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2020年6月

2020年6月30日 (火)

コロリ対策 私の免疫力向上戦略・戦術(2/3)

人生の復元力(コンプライアンス値)向上

 

コンプライアンス値

 コンプライアンス値とは 1÷〔剛性値〕 で表される。この剛性値とは、ばね乗数と呼ばれる数値で、ばね乗数とは1キロの加重を与えたら、ばねがどれだけ撓むかを示すばねの強さである。

 人生という乗り物のコンプライアンス値とは、悪の誘惑とか負の事故に対してどれだけ耐えられるかの強さの値である。自分の役職に対して贈賄側が金品を示して、見返りを要求した場合、自分がどれだけで堕ちるのか、その金額値でもある。100万円の賄賂で堕ちれば、自分の心のコンプライアンス値は100万円である。たった100万円で人生を悪魔に売ったことになる。心のコンプライアンス値を高めないと、人生航海で沈没する。

 

人生の耐力

 人生道では様々な躓きや、ぬかるみに遭遇する。人間だもの、躓いてもよい。ぬかるみに足を取られても良い。それから抜け出せばよいのだ。それが経験となり智慧が付く。

 不運になっても、思いっきり底まで沈めばよい。不運をバネに、底から上に浮かび上がればよいのだ。

 不幸があれば思いっきり悲しめばよい。振れた感情を元の戻す精神力があればよい。それをいつまでも持ち越さないことが大事だ。冷血漢でその悲しみを感じない人間では人間失格である。

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 コンプライアンスとパワーステアリングの設計

 船の設計で一番大事なのは、障害や荒波に対して船が傾いても、復元する力である。いかに荒波の中を安定して航海するか。何があっても平常心で安定して航行できるか、それが船の設計に問われる。

 1625年に建造された世界最大の戦艦WASA号は、処女航海で湾を出るまでに、突風に会い沈没した。船としてのコンプライアンス値が低かったのが原因である。その設計の恥さらしは、2000年代の現在もWASA号博物館内でその恥を晒している。

 人生のコンプライアンス値不足で、政財界の汚職事件で名を汚した事件簿が、歴史に刻まれて新聞の縮小版となり国会図書館に保管されている。

 

PSの耐力

 車のパワーステアリング(PS)の設計で一番大事な要点は、真っ直ぐ走る能力である。PSで曲がるのは簡単である。しかし、道路の凹凸や小石にタイヤが取られても、それに影響されずに真っ直ぐにタイヤを保持する能力がPSに求められる。PSには、操舵における剛性とあそびのバランスが求められ、高コンプライアンスが安定走行に求められる。人生航海での必要な能力と同じである。

 

人生道の耐力

 人生でも、誘惑に負けて、人生が曲げるのは簡単である。人生を真っ直ぐに走るのが難しい。人生にはあまりに多くの誘惑が満ち溢れている。コンプライアンスとは遵法精神とも訳される。自分の人生で定めた「法(戒め)」に、いかに遵守するかで、人生(=命)を輝かせ、堕落もさせる。いくら頭が良く能力の高い人でも、堕落しては人生価値がゼロになる。ゼロならまだしも、奇跡で生まれ、親が手塩をかけて育てた命を地獄に落とすことになる。

 

見学記 WASA号博物館

 WASA号は、1628年に当時世界最大の木造戦艦として製造された。その約100 年前の1521年にスウェーデン貴族のグスタフ・ヴァーサがスウェーデンを建国し、1523年に王位に就いた。1630年に、ヴァーサ国王の孫グスタフ2世アドルフが、リボリアを征服し、ドイツの新教徒を保護するという名目で、ドイツに侵攻して、第3期30年戦争(スウェーデン戦争)を引き起こした。その後スウェーデンは領土を拡大して、大国時代を迎えることになる。当時スウェーデンは列強に伍し、その勢力拡大を計っていが、それは長くは続かなかった。ヴァーサ号はその時代の戦艦である。その時日本は、やっと関が原の戦いが終わって、徳川の時代になったばかりである。当時の世界で、軍事大国で科学技術の先進国であったのがスウェーデンである。スウェーデンは、なんとドイツに戦争を仕掛けた歴史ある国でもある。かつ国王の名が、「アドロフ」には歴史の因縁を感じる。

 しかしWASA号は設計ミスのため(頭でっかちの不安定構成)、1628年8月10日にストックホルム港から処女航海に出たところ、港湾を出る前に突風に遭い、転覆沈没した。大砲の積み過ぎが原因とも言われる。この点で、歴史的な名戦艦である。戦わずに平和的に?沈んだのだから、いかにも未来の平和国家スウェーデンを予見するようなエピソードと言える。とはいえ世界最大の戦艦を建造するとは、スウェーデンは当時の軍事大国であった。海外との戦いで、そんな兵器を作らねばならないとは、不幸な時代である。それが今でも続いている。

 この艦は1961年に334 年ぶりに、水深31mの海底から引き上げられて修復され、現在はWASA号博物館として展示されている。沈んだ場所は分かっていたが、技術的な問題でこの時まで、引き上げることが出来なかったとか。極寒のバルト海の底に沈んでいたため、木造艦といってもあまり腐食もせず、原型をほぼ止めており、当時のスウェーデン黄金時代としての艦船装飾、彫刻像、備品等がつぶさに見えて、歴史的な鑑賞には興味深い。だだし古い木造艦のため、湿っぽく暗い雰囲気はあまり楽しいものではない。(1985年記、2020年6月30日更新)

 

当時の日本

 時に日本は関ヶ原の戦いが終わり、江戸幕府が始まり鎖国をして、平和な時代が始まったころである。徳川家康は、戦いの無い社会を作るため、戦国時代を鎖国で封鎖した。一つの選択として正しかったと思う。だから当時の日本には、戦艦の開発は不要となった。

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  WASA号博物館パンフレットより

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 在日スウェーデン大使館公認 観光情報サイトより

  http://letsgo-sweden.com/vasa-museum/

 

