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2022年7月21日 (木)

オダ仏教の勝負事

「人生勝負に生きる」  

 三人の大先生の総和において、私が徹底的に叩き込まれたものは、「人生すべては勝負である。勝負のすべては闘志と努力である」ということだった。

   石田退三著『トヨタ語録』 p84

 

 その昔、トヨタ生産方式教に入信(?)していた私には、トヨタの石田退三氏は神様のような存在だ。しかし上記の言葉は少し物足りない。闘志と努力の大前提として、生かされていることと健康があるからだ。

 

石田 退三(1888年 - 1979年)は、豊田自動織機製作所(現豊田自動織機)及びトヨタ自動車工業(現トヨタ自動車)の社長会長相談役。 戦後のトヨタ自動車の建て直しをし、「トヨタの大番頭」と呼ばれる。 また、豊田英二と共に「トヨタ中興の祖」とも呼ばれる

 この項、wikipediaより

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解雇

 生死は神仏の管轄範囲である。しかし歴史小説を読んでいると、なぜこの人物がこの場面で死んだのか、なぜこの主人公が生き延びたのかを考えたくなる場面が多い。思うに、人事部の閻魔大王様の逆鱗に触れ、人生劇場から解雇されたようだ。それが突然の死なのだろう。

 だからこそ神仏に恥じない生き方が問われる。世のために生きている人には、神仏の加護があるようだ。

 

人生舞台の俳優に必須

 また自分の病気の経験から、健康でないと人生舞台に立てない。そうでないと闘志も努力もあったものではない。健康とは体と心の健やかさを言う。体が正常で、心も健やかでないと、何ひとつ完遂出来ない。いくら体が頑強で、有名大学出でも、精神を病んでは生きる屍である。そういう事例を会社生活で多く見てきた。

 自分も鬱病寸前の状態を経験した。そうなると、舞台に立つのが辛い。またがんを患い、その療養生活で健康の有難さを痛感した。健康でないと汗水たらして働くことができず、1円も稼げない。人生を生きるとは、最大の勝負事である。持てる資源の頂いた命を最大限に活用する。だから人生の勝負で健康が最優先である。

 

夢の実現

 夢の実現のためには、死んでもいいけど、まず健康管理である。生死は神仏に任せよう。それから夢の実現へ道の一歩が始まる。千里の道も一歩より。だから私は夢の実現の為、毎朝の散歩を欠かさない。

 自分の健康管理は、当たり前を当たり前にこなす。それしかない。人の最大の敵は、怠惰に走り勝ちのもう一人の自分なのだ。その敵と闘わないと、病気にされる。

 

快気祝い

 私は2019年2月のガン手術から回復の目途が立ち、その快気祝いに、馬場恵峰先生に「福如雲」を揮毫してもらい、それを皆さんに配った。2019‎年‎10‎月‎10‎日、恵峰先生は黙々15枚の色紙に揮毫をされた。感謝である。

 馬場恵峰先生が亡くなられたのは、その14ケ月後の2021年1月1日であった。ご冥福をお祈りいたします。

 

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 2019年10月10日 揮毫 

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 揮毫は色紙の後ろ側から書く。そうしないと字がこすれて色紙を汚すから。


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 押印

 

 2022-07-21  久志能幾研究所通信 2439号  小田泰仙

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書に書法の「理」があり、人生に処法の「理」あり

 

 「理」から外れた書を貰っても自分のためにならない。書の師と経営の師とは別である。いくら経営の神様の書でも、書の理に反した書を弟子に配布すれば、無理を振りまくことになる。言葉には魂が籠り、書にはその人の人格が現れる。

 

 いくら恩義を感じる師の弟子でも、人生の処法の「理」に外れた行いは、人を傷つける。それは義理を欠くという。それを人生で無「理」という。それが分からない人には、今後、よからぬ迷惑を受ける恐れがあるので、私は今後の縁を切った。触らぬ神に祟りなしである。私は今日、その人から不義理な仕打ちを受けた。いくら縁があっても、芸が高くても、金があっても、地位が高くても、「理」に反していれば、どこかで破綻する。人間として、生き方の処方の「理」を守ろう。

