b-佛像彫刻・大佛師松本明慶 Feed

2023年1月 1日 (日)

生涯目標 魂と人格の成長

 明けましておめでとうございます。

 私の年度目標・生涯目標は、自分の魂の成長と人格の向上です。それが人としての最大の課題である。課題とは、目標と現実の乖離をいう。その乖離を少なくする取り組みが修行である。

 いくら知識を持っても、有名大学を出ていても、カネが沢山あっても、地位が高くても、大きな屋敷に住んでいても、人格の低い人間は、何をやってもダメである。人格が低くては、出せる成果に限界がある。その人格は魂の支配下にある。

 

子供は動物

 どんな高貴な人でも、子供は人間ではなく、動物である。人は、躾、教育、経験を経て人間になる。人は艱難辛苦を経て魂が成長した人間になる。人間とは、人と人の間の社会でまともな生活が出来る人である。親が子供に教えるべきは、魂の成長と人格の向上である。

 今、日本で頻発している悲惨な事件は、その躾が軽視されているために起こる。「息子には、お小遣いを月50万円あげているから、息子が不良になるわけがない」と警察に怒鳴りこんだ有名女優が存在する。その息子は覚せい剤で何度も捕まっている。彼女は良妻賢母役の女優業が忙しく、実の息子には何の躾もしなかった。

 日本の現代社会で「誰でもよかった」と無差別殺人が頻発している。全て親の教育の失敗である。親が命の大切さ、子孫の永続を教えなかったのが原因だ。

 「日本は嫌いだ」と言いながら日本国民の税金で外国で豪遊している元皇族がいる。親の後姿を見て育った結果である。子供は親の言うことは聞かない。親がやっているようにする。反面教師の実例である。

 動物から人間になっても、人格が低いと、全てが下品な振る舞いの人生となる。その親の子供も成長して下品になる。

 

積める人生

 「人生はつまらい」と嘆く人は人格が低い。つまらないことをつめるのには、高い人格が必要だ。つめないから、つまらない人格になる。

 

見えない世界

 高い人格に成長すると、見えないものも目えてくる。山の5合目から見える景色と、山頂から見える景色がまるで違うのと同じである。

 仏様の世界でも52段階の位がある。最高階の第52位にはお釈迦さが居られる。その次に即位されるという現在51位の弥勒菩薩様は、56億7千万年後に現れるとされる。つまり弥勒菩薩様は、あと56億7千万年間の修行を積まないと、お釈迦様の段位の悟りに到達できないのだ。位を一段でも上げる修行は厳しく長い年月が必要である。

 

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人間としての修行

 修行を積み、長所を伸ばし、人格が高くなると、持てる欠点も人間味となって、味のある人間になる。人間の欠点はなくしてはならない。欠点のない完璧な人間になれば、人ではなくなってしまう。それは神である。それでは人でないので、「人でなし」である。欠点を持ったまま、熟してこそ、欠点が人間味となり、人格が上がる。それが角熟である。人として技を磨き、精神を高揚させることが修行である。

 人には108の煩悩がある。その煩悩を消すのが修行である。煩悩を一つ消せば、位が一つ上がる。私は年に一つずつ煩悩を消していきたい。そのため、108歳まで修行が必要だと私は判断した。

 煮ても焼いても食えぬ喰えん人間が下品なのだ。味のある人間は喰える人だ。人間社会で美味しく食べてもらってこそ、社会への貢献である。カマキリは、交尾が終わると、雄は雌に頭から喰われてしまう。生体系の摂理で、麻酔が分泌されて、食われても雄には苦しみはない。その雄の体が子供の栄養となるからだ。それが種の保存の摂理である。

 

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 自著の「修身」のテキストより

 

魂の成長

  人には魂がある。その魂の本質は「鬼」である。その「鬼」が「云う」と書いて、「魂」である。本来、人は鬼なのだ。その鬼を「人に非ず」と書いて、「佛」である。人と超越した存在の「佛」になるために修行がある。

 己の中は佛も住めば、鬼も住む。此の世は全てプラスマイナスの世界である。己の中には、「向上しよう」とする己と、「そんな辛気臭いことは止めとけ」と足を引っ張る鬼のようなもう一人の己がいる。その鬼が自分のいやらしい面をよく知っていて誘惑してくる。それを克服するのが修行である。鬼に見つめられれば、襟を正さなければならぬ。私は国家試験の受験勉強中に、机の前に松本明慶大仏師作の「魂(おに)」を置いて、睨んでもらって勉強をした。