 排水量  1300トン

 大砲   64門

 乗員   435名

 全長   61m

 全幅   4.7m 

 全高   51m

 

 船の大きさは400名が働く全幅60mのビルと同じ規模である。

 

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2020-06-30 久志能幾研究所通信 1649 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

2020年6月29日 (月)

貴方は騙されている 偏向報道がいっぱい

 マスコミ報道とは、世の中の事件の要約である。要約とは、膨大な情報の中から、整理して報道すべきこと(付加価値がある)情報を選びとる作業である。それを我々はマスコミに委ねている。

 情報の要約を他人に任せることがいかに危険かは、2016年の米国大統領選挙で、トランプ大統領当選の予想を外したマスコミの偏向性を見れば明らかである。それと同じ轍を、今回の大統領選挙でマスコミが繰り返している。我々は、その偏向報道を正視しないと、地獄に堕ちる。

 今のマスコミはグローバル経済主義の大企業がスポンサーで、それの利益に反することは報道しない。今のマスコミはグローバル経済主義、拝金主義、万歳の狂気集団である。今のマスコミは、反グローバル経済主義者を騙すフェイクニュースの氾濫である。

 

記事の検証

 下記は2020年06月22日にトランプ大統領が選挙集会をした報道で、各マスコミがどういうタイトルを付けたかをピックアップしたデータである。

 そのタイトルを見るだけで、記者、マスコミの報道姿勢が一目瞭然である。赤字のタイトルは、トランプ大統領に反感を持って書いた記事である。黒字の記事は公平な視点での報道である。

 合計31の記事中、実に25(80%)が偏向報道である。

 (2020年06月22日時点のgoogleニュースの見出しより摘出)

 

 日本経済新聞社は絶対に大企業の悪口は書かない。

 テレビ局は絶対にスポンサーの悪口は報道しない。

 岐阜新聞社は大垣市、小川敏の都合の悪い報道はしない。

 

 

トランプ氏集会記事一覧

トランプ氏集会、予想外の空席 劣勢挽回へ大きな誤算―米大統領選

2020年06月22日07時02分 時事通信

https://www.jiji.com/jc/article?k=2020062100279&g=int

 

トランプ大統領の選挙集会に異変。なぜ空席が目立った? TikTokで若者たちが席を偽予約か、陣営に激震

NEWS  ハイホンポスト

https://www.huffingtonpost.jp/entry/trump-camp-empty-tiktok_jp_5eeef4f3c5b67967bc37e01f

 

 

トランプ氏が大規模集会

テレ東NEWS

https://www.youtube.com/watch?v=ILZ45Go8Y4Y

 

 

トランプ氏、選挙集会でデモ非難しコロナ対応擁護 空席目立つ

ロイター・ニュースメール

https://jp.reuters.com/article/usa-election-trump-idJPKBN23S0VE

 

 

トランプ氏が選挙集会を強行 準備スタッフ6人感染(20/06/21)

.ANNnewsCH  

https://www.youtube.com/watch?v=Uvtb4LkdShI

 

 

トランプ氏が選挙集会再開 マスク外す人続出...

FNNプライムオンライン

https://www.youtube.com/watch?v=ZMkiEKVqueo

 

警察が白人暴動を黙認、黒人が大量虐殺された町 トランプ氏の大規模集会再開に反発

毎日新聞

https://www.youtube.com/watch?v=gX4BrnAe6Xo

 

トランプ氏が選挙戦再開 集会には空席、挽回見通せず

支持率、バイデン氏と差が拡大

2020/6/22付日本経済新聞 朝刊

 

黒人虐殺の地で味わった失望、トランプ氏のタルサ集会失敗

佐々木伸(星槎大学大学院教授) 2020年6月22日

https://wedge.ismedia.jp/articles/-/19990

 

トランプ氏が選挙集会を強行 準備スタッフ6人感染

6/21(日) 12:13配信 テレビ朝日系(ANN)

https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20200621-00000010-ann-int

 

いらだつトランプ氏、「カルチュラルウオー」で反攻 国民の「中国嫌悪」も駆り立て

会員限定有料記事 毎日新聞2020年6月21日 20時06分

https://mainichi.jp/articles/20200621/k00/00m/030/145000c

 

[米大統領選2020]「コロナ」「デモ」逆風下、トランプ陣営再始動…参加者を「戦士」と称賛

読売新聞社

https://www.yomiuri.co.jp/world/20200622-OYT1T50121/

 

3カ月ぶりに大規模集会を強行 半分が空席でトランプ氏激怒と米メディア

東京新聞 【ワシントン=金杉貴雄】 2020年6月22日 07時23分

https://www.tokyo-np.co.jp/article/37044

 

交錯する歓声と怒号 厳戒下のトランプ氏集会

2020/6/21 8:36 【タルサ=永沢毅】日本経済新聞社

 

空席のトランプ氏集会、TikTokユーザーの妨害が一因か

欠席前提で参加申し込み

【ワシントン=永沢毅】日本経済新聞社 2020/6/22 5:17

 

トランプ氏3カ月ぶり大規模集会 反転攻勢狙うも空席目立つ

2020年6月21日 11時45分 (共同通信)東京新聞

https://www.tokyo-np.co.jp/article/36950

 

トランプ氏の大規模集会、3分の2が空席か-特設会場の演説取りやめ

Mario Parker、Josh Wingrove、Rachel Adams-Heard

2020年6月22日 4:12 JST   Bloomberg Finance L.P.

 

トランプ氏が選挙集会 分断あおる場面も

日テレホールディングス  2020年6月21日 12:08

https://www.news24.jp/articles/2020/06/21/10665021.html

 

米国の選択 2020年大統領選 トランプ氏、活動再開 抗議デモに強硬姿勢

会員限定有料記事 毎日新聞2020年6月22日 東京朝刊

https://mainichi.jp/articles/20200622/ddm/001/030/081000c.

