。

 

己を支える基礎細胞

 だれのお陰で37兆個の細胞が己を還暦まで生かしくれたのか。だれが会社を支えてくれたのか。誰のお陰で今日があると思うのか。その感謝の意識が薄いことが、社長自身が冒頭で発言するイケイケドンドンの社報から伝わってくる。

 後日、山本賞の式典会場で彼の姿を見た。車椅子姿で痛々しいが、病から回復して、威勢は元のように元気になったようだ。しかし彼の会社発行の社長通信から見ると、己を支える基盤(身体、社員、社会)への感謝の意識が薄く、生かされていることに認識不足があるようだ。前のめりで高尚な言葉を会社通信に列挙しているが、足元が固まっていない。土台から崩れるのではと危惧している。

 

手抜き工事

 大地震が起こると土台基礎工事の手抜きが発覚する。阪神淡路大震災時に、ビルや市内高速道路が倒れてしまったのは、その基礎が不出来か、もしくは手抜き工事であったためだ。その証拠を消すため、十分な調査もせず、大慌てで残骸を撤去してしまったのは、後世への汚点である。まるで中国の新幹線事故で、早々に事故列車を埋めてしまったと同じだ。我々は中国を笑えない。

Photo

 阪神淡路大震災で傾いたビル

http://upload.wikimedia.org/wikipedia/ja/thumb/9/9c/

 

会社の実態

  この会社から定期的に宣伝メールが届く。以上の経過で、内容が信用できないので、うっとおしく配信停止を連絡した。しかし全くそれが通じず、メール配信は止らない。仕方がないので迷惑メールに自動振り分けすることにした。その一件でも社長の経営方針が分かる。頭隠して尻隠さず、である。

閻魔帳への中間報告

 この社長とは研修時の席が隣り合うご縁もあったので、東京以遠の土地で、駅からも遠い病院へタクシーを飛ばしてお見舞いに行った。しかし元気になっても礼状一つ来ない。再会しても、礼一つ言わない。

 彼が脳出血で倒れた原因を見れば、人間性が分かる。あとは押して知るべし、である。良き人間観察の勉強ができたと思うべきだ。人生の周りでは声なき経が聴こえている。その経を自分に当てはめて考えるかどうかである。

 

 ご縁の貸借対照表に人生の歩みが表われる。縁の残高が少ない経営者が人生で躓く。人は山には躓かないが、小さな蟻塚に躓く。佛様は全てを閻魔帳に記載して、己の体の病気を通して閻魔帳の中間報告をされる。その時が人生の岐路である。多くの人が佛の御心も知らず、地獄への近道へ足を向ける。人生曼荼羅には全てが描かれている。人生経営での学びである。他人様は自分の鏡である。心しよう。

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 馬場恵峰書

 

2021-11-17  久志能幾研究所通信 2211  小田泰仙

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2021年11月16日 (火)

家と人生の設計 基礎がないと砂上の楼閣

 

 いま、私は家を建てる計画をしていて、各ハウスメーカの基礎の考え方を比較研究している。その住宅メーカの基礎への取り組み姿勢で、その会社のレベルが分かる。

 

砂上の楼閣

 基礎のできていない家に住んだら、いくら基礎の上に立つ家が立派な作りでも、住めたものではない。地震が来たらひとたまりもない。それこそ砂上の楼閣である。

 人間でも、人としての基礎のできていないと、人間社会でいくら金儲けをできても、まともには生きていはいけない。また、なにか障害が起きれば、すぐ潰れてしまう。

 この考えは、全ての事象に当てはまる。学校の教育、科学技術の発展、文書の構成、芸事の修行、人間関係、機械の設計、オーディオアンプ等の全てに当てはまる。

 

忖度・不正

 学校の教育でも、基礎教育ができていないのに、上の学校に裏口入学しても、授業についていけない。

 基礎の実力がないのに、忖度で昇進しても実社会では通用しない。忖度が通用しない国家の司法試験は受からない。それをKKの実例で証明されたのは、反面教師の例として価値があった。

 

基礎研究

 技術文明国家では、基礎研究ができていないと、応用技術が発達しない。その成長に限界が出てくる。お隣の国のように。

 基礎がないとノーベル賞が取れない。蓮舫氏の戯言のように、「二番ではだめですか」と言うようではダメなのよ。死に物狂いで一番を目指して、やっと一流の下っ端になれる。

 歴代の政権が、この基礎研究に金をケチるから、科学技術立国の日本が衰退しているのだ。

 

意思表示の基礎

 論文でも、日本語の基礎とテクニカルライティングの基礎知識がないと、まともな論理的な文書はかけない。私が懸賞論文で最優秀賞をもらったのは、このテクニカルライティングの知識があったのが、大きな要素である。欧米の文化が支配する自然科学分野の論文では、日本の阿吽の呼吸や、「後はよろしく」などの曖昧な表現は許されない。インターネットを介した多民族・多価値観社会では、自分の意志をきちんと伝えるための基礎教育が必要だ。

 

芸事と技術

 芸事でも基礎ができていないと、発展はない。「守破離」の守は基礎のことである。宝塚出身の人が芸能界で長く活躍できるのは、宝塚学園で徹底的に、人間として基礎を躾けられるからだ。「宝塚学園で習得したのは精神面だけだ」と小柳ルミ子さんは証言している。人間としての基礎の上に、職能の技術が映える。

 技術の世界で機械設計でも、基礎がしっかりした構成にしないと、加工精度に影響をあたえる。

 