 しかし受験には失敗した。そのお陰で、致命的な病気が発見できて、治療を始めることができた。そのため、突然死のなる手前で、間に合い、手遅れにならなかった。その時、治療を始めなければ、今頃、心筋梗塞、脳梗塞になってこの世を去っていただろう。認知症にもなっていただろう。ただ癌にはなってしまったが、死は免れた。受験失敗も仏様からの啓示である。それで良き経験を積むことが出来た

 

 

Dsc04554sjpg 松本明慶大仏師作 「魂(オニ)」

Dsc09818s 松本明慶大仏師作  

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 馬場恵峰書

 

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 聖人の要素だけでできた人間はいない。その鬼を抑え込んでこそ、人間である。それを抑え込む過程が修行である。内なる鬼を抑えられなければ、本能のままに生きる犬畜生と同じである。

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2023-01-01  久志能幾研究所通信 2580  小田泰仙

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2022年12月31日 (土)

カルト教団の手口 地獄ツアーへのお誘い

カルト政党 

 統一教会の被害者救済法案では、公明党からの骨ぬ抜き工作が酷く、政府の法案が有名無力になっている(週刊誌報道)。なぜ自民党はそんな危ない宗教団体の党と連立を組むのか。自民党が情けない。創価学会は、フランスでカルト教団として認定されている。統一教会、創価学会の信徒は、脱会しようとすると、「地獄に落ちるぞ」と脅迫されるそうだ。

 

カルト教団からの勧誘

 2011年頃、私は定年退職後、経営の勉強をしようとG経営研究会(会員100名ほど)に入会した。私が総会後にクロークでコートを取り間違えた縁がきっかけで、元会長氏からN新興宗教団体に誘われることになり、入会寸前まで行った。なにせ紹介してきた相手がG経営研究会の元会長さんで会社の社長ある。信用しないわけがない。その教団は日本13大宗教の一つという。試しに入ってダメならすぐ脱会すればよいと安易に考えて決断した。

 入会金は38万円と微妙な金額である。京都で3日間の秘密の入会儀式があるという。安すぎると安っぽい教団と思われるし、50万円以上なら、躊躇してしまう。それで試しの入団を決めた。

 

暗転

 その後、その元会長に某会計事務所に連れていかれ、そこでその教団の詳細説明を受け、入会を勧められた。その所長は、その地区のボスのようだ。その後、その会計事務所の所長から「ネット情報は嘘ばかりだから、見ないように」と注意をうけた。

 しかしネット記事を見るなと言われると、逆に怪しく感じネット上で情報を確認した。そしてその教団の酷さを発見して、慌てて入会を思いとどまった。くわばらくわばらであった。

 

ほめ殺し

 元会長は「小田さん、貴方は選ばれたのです。選ばれる人は稀有なのです」と私の自尊心をコチョコチョとくすぐり、言葉巧みに入会を勧めてきた。「貴方の家は未来永劫救われるのです」と。この手法は商売でも応用できそうだ。

 そう、信徒には新会員獲得のノルマがあり、必死なのだ。それだけ必死になれば、どんな商売でも成功する。彼は選ぶ道を誤ったようだ。人生では努力よりも、選択が大事である。間違った道を選択し、そこでどれだけ頑張っても絞首台が待っているだけだ。

 

入会儀式

 その秘密の入会儀式のため京都に行く道中、紹介者が監視役のように付き添い、他人とは接触しないようにするという。気が変わり途中で逃げられることを防いでいるようだ。

 その紹介者も新信徒獲得のノルマがあるようだ。正式の仏教、キリスト教では、信徒の獲得は戒律で禁止されている。だから新興宗教は怪しい。

 秘密の儀式内容は、心理学を悪用した洗脳教育のようだ。真っ暗な部屋の中でガンガンと音楽を流し、思考を停止させて洗脳させる方法である。その方法は、米軍がベトナム戦争で精神を病んだ軍人を社会復帰させる為に開発された心理学応用の治療手法の悪用である。

 私も1999年頃、ある自己啓発セミナーで同じような手法で「洗脳」された経験がある。それは考え方を前向きにする正当な方法であったので、私には良い影響を与えた。たぶんオウム真理教も同じ手口を悪用したと推定される。

 

脱会すれば地獄行き?

