b-佛像彫刻・大佛師松本明慶 Feed

2022年6月 2日 (木)

護健派の「トヨタ式 健法苦情」、人生憲法9条 

 

 健康とは、体と心が正常運転している状態である。

 変えることが正常な経営である。変えないから行き詰まり、破綻する。周りの環境は激変しているのだ。

 周りの環境変化に合わせて、自分を変えないから人生が変わらない。強いものが生き延びるのではない。環境にいち早く適応した種が生き延びる。それをダーウィンが200年前に言っている。

 以下、自論の「自分の城を護る健康法」を紹介する。

 憲法改正をしないから、日本が変わらない。米軍から押し付けられた憲法を後生大事に75年間も固執するから、中韓ロに舐められ、国を危機に陥れる。学校でいじめ問題が起きるのは、いじめっ子と戦わないからだ。毅然として戦えば、相手はひるむ。プロレスラーに喧嘩を売るバカはいない。国の回りは山賊強盗と同じムジナばかりだ。人の領土を勝手に盗んで、居直っている。取り交わした条約を破り、嘘を言って日本国を陥れている。凶器(核)を誇示して、家の回りをうろうろ(領空侵犯)している。自分の城は自分で守れ。もう子供じゃねえんだ。

 

健法苦情、人生憲法9条

1 意食道元を守れ

  道元さまは、日頃の行動が全て修行であると指導された。

 体で食うな、自分の意志で食を決めよ。テレビのCMに踊らされるから、過食して、毒を食らう。それで日本人の2人に一人がガンにかかる。

 

2 悪魔に体を売るな

 自分の体は自分で守れ(自分の城は自分で守れ)。

 男は母の胎内から外に出れば7人の敵がいる。

  敵は成果主義者である。相手に毒を食わせる量で出世が決まるので、金儲けのため必死である。敵の本性は、羊の皮を被った狼である(マスコミ、食品メーカ、医療業界、等)。

 

3 自衛隊を強化せよ

  自分の自衛隊とは、自己免疫細胞である。暴飲暴食を止め、添加物だらけの毒食を控え、充分な睡眠、運動を心がければ、自己免疫力は上がる。真の敵は、自制心のない己である。免疫細胞が、がんや疫病から自分を守ってくれる。医師が守ってくれるわけではない。

 

4 毒を喰らうな

  酒、タバコ、スィーツ、薬、飽食は毒

  美味しいものには毒(添加物、農薬)がある。

 

5 アンドンを点けて、ラインを止めろ

 病気は佛からの啓示と思え。それは生産ラインのアンドンと同じ。病気になったら、仏様が私の体を案じてアンドンを点けたのだ。今の生活スタイルに何か異常があると教えてくれたのだ。勇気をもって人生生産ラインを止めて、原因を探して治療に専念せよ、である。

 因果応報である。病気になったら、その原因が必ずある。その真因を探してそれを潰せ。対処療法では病気が再発する。なんでも元を断たなきゃダメなのよ。

 

 アンドンとは、工場におけるベルトコンベアなどを用いた強制駆動型生産ラインの生産状態報告システム。トヨタ生産方式の要素の一つである。語源は行灯に由来する。

 

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富士通のPC工場、勝利の方程式は「トヨタ生産方式+ICT活用」より

https://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/1310/17/news013_3.html

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6 体は3ヶ月で入れ替えよ

  食材が自分の体を作る。安い食材に注意をせよ。安いものにはワケがある。農薬まみれ、添加物まみれの食材が人生を潰す。

 

7 カンバン方式、ジャストインタイムで

  ジャストインタイムで食を取れ。必要な時、必要な量を、必要なだけ取る。その時まで、ライン停止(断食)である。理想は、10時から18時までの生産食事活動8時間とその後の16時間断食である。

 生産計画に反して食べるから、余剰品が不良在庫(お腹の贅肉)となる。それががんや生活習慣病の原因となる。がんも基本的に生活習慣病である。

 

8 5S: 生理、性頓、清掃、清潔、躾

  ヒトは人間である前に動物である。その生理に従って生きよ。

  性頓で、何時までも若い男の子、女の子であれ。色気を無くしたら、人間は終わりである。動物は基本的に生殖を終えれば、すぐに死ぬ。

 人生で無駄なものを整理整頓清掃して、身の回りを清潔にせよ。身の回りだけでなく、心の5Sが必要。「人、モノ、カネ、情報、時間」の5Sをせよ。思い出の品まで断捨離しては、人生は終わりだ。断捨離はカネを出せば業者がやってくれる。間違った断捨離をするな。

 モノで部屋が狭くなれば、モノを捨てるのも一手段である。しかし、広い部屋を手に入れるのも、もう一つの手である。人のやらないこと(それを手に入れること)に努力をしろ。そこに新たな人生が生まれる。人生を創るとは、良き記憶を貯める事だ。思い出の品こそが人生を刻んだ記録である。

