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2019年2月 1日 (金)

ポンコツ飛行機整備中

 60余年間も体をこき使えば、あちこちに不具合が出て来るのも当然である。徹夜、長時間残業、暴飲暴食、不節制、上下からのストレス等を37年間も続けてきた。そうしないと宮仕えは出来ない。若い時なら耐えられたが、何時までも青年と同じ体力、健康であるわけが無い。エンジンのピストンは磨耗し、シールは劣化し、エンジンオイルも汚れてきた。コンピュータの記憶媒体も欠損が出てきた。機体のあちこちに綻びも出てきた。エンジン出力も半減である。きちんと整備、点検が必要なのは飛行機の整備に限らない。

 

生老病死

 どんなモノでも生老病死である。整備を怠れば、ある日突然エンジン停止で考える間もなく墜落である。人間ドックに行って検査をし、必要なら各部の精密検査も行って、悪いところが見つかれば心の準備も出来る。ポンコツになっても、大事に使えば、昔のように速くも遠くまでも飛べないが、行き先を選別すれば、そこそこには飛べる。悪い箇所を治療しながら飛び続けたいと思う。これから世の中に何が貢献できるかを問いながら生きていきたい。

 

精進せよ

 生きていくのではない。佛様によって生かされている。この世に用のあるうちは、佛様も自分を生かしてくれる。まだまだご恩ご縁の借金が返せていない。佛様も借金を返す意思のある人は、生かしてくれる。銀行だって多額負債者は殺さない。借りた方が強いのだ。胸を張ってご縁の借金をして社会にご恩返しをすればよい。朝起きてまだ息をしていれば、やるべきことは、まだ沢山あるという佛様からの啓示である。

 お釈迦様の弟子たちへの最期の言葉は、「精進せよ」である。人間は死ぬまでが修行なのだ。

 

悪魔の囁き

 若い時には、自分が身を置く製造業の給与と比較して銀行員の給与の高さに羨望の眼差しを向けた記憶がある。2015年2月24日、某都市銀行の支店長以上のOB会事務局長と話す機会があった。彼の話では、そのOB会の平均寿命が69歳であるという。日本男性の平均寿命より10年も短いのに衝撃である。

 銀行の管理職はストレスの多い職業である。銀行マンの生きがいとは何かを人ごとながら考えてしまった。就職時に収入面だけで職業を選ぶと、その落としまえを45年後に払わされる。給与が高いとは、給与が高い分、己の寿命を10年分悪魔に売っているのだ。佛様は命を金で売ったことを閻魔帳に記録をしている。給与が高いのが幸せなのか、何が幸せなのかを考えたい。

 地道な精進をして長寿こそが、人生の宝である。子供にとって、親の早死にほど、子孝行に反する行為はない。自分の長生きこそ子孫の宝である。

   (2015年記)『吾が人生の師天王』p218より

2019-01-18 久志能幾研究所 小田泰仙

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