l1_吾が人生の師天王 Feed

2019年2月 1日 (金)

第二の人生は自力で飛ぶ

 定年後の第二の人生は大型ジェット旅客機に搭乗ではなく、人力飛行機を飛ばすつもりで旅立ちたい。人力自力と思っていても、その陰で多くの人の援助があって離陸できる。大企業の会社勤めは、定期航路の大型旅客機に乗っていたと同じ。大過なく乗っていれば定年まで目的地まで運んでくれる。定年後の第二の人生は、自力で自由に空を飛びたい。そのための準備や体力維持には人知れぬ精進が必要である。第二の人生の出発時には、健康状態、体力、天候(経済状況)を入念に点検したい。人力飛行機は、漕ぐのを止めれば墜落である。日々、なすべきこともなく無為に過ごせば、認知症や堕落へまっしぐらで地獄に墜落である。死ぬまで継続してペダルを漕いで、現役で「彼岸」に達したい。

 

人力飛行機

 2004年頃、人力飛行機「極楽とんぼ」で日本記録を達成した鈴木正人さん(ヤマハ発動機)とご縁ができて、自動車技術会支部報の記事のため取材をした。その後、彼の開発の取り組み姿勢にほれ込み、一時期、テスト飛行の追っかけをしたことがある。人知れぬ20余年間のチームとしての精進を見て、人力飛行機に人生を感じた。

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 上図: ついに琵琶湖の「彼岸」に到達(1998年)

 出典:『航空情報』 1998年11月号

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「極楽とんぼ」のテスト飛行風景

入念な飛行前チェックをする鈴木正人さん

飛騨エアパークで 2004年5月29日

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入念な体力調整中のエンジン役、中山さん

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自力とは言え、回りの仲間の協力があって飛ぶ立てる

                     (2015年記)『吾が人生の師天王』p219より

2019-01-18 久志能幾研究所 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

ポンコツ飛行機整備中

 60余年間も体をこき使えば、あちこちに不具合が出て来るのも当然である。徹夜、長時間残業、暴飲暴食、不節制、上下からのストレス等を37年間も続けてきた。そうしないと宮仕えは出来ない。若い時なら耐えられたが、何時までも青年と同じ体力、健康であるわけが無い。エンジンのピストンは磨耗し、シールは劣化し、エンジンオイルも汚れてきた。コンピュータの記憶媒体も欠損が出てきた。機体のあちこちに綻びも出てきた。エンジン出力も半減である。きちんと整備、点検が必要なのは飛行機の整備に限らない。

 

生老病死

 どんなモノでも生老病死である。整備を怠れば、ある日突然エンジン停止で考える間もなく墜落である。人間ドックに行って検査をし、必要なら各部の精密検査も行って、悪いところが見つかれば心の準備も出来る。ポンコツになっても、大事に使えば、昔のように速くも遠くまでも飛べないが、行き先を選別すれば、そこそこには飛べる。悪い箇所を治療しながら飛び続けたいと思う。これから世の中に何が貢献できるかを問いながら生きていきたい。

 

精進せよ

 生きていくのではない。佛様によって生かされている。この世に用のあるうちは、佛様も自分を生かしてくれる。まだまだご恩ご縁の借金が返せていない。佛様も借金を返す意思のある人は、生かしてくれる。銀行だって多額負債者は殺さない。借りた方が強いのだ。胸を張ってご縁の借金をして社会にご恩返しをすればよい。朝起きてまだ息をしていれば、やるべきことは、まだ沢山あるという佛様からの啓示である。

 お釈迦様の弟子たちへの最期の言葉は、「精進せよ」である。人間は死ぬまでが修行なのだ。

 

悪魔の囁き

 若い時には、自分が身を置く製造業の給与と比較して銀行員の給与の高さに羨望の眼差しを向けた記憶がある。2015年2月24日、某都市銀行の支店長以上のOB会事務局長と話す機会があった。彼の話では、そのOB会の平均寿命が69歳であるという。日本男性の平均寿命より10年も短いのに衝撃である。