 

 生体の食法の「理」に反した食品は、体を傷つける。添加物まみれのファストフードは毒である。それを食べ続ければ、がんになるのは、自然界の「理」である。現代日本人は、戦後、拝金主義に染まった食品業界に毒を盛られたのだ。

 

 己の利権のために添加物を無秩序に認可した汚役人に毒を盛られたのだ。自然界の「理」に反したから、日本でガンが激増しているのだ。

 

 「理」に反して偏向しているマスコミは、食品業界の宣伝費に目が眩み、それを正しく報道することはない。マスコミは報道の道を外れて「理」性を失っている。

 

 人間は動物としての生理的生き方の「理」に反した生活を送るから病気になる。生物としての生き方の「理」を考えよう。動物は、食べて、動いて、寝る。そのバランスが崩れた時、病気になる。食べ過ぎて、動かず、睡眠不足の生活を送るから、病気になる。

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2022-07-20  久志能幾研究所通信 2438号  小田泰仙

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2022年7月19日 (火)

師の後姿から洗脳される

 

 「自分だって出来る」と思わせるのも洗脳である。「できない」と思い込んでいる「脳味噌を洗い流して」「自分は出来る」と思う頭に変えるのも洗脳である。良い洗脳である。新たな発想で、新事業を展開する。それも師が後ろ姿でその行動を見せて、弟子を洗脳した結果である。

 

 馬場恵峰先生は60歳の時、1億円の借金を背負い、社会貢献として日中文化資料館と図書館を建てた。実家の家屋敷を担保に入れ、生命保険に入り、銀行から1億円を借りた。そして24年かけて借金を完済した。その時、御年、84歳である。それまでに、中国に自費で240回も訪中をしている。一回の旅費30万円としても、総額7,200万円の投資である。中国人への教育のためである。先生は浙江工科大学の客員教授も務められた。

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 日中文化資料館(敷地350坪)  平成元年 建設

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  三昧楼(付属図書館) 平成五年 建設

 

 それを見ていた宮崎市のY弟子は、家業の自動車整備工場を経営していたが、更に重機も整備できる新事業を始めた。新規の投資費用は1億円。彼の年齢は60歳前後である。

 

 同じく恵峰先生に感化された盛岡市の電気工事屋のS弟子は、仙台市で新しい事業を始めた。既に家業は息子に社長を譲っている。投資費用1億円。彼の年齢も、60歳前後である。

 

 私の美術の先生である山路徹先生は、81歳である。先日、「木育 ものつくり展」を企画、実行された。その活動的な姿を見ていると、自分ものうのうとしていられない。

 良き師に洗脳されるのは、幸せである。

久志能幾研究所通信: 「木育 ものつくり展」 見学記

yukioodaii.blog.enjoy.jp/blog/2022/07/post-4294.html

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 私も恵峰先生に触発され、音楽ホールを建てる夢のため動き始めている。そのタイミングで200坪の土地も見つかった。具体的に動けば、具体的に何かが起きてくる。

 現在、1年前に手に入れたホール予定物件より、更に進化したホールを作ろうと計画中である。これもホール予定物件を手に入れたから、生まれたご縁である。ホール予定物件は、貸出ギャラリーにしようと計画を変更した。

 

 

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  旧の計画図   現在、新しいイメージ図を構想中

 

2022-07-19  久志能幾研究所通信 2437号  小田泰仙

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2022年7月 3日 (日)

壁にぶつかり小休止 勇気と智慧を抱え 一歩前進

 

 人間稼業を長くやっていると、壁にぶち当たることは、何度でもある。人生で壁があって当たり前である。壁のない人事(人の営み)などない。

 その時、壁の大きさや高さを嘆いても何の解決にもならないことは、経験的に分かることだ。自分が変わらないかぎり何も変わらない。自分が自分の殻を破り、能力を付け成長して、はじめて壁を乗り越えられる。

 