 

トランプ氏集会、スタッフ6人がコロナ陽性

6/21(日) 6:23配信  AFP=時事

https://news.yahoo.co.jp/articles/47861e2fdc461d723efbf6260e2979b69dd634e5

 

暴徒と感染、二重の不安 トランプ氏が選挙集会強行へ 米

6/21(日) 7:08配信 時事通信

https://news.yahoo.co.jp/articles/05702d1dc78ea76468d857d53672d928690955a2

 

トランプ氏、選挙集会強行 目立つ空席、挽回見通せず

トランプ政権 米大統領選 北米

【タルサ(米オクラホマ州)=永沢毅】日経電子版  2020/6/21 5:20

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60611010R20C20A6000000/

 

トランプ氏の選挙集会、参加者が予想下回る メディアに責任転嫁

By Alex Leary

2020 年 6 月 22 日 08:05  WSJ

 

 

トランプ大統領、3か月ぶりの選挙集会 会場に空席目立つ

2020年6月21日 13:47 発信地:タルサ/米国 [ 米国, 北米 ]

【6月21日 AFP】AFPBB News

https://www.afpbb.com/articles/-/3289515

 

2020年大統領選 トランプ氏、再選向け始動 対立あおり「反転」画策

会員限定有料記事 毎日新聞2020年6月22日 東京朝刊

https://mainichi.jp/articles/20200622/ddm/007/030/086000c

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【米統領選】トランプ氏、3カ月半ぶりに大規模集会 民主党を「過激左翼」と攻撃 「法と秩序」訴え 

 【ワシントン=黒瀬悦成】2020.6.21 14:16 産経新聞社

https://www.sankei.com/world/news/200621/wor2006210006-n1.html

 

トランプ大統領が3カ月半ぶりの選挙集会「寝ぼけたバイデンを倒す」

LINE共有ボタン 2020年6月21日 19時24分   読売新聞オンライン  

 

20日、米オクラホマ州タルサで、選挙集会を開き、演説するトランプ大統領

(AP) 【ワシントン=海谷道隆】読売新聞

https://news.livedoor.com/article/detail/18450472/

 

トランプ氏、集会を強行 直前にスタッフ6人が陽性反応

新型コロナウイルス

タルサ=園田耕司 2020年6月21日 11時26分

朝日新聞デジタル

https://www.asahi.com/articles/ASN6P3QW6N6PUHBI00V.html

 

トランプ氏、3カ月ぶり選挙集会も会場に空席目立つ 直前には陣営スタッフの感染確認

2020年06月21日  BBCサイト

https://www.bbc.com/japanese/53124531

 

2020-06-29 久志能幾研究所通信 1648 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

2020年6月28日 (日)

コロリ対策 私の免疫力向上戦略・戦術(1/3)

 癌になっても新型コロナに罹っても、どんな病気になっても、体に免疫力があれば、コロリとは死なない。新型コロナで死んでいるのは、免疫力が低下した癌患者や高齢者である。癌患者は癌では死なない。癌患者は抗がん剤等の薬で免疫力が低下して、外部から入ってきたバイ菌で肺炎等にかかり死んでいる。

 人生でトラブルに巻き込まれても、人生の復元力(コンプライアンス)があれば、人生で沈没することはない。人はトラブルそのものが原因で、沈没などしない。それを苦に精神を病んで沈没するのだ。復元力とは人生航海で沈没しないための免疫力である。多くの人は、事故に遭い、誘惑や賄賂に溺れて、突然死でコロリと逝く。

 人生航路では、安全に無事に目的地に到達するには、身体の免疫力と心の防御壁を強く(復元力を向上)させることが肝要である。そのため私は、戦略と戦術を立て、下記を実行している。

 仏様は、各臓器を守るために髪の毛や皮膚、骨を手配されたが、心だけは剥き出しのままにされた。だから精神の免疫力を自分で作らないと、心はすぐに傷ついてしまう。

 戦略とは、無駄な戦いを略して消耗をなくし、勝ちに導く知恵である。戦術とは、戦略を実現するための知識である。

 

 身体の免疫力には、身体の健康面への影響で、食事が35%、睡眠が30%も占める。免疫力を下げない基本は、狂った生活、狂った食事をしないこと。体の細胞が喜ぶ生活をすること。

 人生航海で沈没しないためには、災難に遭ってもへこたれず、早く復帰するために、心の復元力(コンプライアンス)を高めることだ。精神力を高め、魂の浄化をすることだ。

 

健康面

35%が食事(医食同源)

 良い水を飲む

 20回の咀嚼

 小食(ご飯は一食100g、左手でゆっくり食べる)

 果物は皮ごと食べる(皮に免疫力の成分がある)

  魚は頭から尻尾まで食べる

 味噌汁等の発酵食品と摂る

 加工食品を食べない

 冷たいものを食べない

 店頭のライス食べない(油が塗布されている)

 油分を食べない

 砂糖を摂らない(甘いモノ、スィーツを禁止)  

 添加物の入ったものを摂らない

 防腐剤の入ったものを摂らない

 乳製品を食べない

 肉は少しだけ

 完全禁酒(酒は少量でも発がん性物質)

 

30%が睡眠(人生寝たモノ勝ち)

 22時には就寝(22時から2時に成長ホルモンが出る)

 18時以降に食べない(12時間の絶食を)

 5時までベッドにいる

 

35%がそれ以外

 病気は対処慮法で治さない。真因を見つけて、それを除去する。

 薬を飲まない(薬は基本的に毒)

 病気と相談する。病気は仏様からの啓示。

 良い環境で過ごす。

 喫煙者と付き合わない

 よく歩く

 太陽に一日に10分間以上当たる 

 体を温める(お風呂) 41度で15分

 入浴後、冷水を浴びる。自律神経が刺激され、免疫力が向上。

 

2020-06-28 久志能幾研究所通信 1647 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

2020年6月27日 (土)

名古屋ボストン美術館は、怨念と祟りで潰れた(2/2)