 その教団では、脱会を申し出ると、地域の信徒が大勢で自宅に押しかけてきて「脱会すれば無間地獄に落ちるぞ」と家の回りで大騒ぎをして脱会を阻止するという。信徒も真面目に脅迫しないと、教団から睨まれ、過度な寄進を強要されそうになるので、真剣に脅迫してくるという。そうやって相互監視、相互脅迫の自縛システムで教団を守っている。オウム真理教も、麻原が大勢の信徒の前で脱会しようとした人を集団リンチ死させている。同じ手口である。一緒にリンチに手を貸さないと、今後は自分が集団リンチの憂き目にあう。その場は世間から隔絶した教団内部である。だれも助けてくれない。だから脱会は難しい。

 無間地獄に落ちるのは、大変なのだ。親殺しをしないと無間地獄には行く資格がない。それを脅しで使うのはブラックジョークである。

 

真の地獄

 地獄はあの世にはない。狂った新興宗教団体に入会した状況が地獄なのだ。思考停止で、教団のロボットになることが地獄である。その地獄の中で、サリンを撒いて、絞首刑台に上った高学歴の若者が多数いた。バタフライ効果で、安陪さん暗殺のような事件が起きる。自民党とカルト教団の公明党が組んで、日本を間違った道に進ませることが地獄への道なのだ。ウイグル族を強制労働で強制収容所に隔離し、生きたまま臓器を取り出すことをしているのが中国共産党である。その中国共産党を擁護する公明党と組む自民党では、日本は地獄に落ちる。

 

入会費用

 入会後も、色んな名目でカネをむしり取られる。入会前の説明では、年間で数万円程度のはずが、結果はとんでもない金額になる。そんなことは事前には何も教えてもらえない。教団本部の建設費用、信徒数から計算すると一人1千万円を超える金額がむしり取られている。

有名企業の会長とかも信徒に名を連ねているが、宣伝塔である。彼らは教団から優遇され、嫌な思いはさせられていない。真剣に入団を進めている。有名人には天国で、一般信徒は地獄である。宣伝塔の桜田淳子は天国組なのだ。それはK国の将軍様用の歌姫扱いとよく似ているようだ。

 オウム真理教では、全財産を教団に貢いで入団である。それが出家である。だから脱会しても帰る場所もない状態である。残るも地獄、去るも地獄である。

 またご奉仕の名目で教団本部の掃除に駆り出される。それも本部の本殿の一般見学者達に目に触れられないように、とんでもない時間指定で遠方より駆り出される。その肉体的疲労で、その帰路に交通事故で亡くなられた方もいるという。奉仕地獄である。

 その後の情報で、新本殿建設の為、富士山麓に土地を入手したとの週刊新潮の記事にあった。

 以前、岐阜県で町長が襲われる事件があった。どうも新本殿を建てるための土地の入手を巡っての因果のようだ。あくまで噂であるが、そんな噂が出るだけ、怖ろしい。火のない所に煙は立たぬ。

敵もITを駆使

 ネット上のヤバい情報では、教団のIT部隊がその書き込みを削除するという。また教団のIT部隊によりWikipedia情報も書き換えが頻繁にされている。私もその情報の書き換えを目のあたりにした。教団に都合の悪い情報は直ぐ消されるのだ。

 お葬式があると、教団がそれを取り仕切り、香典は全て持って行ってしまう。それでは死んでも浮かばれまい。

 信徒獲得のため、一般向けに教団の本殿の見学会が開催されている。その見学会では、一般見学客が信徒の掃除する場面とかち合わないように、調整がされている。また信徒は一般見学客と口をきいてはならない戒律があるようだ。ご奉仕の名目の強制労働がバレては困るからだ。その見学ツアーも、各所で頻繁に点呼が行われ、見学者が勝手に境内を見て回れないように監視されている。何も知らない見学者は極楽のような本部本殿を見学して感激だけすることになる。地獄で知らぬが佛である。

地獄

 自分が考えることを止めた時、地獄が出現する。自分が破産しても、1億円を統一教会のような団体に寄進するのだ。自分を信じず、安易に他に頼り、自惚れもせず、自分の思考技を磨く精進をしなかった罰である。それが「佛様のお裁き」である。因果応報である。自分の頭で考える訓練をしていれば、どこかで踏みとどまれる。