洗脳教育、躾

 人の性格は、幼年期から脳が97%も完成する13歳までに、ダメ親から10万回も悪い刺激を受ける。それで頭の思考がカチンカチンに固まっている。それが人の性格である。それを打破するなど至難の業である。歪んだ性格は、親からの躾の影響である。その典型の例がKK息子である。

 それを心理学者のエリック・バーン博士は、TA(対人交流)という理論でまとめた。

 人は一日に20回も選択をするという。目の前の事象で右がいいか、左がいいかの選択で、それを約10万回も繰り返して、脳の思考回路が固まる(20回×365日×13年=94,900回)。その選択の過程で、両親の無言の圧力や親の顔色を見ることもあり、選択肢が決まって性格が出来てくる。ある意味、子供の性格は親による洗脳の結果である。三つ子の魂百まで、である。それを潜在意識という。

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修正教育

 そういう自己の性格を改造するため、自己啓発セミナーや、経営者セミナーで私は百万円単位のカネを使った。お陰で、多少はその性格を正しい方向に少し軌道修正することが出来たようだ。しかしカチンカチンの固定観念に少しヒビが入っただけである。

 

観察

 それ故、相手を変えることは、仏様でも難しいのに、凡人の我々がそんなことをできるはずがない。我々に出来ることは、相手がどう変わったかを観察することだけだ。

 人生での壁はプロジェクトの壁もあるが、一番大きな壁は人間関係である。会社生活で一番悩まされた壁が、人間関係である。まるで嫁姑戦争と同じである。

 

神の目

 そういう事態を、第三者の目で離れて見て、一歩下がって見て、上から、下から眺めてみて、やっと解決できる手段が分かる。しかしサラリーマン時代の私にはその余裕がなく、ドタバタ劇を演じてしまった。今思うと滑稽である。いまそんな修羅場から一歩離れてやっと冷静に観察ができる。

 

洗脳された汚役人・政治屋

 人の性格が変わらないことを示すのは、官僚や政治家の言動である。自分の利権のために働くと、次の行動も同じになる。そうやって長年、汚役人・政治屋を続けといると、国民や市民のことなど目に入らなくなる脳構造となる。その結果が、食品添加物の認可数が世界一の日本が出来上がる。不況でも平気で増税をする政治屋が出来上がる。

 利権に洗脳されると、市民がコロナ禍で雇止めや、狂乱物価で困っていても、自分達の利権のため「ゴミ袋有料化」を強引に進める大垣市の石田仁市長や近沢正議員(ゴミ袋有料化推進委員長)、市会議員達の利権集団が結成される。それが洗脳の恐ろしさだ。

 

世界の化学合成添加物認可数

日本   … 約350品目

 日本で実際の使われている添加物は1500種ほどである。日本の汚役人が利権に洗脳された結果である。その影響で国民の2人に一人をガンになる環境にした。

 

アメリカ…約130品目

ドイツ …約 60品目

フランス…約 30品目

イギリス…約 20品目

 

日本では厚生労働省が指定する指定添加物455品目のほか、昔から使用されていて安全性に問題がないと認められている既存添加物365品目、植物や動物などが原料の天然香料が約600品目、食品が添加物として使用されている。

https://toyokeizai.net/articles/-/282865?page=2#:~:text=%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%A7%E3%81%AF%E5%8E%9A%E7%94%9F%E5%8A%B4%E5%83%8D,%E7%94%A8%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82

 

2022-07-03  久志能幾研究所通信 2424号  小田泰仙

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2022年6月28日 (火)

恵峰師から学んだ老計・死計

 

 馬場恵峰先生は2021年1月1日に亡くなられた。私は師の後ろ姿を15年間見てきて、老年期から最期までの生き方を学ばせてもらった。それは老計と死計である。

 今まで多くの師を看取ってきたが、最期まで見守れたのは恵峰先生だけである。死にゆく恵峰師は、段々と弱っていき、静かに息を引き取られた。人間として当たり前の自然な穏やかな死にかたを教えてくれた。

 