 人生の美学は、自分の体の所作の優美さである。身体が美しいと書いて「躾」である。

 

9 智慧、賢さ、慈愛を使え

 生きるとは智慧、賢さ、慈愛を使った人生劇場である。

 奪うより与える方が幸せである。与えるという幸せを感じないと長生きなどできない。人から奪って集めた金は醜悪である。そういう欲望に染まった人間は、知識はあっても賢さがない。カネへの飢餓欲に支配され、戦争を起こす。戦争は守銭奴が起こしている。利他少欲でいけば争いはない。

 他人と闘うな。そんな闘いをすれば人から恨みを買う。他人とは、自分を試すため、仏様が遣わした役者である。その役が終われば、目の前から消える。人生を教えてくれる役者と思え。

 自分と闘え。昨日の自分を今日の自分は超えよ。死ぬまでが人生舞台である。己が死んでも後世の人が感動する仕事を遺せ。人が感じれば、動き出す。それが感動だ。

 

 

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文殊菩薩 松本明慶大仏師作

知恵を教えてくれる仏様

 

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普賢菩薩 松本明慶大仏師作

賢さを教えてくれる仏様

 

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虚空蔵菩薩 松本明慶大仏師作

慈悲を教えてくれる仏様

 

2022-06-01  久志能幾研究所通信 2396号  小田泰仙

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2022年5月25日 (水)

金儲け 儲かりまっせ 投資セミナー勧誘 

 

 今朝(2022年5月25日、09:25)、某金融会社から電話がかかってきた。何事かと聞けば、投資セミナーへの勧誘ダイレクト電話である。演題が「インフレに備える資産なんじゃら.... 」のセミナーである。なんでもオンラインシステムのセミナーで、今日の10:00が申し込み期限だそうだ。どうも定員が集まらないので、私の処まで(多分上司命令で)電話勧誘をしてきたようだ。私にまで電話とは、恥も外聞もないようだ。

 

 この種のセミナーは投資会社の調査部の管理職が1時間ほど解説をするが、文書にすればA4一枚の内容である。要点を聞けば5分である。それを1時間もかけて聞くなど時間の無駄である。テレビの番組でも1時間番組で、本で読めば5分で終わる内容である。だから私はこの種のセミナーには出ない。

 

私の投資哲学

 投資をするなら、自分自身への投資(勉強)が人生最大の投資である。自分の人格以上には決して儲からない。チャート分析や財務分析は、表面的で小手先の道具であって、それで大金持ちになった人など聞いたことがない。その道具で小金を稼いでも、直ぐ身上を潰すのが落ちである。

 

ホリエモン道

 「此の世では金で何でも買える」と豪語していたホリエモンも最後は法律違反で沈没した。彼は頭はいいが、小賢しいだけである。利己主義で世の毒である。その結果、彼の仕業で多くの投資家が自ら命を絶っている。彼は今もってその反省はないようだ。彼には人徳がないのだ。だから私は彼の本を絶対に読まないし、彼の記事も読まない。

 

松下電器道

 当時の若い頃の松下幸之助社長は、丁稚たちに「松下電器は何をつくっている会社か」と聞かれたら、「松下電器は人を作っています」と答えるように指導したという。

 会社もその社長の人格以上には成長しない。

 どんな仕事でも、その人の人格以上の仕事はできない。

 仏像を売るデパート営業マンでも、彼の人格以上には仏像は売れない。

 だから人格をあげないと何もできない。

 

オダブツ教

 いくら金儲けの悪知恵を得ても、それを賢く選択する力がなければ、金儲けはできない。慈悲(人徳)が無ければ、金を抱えて地獄に落ちるだけだ。金は貯めるために有るのではない。世の事業を成就するためにあるのだ。此の世では万人が自分を見ている。誤魔化しはできない。だれよりも自分自身という佛が見守っている。

 そのために、智慧と賢さと慈悲の心を養うべし。そうすればお金は後から追いかけてくる。金を追うから、金が逃げていく。

 

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 虚空蔵菩薩像 松本明慶大仏師作

 

 

2022-05-25  久志能幾研究所通信 2390号  小田泰仙

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2022年5月12日 (木)

お釈迦様を金儲けの釣り餌に。罰当たり

 

 新聞のテレビ欄の隅にお釈迦様の彫刻像の宣伝が出ていた。黄楊で全長27センチの立派な仏像だ。お顔も相応な荘厳さで彫られている。その値段を見て驚嘆した。3万円である。このレベルなら、今までの通販実績では20万円から30万円で売られている。それが3万円で驚嘆である。

 もしこの大きさで、黄楊で、松本明慶師の作品なら、300万円でも買えない。機械で自動彫しているから安いが、それでも安過ぎである。

 