 

普賢菩薩

 人生で必要なのは知識ではなく、智慧なのだ。賢さなのだ。私は毎日、普賢菩薩様に手を合わせている。頭が悪くても、賢さがあれば地獄は避けられる。私はオダ仏教の教祖だと自惚れている。オダ仏教は曹洞宗トヨタ教の末寺である。法典はトヨタ生産システムである。神仏を敬えど頼らず、自分で解決する。自工程完結で、何故なぜを5回繰り返し、答えを出す。

 

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 松本明慶大仏師作 普賢菩薩

  多くの選択肢から正しく選択し、賢く決断せよと教える佛様。

 

2022-12-31  久志能幾研究所通信 2579  小田泰仙

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2022年12月 3日 (土)

大地震対策 懐中電灯に羂索、不動明王の守り

ひも(羂索)付き

 現在、私の枕元の脇机には、非常時用の懐中電灯を置いている。しかし、その脇机上の備品が私の寝相の悪さで、よくテーブル下に転落する。それでもし地震が起きた際、その懐中電灯が脇机上から転げ落ち、手の届かない場所に転がってしまう恐れがあることに気が付いた。それで懐中電灯に紐をつけて、ベッド頭部の板に結ぶことにした。これで深夜に大地震が来ても、懸念事項が一つ減った。

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 不動明王は迷える衆生の迷いを右手の宝刀で断ち切り、左手の羂索で救い上げる。衆生が佛に救われるためには、羂索が必要なのだ。

羂索:仏語。仏菩薩の衆生を救い取る働きを象徴するもの。色糸を撚り合わせた索の一端に鐶、他の一端に独鈷の半形をつけたもので、密教で用いる。不動明王、不空羂索観音、千手観音などがこれを持つ。

 

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 松本明慶大仏師作 不動明王像

 顔は怒りの様相だが、目は慈しみの目である。

大地震対応

 車の非常用ハンマーも車が転倒した場合、何処に飛んでいくか分からないので、運転席下部に固定である。それと同じで、震度7の地震に襲われれば、ベッド横の脇机上の懐中電灯も同じである。最悪の時に、起こってはならない最悪の状態になるのが、世の常である。だからその最悪の場合を想定して備えるのが危機管理である。想定外は何時でも起きる。だれが東日本大震災を予想したのか。2035年±5年に起きると想定される南海トラフ大地震は、日本政府も認めている。だからこそ、自分で自分の身をまもることはすぐやろう。

 

数で勝負

 自家では非常時の停電対策で、懐中電灯をあちこちに配置している。それは私が頻繁にブレーカを飛ばしていた苦い経験からでた智慧である。停電で家中真っ暗になり、懐中電灯を探すのに往生していた経験からの智慧である。それで家のあちこちに懐中電灯が設置してあれば、明りに辿り着きやすいと考えた。

 

蛍光シールで対応                        

 最近は、更にその懐中電灯の胴体に蛍光シールを貼って、真っ暗でも探しやすいようにした。

 

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停電時の自動点灯ライト

 コンセント部には、停電になると自動で点灯する非常用ライトを設置している。取り外せば、懐中電灯としても使える優れモノだ。2,400円ほどで手に入る。

 

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 LEDナイトライト 懐中電灯 2WAY 自動点灯 明暗センサー フットライト 足元灯 防災 充電式     TDH-300 朝日電器株式会社製

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2022-12-03  久志能幾研究所通信 2558  小田泰仙

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2022年11月28日 (月)

108歳を目標(10/14) ヒトの存在は空

人不異空 空不異人 人即是空 空即是人

 人の実態は空であり、何もないものである。何もないものが人である。人は何もない所から卵子と精子が結合して人が生れ育って人間になる。しかし100年も経つと死んで煙となり、この世から消滅する。遺骨も墓の土に埋められて、80年で土に還りこの世から物理的に消える。

 だから人の実態は、空である。それが分かれば、この世の悩みから解脱できる。人の葛藤の苦しみや病魔など、実体のない「空」なのだ。それを般若心経が256文字で説いている。人間世界の艱難辛苦の雑事は、「深般若波羅蜜多」を修行することである。観音様が到達された「空」の境地になることが、天寿を全うすることだ。

 