 銀行の管理職はストレスの多い職業である。銀行マンの生きがいとは何かを人ごとながら考えてしまった。就職時に収入面だけで職業を選ぶと、その落としまえを45年後に払わされる。給与が高いとは、給与が高い分、己の寿命を10年分悪魔に売っているのだ。佛様は命を金で売ったことを閻魔帳に記録をしている。給与が高いのが幸せなのか、何が幸せなのかを考えたい。

 地道な精進をして長寿こそが、人生の宝である。子供にとって、親の早死にほど、子孝行に反する行為はない。自分の長生きこそ子孫の宝である。

   (2015年記)『吾が人生の師天王』p218より

2019-01-18 久志能幾研究所 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

2019年1月31日 (木)

般若心経とは

 般若心経とは、玄奘三蔵が万巻の経を集大成して276文字にまとめた経である。いわば人が生きていくためのエッセンスの言葉である。万巻の経典のトピックセンテンスを集めたと言える。玄奘三蔵が629年に国禁を犯してまでして陸路でインドに向かい、巡礼や仏教研究を行って、16年後の645年に経典657部や仏像などを持って帰還した。その苦難苦行で獲得した真理が般若心経に詰まっている。

 

苦集滅道とはPDCA

 般若心経の中央にかかれた真髄の言葉が「苦集滅道」である。この世に「苦」があるが、それは苦しい思いをして母のお腹の中からこの世に生まれてきたからである。楽をして物事は生まれない。そして生きている間に、いつしか「苦」の因を「集」めてしまう。それを「滅」しようと、神社のお札を貼り、お布施をしたり、祈願しても「滅」しはしない。それではショートカットである。人生でやるべき修行は放棄すべきでない。

 今まで安易な生活で、その「苦」の原因を「集」めてきたのなら、それを無くすには、正しい道(正八道)の修行をして、人が人になる訓練をすべきである。

 苦が起きた原因を明確にしない限り、それが一時的に対処療法で解決しても、また再発する。人生で「苦」が起きるのは世の定めである。それは問題ではない。問題は、それの真因を突き止め、再発防止ができるかどうかである。そのためにトヨタ生産方式の「なぜ何故を5回繰り返せ」を実践すべきなのだ。

 病気になる、火事に出会う、交通事故に逢う、すべてそれが起きた真因がある。それを明確にせずに、対処療法ですませるから、また不幸にであう。その真因を突き止め、それの再発防止をするのが、「道」である。その正しい道を歩む人は少ない。それは狭き道なのだ。

 道を外れた人に教えを与えるには、「時間」を選び、「時(季節)」を選び、「国(場所))を選び、「順序」を選び指導せねばなるまい。

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2019-01-31 久志能幾研究所 小田泰仙

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2019年1月30日 (水)

写経とのご縁

 2012年夏、恵峰先生が写経書を明徳塾で紹介された。先生のお弟子さんが仏壇のご先祖に供えるため依頼された写経書の写しである。私も自宅仏壇に供えるには良いなと思って手を出そうとしたら、それを手にして見ていたT代表が、その写経書を抱えたまま手放さなかった。明徳塾運営上の職権乱用ではないかと思ったが、口先の佛が鬼になる事例を見ることもよき勉強ではある。ああしてはいけないと教えてくれている。T代表はさすが教育関係会社の代表である。

 欲しいと決断しても、入手が出来ないときもある。それが人生である。それでも、ずっと思っていれば、何時かは何とかなるものと最近は達観できるようになった。これも歳の功かなと思う。

 恵峰先生に話したら別に書いて上げるとの事で、後日、手に入れることができた。

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写経の撮影

 その後、恵峰先生より中国で先生の書を出版するので、先生の書かれた軸の写真を撮って欲しいとのお話があり喜んでお受けした。丸順の今川順夫最高顧問からの写真集作成のご依頼のご縁も重なり、構えてカメラを新調した。当時、CCDがフルサイズの一眼レフのCANON 5DⅢで最高級品である。それを買えるのもご縁である。そうでないとこのカメラは買う気にもならなかった。なにせデカイし重たいし高価だし、持ち歩くには構えてしまう代物である。

 2014年12月10日、恵峰先生宅で約60本の経軸の写真撮影をした。福田琢磨氏に手伝って頂き、約6時間をかけて撮影をした。今回は構えて行ったので、不思議と失敗の写真は一枚も無かったのに驚いた。やはり高いものにはワケがある。それが後年の『馬場恵峰書 報恩道書写行集』の出版につながった。