カネの世界と無縁

 群れから離れて生きよ。群れれば考えなくなる。自分の存在を見つめよ。

 これは馬場恵峰先生が日本書道界に属せず、一人で書道をやって来られた。今の書道界は、カネの世界で、段を授与する世界や展示会の世界は、カネで動いていることに嫌気がさしておられて、師はそれと断絶した世界で生きてこられた。そのお陰で、多くの恵峰先生の書を入手できたことを喜びたい。私のお宝である。

 

孤独と孤立

 一人でいても寂しくない自分を育てよ。人は裸で生まれて裸で死んでいく。誰も一緒に死んでくれない。

 寂しいと思うから、心が乱れて、時間が作れなくなる。一人なら無限の時間が創れる。芸術家は孤独である。しかし孤立ではない。

 人は生れ、成長曲線に乗り成長をして、その後、放物線を描いて落下するように死んでいく。永遠に一直線の成長曲線に乗っているわけではない。成長が終われば、後は死ぬだけだ。その落下の放物曲線を如何に長く持たせるかだけである。

 

生涯現役

 生きている限り、現役で生涯をかけた仕事に邁進する。それが一番の幸せである。朝起きて、特にやることのない一日など地獄である。それは世の中から必要とされていない存在である。早く死んだ方が、世のためである。

 師は最後の1か月程は寝込まれたが、それまでは現役として活躍された。弟子の指導、全国を駆け巡り講演活動、後進のために多くの書を遺された。

 

老計・死計とは、五福の完成

 恵峰先生は幸福になる5つの要素を実践され完成された。人間の幸せは、五福(長寿、富、健康、道徳を好む、天命を全うする)である。94歳の天寿を全うするのは大変だ。

 その後ろ姿がその五福を実践する姿であった。いくら立派なことを言っても、病気ではダメだ。早死にしてはダメだ。貧乏ではダメ。がめついだけで徳が無ければ、人はついてこない。

 人が死んで残るのは、その人の徳の航跡なのだ。その人の想い出なのだ。カネはあの世に持って行けない。残ったカネにはなんの有難みもない。すぐ消える。しかし思い出は何時までも、後進の心に残る。

 

花鳥風月の世界に

 私は、今まで理工系の社会で生きてきて、かならず数値的に優劣をつける社会で生きてきた。だからどうしても価値観がそのように染まりがちである。しかし、会社を離れてからは、そういう社会とは違った世界に身を置くのが良いと渡部昇一先生は主張される。だから今はそういう生活を心がけている。

 馬場恵峰先生と付き合ってそういう生活を目の当たりにして、心が落ち着くようだ。それが老年期の理想的な過ごし方である。

 

恵峰先生の幸せ

 恵峰先生は、がんが見つかったが、高齢で手術もできず、余命も見えたので、家族が自宅で最後まで面倒を見る事を決意された。それで入院もされず、自宅で亡くなられた。先生は、病院で薬漬けの入院生活ではなく、介護の人が定期的に訪問され、自宅で大勢の弟子のお見舞いに囲まれ、穏やかに過ごされた。家族が交代で先生のお世話をされ、1か月ほど自宅で過ごされ、眠るように2021年1月1日に永眠された。

 

 私のお見舞いの訪問時は、私は先生から空気みたいに扱われた。要は家族と同じ扱いである。それが一番うれしかった。穏やかに、先生と最後の時間を過ごすことが出来て幸せであった。先生は、突然死でもなく、自然なお別れであった。私もそういうお別れをしたいと思う。それが恵峰先生の最後の「死に方」の教えであった。

 

最期の言葉

 私が先生から聞いた病床での教えは「縁あって花開き、恩有って実を結ぶ」、「ありがとう」である。それを何度も口にされた。それが先生の94年間の人生の総括である。

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 馬場恵峰書

 この書は2016年に贈って頂いた。先生が、この書を揮毫された2006年は、私が先生と出会った年である。それを今日、気が付いた。不思議な因縁である。

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2022-06-28  久志能幾研究所通信 2419号  小田泰仙

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2022年6月25日 (土)

「絶対儲かる必勝法」の裏側

 

 この世は一寸先が闇である。分からないものを分かろうとしても無駄である。此の世で、どの分野のことでも必勝法など存在しない。ましてや、人生の必勝法など存在しない。

 