 知人の専門業者に聞くと、それは客引きのおとり商品で、それにつられて買った客が、カモとして登録されて、後日、どんどん金を巻き上げられる仕掛けだという。この種のこんな仏像に3万円しか出さない思考回路を持つ人は、C国経由で金儲けをしている業者には涎の出る獲物である。だって見る目がないのだ。こんなものに手を出す人は、印刷物と本物の差が分からないのだ。簡単に騙せる。

 業者は、まさにお釈迦様を金儲けの釣り餌として扱っている。仏像造りに命をかける仏師への冒涜である。そんな業者が跋扈している現代である。世も末になったものだ。そんな業者に騙されないように注意を喚起したい。

 

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 中日新聞 2022年4月19日

 

2022-05-11  久志能幾研究所通信 2382号  小田泰仙

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2022年5月 1日 (日)

後悔 父を死刑台のエスカレータに乗せた

 

 2001年、大垣のM病院から電話がかかってきて、父の病気の件で来て来院してほしいという。慌てて病院に行くと、父に胃癌が見つかって、その治療についての説明であった。

 M院長は、「貴方のお父さんは85歳だがまだ体力もあるから、切れば治る」と保証した。M院長がそういうならと大垣市民病院で手術をすることが決まった。

 当時の私は、それを信じるしか知識も判断力も無かった。親戚からの懇願で、父にがんを告知できなかった。告知は可哀そうだ、という。

 今にして、告知しなかったのは間違いであったと後悔している。

 

 手術は成功したが、手術後、トレイに乗せられた全適の血まみれの胃を見せられて、すぐ手術に同意したことに後悔した。それが間違った判断であったことを瞬時に悟った。それでも何とか退院できて、半年ほど、父は平常な生活に戻れた。

 

 手術から半年後、定期検診で父に肝臓への転移が見つかった。肝臓のレントゲン写真を見せられて、素人でも手の施しようがないと判断できた。それで今後の手術や抗がん剤治療を拒否した。

 そうしたら病院側はやることがないので、「じゃあご勝手に。治療をしないなら、病院を出て行け」を宣告された。健康保険上の制度で、治療を行わないなら、病院に長期の滞在は、法律で出来ないとのこと。家族には冷酷な扱いである。病身の父を抱えて路頭に迷ってしまった。

 

 それから緩和治療をしてくれる病院を大騒ぎで探して、なんとか入院先を見付けた。

 父はそれから半年後に亡くなった。もし胃がんの手術で全摘をしなければ、手術で苦しめることもなく、もっと長生きできたはずと後悔であるが、後の祭りである。

 

 浴風会病院の剖検では、85歳を過ぎた人は、全員ガンがあるという(和田秀樹院長)。80歳を過ぎたら、手術をしない方が、長生きできると和田先生は言う。(和田秀樹著『80歳の壁』幻冬舎)

 

 現代医学は、対処療法の治療しかしない。癌が見つかれば、摘出、その後に抗がん剤治療である。それが工場ラインのように、それが標準治療工程として決まっている。大病院の医師もその標準工程から外れることが許されないようだ。

 

 それは死刑台のエスカレータである。それをすれば、ガンの再発は必至で、死への直行エスカレータである。抗がん剤治療では、ガン部だけでなく、正常な部位も痛めるので、免疫力が低下して、肺炎等で早く死ぬ。癌患者はガンでは死なない。免疫力が低下して、肺炎等の炎症を抑えられないのが死因である。

 

 ガンになった真因を見付けず、対処療法で幹部だけ取り除くだけだから、ガンも生きるために他の部分に転移をする。その再発防止の対策を医師は指導してくれない。手術後は、「今まで通りの生活で良い」としか言わない。それは20年前の父の手術の後の時も、今の私が2019年にがんの手術をした後の時でも同じであった。

 

後日談

 父の葬儀が終わり、父が療養中にお世話になった病院の先生方にお礼の挨拶に行った。ところが、その医師の中で、M病院のM院長だけからは、その面会を拒否された。推察するに、死亡した患者の遺族が来ることは、苦情を言われるのを恐れて拒否したとしか思えない。そういう事例が多いと推察した。M院長は85歳のがん患者を手術すれば、どうなるかを経験的に分かっていたはずである。そんなやましい気持ちがあるから、遺族のお礼の挨拶を拒否したのだ。

 

 このM病院は両親が50年間も家庭医としていた病院である。私も通院したことのある病院である。その病院に裏切られた思いである。その10年後、定年退職で大垣に帰郷したが、その病院には二度と行かないと決意した。

 

死刑台の結論

 父のガンでの死が、私に考える知恵を与えてくれた。それでガンを研究して今の私の生がある。無知は人生の壁をつくる。無知の壁は、80歳の壁より、大きな壁である。「医師を盲信してはならない。盲信すれば、死刑台のエスカレータに乗せられる」が私の得た智慧である。知識だけなく、その知識を賢さで判断せねば生きていけない。