 

絹本への写経

 次頁の軸は、馬場恵峰先生が書かかれた写経軸60本中でも圧巻の軸である。下地は絹のため、ゆっくり書いては墨が滲んでしまう。一定の速度で心を整えて書かなければならない。梵字もヘラのような筆で書くという。

 写経は一日に1行で良いからその意味を考えながら、書くと良いと恵峰先生は説かれる。写経とは人生を考えること。心静かに自分を見つめること。またそれがご先祖への一番の供養になるという。恵峰先生は今までに15,000字の経を書かれた。

 それを教えてもらったご縁で、2015年に自家のお墓を改建したおり、110枚ほどの為写経を毎朝、斎戒沐浴して書き上げ、お墓の納骨室に収めた。良き供養ができたと思う。

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2019-01-30 久志能幾研究所 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

2019年1月25日 (金)

爬虫類の氾濫(小欲)

 現代社会の問題は、全て小欲に犯された輩が大手を振って歩いていること。それを認める社会の矩が問題である。人としての基礎が出来ていない。なぜか? そういう躾、教育を放棄しているためである。師天王は、己の心に問いかける。

 

・形式主義――法律さえ犯さなければ何をやってもよいのか?

・効率主義――小さな努力で大きな成果を、が立派なのか?

・利己主義――自分さえ、今さえよければ良いのか?

         自分の回りに壁を造り、部分最適を目指すのか?

・拝金主義――お金が全てを超越するのか?

         犯罪を犯しても、お金で解決すればよいのか?

 

強欲主義の果て

 ホリエモンに代表される拝金主義の横行。グローバル経済主義(成果主義)の今さえ成績が上がればよいと、将来の飯の種蒔きを放棄し、人材育成を軽視している現代経営の横行がある。その代表的な事例が、日産のゴーンCEOの10億円の年収である。本人はまだ不足と思っている強欲さがある。日産の資産を切り売りして見かけの利益を上げ、魅力ある商品開発を怠り、10年後の今日、他社が増益増収となる中、日産だけの一人負けである。その原因は、まだ先の車である電気自動車に力を入れすぎて、目標未達になったためである。ゴーンCEO自身の経営判断のミスであるが、その責任を部下に押し付け、ナンバーツウのクビを切って、ゴーンCEOは責任を取らない。成果主義の反面教師である。

 ルノーの拝金主義経営に染まった日産からは、情熱は消え、魅力的な車が生まれなくなった。それでいて日産のゴーンCEOの年俸は10億円に迫り、平均役員報酬は1億円を超え、トヨタのそれの数倍もある。それに対して一般社員の平均給与は、トヨタよりも低い。ゴーンCEOはそれを「恥じることはない」と恥さらしな言葉を豪語する。何かおかしい。(2015年記)

 

2019年の現実

 以上を2015年初稿の『吾が人生の師天王』の一節に書いて、2018年末にゴーンの不正が発覚した。誰が見てもおかしいことが、18年間も横行したことが、日本社会の情けなさを象徴している。日本の精神文化の衰退である。

 一部の人だけが富を独占して幸せになり(本当に幸せかどうかは別にして)、99%の人が不幸になる社会を、我々は本当に目指してきたのだろうか。この構図は共産中国の党幹部だけが、富を独占している姿に似ている。グローバル経済主義=拝金主義社会である。

 

福沢諭吉の醒眼

 文明開化(グローバル化)で西洋の本質に気がついた福沢諭吉翁は、「学問のすすめ」で「数百年の久しき、おのおのその国土に行われたる習慣は、仮令い利害の明らかなるものと雖も、頓にこれを彼に取りてこれに移すべからず・・・・これを採用せんとするには千思万慮歳月を積み、漸くその性質を明かにして取捨を判断せざるべからず」と記述する。諭吉翁は狩猟民族の持つ動物的本能に疑惑の眼を向けている。

 