 だから「コレ内緒の話しアルネ、貴方だけ、絶対儲かる必勝法」と売り付けてくる輩を信用してはいけない。「これに入会すれば、貴方だけ教祖様が救ってくれる」などの手口も同様である。

 他から見ればバカと思われる話でも、それを信じて数十万人の信者が教団にカネを貢ぎ、数百億円規模の教団本殿があちこちで建造されている。それが今の新興宗教の世界で起きている現実である。どの教団を見ても、荘厳な巨額の本殿ばかりである。日本の人口は1.26億人なのに、宗教の信者数は1.82億人も存在する。その業界の主要10社 宗教法人の市場規模は、7兆円とも言われる。 日本では、宗教は第6次産業である。

 

新興宗教団体への勧誘騒動

 10年程前、私もその種の新興宗教団体に勧誘されたことがある。私が真面目な経営研究会で知り合った人からの勧誘である。その人は、ある会社の社長で、その会の元会長であった。彼の前歴と彼の話とその人柄を信じて、それなら試しに入ってみるか、ダメならすぐ退会すれば、という気になった。

 「貴方は選ばれたのです。選ばれた人だけが、幸せになれるのです」が殺し文句であった。要は、この世とあの世での必勝法である。

 入会金は38万円。3日間の秘儀の入会儀式があるとのこと。私は入会前に、ネットでそのインチキぶりと危険性を知って、即座に入会を拒否した。

 その教団は、高度なIT技術もあり、教団に都合の悪いネット情報を改ざんする部隊まで配備されていた。だからWikipediaの情報も書き換えられていた。

 その教団本部の建設費を信徒数で割ると、一人当たり1千万円のお布施が集められていた。その集め方もまともではなかった。

 そして退会しようとしても、地域の信徒が大勢押しかけてきて「退会すれば無間地獄に落ちるぞ」と家の回りで大騒ぎをするそうだ。やってくる信徒たちもその脅迫行動を一緒に取らないと、同じ目に逢わされるので必死である。

 その教団は、教団本部の建設用地確保のため、建設予定地の村の村長を襲撃させたという噂もあるような危ない教団であった。

 この必勝法は、売る方の論理で、買い手の論理ではないのだ。そんなうまい話が、この世にあるわけがない。

 

人生の必勝法

 人として正しい生き方をして、日々を精進して生きる。日々起こる現実に、冷静に向きあい、経験を生かして対処する。それしか、人生を勝利に導けない。自分を守って下さる仏様は、自分の心の中に居られる。

 

宗教とは

 「宗教」とは、「ウ冠」が自分の家、「示」が神事の意味で、「自分の家の教え(家訓)」という意味である。だから自分こそが、親の教えを守る教祖である。他の宗教に頼る必要はない。

 

 私はおだ仏教の教祖である。信徒は私一人だけで十分である。おだ仏教の本殿は、私の身体である。自分の体を大事に祭っている。だから自分の体の5S(整理整頓清潔清掃)を欠かさない。それが人生の修行である。自分の体を大事にせず、幸せにはなれない。生かされている自分を無心に最大限に活かして生きる。まずそこから生きることは始る。

 

 つい最近、自分の体の保守管理をさぼったので、がんになってしまった。佛さまは良く見ておられる。因果応報である。仏様の同業者?の「天」様も言っている。「天網恢恢疎にして漏らさず」である。

自分を信じて、自分の道を正しく歩む。それが人生の必勝法だ。

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 馬場恵峰書

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2022-06-25  久志能幾研究所通信 2416号  小田泰仙

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2022年6月24日 (金)

人生の癌検診、社長の責務、変化に気づく姿勢 

 

 私は、「自分有限会社」社長である。その運営体の責任者である。その行動に全責任がある。自分の体の不調に気が付いたら、自分で判断せず、病院に行くことだ。病気には医師という専門家に任せるべきだ。社長としの自分の役目は、ある兆しに気が付いたら、声を上げることだけだ。

 