 がんに関する結論は、「がんは生活習慣病である。今までの生活習慣を正さない限り、再発する。」である。

 

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馬場恵峰書「佐藤一斎「言志四録」五十一選訓集」久志能幾研究所刊

 

Dsc065661s 松本明慶大仏師作 普賢菩薩像

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2022-05-01 久志能幾研究所通信 2375号  小田泰仙

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2022年4月27日 (水)

佛像のお顔に、佛師の心が映し出される

 

 佛師は佛像造りに命を賭ける。その命を賭けた佛像の顔にも、松本明慶師の歳により歴史が刻まれる。明慶師が彫った20年前の佛様のお顔は、端正で勢いがある。それが今は、その佛様のお顔に艶がでている。松本明慶師の人格が上がったのだ。

 

仕事は人格の現れ

 仕事とはその人の心の現れである。勢いがあれば生命感あふれる仕事が完成する。人格が向上すれば、相応の心配りが感じられる仕事となる。仕事とは要求さえたことだけをこなせばよいわけではない。目に見えない箇所にまで心を込めてなんぼである。それでこそ、仕事に「艶がある」と言える。

 40歳の時の仕事と、60歳の時の仕事の艶が同じでは哀しい。仕事に艶がでるように精進をしたい。

 仕事は正直だ。その人の人格以上のものは出ない。仕事をする前に人間を作れ。

 

顔を大事にしよう

人間の人格の顔は、「顔」である。都市の顔は駅前商店街である。そこに行政の通信簿が見える。駅前商店街で大垣市の公示地価が決まる。前市長が愚腕を振るった20年間で、大垣に公示地価は半分以下に暴落した。現在、大垣駅前商店街はシャッター通りである。前善市長が心を込めて大垣を作らなかったためだ。現市長は、その政策を継承するという。狂気である。

 

リンカーンの言葉

 人間の顔も同じだ。リンカーンは「男は40になったら顔に責任を持て」と言った。それを理由に知人から推薦された人の入閣を拒絶した。その人の顔が気に食わなかったからだ。人生での仕事ぶりが顔に刻まれる。顔を見れば、その人の人格が分かる。

 自分の仕事に自信がないと、自衛策で渋い顔をして胡麻化そうとする。それはまるで玄関に髑髏をぶら下げるようなものだ(福沢諭吉著「学問のすすめ」)。

もっと自信をもって笑顔で社会に向き合おう。顔は社会の窓である。

 

佛様の責任

 佛様でも、顔に責任を持って衆生と向き合っている。慈悲深い仏様なら、慈悲溢れる顔立ちをされている。怒りで衆生を導く不動明王なら、その怒りの形相が凄まじい。その怒りの形相を、佛師は丹精込めて彫り上げる。だから単なる怒りの表情ではない。怒りの中に艶がある。

 そのお顔を彫るのが、松本明慶師である。松本明慶師の人格がそのまま佛様の顔に出る。

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聖観音菩薩像 松本明慶大仏師作 2000年頃

 『大仏師松本明慶 作品集』小学館 

 松本明慶仏像彫刻美術館の掲載許可を得ています

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 聖観音菩薩像 松本明慶大仏師作 2010年製作

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 虚空蔵菩薩像 松本明慶大仏師作 2014年製作

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 普賢菩薩像  松本明慶大仏師作 2019年製作

 

2022-04-27 久志能幾研究所通信 2372号  小田泰仙

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2022年3月14日 (月)

MAN有引力の法則

 

 人間関係、仕事、趣味、遊び、娯楽等は、意識せず放っておくとどんどんと下劣な状態になってしまう。それはエントロピー変化の原則である。どんどんと無秩序な状態に堕ちていく。その方が自然で楽だからだ。万有引力(man有引力、漫遊引力)の法則で、下に落ちるのが宇宙根源の理だからだ。怠惰な人間にとって、その方が楽なのだ。

 

 己の中は佛も住めば、鬼も住む。此の世は全てプラスマイナスの世界である。己の中には、「向上しよう」とする己と、「そんな辛気臭いことは止めとけ」と足を引っ張る鬼のようなもう一人の己がいる。

 

 人には魂がある。その魂の本質は「鬼」である。その「鬼」が「云う」と書いて、「魂」である。本来、人は鬼なのだ。その鬼を「人に非ず」と書いて、「佛」である。人と超越した存在の「佛」になるために修行がある。

 

Dsc04554sjpg 松本明慶大仏師作 「魂(オニ)」

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 聖人の要素だけでできた人間はいない。その鬼を抑え込んでこそ、人間である。それを抑え込む過程が修行である。内なる鬼を抑えられなければ、本能のままに生きる犬畜生と同じである。