 1999年に開館した名古屋ボストン美術館は、日本人の拝金主義に侵された情けなさを嘆かれた仏様が、明治維新150年後の年忌2018年に潰した、と私は考えている。アメリカに不当に拉致された仏像などの悲しみからの怨念が名古屋ボストン美術館には満ちていた。

 日本社会は今、金儲けに目が眩んで、精神が病み、社会全体が狂ってしまった。それに覚ませ、と仏様が罰を与えたのが、名古屋ボストン美術館の「取り潰し」ではないか。

 

150年後の不平等条約締結

 1991年11月、名古屋商工会議所が「名古屋ボストン美術館設立準備委員会」(委員長:加藤隆一名古屋商工会議所会頭)設置を決めた。1995年8月、美術館を運営する名古屋国際芸術文化交流財団の設立発起人会が開催された。それを受けて、名古屋ボストン美術館は建設され、1999年から2018年まで開館した。名古屋ボストン美術館がアメリカに20年間で5千万ドル(約500億円)を寄付する条件で、ボストン美術館と20年間の契約がされた。要は、年間25億円の金を20年間に亘りアメリカに貢がされる不平等契約であった。

 

凶相の家相

 私は名古屋ボストン美術館の建屋を見て、直ぐ日本長期信用銀行の本社ビルを思い出した。この長期信用銀行は、バブル崩壊後の不況で1998年10月に経営破綻した。山一證券や北海道拓殖銀行と並んで平成不況を象徴する大型倒産である。経営破綻後は一時国有化を経て、新生銀行に改称した。

 この長期信用銀行の本社ビルの正面の形が凶相の顔を持ったビルであった。その形態は、上の階の部分が前に張り出し、下がない形態である。それが1999年に開館した名古屋ボストン美術館の正面と同じであったのだ。そのため私は、当初から不吉な印象を私は持っていた。名古屋ボストン美術館は、最初から呪われていたとしか思えない。

 私は人相に興味があり、人の顔を観察している。同じようにビルの顔も、その会社の運命を左右すると考えている。

Photo

旧・日本長期信用銀行本店 Wikipeidaより 

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  旧・名古屋ボストン美術館   2020年6月24日、著者撮影

 

潰れるべくして潰れた運営形態

 名古屋ボストン美術館は、企画展だけで美術品の所蔵をもたない不自然な形の美術館として出発した。名古屋ボストン美術館では、展示も他の美術館の作品を並列して展示はできないという不自由な制限も課せられた。

 そのため名古屋ボストン美術館は慢性的な赤字が続き、その結果、開館10年にして中部財界が拠出した設立・運営資金75億円は底を尽き、アメリカ側へ後半10年間で支払う寄付金37億円が残った。そのため2002年には研究部門の学芸部を廃止せざるをえなかった。美術館が学芸部を廃止するとは、企業で企画部、研究開発部を廃止すると同じである。それは単なる場所貸しだけの施設に没落したのだ。結局、設立資金が底をつき、2018年に閉館となった。

 

潰れた真因

 名古屋ボストン美術館が、結んだ契約は、江戸末期、日本が外国から不平等条約を結ばされたと同じ状況である。それは当時の日本に政治力、軍事力、経済力、文化力がなかったのだ。やり方が、今の名古屋の文化の不毛さを象徴している。中部財界は、金儲けだけは上手いが、芸術家、芸術を理解しているわけではないようだ。

 1999年当時の日本は、1991年にバルブが弾けて、日本の各界の力が凋落していった時期である。同時期の作られたトヨタ博物館は、トヨタ自動車創立50周年記念事業の一環として、1989年(平成元年)4月に開館した。会社が文化を作るために美術館、博物館を建てるなら、本業とは違う形で、文化を担う美術館、博物館を作るのが本筋である。それを自動車会社が、自動車サマサマの自動車博物館を建てるのは、餓鬼のレベルの考えである。世間では、下品なやり方と陰で笑われた博物館であった。そんな精神レベルの中部財界が肝いりで作った名古屋ボストン美術館が上手くいくわけがなかった。

 

魂の怨念

 美術品には作者の魂が籠っている。国宝相当の一つの美術品には、相応の命が籠っている。それも仏像には特別の魂が宿っている。その仏像が明治初期、粗末に扱われて海外に売り飛ばされた。

 それから150年が経ち、日本にボストン美術館の姉妹美術館ができるというので、仏像を筆頭に美術品たちの霊魂は、里帰りができると喜んだはずだ。ところが、ボストン美術館と締結された契約は、酷い差別契約で、日本に安心して帰国永住できるわけではなかった。美術品が日本に帰国しても、企画展で金を稼ぐためにこき使われて、企画展が終われば元のボストンに連れ戻された。その美術品の霊魂の悲しみと怒りはどれほどか。

 

仏師の入魂

 仏像には仏師の魂が籠っている。それの本音を松本明慶大仏師は、松本明慶先生は、(技のレベルを上げるため、ミケランジェロが第二の師匠になるかもしれないが「それを学べるなら命に代えてもいい。絶対に無駄にはしません」とまで言いきる(NHKBSプレミアム 松本明慶ミケランジェロの街で仏を刻む『旅のチカラ』2013年)。

 大佛の寿命は千年、人の寿命はせいぜい百年である。それゆえ千年の間、人の評価に耐える大佛を作るために、佛師は命をかけて刀を入れる。人生の中で、一番多くの時間を費やすのが仕事である。人生において、仏師は仏像彫りに命を賭ける。仕事は生活の糧を得る手段だけではない。「佛像とは何か」を50年間余考えながら彫り続け、千年後まで残る作品を手がけている松本明慶先生の言葉には重みと凄みがある。

 下記はNHKハイビジョン「仏心大器」での松本明慶先生の言葉

「佛像は人の喜怒哀楽の心を受け止めてくれる器である。大仏は人の心を受け止めてくれる大きな器である」

「佛師は美しい佛像を作る責務がある」

「人の寿命は80年、佛像(大佛)の寿命は1000年」

 