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佛の世界が象徴するもの

 古代より聖人は人の何たるかを佛の姿で象徴してきたようだ。佛の最高位は釈迦如来(社長)である。その下には、次の佛たちが担うべき職務を全うしている。各専門部門を統括する菩薩様(役員)、部門別の実行統括者の明王(執行役員)、実行部隊の天(部長)、佛の道を開いた開祖様(次長)、人が佛となった権現様(課長)である。カッコ内は、企業に当てはめた職位である。

 

人間さま

 それを人間に当てはめると、人(霊止)とはご先祖から受け継いだ霊魂が止まった存在である。人間とは、その霊に一時的な肉体が付与されただけの存在で、100年も経てば、煙となって消える。

 その霊こそが、全てを司る釈迦如来である。此の世で生きていくために、知恵を蓄える機能として文殊菩薩、考えるために普賢菩薩、慈悲と智慧を与える虚空蔵菩薩、世間を慈悲をもってい観る観音菩薩の能力を与えられた。

 己の怠惰で傲慢な感情を不動明王が叱咤激励して自制させている。

 外からの敵から身を護るため、四天王の防御の能力を身に着けた。

 多聞天のように、人の話、佛の話を聴いて徳を上げて実行に移している。

 どんな凡人も一芸に通じれば、開祖となれる。

 どんな凡人でも精進をして徳を高めれば、その道の権現様になれる。

 

人間はお体様に支配されている

 自分の体の如来様とは、自律神経様である。如来とはかくの如く来たりしものである。いくら頭で考えても、自律神経が体の運営を統括して、体を経営している。その理想の経営を己の邪鬼が邪魔するから、体が経営不振(病気)になる。人間がいくら頑張っても、自律神経の経営力には勝てない。

 体は四天王である免疫細胞が、外からの細菌の侵入を防いでいる。病気になるのは、その細胞の働きを阻害する邪鬼である。邪鬼とは己の傲慢、我儘、欲望である。その邪鬼の欲するままに狂った生活習慣、狂った食生活をするから、病気になる。四天王が十分に働けないから病気になる。

 美味に惑わされて毒のある食品を食べるから、高血圧、認知症、がん、腎臓障害を患うのだ。全ての原因は、自分内に存在する如来様を蔑ろにしたこと。

 それを考えれば、自ずと己の体の寿命を全うする術が見えてくる。経営とは、持てる資産を最大限に活用して成果を出すことだ。持てる資源には支障がある資源もある。それを他の資源で補うのが経営である。

 此の世で完璧な資産を持った人間はいない。目の不自由な人は、それを補う天附の音楽能力を使えばよいのだ。会社でも、人事異動で人を適材適所で配置して、その能力を発揮させ、会社を支えている。

 人の体もそれと同じである。単に人間を構成する部品に弱いところがあるだけである。残った機能を最大限に発揮すれば、なんの問題もない。それが社長の経営の見せどころである。

 その人間の構成としての象徴を、私は釈迦如来、虚空蔵菩薩、文殊菩薩、普賢菩薩に見る。私は毎日この佛様に手を合わせている。佛に身を任せれば天寿を全うできる。

 

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 松本明慶大仏師作 釈迦如来像 

 

2022-11-28  久志能幾研究所通信 2553  小田泰仙

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2022年11月10日 (木)

佛様のはからい

 

 2015年3月3日(火)、両親の13回忌、23回忌の法事を決めたのは、私の仕事の都合と、参列してくれる親戚の3家の都合であった。また火曜日は大垣市立図書館が休館日であるのが、一番の決定要因であった。

 

 当日、法事の前に、明慶先生に作っていただいた釈迦如来座像の開眼法要を菩提寺の住職様にして頂き、仏壇に納めた。

 その釈迦如来座像の台座が華板付であった。これは想定外で、嬉しくなった。なんでも「小田さんだから特別仕様」だとか。当然、価格も相応である。また材質が白檀であるので、価格が跳ね上がる。この釈迦如来座像は毎日、手を合わせるご本尊様だ。これでご先祖様も喜んでいただけると思う。

 

3月3日とは

 その約1ヶ月後、お墓の件で松居石材商店と打ち合わせをしていたとき、松居店主から、その日は井伊直弼公の桜田門の変での法要の日だと言われて、驚いた。私はそれに気がつかず、偶然に法事の日を設定したことになる。彦根では3月3日は特別の日として多くの人が知っていて、各お寺では法要が執り行われているとか。大垣住まいの私は、そのことは全く知るところではなかった。