西洋思想と東洋思想の差

 西洋の思想は論理的、比較的、現実的、刹那的である。それに対して東洋思想は内面的、感性的、永世的である。西洋の思想は、現世の利益追求で小欲の権化である。一生の間に使え切りもしない金を集めてもまだ足りないと守銭奴のごとき行動を取る。それはゴーン被告の罪状を見ると明らかだ。それは他人と比較するから、まだ足りない、まだ足りないと餓鬼の世界に堕ちていく。

 それに対して東洋思想は、少欲、利他、足るを知る、という大欲のレベルの行動を目指す。東洋の目指すところは宇宙である。即ち自分の心である。人間としての尊厳として大欲で生きるのが本筋である。

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   馬場恵峰書「佐藤一斎「言志四録」五十一選訓集」久志能幾研究所刊より

2019-01-25 久志能幾研究所 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

2019年1月24日 (木)

「小欲・中欲・大欲」の選択

 欲があるから人間なのだ。欲が無くなったときは人間を止める時である。「谷」に蹴落とされても「欠」けないものが「欲」である。四天王や天女が住む世界が欲界六天である。だから佛である四天王や天女にも欲がある。迷える人間を救いたいという欲である。大日如来を支えたいという欲である。無機質な物質には欲は無いが、生命には生き延びたいという本性の欲がある。だからそれを殺めるのは罪である。

 己を形作る37兆個の細胞は、己を生き延びさせたいと必死に働いている。それが佛性である。産業革命が起きて200年以上が経つが、いまだ人類は細胞一つ作れない。それは生き物が佛性を持つが故のことと思う。

 人として欲を持つ以上、できるなら大きな欲を持ちたいもの。飲む打つ買うは、動物界で爬虫類の持つ小欲である。人間なら自分を高めたいという中欲や、他人の魂を歓ばせる佛性ある大欲を持ちたいもの。

 

下記は「大楽金剛不空真実三摩経」末尾の恵峰先生の言葉

 大楽金剛不空真実三摩耶経般若波羅密多理趣品が、正式名称で般若心経とも云い真言密教の根本経典である。元は金剛頂経の中の第六会でその中の教と功徳を説いている部分を一つの品にまとめたものである。理趣は条理という意味で般若という真実の智恵をたよりにして解脱に到着すること意味しています。人間を含めてすべての自然は、その本性において清浄であるから、人間も修法によってはその本性が清浄になり、宇宙の原理と合一して佛になることが出来ると説いている。理趣経は欲の聖典とも云われる即ち我々人間の生命そのものが欲で、その欲に対してどのように生きていくかを解いたものであるから也。大楽は食べ遊び飲むの小楽に満足するのではなく、真の楽しみ人間の生命を支配している宇宙と一緒になり、永恒の生命を生きる楽しみであり、仏の境地に立って大意欲を持って生きよと説く。空海は三密動作、言葉思惟を表し、実際に宇宙の篤息の中に自分を同一化して身口意修行強調せり。百字の偈の読誦が一般的である。(南無大師遍照金剛 齋沐敬書二千字 霜月21日 恵峰馬場英男)

 

 本写経は絹本の軸に揮毫されているので、ゆっくり書くと滲んでしまう。早く書くと掠れてしまう。一定の速度で精神を統一して書かないと、常人には書けない代物である。本写経は原紙に直接揮毫されている。書いてから表装したのではない。

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 馬場恵峰書『報恩道書写行集』(久志能幾研究所刊)より

   「吾が人生の師天王」p114

2019-01-24 久志能幾研究所 小田泰仙

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2019年1月18日 (金)

眉唾の「電気事業連合会のPR資料」

 ニューヨークタイムズの記事(Medical Scans Lead Some Hidden Lisks “The New York Times” SEPTEMBER 9,2012 )ではCTの危険性を警告しているが、電気事業連合会が出している「放射線を受ける量の比較」のPR資料(2011年)では、「100ミリシーベルト以下の放射線量では臨床症状が確認されていません」と説明がある。これはあくまで原子力発電を積極的に推進している団体の資料である。「臨床症状が確認されていない」とは一時的な臨床症状であって、長期間にわたる検証ではない。“The New York Times”の記事内容と異なる。電気事業連合会は原発に対して都合の悪いことは言えない団体であるし、放射能の危険を少しでもオブラートの包んで過小に説明したい団体である。同じデータでも、立場や見方が変わると、こうも解釈が変わる。