祟り

 そういう仏師の魂が込められた仏像たちの怨念と祟りのせいで、ボストン美術館との契約期間の20年間、最初の年以外は、美術館経営は赤字であった。だから名古屋ボストン美術館は佛様から、「日本人ヨ、目を覚ませ」との啓示で、潰されたのだと思う。

 

やるべき仕事

 単なるアメリカから美術品を借りるだけの美術館を企画するのは経済大国として愚策である。一点でも金を出して買い戻す取り組みをなぜしないのか。美術館として蔵品が一つの無い美術館なんて、また学芸部がない美術館など、聞いたことがない。だから名古屋は芸術の不毛地帯と言われるのだ。

 

美術館経営の覚悟

 美術館経営として単独で採算を取るには、よほど有名でないと無理のようだ。名古屋ボストン美術館の運営でそれが明らかになった。日本自体が裕福でなくなり、観客もそんなには入場料を出してまで、来ないようだ。文化芸術活動には、税金を投入して、文化を維持するしかないようだ。美術館経営がうまく行くかどうかは、その国の裕福さの証明である。その点で、日本経済は落第である。文化に金を出すという伝統がない。そのため日本経済の立て直しが必用だ。

 美術館を建てるとは、文化の柱を建てることだ。金がかかって当然である。それだけの覚悟がない貧乏都市では、やってはいけないのだ。金があっても心が貧乏では、貧乏都市である。美術館運営で赤字でもそれを受け入れて、社会奉仕、文化の下済みとしてやっていく覚悟がないと、続かない。日本では、政治家も、それでは票にならなないので、力を入れない。それが今の日本の惨状だ。

 

2020-06-27 久志能幾研究所通信 1646 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

     

2020年6月26日 (金)

名古屋ボストン美術館は、怨念と祟りで潰れた(1/2)

 1994年8月7日、米国ボストン市にあるボストン美術館を見学した。米国の京都と言えるボストン市にあるこの美術館は、この都市の雰囲気を反映して知的で上品な美術館である。内部で、写真を撮る人もほとんどいない。その点でも珍しい美術館で、客層がお上りさんの少ない、通向けの美術館と言える。東洋美術、特に日本美術の収集で有名で、日本の若いギャルが集団で見にきており、日本も豊かになったものだと(1994年当時)、変なところで実感させられる。

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  ボストンの住宅地 1994年8月7日 著者撮影

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 ボストン美術館のエントランス 1994年8月7日 著者撮影

 

日本庭園

 美術館の外側に京都の中根金作氏の設計による日本庭園・天心園まで作ってあり、日本美術、東洋美術への思い入れは世界一だ。ただし日本庭園の背景風景が米国風(米国の風景なので当たり前)なのは少々違和感がある。

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 ボストン美術館の日本庭園 1994年8月7日 著者撮影

 

中近東美術の部屋

 また中近東美術の部屋では、部屋の温度と湿度が特別に設定されており、ドアを開けて足を踏み入れるとムットする。こんな配慮をしてある美術館は今まで見たことがなくその気配りに感心した。私にとって、この暑さはノーサンキュウです。

 

エジプト文明の展示室

 エジプト文明の展示室では、展示の定石とおりミイラや柩の数体が展示してある。これは大英博物館で一室に100体近いミイラを棚に入れて展示するのに比べれば、常識的な配慮である。大英博物館のミイラや柩の展示方法はクレージで死者への冒涜であり、白人の有色人種への蔑視でもあると思う。

 

美術館の全体雰囲気

 各部屋の警備員は学芸員といった雰囲気で、何か絵について質問すれば、たちどころに滔々とした説明をしてくれそうである。ワシントンの国立美術館のガードマンに徹している黒人の職員に比べると対照的である。

 ここのカフェテリァは新しく増築された入り口部の吹き抜け部にあり、2階の球面の天窓から差し込む明かりのため明るく、モダンな感じは最高。

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売国奴

 ここの日本美術のコレクションは素晴らしい。この美術館は、美術品を欧米の美術館に略奪されたエジプト、ギリシア、イラン等の国の心情を理解するのに役立つ点で高く評価されるべきだ。

 こんな国宝級の仏像絵画を亡者の外人に売り渡した没落大名は売国奴である。英国の貴族が落ちぶれても尊敬されているのは、国の存亡に係わるいざという時には先頭に立って戦う義務と責務を負っているからである。事実過去の戦争ではそうであったし貴族の戦死率は平均より遙に高い。それくらい国に対するロイヤリティは高い。だから、そういう人種が国の利益に反することをするのは売国奴である。日本の貴族に相当する旧大名、華族がボストン美術館にある美術品を売り渡したので腹が立つのである。しかるべき立場になると、それに比例した責任が発生するのは世の常識。こんな大名がいるようでは徳川幕府が潰れたのも無理がない。我々は後世の人から後ろ指を指されない生きざまをしたいものだ。

 

組織的犯罪

 帰国後、この件を調べると、フェノロサとビゲローや岡倉天心、岡倉覚三らが組織的に共謀して、いずれは「海外流出」させることになる「日本美術」の収集活動に全力を傾注していたようだ。

 現在、ボストン美術館の所蔵品の340,350点のうち、culture(文化圏)がJapanese(日本)のものは、40,000点もある。実に所蔵品の1割以上である。気まぐれで美術品を集めていては、40,000点も集められるわけがない。それもかなりの量が非公開となっている。

 ここに展示されている日本美術を選別した当時の米国人の眼識の高さには舌を巻かざるをえない。この日本の国宝級の美術品がここでしか観れないとは情けない。最近の名古屋ボストン美術館誘致問題で、余計この件がしゃくにさわる(名古屋ボストン美術館は1999年に名古屋で開館し、2018年に閉館した)。

 (以上、初稿1994年8月、2020年6月23日補筆)

 

2020-06-26 久志能幾研究所通信 1645 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

2020年6月25日 (木)