 その後の、この書に記載した不思議なご縁の連続に、佛様のはからいを感じるばかりである。昨年に納佛された虚空蔵菩薩坐像と今回の御本蔵様のお陰と毎日手を合わせている。

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   松本明慶先生作 釈迦如来座像  白檀  

 

2022-11-10  久志能幾研究所通信 2537  小田泰仙

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2022年11月 7日 (月)

失われた30年、日本版の梨泰院圧死事件

民度の低い国会議員が原因

 日本がこの30年間も経済が停滞しているのは、民度の低い国会議員達、それを報道するゴミのようなマスコミのレベルの低さ、利権意識の高さが原因である。それにより、国民が生活苦で圧死しそうである。

 世界は激変しており、改革を強要する波が日本に押し寄せている。その波が来ているのに、その流れに抵抗勢力が頑なに抵抗して現状維持で守ろうとしている。だから外国と日本の間で矛盾という壁に押しつぶされて、日本全体が圧死寸前だ。

 

日本圧死

 日本はかって半導体王国として謳歌していたのに、いつの間にか世界一の電気メーカ群が倒産し、電機産業が消滅した。それで国民が失業、生活苦、自殺に追い込まれのだ。外国の圧力に屈した電気メーカは、技術者を冷遇、首切りをした。彼らはK国に己を身売りして技術を漏らした。それが日本メーカの没落に止めを刺した。

 左前になっていた日産は、ゴーンにリストラの名目で資産を売られ、従業員を首にされ、サプライチェーンをズタズタにされ、美味しいところをむしゃぶりつくされた。ゴーンは金がかかる研究開発費を減らした。それが原因で現在、日産はよい車を生み出せず、車は売れず、売上減にあえいでいる。ゴーンの来る前、日産は押し寄せる外資からの波に対して、労働組合の天皇が君臨し、経営に口出しし、やるべき改革を妨害したためだ。外資と古い経営者との間で、従業員はもてあそばれ圧死である。

 平成不況で国内に失業者が100万人もいるのに、一部の派遣業者の利権のため、外人労働者を優先的に移民として入国させている。その結果、日本の賃金水準を下げる政策となっている。儲かるのは派遣業者とそれを推進した大臣や諮問機関である。その代表が竹中平蔵である。それにより、国内労働者の雇用が激減し、日本全体の賃金が下がった。外資と利権屋の波が日本青年を押しつぶした。経済戦争で敗れ焦土と化した日本には、圧死した不幸な日本国民で溢れた。

 それらの圧力に輪をかけた禍が、コロナ対策での利権の横行である。政府の経済対策の無能さである。

10年前の悪夢、圧死轢死歴史

 2009年から~2012年の民主党政権時代は、狂った群衆心理に巻き込まれて、狂った政党に投票し、日本は沈没圧死寸前に追い詰められた。民主党の全員の民度の低さが、日本国民全員を谷底の地獄に突き落とそうとしたのだ。

 その悪行を忘れて蓮舫議員も辻本議員も平然としている。蓮舫議員はいまだ、二重国籍問題の正式釈明をしていない。安倍元首相の国葬への対応も人間として失格である。国会議員は、議員である前に、人間であるべきだ。政治はその政治家の人格以上のものを生み出さない。蓮舫議員も辻元議員も国会議員として存在するのは、日本の恥である。日本再建はまず、日本人の意識改革が必要だ。そうしないと日本全員が隣国の攻撃で圧死してしまう。

 

売国奴跋扈

 それら悪政を続ける大臣や議員を当選させた国民にも責任がある。なぜ隣国のスパイもどき議員が大臣をやっているのか。媚中派の奴らが国の防衛力増強を妨害している。中国は台湾、沖縄、尖閣諸島を虎視眈々と狙っている。連日領海侵犯領空侵犯を繰り返している。まるで刃物を持ったヤクザが、家の回りをうろうろしていると同じ。それなのに、その自己防御に反対するのは売国奴である。なぜそんな売国奴議員を当選させている国民にも責任がある。

 

日本民族大合唱「変わらなくちゃ」

 日本民族は、習慣ややり方をなかなか変えない。また一度新たに作った制度を変えることも難しい。だから間違った政策や習慣を変えないので、この30年間の失われた時代が生まれた。日本人は歩かず、考えず、変えない国民のようだ。