 この資料は、自分の価値観で広報データを正しく解釈する重要性を、教えてくれた。本多文洋先生とCTの話をしていたら、本データを教えていただいた。持つべきは師である。

 

電気事業連合会のPR資料(下図)

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「放射線Q&A」 電気事業連合会 2011.4 刊より

 電気事業連合会とは、電力会社9社と日本原子力発電、日本原燃、電源開発からなる組合である。発行は、2011年の福島第一原発事故の直後である。

 

偏向ニュース

 どんな資料も、自分の眼で資料を考えるべきだと教えてくれた。その後の原発事業でえげつない金儲けの実態が明らかになった。世にはフェイクニュースが氾濫している。新聞社、マスコミでさえも信用できないのに、天下り先の団体が作った資料など、色眼鏡で見ないと痛い目にあう。

 

師天王の護り

 自分の体という城は、自分で守らねばならぬ。世には外に出れば7人の敵がいる。回りは守銭奴、拝金主義の敵ばかり。佛の世界の高野山でも、大門には仁王様、中門には四天王が、高野山のご本尊を護っている。自分は、己が師天王になって己と家族を護れ。

 

2019-01-18 久志能幾研究所 小田泰仙

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2019年1月17日 (木)

医学的検査に潜む危険性

Medical Scans Lead Some Hidden Lisks

 

第6段落部

   Some of the newest uses of radiological imaging, including CT scans of coronary arteries to look for calcium buildup, have not yet undergone clinical trials. Experts have estimated that widespread use of coronary artery scans, which deliver 600 times the radiation of chest X-ray, could results in 42 cases of cancer for every 100,000 men, and 62 cases for every 100,000 women.

By JANE.BRONDY  “The New York Times” SEPTEMBER 9,2012

 

要約「CTは胸部レントゲンの600倍の放射能を放射して、男性10万人に対して42人、女性10万人に62人の割合でガン患者を発生させる」

 

 2014年12月25日、私は大垣市民病院で心臓のCT検査を受けた。検査機械はドイツ シーメンス製であった。検査後に担当医師に聞いてみると1億円以上もする高価な機器である。この業界は東芝、GE、シーメンスがしのぎを削って売り込んでいるという。操作性と性能の点でシーメンス製にしたとの事であるが、減価償却費が大変なようである。その分、患者を回してその費用回収しなければならないので、病院経営的に、医師はつい安易にCT検査を勧めるようだと、合点がいった。

 

CTの性能の限界

 CT検査はエコー検査の1/200くらいしか性能がないという。CT機器は価格もエコー検査器(1500万円程)の10倍である。しかしエコー検査は医師に経験と技術が必要のため、若い医師はエコー検査を避け、CT検査に走りがちである。(石井光著『医師の嘘』幻冬舎)

 

 自分の体を検査する機器の知識を持つことは、生きることには大事である。敵を知り己を知れば百戦危うからず(孫子)。己を知るための機器の知識は、人生を戦う上での基礎情報である。

 今回のCT検査を最後にして、いっそうの健康管理に努めたい。それがご先祖様へのご恩返しである。

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By JANE.BRONDY

“The New York Times” SEPTEMBER 9,2012

 

2019-01-17    久志能幾研究所 小田泰仙

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2019年1月16日 (水)

CTスキャンの仏心と鬼心

CT検査時には心拍数を抑える薬の服用等で撮影準備に1時間ほど要した。造影剤を注入するため一時的に体がカーッとすることが一瞬あり驚かされるが、別に痛みも無く撮影自体は20分ほどで終了した。人生の降りかかる事象は、その時は心臓ドキドキであるが済んでしまえば、何であんなに焦ったのかと思う事象と同じであった。

 

CТの被爆

3年ほど前、人間ドックでCTを受けることになっていたが、後藤悦夫先生からの情報(ニューヨークタイムズ)で、CTの被爆量は、普通のレントゲンの600倍であることを知り、急遽キャンセルした経緯がある。今回はリスクとメリットを天秤にかけて、あえてCTを受けた。結局は避けられないCTとのご縁であった。人生の勉強としてはよい経験であった。