ピロリ菌退治で、拝金コロリ菌感染者と大喧嘩

 2020年6月24日10時、愛知県がんセンターで先日のピロリ菌駆除治療の検査結果を聞いたら、失敗とのこと。それでピロリ菌二次駆除の薬を処方してもらった。その薬を入手する祭、4つの薬局でトラブルがあり、怒り心頭である。この一連の過程で、現在の医療業界の問題点が浮き彫りになった。現代医学は仁術を忘れ、算術しかしていない。修身の教育が必要である。

 

がんセンターでの治療費に呆れ

 がんセンターの担当医師より、ピロリ菌退治の検査結果と血液検査の結果の説明を受け、今後の生活方法の指導を受けた。

 問題は、その診察費が、たった340円であったこと。医師は持てるノウハウを使い、20分間の診察をしても僅か1000円(保険の3割負担として)の報酬である。だから日本医学界は、医師が、投薬、手術で稼ぐ手段に走らざるを得ない体制となっている。このため日本が医師の診療報酬を正しく評価せず、対処療法医療を野放しにしたため、日本の医療費が膨張した。

 

日本の財政を家庭に当てはめると

 40年前の日本の医療費総額は10兆円であった。それが現在40兆円超えに増え、患者も増えた。何かおかしい。

 これを一般家庭に例えると、年収600万円の家庭が400万円の医療費を払い、1000万円の生活を維持するため、毎年400万円の借金をしている。それが積もり積もって累積借金が1億円あるようなものだ。

 現在、日本国の年間予算は100兆円、税収60兆円、医療費総額が40兆円である。累積の借金が1000兆円である。その大金に群がっているのが薬剤業界である。どんな仕事でも使命感を失い、拝金主義に染まると堕落する。

 

S薬局での怒り

 前回はピロリ菌駆除薬の入手で、がんセンターに一番近いT薬局で、不快な目に会ったので、今回はがんセンターから一番遠い、地下鉄自由が丘駅の近くの薬局で入手することにした。私は問題があれば、すぐ再発防止をする。

 入店すると店員が直ぐ、パソコンで在庫を調べて奥に行った。ところが10分間も待たされてから、言われたことは「当店では在庫がありません。がんセンターの近くの薬局にあると思いますので、そちらに行って下さい」である。

 何のためにパソコンで在庫を調べたのだと、内心怒りである。小さな薬局なので、その薬があるかどうかくらいは頭に入れろと言いたかった。パソコンで在庫を調べたのは、そういう風にして別のネットを見て遊んでいたのかとも勘ぐってしまった。

 

SS薬局での怒り

 仕方がないので、体力が落ちていて疲れた体に鞭を打ち、また来た道を戻り、自由が丘駅からの長い坂道を登り、がんセンター近くのSS薬局にたどり着いた。

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  愛知県がんセンターへの長い坂

  そこの薬局では、先客が古参の店員とやり取りをしていた。その高齢の客は認知症があるような話しぶりで、同じ話を何度も店員とやり取りをしている。私は諦めて10分ほどそれが終わるのを待っていた。

 途中で別の店員が顔を出して対応してくれた。何故、別の店員がいるなら、その古参の店員が客の来たことをその店員に告げないのか。それで10分間も無駄にした。

 その店員に欲しい薬を告げたら、彼女は「在庫を調べます」と奥に行った。次に出てきて、問診票を書いて欲しいと用紙を突き出した。

 私も疲れと今までの経緯で切れてしまい「何故、医師でもなく、治療もしない薬剤師の貴方に、こんな問診票の記載をしなければならないのか。癌患者は残り時間がないのだ。それを無視してこんな問診票を書かせるとは何事か」と凄い剣幕で噛みついたら、彼女はほうほうの体で奥に引っ込んでしまった。

 その薬局の問診票の管理からは、何も付加価値を生まない。時間の無駄である。その分、人件費と管理費がかかり薬価が高くなっているはずだ。

 その10分後、「当店にはこの薬の在庫はありません。取り寄せて、宅急便で送ります」と来た。たったそれだけで何で20分も(往復の時間を入れると30分)も無駄にしなければならぬのか。それなら大垣の地元で買えば済む話なので、時間の無駄に怒りを覚えて、注文を断り、その店を後にした。

 

M病院で落胆

 翌朝(木曜日、6月25日)、以前かかったことのある胃腸科病院に行ったら、専属薬局を紹介された。その店は木曜日が定休日で、また空振りである。

 

C薬局でキョトン

 それで以前通院した循環器系病院の専属薬局に、注文をするため行ったら、そこの在庫があるという。拍子抜けである。代価1620円を払って入手できた。

 何故、地方の小さな循環器系病院の専属薬局に在庫があって、愛知県がんセンター近辺の薬局にその癌関係の薬が置いてないのか。疑問が沸いてきた。 

P1070618s    ピロリ菌二次駆除の薬(一週間分)

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C病院での呆れと怒り

 愛知県がんセンターの用事を終え、6月24日13時、名古屋のC病院に、緊急入院した叔母を見舞いに行った。叔母は脈数が毎分30迄低下して、救急車で病院に運ばれた。この日の午前中、腕にステンを入れる手術を施したばかりである。

 お見舞いで病室にいると、主治医が来て手術とその経過についての話があった。今後、落ち着いたら、腎臓透析をするしか手がないという。若ければ腎臓移植の選択肢もあるが、高齢のため腎臓移植は法律で禁止である。今から10年後に新薬が開発されるそうだが、超高額の薬となるはずという。だから現時点では、腎臓透析しか方法が残っていない。何故そこまで担当医が病状を放置したか、怒りである。

 聞けば、叔母は腎臓が悪く、薬を15種類も飲んでいるという。それも一人の医師からの処方である。狂気の沙汰である。薬投与は対処療法で、それで病気が治るわけではない。薬は基本的に毒である。薬は患部には効くが、他の正常な組織には毒として作用する。投薬だけの治療は、医師と薬剤関係者が儲かるだけなのだ。叔母に、C病院の主治医に話して、薬を統合してもらうようにと助言をした。