がん検診

 私は元技術者で、がん専門医ではない。3年前、私にはがんの自覚症状などは全くなかった。ところが2018年12月25日、私のピアノの河村義子先生が突然、がんで亡くなられた。この事件で、変化の兆しを感じ、胸騒ぎを覚えて翌年早々がん検診を受けた。それでがんが見つかった。その兆しに気が付いてよかったと、今更ながら仏様に感謝している。あと半年発見が遅れていれば、手遅れであった。運命の兆しに気付くのも、一つの能力であると感じた。万物は声なき経を唱えている

 

社長の責務

 ある兆し(今までと違う現象)があり、その後に深刻な事件が起きてから、大慌てでドタバタするのは、社長として無能な証しだ。社長としてやるべきことは、「おかしい」と声を上げることだ。

 事件の解決は、専門家に任せればよい。専門知識ない社長の自分では無理である。問題点の解決は大した話ではない。たんなるテクニカルな問題である。

 

 人から行動を批判されたら、それは自分の行動が社会倫理に反していて、自分の人間的劣化の兆しなのだ。自分の行動を反省しないと、人格に癌細胞が増殖して、社会的に孤立する事態となる。

 

 前現の大垣市長も、市民から批判されたら、それを天の声として受け止めないと、天罰を受ける。だから、前市長は大垣市に20年間君臨してもその反省も改善もしなかったから、大垣市の価値が半分以下に没落した。大垣市の公示地価の20年間の下落の傾向は、神からの審判であった。だから前市長は、6選を諦めざるを得なかった。神の見えざる手の差配である。

 今回、石田仁市長が、ゴミ袋有料化で進めている増税は、行政としての長の傲慢さの兆しである。大垣市の行政組織に癌細胞が増殖している兆しである。市民として阻止しなければならぬ。

 石田仁市長もゴミ袋有料化推進委員会の委員長・近沢正議員も大垣市政のがん細胞なのだ。コロナ禍で経済体力が弱った大垣市民を、増税という悪政で蝕む市民の敵なのだ。

 

 会社で顧客からのクレームが増えたら、それに対して社長がその原因調査をするように指示すべきなのだ。それを悪い情報は上に上げない体制となっていると、倒産に至る事態となる。タカタ、雪印、日産、三菱電機、三菱自動車の不正事件は、その典型的な事件であった。

Img_63981s 馬場恵峰書

 

2022-06-23  久志能幾研究所通信 2414号  小田泰仙

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2022年6月22日 (水)

なぜ数学はできにくいのか、なぜ書が上手くならないか

 

 数学ができるできないは、頭の良し悪しよりも、数学に接した量で決まります。(数学の出来る子は、ヒマがあれば、数学をしています。だから、出来るのです。)多くの「解き方」を知っているから、解けるのです。

     津川博義著『世界最速「超」記憶法』(P196)

 

『切に思うことは必ずとぐるなり

 強き敵 深き色 重き宝なれども

 切に思う心 ふかければ 必ず方便も 出で来る様あるべし』

   道元禅師『正法眼蔵随聞記』

 

 これは数学に限らず、経済学でも、芸術でも、語学でも、人生の全てのことに通じる。どれだけそれが好きになり、どれだけ切望するか、それにどれだけ多く接するかで、そのレベルが決まる。

 出来るまでやる。一日も欠かさず続ける。凡人の我々に出来ることは、それしかない。それを一事一心一念道という。

 

 下世話な話で、米国の乞食は日本人より英語がうまい。その理由は、彼らは日本人より、多く英語の会話環境に接しているからだ。しかし英語がうまいのと、英語で論理的に話せるのとは、別である。それには系統だった教育が必要だ。

 TOEIC900点の英語猛者でも、書類の作成に論理構成の必要な科学工業検定試験(TEP)1級は受からない。それには論理構成の系統だった勉強が必要だから。それもそれにどれだけ多く接したかだ。

 強烈に切望さえすれば、美人でも、権力者の座でもなんでも手に入る。しかし、それで幸せになれるかどうかは、別問題である。不純な目的なら、不幸になるのが世の定めである。それに見合った財力、体力、徳力がないと、それで地獄に落ちる羽目となる。美女から毎夜攻められたら困らない?