Photo   馬場恵峰書

己に課せらた矩

 論語為政編は、人生のPDCAの言葉である。人生の節目の歳で、己がそのあるべきレベルに成長しているであろうか、自問自答すべきである。その答えは、人生皆我師として、回りの佛が教えてくれている。しかし自分が成長していないとそれに気がつかない。因果なものである。人生で一番知らなければならないのが己の持つ欲である。己に課せられた矩(おきて、きまり、法則、法度)とは何かであるかを自問したい。

 

CTスキャンは鬼門

 2012年当時、私は地元歯科医院からインプラント手術を勧められ、2012年9月18日10時からの手術を受ける段取りが進んでいた。日曜日に知り合いの佛様から連絡があり、インプラント手術の危険性を教えられた。それで、手術2時間前(敬老の日の連休明け火曜日、仏滅)に手術中止を決断した。休日のため医院に連絡が取れず、結果として手術2時間前にキャンセルする顛末となった。それでも無事キャンセルできて、神仏のご加護があることを思った。

 その時、成り行きとして次の来院予約を入れざるを得なくなり、仮の予約を入れた。しかし、刈谷総合病院で2次再検査(心臓のCT)と日程がダブってしまったので、それを言い訳にキャンセルをすることにした。それ以来、その歯科医院とは縁を切った。

 インプラントの中止決断では、馬場三根子先生からのアドバイスが大きかった。三根子先生からは、「インプラントを入れるとMRI検査が出来なくなる。若い小田さんは心して受ける様に」との助言を頂いた。今回2015年2月13日に脳のMRIの検査を受診するが、三根子先生の助言が大いに助かっている。

 インプラントの危険性は、カテゴリー「ma_経営診断♠インプラント」のブログ記事を参考にしてください。

 

CT検査のリスク

 CT検査の話を後藤悦夫先生(私の英語の師匠)と電話で話をしていたら、「CTはレントゲンの600倍の放射能を放射して、10万人に104人の割合でガン患者を発生させる」との記事が“The New York Times”に掲載されていること教えられた。早々に自宅の新聞の山から、その新聞を引っ張り出して確認した(次ページ参照)。また造影剤は腎臓を傷めるとの後藤先生からの注意があり、翌日のCT検査をキャンセルした。これもインプラントでのご縁から生じた佛さまからのご配慮のようです。ありがたいことです。

 後藤先生は一度、心臓が停止したが、緊急対応の手際よさと、担ぎ込まれた医療機関が心臓病で有名な病院で、その場に名医も待機していたという偶然にも恵まれて一命を取り留められた。つくづくと運のよさ、とりもなおさず人徳の高さを感じた。どれかひとつでも欠けていたら、もうこの世ではお会いできかった先生とのご縁であった。その時、心臓CT撮影で多量の造影剤が使われ、腎臓を傷められたとのこと。

 

病気は自分で治す

 医院は治療や検査はするが、病気を治しはしない。病気を治すのは自分の意思と体の治癒力である。過剰な検査や薬は、それを妨害する。過度な検査は新たな病気を生み出す。その治療でまた医者にかからねばならない。医師と製薬メーカ、医療機器メーカとの関係で、現在の病院は金儲けコンベアラインのケースが多い。医者通いは自分の体への設備保全である。その選択は、心して構えたい。

 

己の体はリース物件

 自分の体とはご先祖と佛様からのリース物件なのだ。平均寿命80年の契約が満期すれば返さねばならぬ。大事に使わないと落とし前を要求される。大事に使わないと、契約途中でも、返却を要求される。仏様の契約を裏切ると、慈しみの佛が借金取りのヤクザに変身するので気をつけたい。佛の顔も3度までである。

 

医学雑誌のデータ

 人の年間の許容X線量は、1ミリシーベルトである。胃透視でのX線量は、3ミリシーベルトである。CT撮影でのX線量は、10ミリシーベルトである。年間3回以上CTを受けると、ガンが発生する確率が顕著になる。

 

2019-01-15  久志能幾研究所 小田泰仙

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2019年1月15日 (火)

人生のCTスキャン

(コンピュータ断層撮影 Computed Tomography)