 私はサプリメントは飲んでいるが、薬は飲んでいない。

 

結論

 今までを俯瞰すると、現代医学は治療をして金を稼ぐが、病気を治すわけではない。むしろ薬漬けにして患者を病気にするという現実が見えてきた。これは医療関係者が使命感を忘れて、拝金コロリ菌に侵されたためと悟った。現代医学は対処療法に邁進している。堕落である。

 予防医学では医師に正当な報酬が渡らない現在の日本の医療制度が問題である。病気を治すより、病気にならない予防医学こそが大事である。それが病気の危機管理である。

 病気とは、仏様からの警告なのだ。病気になってもすぐ死ぬわけではない。自分の生活習慣を見直せとの仏様からの助言なのだ。それを無視するから、罰があたるのだ。

 

2020-06-25 久志能幾研究所通信 1644 小田泰仙

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2020年6月24日 (水)

人生道でも呼称運転が大事

 自動車会社の試験車運転資格試験(テストドライバー試験)では、呼称運転が要求される。「右ヨシ」「左ヨシ」等の安全確認の呼称である。これをやらないと試験では減点である。

 試験車運転資格試験で、いくら正しく呼称運転をしても、他の項目が満点でも、急ブレーキをかければ、一発で不合格である。それでは安全確認運転、事前予想運転ができていなかったとみなされるからだ。試験車運転資格の最大の目的は、安全運転の遂行である。車は命を運ぶ道具である。それが他の工業製品と違うところである。その意識が高いから、トヨタは生き延びている。GМ、VW、日産、三菱自動車はそれを疎かにしたので、会社が左前になった。

 だから試験車運転資格では、スピーディに、スムースに、セイフティに運転することが求められる。速く走れればよいわけではない。

 私がこの試験を受けてテストドライバー資格を取ってから、もう30年近くになり、仕事や生活では縁が切れた資格であるが、今でも私は日常生活の運転でも呼称運転を続けている。安全運転上は効果があり、継続している。

 

人生の呼称運転

 人生の岐路では「右ヨシ、左ヨシ、ご縁の相手ヨシ、」の呼称をして、その選択が正しいか冷静に判断して、前に進む習慣が大事だと思う。人生とは、己の命を運ぶ車(人間の体)に乗って人生道を走っているのだ。だから人生の安全運転、危機管理が必用である。事故に会ったり、病気になるのは、人生の安全運転の心掛けを怠ったのだ。人生道の大事な決断は、一呼吸置いて、果断に決めることだ。

 

特急電車の呼称運転

 2020年6月24日、検診を受けるため大垣から名古屋の愛知県がんセンターに出向いた。その時、3密を避けるため、JRのホームライナー(名古屋から「特急しらさぎ」として運転)のグリーン車を利用した。年に数回の病院通いなので、780円を奮発してグリーン車を利用した。ホームライナーは普通車扱いなので、指定席券330円かグリーン車券780円で乗れる。

 グリーン車は先頭車両で、私を含めて2名しか乗っていなかった。この時、指定の席は前から3列目であった。ところがいつもと違うことが、運転席から呼称運転の声が聞こえてきたこと。それが頻繁である。窺うと、どうも新人の教育として指導教官が同乗して、その指導をしているようだ(後で確認したら、正解であった)。

 「〇〇オーライ、進行」「減速 速度75」「減速」「〇〇通過」「信号通過」「枇杷島通過」「信号通過」「〇〇注意」と、その声が客席に丸聞こえであった。列車運転で、どういう呼称をするか、大変勉強にはなった。

 

私の訓練時

 私は当時の試験者運転資格試験の訓練で、横の助手席に指導教官が同乗して訓練をした時のことを懐かしく思い出した。自分の経験から分かるが、横に指導教官が同乗していると、意識してつい呼称の声が大きくなるものだ。JRさんも安全には最大の取り組みをしていると感心した。

 

JRへのお願い

 特急電車の運転席のドアの防音性は薄く、すぐ後ろ乗客室に運転席の声が丸聞こえになる。そのことを認識して、呼称運転の指導をして欲しい。事情を知らない乗客には不快であろう。

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2020-06-24 久志能幾研究所通信 1643 小田泰仙

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2020年6月23日 (火)

持永天の教え 「右大回り、左小回り」

 日本の道路の交差点で曲がる時は「右大回り、左小回り」を徹底する。それが安全運転の鉄則である。

 これは自動車会社の試験車運転訓練(テストドライバー訓練)で指導される事項である。また乗客の安全が第一のタクシーの運転手の訓練でも、この指導がされる。しかし普通のドライバーはこの件で、無頓着である。

 

右大回りの理由

 交差点の右回りで大回りをすれば、もし信号無視の車が右から車が突っ込んできても、少しでも衝突までの時間を稼げるからである。その場合、左側よりも無防備な運転席側に相手は突っ込んでくる。だから身を守るために「右大回り」である。

 左回りで大回りをすると、対向車線には入ってしまい危険である。だから左小回りである。

 

私の運転

 私が買い物等で市内を走る場合、左回りで所用を済ませるようにルートを選ぶ。また近道ではなく、なるべく曲がる回数の少ない道を選ぶ。曲がるとか、止まるとか、事態が変わった時、事故が起きやすい。それを避けるために、できるだけ曲がらずに真っすぐに走る。

 市内走行なら、燃費など無視である。それより安全第一である。私の車の燃費は一ℓ当たり5kmである。エンジンが温まるまでに、その日の所用が終わってしまうから。

 

人生道の方向転換

 人生の岐路に差しかかり、右に回る(手間のかかる方向転換)場合、準備周到にして、曲がることが危機管理である。例えば転職、事業転換、人事異動等でトラブルが予想されることは、それが回避させる手段を周到に講じてから、方向転換をするべきだ。止ると思っていた相手が暴走してきたら、右小回りでは衝突である。

 最も良い方法は、できる限り曲がらない人生道を走ること。曲がれば、摩擦が生じてロスが生まれる。

 