 

 馬場恵峰先生は、6歳から書道を始めて、94歳までそれを続けられた。師は6歳までも、家のあちこちに飾られた書を見て育ったようだ。それは6歳の時の書を見ても、上手すぎて呆れる。つまり書に接した量が半端でなかっただけだ。

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 馬場恵峰書 小学校1年生時

P1040531s 馬場恵峰書 中学校2年生、3年生時

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 馬場恵峰書 92歳

   書道では、同じ形では書かない。「一」の変化に注目

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2022-06-22  久志能幾研究所通信 2413号  小田泰仙

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2022年6月21日 (火)

58年分『航空情報』保管、断捨離拒否、商売外道

 

 私のお宝は、58年分の『航空情報』という航空関係の月刊誌である。10冊ほどの欠品は有るが、1965年から現在まで58年間のバックナンバーとして揃えてある。これは私の人生と一緒に歩んできた雑誌で、自分の歴史でもある。私の戦友としての大事なお宝である。いまさら捨てられず、定期購読も中止できない。幸い、保管スペースを確保したから、今からも大切に保管していきたい。

 58年間の雑誌のバックナンバーの分量は、書棚の7セルに納まっている。その全長は、幅76cm×7セル= 5.32mである。

 

空間財産

 空間も財産である。その空間を確保するとは、財産の増加である。今流行の断捨離など、ガキの行動である。何故、自分の歴史をゴミ箱に捨てて楽しいのか。断捨離と5S(整理整頓清潔躾)とは、別物である。断捨離をせざるを得なかった原因は、今までの空間蓄財能力と5S能力が欠如していたのだ。モノを保管するスペースを創出するのも、蓄財能力である。

 

人生とは想い出の記憶

 人生とは想い出の集積なのだ。愛する人と一緒に過ごした思い出まで忘れてしまっては、認知症である。それでは、自分の人生は無いことになってしまう。その思い出の品こそが、自分の人生なのだ。その思い出の品を整理整頓して保管するのが、自分の人生の歴史だと思う。間違った断捨離はすべきではない。

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欠品の痛み

 このバックナンバーの内、2002年に3冊分が欠品である。後の7冊は、バックナンバーを過去に溯って集めていたが、出版元で在庫切れになって手に入らなかったためである。

 その3冊の欠品の原因は、父が亡くなり、そのドタバタの対応で入手を失念してしまったためである。すぐ注文すればよかったが、何故かそのままになってしまい、今にして後悔している。

 大垣駅前商店街の書店から、『航空情報』を30年来、買っていた。私が三河地区に就職してからは、父に頼んでその書店から買ってもらっていた。それで実家にその『航空情報』を蔵書として保管していた。ところが父が倒れたため、その書店から買えなくなった。その書店は、その後、取り置きしてた『航空情報』を出版元に返品してしまった。父の葬儀の後、後始末でその件に気が付いた時は遅かった。その時、再度、バックナンバーとして注文すればよかったのだが、私は気が滅入っていて、できない状況であった。

 その時の書店の対応が、商売道に反していると感じ、その書店との付き合いを止めた。30年間も継続して『航空情報』を購読したのに、単に1か月買いに来ないからと、出版元に返品してしまった商売のやり方に疑問を感じたのだ。

 その後、その書店は、売上が減ってきたようで、『航空情報』の定期購読再開を打診してきた。私は拒否をした。その時期は、大垣駅前商店街の衰退と時期が一致している。

 58年分の『航空情報』に欠品があることも、その時の自分の人生の黒歴史を表している。そこを見ると、父の死とその時の自分の心境を思い出してしまう。その時の書店の対応に不満があり、その書店との定期購読の取引を止めた。その書店も今はない。大垣駅前商店街の衰退と同時である。バックナンバーがないことと書店が閉店になったことも黒歴史なのだ。そこにもドラマがあり、獲得した知恵がある。

 

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書棚に7セル分の『航空情報』、幅76cm×7=全長 5.32m

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 『航空情報』最新号

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2022-06-21  久志能幾研究所通信 2412号  小田泰仙

