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2022年8月 9日 (火)

ソニーα7RⅣで昇龍を撮る

 

 今回、後藤さんの工房で木彫の龍を撮影して、いろんなノウハウを獲得した。そのカメラの設定値は、絞り11固定、iso感度を自動応答にして(最大12,800まで)、シャッタースピード1/30で、手持ち撮影すれば、奥までピントが合って、画像にノイズも乗らないで撮影できる、である。画素数6100万の高密度で、常用感度12,800でノイズを気にせず撮影できるなんて、夢のようだ。

 カメラの画素数は6100万画素(9505× 6336)で、1ファイル41メガバイトである。今回は様子見でrawデータは止めにした。

 撮影した工房内は暗く、撮影には不向きな環境である。それでもソニーα7RⅣはなんなく仕事をこなしてくれた。50年前にブルーエンジェルスが名古屋空港に来たときの撮影は、感度ASA400の(当時の)高感度フィルムであったことを思い出すと、今の時代で最先端のカメラを駆使できる幸せを感じる。

 

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バランス重視

 問題は、カメラの技術進歩が速すぎて、データ容量の拡大スピードに周辺機器の進歩が追いつていないことだ。CPUが遅いパソコンでは、大容量のデータを扱うのが辛い。またカメラ店での印画でも、プリンターが600dpiだから、普通のサイズの印画では、画素数の大きさの差が目えない。

 最新のカメラで画素数が一億のカメラも手が届く時代となった。しかし、それを使いこなすには、周辺機器を全て買い直さないと使い物にならない。なにごともバランスが必要だ。

 

ハイスペック不要

 政治家や実業家でも、高学歴のハイスペックを誇っている人もいる。それは単にその昔、ペーパーテストのための記憶力だけが良かっただけで、人間的に優れているわけではない。革新を続けていたソニーも、東大出の役員が増えたら、心の病になる社員が激増したという。そして業界のモルモットと言われ、革新的製品を出し続けて来たソニーの社風は、並みの会社並みに堕ちた。あのストリンガー社長がアイボの開発を止めさせた。ソニー没落の始まりであった。人間として優秀とは何かを考えさせられる事例である。

 

昇龍とは

 上に立つ人は、何も才能で突出していなくても、当たり前に人の痛みや悲しみを理解できる人でよい。仕事は部下がやってくれるのだ。その環境創りが出来る人であれば良い。人々は干ばつになると弁財天に雨乞いをお願いする。弁財天の頭に鎮座する龍が、雨を降らすのではない。龍は雨雲の神様を動かして、雨を降らせるのだ。要は龍は天気運行会社の社長である。

 上に立つ人に必要なのは、才能ではなく、会社の夢を実現させたいという情熱である。情熱から生まれる上昇気流である。その実現のために龍は黙って部下を眺めるだけだ。その情熱が龍のように上昇気流を社内に巻き起こす。昔のソニーにはそれがあった。今のソニーにはそれがない。

 私は、自分有限会社の社長として、ソニーを他山の石として自省している。

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 彫刻師後藤大地氏作  後藤さんの工房にて

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2022-08-08   久志能幾研究所通信 2456  小田泰仙

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コメント

こんにちは。情熱を持って、黙って部下を眺めるだけという文章がとても気になりました。そんな上司、部下の組織にあこがれを持ちます。しかし今の私は自分有限会社の社長。自分有限会社の龍とはなんだろうかと少し考えてみました。すごいなと思った人に会いに行く、用があるから行くのではなく行くから用ができるという行動態度、やったことがないならとりあえずやってみる。こんな行動様式を持つことが龍だろうと自分なりに解釈しました。

黙って部下を眺めるということに関しては、生活の当たり前の事をきちんとすると解釈しました。靴を磨く、食事をきちんと作る、部屋を掃除するなど雑事をおろそかにしないことだろうと思います。

朝、ふとんの中で小田さんのブログを拝見して、一日の始まりまでの間、気になりました。考えたことを書きました。暑い日が続きますが、それをエネルギーにしてがんばりましょう。感謝。

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