 年末の鬼酒とのご縁で倒れ、救急車を呼ばれてしまった。そのため循環器系の精密検査をする羽目になり、2014年12月25日のクリスマスプレゼントとして大垣市民病院で心臓のCTを受けた。その待合室に、CTスキャン説明ビデオが流れていた。これを見て、人生で遭遇する事件とCTの構成が良く似ていることに思い至った。思い起こせば、河村先生が逝去された日の正に4年前の出来事である。河村先生からレッスンを受け始めて半年後の事である。

 CTは放射線の放射銃が体の中心の周りを回転しながら対象の臓器に向けて撮影用の放射線を発射する。ドーナツ状のガントリ内に配置された検出器でその映像を撮影して、その情報をコンピュータで合成して三次元画像を作成する。

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CT適塾  http://www.ct-tekijyuku.net/basic/equipment/equipment001 より

 

佛のCTスキャン(師弟スキャン)

 人生で遭遇する事象(天災、病気、怪我、悪魔の誘い、試験、トラブル等)が、己の心の揺れる状態を行動に投影する。多くの事象が違った角度で、人生の節目毎に振るかかり、己の心が佛の光に照らされて明かになる。己の反応の様が心の円熟未熟度を露見させて投影される。それを己が真摯に診断して、今後の生き方の軌道修正ができるかどうかを、佛様が試している。それを「何で私だけが」と反論しては、人生ゲームで失格、退場である。

 自分は遭遇した試練にどう反応したのか、前と同じような事件の時とは対処状況が成長できたのか? 自分の対応は佛様から合格通知をもらえたのか? 事前に分かっていた試練に対する準備に覚悟があったのか? 自分の心の動きを分析すると自分の成長度合いが自明となる。

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人生のPDCA

 魂の成長のために、計画・実行・分析・改善(PDCA)を回さない限り人間としての成長はない。師は弟子の修行状況を全方角から診断して、弟子のために敢えてキツイ試練を与える。これが師弟スキャンである。そこに裸にされた己の心が現れる。

 今回の河村義子先生の最後の行動で多くの学びがあり、自分の心に投影されて、自分の課題と使命が浮かび上がった。また先生の真の姿が見えて良かったと思う。

 

話題閑休=師弟スキャン

 河村先生のご主人から伺った話では、義子先生の前世は、ドイツのガラス職人だという。知人の2人の霊感に強い人から、同じことを言われたという。これは1月11日に、河村家を訪れて義子先生の霊前のお参りした時、ご主人から聞いた。「いまごろ義子さんは、ドイツの空を舞っているよ」と言われて思わず納得してしまった。義子先生のガラス細工のような繊細な音楽を奏でる姿は、ガラス職人に合っているかもしれない。

 大垣の片田舎で活躍した一ピアニストとして、世界で著名なドイツの音楽家の多くの知人を持って活躍されたことは、奇跡みたいである。私は、ドレスデンやシュッツガルドのメンバーが、「ヨシコと演奏をしたいと言ってくれる」と河村先生が嬉しそうに言われたのを思い出した。生前の義子先生の活躍を「師弟スキャン」にかけると、その裏に潜む前世の妖精たちが垣間見える。これを信じるかどうかは、お任せです。

 

刺偵スキャン

 大垣行政の状況を「刺偵スキャン」かけると、大垣市行政の裏の姿、市の職員の本音、大垣行政のがん組織が明らかになった。

 組織が行う行事、政策、計画を色んな角度で投射すると、その組織の本音が浮かび上がる。小川敏市長が精力的に推進している市制100周年記念行事を多方面から照らして検証すると、市長は大垣市を衰退に導くがん細胞であることが浮かび上がる。がん組織は早期に摘出しなければ、大垣市の命が危ない。

 大垣行政の健康診断をしようにも、小川敏市長は、その会計報告をマル秘扱いにして平然としている。大垣市の外部組織もそれに便乗して、会計報告を市民に公開しないので、その外部団体予算に不正の匂いがプンプンである。小川敏大垣市長は、まるで人間ドックを前にして、便検査、尿検査、レントゲン検査、血液検査、内視鏡検査をかたくなに拒否している様である。重病で、推定有罪で、クロとしか断定できないのは自然の成り行きである。このままでは大垣市は病気発見の手遅れで、ご臨終である。私は何とかしなければと焦燥感で一杯である。

 

2019-01-14 久志能幾研究所 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。