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2022年6月17日 (金)

青い鳥を求めて、地雷の道を歩む

「青い鳥を右手に掲げ、目標手帖を左手に持ち、信念忍耐の守り佛・お釈迦様を背負い、楓の木を探すため地雷が埋まった道を歩く」

 

 イタリアのバイオリン職人が、ストラディバリウスを超えるバイオリンを作ろうと、材料の楓の木を探し求めた話のドキュメンタリービデオを見た。彼はその楓の木を探して4年、念願の楓の木に辿りついた。その楓の木は、戦乱の続いた欧州の山中にあり、その山は地雷が数多く残されていて立ち入り禁止であった。彼はその探し求めた木でバイオリンを製作したという話である。

 先日、日本から出品されたバイオリンの名器「ストラディバリウス」がニューヨークでの競売で、1534万ドル(約20億6千万円)で落札された。このストラディバリウスのバイオリンは、「カレーハウスCoCo壱番屋」の創業者、宗次徳二氏が2007年から所有していた。

 それほどに、ストラディバリウスのバイオリンは価値がある。その価値は当時の楓の木の材質の良さから来るらしい。

 

楓の木を探して

 バイオリン職人がストラディバリウスを超えるバイオリンを作るのは夢である。バイオリン職人が抱く青い鳥である。人生で青い鳥を追い続けることは人生を豊かにしてくれるが、熱中しすぎると回りの危険が見えなくなり、人生の地雷を踏む危険がある。人生は一寸先が闇である。先の先は見通せるが、目先は全く見えないのが人生だ。明日にも南海トラフ巨大地震や首都直下地震が起こるやも知れぬ。火事や事故が起きるかもしれない。

 

人生必勝法

 人生で必勝法などない。人は裸で生まれて、裸で死んでいく。何が起きても、生きていく気力があればよい。焼け野原にほっぽり出されても、カネを作る能力さえあれば、裸一貫でやっていける。あとは地道に人としてやるべきことを継続するだけである。

 

焼け野原から

 太平洋戦争で焼け野原になった日本を復興したご先祖を思い出そう。私の両親も裸一貫から立ち直った。母は新円切り替えで実家が無一文になった。父は戦後、国際法違反のシベリア抑留の災難に遭い、2年間の抑留生活から命からがら生還できた。それで今の私がある。父の弟(私の叔父)はシベリアの土になった。私の従弟は父の顔を知らない。

 焼け野原から立ちあがるのに必要なのは、カネではなく、夢と目標とそれを成し遂げる信念・忍耐力である。

 

 お釈迦様も一時期、弟子が総て去ってしまうという試練に見舞われた。そこでお釈迦様は、山に籠って断食修行をされた。それで悟りを得て真の仏教を創られた。凡人の我々は、信念・忍耐力のお釈迦様のツメの垢にあずかるため、お釈迦様を守り佛にしよう。

 

夢の実現

 夢は、その目的を明確にして、その達成期日を決めないと、実現しない。いくら立派な目標や計画を立てても、それを地道に成し遂げる実行力がないと、達成されない。実行力は、信念や忍耐力の裏付けがないと、絵に描いた餅になる。それらが全てそろって、はじめて青い鳥が手に入る。

 その夢の実現の為、いくら努力をしても一寸先は闇である。人生の一瞬先は闇である。明日の事さえ分からない。明日大地震が来るかもしれない。しかし10年後の姿は予見できる。人はそれに向かって愚直に精進するしか、夢の実現はできない。

 夢を見ないと、その努力さえしないのが人間だ。だから青い鳥は探し続けないとダメ。

 

 先日、200坪の土地を見付けた。これで音楽ホールを作るという夢に一歩近づいた。千里の道も一歩からである。

 

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 松本明慶大佛師作 出山釈迦

 『道 第二巻』大佛師 松本明慶 作品集 より

     松本明慶佛像彫刻美術館刊

 本図は松本明慶佛像彫刻美術館の掲載許可を得ています。

 

 

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馬場恵峰書

 

2022-06-17  久志能幾研究所通信 2408号  小田泰仙

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