四天王、持永天

 仏の世界でも魔物からご本尊を守るため、中門に四天王が四方向に立ち、本堂を守っている。邪悪な輩が跋扈する人間界なら、自分の命を永らえるため、自分自身が「持永天」として、広い目を持ち、知識という武器を持ち、法を日に何度も聞き、高い視野で世間を観なければ、自分の城は守れない

 「自分の城は自分で守れ」トヨタ生産方式を作った大野耐一の言葉)。

 己は自分を守って持永天になり切って、自分を守れ。行動せよ。此の世で一番大事なのは、己の体である。自分を大事にするから、他人様も大事にできる。テロリストは、自分を大事にしないから、自爆テロで、他人を巻き込んで自殺する。

 なお、持永天とは、私が四天王を総合した力を持つ天として創作した仏様である。命を永らえさせ、それを維持する天の佛様である。自衛隊を意識して、持永天とした。

039a0677s  松本明慶大仏師作 広目天 高野山中門   _2015年04月25日撮影

039a0680s  松本明慶大仏師作 持国天 高野山中門 2015年04月25日撮影

P10203471s  松本明慶大仏師作 多聞天 三好輝行先生蔵

2020-06-23 久志能幾研究所通信 1642 小田泰仙

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2020年6月22日 (月)

黒い頭のカラスとの闘い

 どの街も同じだが、ゴミ置き場にカラスが飛来して、ゴミ袋を食い散らして中身を散乱させる。我々もその対策に悩んでいた。

 色々と試行して、最終的な防止対策は、カラスがネットに潜り込めないように、鉄網を周りに配置して、ナイロンネットを被せてゴミ袋をブロックした。これでほぼ完全にカラスをシャットアウトした。

 これでこの3年間程は、無事であった。しかし先日、ゴミを捨てた人が無造作に鉄網を置いたため、すかさずカラスはその隙間からゴミを漁って生ごみを散乱させた。カラスの賢さには脱帽である。

 だから真の問題は、いい加減に生ゴミを出す頭の黒いカラスである。

 カラスは賢い。何時ゴミが出されるか知っており、その時間に近くの電線に止まって、上からごみ置き場を観察している。ゴミを覆うネットと鉄網に少しの隙間があれば、すかさずネットに潜り、ゴミ袋を引っ張り出して、食い荒らす。カラスも生活がかかっており、必死である。 

 

ネットの色の効果

 ネットの色は、カラスの色彩識別上で黄がよいとかで、青から黄から変えたが、あまり効果がないようだ。

 

行政の仕事

 本来、金網で覆った箱を作ればよいが、町内の自治会では、その費用約40万円で、それも町内に数か所もあると費用の捻出が大変である。行政がその設置なり、補助金を出す仕組み作りをして欲しい。

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カラスが食い荒らした跡。鉄網が無造作に置かれたため、カラスにやられた。

2020年6月18日、07:48

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 これでも不十分な対策 2012‎年‎10‎月‎25‎日

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 2017年6月7日   鉄網とネットで防御した最終対策

 

カラスの賢い技

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2012月10月18日

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生ゴミを漁る賢いカラス(2012‎年当時は鉄網なし)

カラスといえども猫くらいの大きさがあり、少し恐怖である。

 2012‎年‎10‎月‎18‎日、0‏‎9:01

2020-06-22 久志能幾研究所通信 1641 小田泰仙

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2020年6月21日 (日)

日の当たる場所を歩こう

 太陽光を浴びるとビタミンDが生成される。人は太陽の下で過ごすことが、健康には必要だ。私は南雲吉則先生の指導で、免疫力向上、ガン予防のため、一日に10分間以上、太陽光を浴びることを指導されている。

 暗い部屋の中で一日中過ごすより、日に一度は太陽光を浴びると心も健やかになれる。暗い場所にいると、どうしても考えが暗くなる。

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 南雲吉則著『病気が逃げていく! 紫外線のすごい力』主婦の友社

 

光を当てる

 ビジネスで大事なことは、何が問題かを見極めること。問題点に光を当てて明らかにすることである。暗くては、その問題点や徳性が浮かび上がらない。問題点が明らかになれば、解決策は無限に出てくる。

 56億7千万年先から仏さまが光を当てるから、暗闇の中で月が浮かび上がる。光を当てないと、何事も浮かび上がらない。それが明徳を明らかにすることである。

 

光に向かって走る

 人間にとって本当の幸せは、光の下にいる時ではない。その光を遠く見据えて、それに向かって懸命に走っている。無我夢中の時間の中にこそ、人生の充実があると思う。

『建築家 安藤忠雄』前文

 

暗闇から光の場所へ

 今いる場所が、日の当たらない部署でもいい。暗闇から光のあるところに向かって歩けばよいのだ。努力をしないと光の場所から暗闇に向かって転げ落ちる。暗闇にいると、どうしても考えが暗くなり、更に暗い方向へ進んでしまう。人間は、坂に上に置かれたボールのようなものだ。止まっていると坂を転げ落ちる。自分が努力すれば、自ずと社会の光となって、回りを照らす行動を取るようになる。理想は光の場所から、さらに輝く場所への昇華である。

 

光の当たる部署

 私の学生時代は、光が当たらない学校で過ごしたが、そこで頑張ったので、会社ではずっと光の当たる部署を歩くことができた。なんでも光るものを持つと社会では優遇してくれる。人と同じ光ではダメなのだ。同期の国立大学出の仲間に話を聞くと、私みたいに光の当たる仕事をさせてもらったのは少ないようだ。光の当たる部署では、海外経験を含めて多くの経験をすることができた。それが今の私の財産になっている。人生で最大の財産は、経験である。光が当たればその経験も豊富になる。だから頑張って光のある場所を目指すべきなのだ。頑張って動けば、それに見合った成果が出る。 

ゲーテの最期の言葉   もっと光を

4k8a2217s   馬場恵峰書

2020-06-21 久志能幾研究所通信 1640 小田泰仙

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