 

 学ばないと宿命的存在、つまり動物的、機械的存在に成り下がる

 学ぶことで運命的存在、つまり人間的存在になる。

                         安岡正篤師

 

 だから意識して、自分を高めるためには、自分より格の高い人と付き合うようにしないといけない。仕事でも自分を磨くため難度の高い仕事に挑戦しなければならぬ。趣味でも、自分を高めてくれる習い事に取り組み、動機付けが上がる道具を手に入れるようにせねば、老いて朽ちるだけだ。

 朱に交われば赤くなる。だから孟母三遷の教えである。良き師、良き仲間と付き合いたい。師とか友とは薫習の教えの仲である。良き師や良き友と付き合えば、良き教えが薫習として自分に移ってくる。

 

 趣味でバイオリンを演奏する人が、念願のストラディバリウスを手にいれた。それから付き合う人が劇的に変わったそうだ。そういうレベルの人が周りに集まりだしたという。ストラディバリウスは良き師と同じように、よき薫りを出しているようだ。良いものにはワケがある。

 私もそれにあやかろうとヤマハCFXを入手しようと夢見ている。

 

 人には「man有引力(万有引力)」かかっている。良い引力を与えてくれる人が師である。師の指導のいかんで、その動きには光から光へ、光から闇へ、闇から光へ、闇から闇へ、と4種類の姿があらわれる。

 オウム真理教の教祖のように闇から闇に引きずり込む鬼もいるから、師の選択は最大の注意が必要だ。孟母三遷の教えを思い出そう。

 

 ニュートンの第2運動法則で、力を加えないと、人生の行動は永遠に同じ速度で師や親の教えられた方向に動き続ける。人間という宇宙社会は人間関係の軋轢で、そのエネルギーが減少して、速度は落ち、下に落ちていく。だから自分でダイナモ(発電機)を回して、上に行くエネルギーを出さねばならぬ。だから努力をしないと、陰力の影響で地獄に引きずり込まれる。

 

Img_43851s 馬場恵峰書

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2022-03-14  久志能幾研究所通信 2332号  小田泰仙

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2022年3月11日 (金)

比較三原則、悲核三原則、格物致知

 私が守りたい比較三原則の戒律

 

1 人と比べない

  これは仏教徒の守るべき戒律の第一である。

  自分の目指す姿との乖離を埋めるのが修行である。

  人と比べて精進すれば、その人のレベルまでしか成長しない。

  絶対的な目標値を目指すべきだ。人と比較してはならない。

  人と比較するから不幸になる。

  天上天下唯我独尊。己はこの世で一人しかしない尊い存在である。卑下する必要はない。この世界で尊いのは、この世に存在することが全てある。今ここに生まれてきたが、再び生きることはない。

 

2 自分と比較しない

 ただひたすら佛を目指して生きる

 今の自分を過去と比較しない。過去を超越して今を生きる。

 過去の自分は成長するための過渡的な姿である。それはサナギが蝶に変身する過程と同じである。

 佛は「人」に「非ず」と書いて佛である。

 自分が目指す姿を目指して精進してこそ、人に超越した存在になれる。

 

3 他の核なるモノ(他の教え・邪念)と比較しない

  核なるモノを持ち、自然体で超然と生きる。

  他人を信じてその核を放棄したから、ウクライナはロシアに侵攻された。

  アメリカやNATOが守ると言う約束は反故にされた。

  他を信じる方がお人好しなのだ。

  格物致知とは、実際に経験して得られる智慧である。

  今回のウクライナ侵攻は、多くの知恵を与えたくれた。

  それから学ばないと、自分が滅び、国が滅ぶ。

  近くのやくざな国家が核を持っているなら、こちらも対抗しないと見下されて、国民が殺される。プロレスラーに喧嘩を売るヤクザはいない。

  佛様でも、ご本尊を守る四天王は、甲冑を着て、武器を持っている。丸腰ではないのだ。それが佛の教えである。隙を見せず正しく守れば、敵は攻めてこない。

  お釈迦様も釈迦国が敵国に攻められたとき、両手を広げて敵を防がれて、一度目は敵が去ったが、二度目は釈迦国を蹂躙して女子供を殺戮した。お釈迦様は、その後出家されて、修行の旅に出られた。釈迦国が滅ぼされてしまったのは、冷酷な歴史の事実である。

 

  1972年、訪中したニクソン大統領は、毛沢東主席と会談して、毛沢東から「核戦争で2,3億人が死んでも、人口の調整となり丁度よい」と言われ、ニクソンを驚愕させた。共産主義者の狂人は、人の命を何とも思っていない。今までに共産主義者は1億人の人民を殺戮した。ウイグルでは人口の20%の人が殺された。日本に換算すると2千万人が殺されたと同じである。ウクライ侵攻をしたプーチンも狂人状態である。