センチュリー

 車の設計でも、シャーシがしっかりしていないと、限界速走行時に問題がでる。先年発表された御料車(センチュリー)は、前モデルのレクサスLS460のシャーシがベースとなっている。共通化・軽量化された最新鋭レクサスLS500用シャーシではないのだ。御料車に前モデルのシャーシが採用されたのは、然るべき意味がある。なにせコスト度外視の御料車である。コストパフォーマンスは二の次である。天皇陛下をお守りする車だからだ。超が付くほどの最高が求められるからだ。センチュリーは、一般庶民が乗る(?)レスクスLSとは別格である。トヨタもメンツがかかっている。

 私には本来縁がないはずだったが、2年間の短い間でレクサスLS460とご縁が出来て、馬場恵峰先生ご夫妻の送迎に使えたのは幸せであった。

 

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  レクサスLS460のシャーシ(トヨタ自動車のカタログより) 

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   レクサスLS500のシャーシ(トヨタ自動車のカタログより) 

 

営業マンの基礎

 家を売る営業マンも、人間としての基礎ができていないと、信用されない。家の性能以前の問題である。家だけでなく、全ての営業マンに通用する話である。我々は世のために何を売るのか。自問しよう。

 

2021-11-16  久志能幾研究所通信 2210  小田泰仙

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2021年11月13日 (土)

ん億円の豪邸!? 何故仏壇がないか?

 

 YouTube のお家探索ツアー動画で、多くの家を見て新家建設の研究している。そこで発見した事実が、金持ちの大邸宅には仏壇がない家が多いことだ。大手住宅メーカのモデルルームにも仏間がない、である。

 知人に美術品を商う人がいる。その人の話では、訪問した豪邸でも仏壇のない家が結構あるそうだ。美術品を買うのだから、その家は裕福なはずだが、仏壇がないのだ。

 

 中にはゴルフ練習機械まである豪邸があった。大スクリーンの映画が鑑賞できる部屋は許せるが、リビングルームにバーカウンターまであるのは、やりすぎだ。それでいてご主人の書斎や書棚がないのだ。それでその人の知性が分かる。その人のご先祖様に対する考え考えが分かる。要は成金そのものなのだ。

 

 本来、家の外の娯楽設備を家に持ち込めば、子供の教育上で良くないだろう。そんな家で育った子供が心配だ。子供は親の言う事は聞かない。子供は親の背中を見て育ち、親のやっていることを真似る。金遣いの荒い家からは、金遣いの荒い子供が育つ。金持ちの家が三代続かないのには、理由がある。

 

墓参り

 話題のKK母子のニュースで、KK氏がこの2か月程、日本に一時帰国したが、その間で実父の墓参りに行かなかった。これは母親のKK氏が墓まいりや法事をやっていなかったため、息子のKK氏にそういう発想が起きなかったと思われる。K家にはそういうご先祖や亡くなった親を祀る習慣がないようだ。

 

薫習

 KK氏が母親の日頃の振る舞いに影響を受けないはずがない。30年間、薫習として徳のない振る舞いの影響を受けていたはずだ。そうでないとあれだけの非常識さも生まれない。あれだけのバッシングには、普通の神経では耐えられない。

 霧の中を歩めば、自ずと衣が濡れる。黒い霧の中を歩めば、心身共に黒く染まる。だから、子供を正しく躾けるには、親がしっかりしていなければ、ダメなのよ。今の日本の衰退は親の責任である。

 

不良の家庭環境

 不良になった子や考えがいじけた子供の家には、間違いなく仏壇や神棚がないようだ。見えないものを敬う精神が、人を不幸から遠ざける。此の世はプラスマイナスゼロの世界である。プラスが大きければ、相応したマイナス(見えない世界)がある。富豪の家に潜む見えないサムシングは、普通の家より大きいだろう。それを考えないと、ドツボに嵌る。

 

2021-11-13  久志能幾研究所通信 2207  小田泰仙

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2021年11月11日 (木)

高がセコム、去れどセコム、セコィではないか? 

 

 数年前、家の保安上で、セコムのホーム・セキュリティの導入を検討した。月5,000円の費用で自宅の安全が守られること。ところが、実際に泥棒に入られて被害が出た場合の補償が、どれだけ被害額が大きくても「見舞金 百万円」だけだという。あまりにセコイではないか。

 なぜセコムが英国の保険会社に保険に入って、もっと実情にあった保証をしないのかと疑問に思った。

 セコムでは、泥棒が侵入している現場にセコム警備員が急行しても、手出しをせず、警察が来るのを待っていて、見ているだけだ。セコムには警察の捜査権と泥棒を捕まえる権限がない。セコムも法を犯してまでは、警備をしない。

 たまにはセコムの社員になったつもりで考えよう。安い給与なのに、凶暴な泥棒と対峙して、「命を危険に晒してでも顧客の財産を守れ」では酷である。セコムの現場警備員の年収の中央値は450万円である。その給与で命を張って警備先を守ってくれるとは思えない。警備員だって命が惜しいのだ。警備員にも家族があり、守るべき生活がある。警備員は、国民の命を守る使命がある警察官ではない。

 

 それを知って、セコムのホーム・セキュリティーの導入をやめた。それで自分で考えて、家のセキュリティ対策をすることにした。

 

自宅のセキュリティ対策

 (セキュリティー上で全部は公開できない)

 家の周りの塀を撤去

  塀があると、塀の陰に泥棒が潜んでも、外から目に止まりにくい。

 玄関灯の設置

 玄関の上に人感センサー、複数台のカメラ設置

 窓ガラスを防犯ガラスに取り換え。

 一部の窓に鉄柵を追加

 郵便ポストを大きなサイズに変更

  小さいポストでは、郵便物がポストから溢れて留守が分かる。

  長期不在の時は、新聞を一時的に止める。

 

 自分の城は自分で守れ、がトヨタの鉄則である。

 

2021-11-11  久志能幾研究所通信 2205  小田泰仙

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