 

   だから自分の城は自分で守るしかない。アメリカの核の傘も当てにならない。中国は日本に1,000発もの核ミサイルを向けている。そんな国に対して無防備で良いわけがない。日本人のお花畑状態が続けば、明日は日本がウクライナと同じ運命となってしまう。武器が無ければ借りればよい。共同保有は一つの選択肢である。相手が狂人なら、相手に常識的対応をしていては皆殺しにされる。

   1946年、父の世代がシベリアに拉致され、無抵抗のまま10万人が殺された。今度は孫の代が危ないのだ。お花畑状態の野党は、敵の回し者だ。今必要なのは、歴史の知識という武器なのだ。歴史を学ばない国は亡びる。

 

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 松本明慶大仏師作 持国天 高野山中門

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 多聞天 高野山中門 松本工房で修復

 

2022-03-11 久志能幾研究所通信 2329号  小田泰仙

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2022年3月 5日 (土)

父と叔父はロシアで強制労働、叔父は死亡。為写経で供養

 

 私の父と父の弟の叔父は、日本が敗戦した後の1945年、シベリアに送られ強制労働をさせられ、叔父はそこでシベリアの土となった。幸い、父は生還できたので、今の私の生がある。

 1945年、戦争が終わったのにも関わらず、ロシアは日ソ不可侵条約を破棄し、敗戦後の満州になだれ込んで、65万人の武器放棄した日本兵を捕虜としてシベリアに送りこんだ。

 (一説にシベリアに送られた日本兵は76万人と言われる。モスクワのロシア国立軍事公文書館には約76万人分に相当する量の資料が収蔵されている[20]。)

 そのうち日本兵の58,000人(一説に10万人)が強制労働のために極寒のシベリアの土になった。死亡率約10%である。シベリア抑留が始った最初は、ロシア側の準備不足もあり、死亡率は80%にも上った。アウシュビッツ強制収容所並みの死亡率である。(一部資料の数字はwikipediaによる)

 

写経

 私は毎日、ご先祖10人の為写経をしている。一日2行だけの写経であるが、それでも1週間に1枚の為写経が完成する。だから10週目ごとに、シベリアで犠牲になったご先祖の為写経となる。その為写経をするごとに、ロシアの非道を思い出さざるを得ない。そのロシアの非道さは、77年経っても変わらないことを、今回のウクライナ侵攻で思い知った。

 

写経の意味

 「写経は、亡くなられたご先祖に対して一番の供養となる」と馬場恵峰先生から教わった。その供養とは自分自身への供養でもあると私は解釈している。魑魅魍魎の住む世界で、危機意識を忘れないように自身の心に書きつける写経が、自分の家を守る意識を高めてくれる。自分の城は自分で守らねばならぬ。心静かに写経をすれば、世の中の真理が見えてくる。

 

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 彦根市護国神社にて

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 私の写経室

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仁王、四天王

 佛の世界でさえも平和でなく、邪悪な鬼は存在する。だから仏門でも、大門の両脇を仁王が守り、中門の四方を四天王がご本尊を守っている。ましてや人間界は、邪悪鬼だらけである。無防備で過ごせるわけがない。非武装中立を謳う輩が、自宅玄関の鍵を閉めないとは聞いたことがない。

 悪いことに、その邪悪鬼は核兵器を持っている。狂人は平気で原子力発電所を攻撃する。その欧州最大の原発が爆発すれば、欧州全部がこの世から消える。

 

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 松本明慶大仏師作 広目天 高野山中門

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 松本明慶大仏師作 持国天 高野山中門

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自己防衛

 私は約束を守らない人間が大嫌いだ。ロシアは国の約束(条約)を平気で破る。私は大嫌いである。ヤクザの国に盗られた北方領土は、返っては来ない。今では北海道だって危ない。隙あらばとロシアは狙っている。二度とそんな目に会わないために、自己防衛力を付けるしかない。

 そんな経緯から、私の人間を見る目は厳しい。約束を守らない人とは縁を切っている。自己防衛である。

 

共産主義の殺戮

 ロシア共産主義は、いままでに6000万人の人民を殺戮した。独裁者が権力を持つと、歯止めがなく暴走するのは、歴史が示す冷酷な事実である。

 中国共産党も、今までに4000万人の人民を殺戮した。

 

 その両国が、虎視眈々と日本を狙っている。ウクライナ侵攻は、その前兆戦である。それを非武装中立など宣伝するお花畑状態の議員は、敵の手先である。国際情勢の危機状況は80年前と変わらない。相手は平気でウクライナの原子力発電所を攻撃する狂人である。ロシアは市民の高層アパートに平気でロケット弾を撃ち込む鬼畜なのだ。非戦闘員の民間人を攻撃しないという鉄則など、守らない鬼なのだ。ウクライナでは現在、2000人を超える一般市民が殺されている。

 

共産党支持者の狂気

 現在の日本に共産党を支持する日本人がいることが信じられない。あろうことかロシアのウクライナ侵攻をめぐり、共産党の志位和夫委員長が「仮にプーチン氏のようなリーダーが選ばれても、他国への侵略ができないようにするための条項が憲法9条だ」とツイッターに投稿した。そんな愚かな発言をする党は、他国が日本に攻めいる手助けをする国賊である。存在自体がブラックジョークである。

 

中学時代の友達の過ち

 私の中学時代の友人が共産党に入党(就職)していたが、20年後、それでは世間体が悪いと両親から強制的に脱党させられ別の仕事に就職したと、私の母から聞いたのはもう40年も前のことだ。そうやって脱党させられたのは彼には幸せであったろう。彼とは音信不通だが、当時、彼と一緒にプラモデルを作って遊んだことが懐かしく思む。今、彼はどうしているのかと、自分の人生を振り返っている。私は変な政治団体に縁がなくてよかったと邂逅している。

 

新興宗教の跋扈

 共産党、新興宗教団体、危険共謀国家など、回りには危険な団体がうろうろしている。目を拭い耳を洗って、相手を見定め、自分の城は自分で守らねば、殺される。ウクライナでは現在、2000人を超える一般市民がロシア軍に殺されている。明日は我が身である。

 今日(3月5日)も共産党が好きな朝日新聞から新規購読の勧誘電話があった。今時、ご法度の電話勧誘など、アサヒも落ちぶれたものだ。「どこで俺の電話番号を調べたのだ!」と怒鳴ってやった。

 

 「非武装中立だ」、「軍備増強反対だ」、「憲法改正反対だ」、それは売国奴の言葉である。その方針に朝日新聞は急先鋒である。日本から米軍が去り、非武装になれば、共産主義国家が攻めてくる。世界はお花畑状態ではないのだ。私は77年前の悲劇を忘れない。いまでも世界は弱肉強食の世界である。プーチンは22兆円とも噂される個人資産を溜め込んでいる。それを日本の共産党支持者たちは、言及しない。

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2022-03-05 久志能幾研究所通信 2323号  小田泰仙

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2022年3月 2日 (水)

ウクライナの教え、獅子中の癌、日本人はお花畑の能天気

 

 戦争が始まるとは政治の失敗である。プーチンはウクライナ侵攻を始めたが、戦争が始まった時点で敗けである。最善の成功とは、「戦わずして勝つ」である。そのための作戦が、戦いを省「略」するための「戦略」の駆使である。銃弾が飛び交った時点で、作戦は失敗である。

 人生は戦いの連続である。その戦いを戦わずに勝てば、人生の勝利である。それには戦略が必要だ。

 その戦争を煽るのは獅子中の癌細胞なのだ。真の敵は外国の敵ではなく、身内の敵なのだ。

 

防衛力

 強い防衛力は、無駄な戦いを防ぐ最大の手段である。反社会的な人でも、プロレスラーに喧嘩を売るアホはいない。

 それを「非武装中立なら侵略されることはない。憲法9条があるから大丈夫だ。米軍が守ってくれる」という輩は、「敵の戦略」の手先である。それを信じる輩は、頭はお花畑の能天気である。それを今回のウクライナ侵攻戦争で明らかになった。ウクライナを守ると条約協定に調印した米国は、ウクライナを守らなかった。ロシアが条約を守らないのは世界の常識だが、米国だって守らないのだ。米国の母は、我が子が外国で血を流すのを許さない。米国大統領だって、選挙で母親のことを考えると戦争はできない。プーチンは独裁者だから戦争を起こせた。

 

 ウクライナでは自国キエフの市民たちの抵抗が凄まじく、ロシアがてこずっている。市民たちは予備兵が多く、銃の扱いに慣れていて、普通の兵士と変わりない。自分の城は自分で守るのが鉄則である。それはプーチンの誤算であった。

 

 日本では、中国からの領空侵犯、領海侵犯が連日である。中国は一線を超えない。その領空侵犯に日本自衛隊が迎撃する。自衛隊の力こそが戦争になるのを防ぐ抑止力で「戦略」である。

 

敵国にとっての戦略

 日本が自己防衛もせず、危機管理意識も抱かず、お花畑状態の能天気でいてくれるのが、敵国にはそれが最大の「戦略」である。だから獅子身中の虫(癌細胞)は、安保反対、憲法9条改憲反対、自衛力増強反対、スパイ法設立反対である。それを叫ぶ議員に投票するのは、国を売る行為である。それは日本の癌細胞。現在、そんな議員がのさばっているのは、国民の無知が原因である。

 欧米の先進諸国では、共産党の設立自体が法律で禁止である。日本だけがその設立が許されている。異常である。共産党設立禁止が、戦争防止の「戦略」である。

 立憲民主党や民主党は、その前進が日本社会党である。ソ連時代の思想を受け継ぐ党である。ソ連がソ連国民に何をしたかを知るがいい。それに目をつぶり、日本社会党は、非武装中立が社是であった。中共やソ連が泣いて喜ぶ戦略であった。

 不思議なことに、社会党、民主党が政権と取ると、日本には大災難が襲ってきた。啓示であった。阪神淡路大震災、東日本大震災で、その対応のまずさで日本は存亡の危機に追いやられた。時の社会党富市首相は阪神淡路大震災の危機に無能であった。社会党の女性おばかさんは、北朝鮮の拉致問題を知っていながら、「知らぬ存ぜぬ」を通した。そんな売国奴が政治家では、日本が良くなるはずがない。根本問題は、そんな議員に投票した国民である。

 

私の職場戦争

 私が異動で職場を変わった時、新しい職場で有利に戦いを進めるため(周りの先輩たちに負けないために)、必ずやってきたことは、その職場に並んでいる会議資料などのファイルの全てに目を通すことであった。その記録はその職場の戦いの記録(戦史)なのだ。その戦史をひも解けば、無駄な戦いをする必要がなくなる。前任者が何をやってきたかが、会議資料、報告書に記録されている。それでその職場の状況を学べた。

 トヨタでは昇格すると、別の部署に異動となり、そこで成果を上げねばならぬ。どんな部署でもやっていける能力があるかを、上層部は試している。

 私の前職は、そんなレベルではなかったが、私は結構異動させられた。今思うと、多くに経験が積めて良かったと思う。

 そのご縁で、工場特設消防隊の隊長までさせられて、消防車で放水訓練の指揮までした。危機管理意識の向上には良かった。

 人事異動では、成績の上位2番から最下位2番までのレベルの人が対象となる。その部署のトップ社員は上司が外に出さない。最下位の社員も、異動先が受け取らないので、人事異動対象にならない。

 

 私はその部署のエリートでもトップ社員でもなかったので、よく異動をさせられた。その時に、自然と学んだ学習方法であった。敵地(新職場)の状況を現地現物で把握することは、実力の蓄積であり、戦いの準備である。

 国民が歴史を知るとは、自衛力の向上となる。知は力なのだ。

 同じように偉人の伝記を読めば、戦わずして勝てる人生の教訓が学べる。

 多くの経典を読めば、文殊の知恵もつく。文殊菩薩さまさまである。

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  松本明慶大仏師作 文殊菩薩

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2022-03-02 久志能幾研究所通信 2320号  小田泰仙

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2022年2月20日 (日)

壁にぶち当たったら 小休止

自分が変わらない限り、何も変わらない。

 2006年5月28日 明徳塾で 馬場恵峰師談

 

 郵便ポストが赤いのも、みんな私が悪いのよ。自分が東大に行けず、郵政次官になれず、赤を変える政策を取れなかったのが、原因なのよ。上級国民になれる勉強をしなかった自分が悪いのよ。

 しかし人間界で起きた事象は、人間界で解決できる。解決でないのは、自分が変わらなかったためだ。成長しなかったためだ。その突破口を見付ける能力を付けなかっためだ。知恵を出す努力をしなかったためだ。

 この激変する社会で生き延びられるのは、最適な能力を付けた種である。けっして学校の試験で良い点数を取った人間ではない。古典的エリート種は絶滅危惧種である。上級国民でない我々は、新世界を生きるために、変わろう。

 

 問題の壁から一歩下がって、全体を見渡して、壁を通り抜ける道を見付ければよいのだ。壁を壊す必要はない。その壁を避ける道を見付ければよいだけだ。その道が利己的でなく、利他的であったら、世の人が応援してくれる。

 

 夏の日に、家の中に飛び込んできた虫が、窓ガラスに何度も突撃して、そのたびに窓から墜落する様を頻繁に見る。その窓はその横が少し開いている。そこに行けば、すぐ外に出られるのに、その虫は何回も閉じた窓ガラスに突撃である。

 我々も同じようなことをしていないか、反省しよう。自然は我々に、多くに事を教えてくれている。自然は声なき経を唱えている。それに気が付かないだけである。

 

 宇宙根源の理に従おう。素直な目で、事象を観よう。「観る」とは一段高い位置から観測することを言う。一段高い観点から観れば、地平線が見える。遠くまで見える。精進して人格を上げ、観音菩薩の眼を持とう。今見えているのは、自分の低い人格の世界での映像である。

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 馬場恵峰書

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 松本明慶大仏師作 聖観音菩薩像

2022-02-20 久志能幾研究所通信 2310号  小田泰仙

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