 英国は間違ったと分かったらすぐ変える。英国のEU離脱、トラス首相の僅か100日での辞任、スナク首相に劇的交代の事例でも明らかだ。英国人は歩くとすぐに考えを変えるようだ。危機の時代はそれも一つの対応策で、正解の一つのようだ。何もしないより、良い対応法だ。なにもしないのが一番悪い。

 ドイツ人はうさん臭い理想という餌を大義名分に掲げ、それに洗脳されて現状を思慮なく変え、猪突猛進する国民性である。ドイツ人は雑踏で圧死はしないが、別の落とし穴に落ちる国民性である。ドイツは脱炭素を信じ、ロシアを信じ、脱原発、脱石油政策を完璧に邁進し、原発を全廃し、ロシアのガスだけに頼る政策に舵を切った。頭は良いが賢くないメルケルさんだ。現在はウクライナ戦争の影響のため、ドイツ国民が燃料費高騰の経済状況で悲惨な目に会っている。あまり賢明な国民ではないようだ。過去にナチスを熱烈に盲信して、国を滅ぼした単純思考性の国民性は変わっていないようだ。

 日本では何事も決めらない岸田首相が1年も居座っている。彼は検討するだけで、何もしない。だから外国から押し寄せる圧力に押しつぶされて、検討死となっている。無能な政治家をのさばらせるから、日本は浮上できない。無秩序に放置された政治状況は、梨泰院雑踏圧死事件の発生状況と同じだ。有権者が目を覚まさないと駄目である。

 

失われた30年

 世界が激変しているのに、無能な首相が居座って変わらないのが日本なのだ。変えようとするのを必死で止める議員達がマイナスの雪崩現象を起こしている。本来なら、岸田氏はとうの昔に首相を辞めていなければならない。

 同じように経済界でも古い経営者が誤った経営をしているから、失われた30年が生まれた。未だに日産はごたごたしている。それは日産が生れた時からの体質なのだ。その体質を日本人は変えられない。

 後ろから「変えろ、変えろ」と群衆が押しても、それを踏み留まり混乱するから圧死する。これが日本での逆の梨泰院雑踏圧死事件である。だからこの30年間、日本人の賃金が上がらず、生活苦で圧死である。

 なぜ変わらないのか。変わらなくちゃ、と言いながら、変わらないのは、対処療法に終始してその真の原因を追究しないからだ。

 なぜ何故を5回繰り返して、真因を探そう。媚中派のマスコミに騙されてはならない。国民が目を拭い、耳を洗って真実を直視しないと、日本国民は圧死である。

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反省

 この30年間を振り返り、また今回の梨泰院雑踏圧死事件(イテウォン)を検証して、自分達の行動を反省すべきだと思う。韓国の梨泰院雑踏圧死事件は、他人を慮らず、他人を押しのけ、自分の欲望を満たすための行動が、惨劇を招いた。それこそグローバル経済主義の本質である。経済が拡大して、そんな事例が最近は頻発している。これは商業主義が行き過ぎ、グローバル経済主義の暴走が原因だ。今回の梨泰院雑踏圧死事件もハロウィンという金儲け行事の過剰さが原因である。

 我々はもっと人間の原点に立ち返って、人としてあるべき姿を見直す必要があるだろう。理性と人間性を忘れて、拝金主義で暴走するから、貧富の差が拡大し、更に人が欲望を拡大する。カネに飢えた議員を中国が付け込んでくるので、今の政治の退廃が起きている。それが亡国の道である。

 グローバル経済主義も、脱炭素政策も、政治に無関心になった世相が起こした現象だ。金儲けだけにうつつを抜かすから、邪鬼に付け込まれるのだ。政治とは人間社会を運営するための頭脳である。

 多くの衆知を集め、正しい知識から智慧を得て、それを賢く選択・決断をする。私はそういう行動がとれる人間になりたいと、文殊菩薩、普賢菩薩、虚空蔵菩薩に毎日手を合わせて祈っている。動物として生まれた人の生きる目的は、人間になることだ。私は人間になってから、佛を目指して旅立ちたい。

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 馬場恵峰書

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 松本明慶大仏師作 文殊菩薩

  衆知を集め、文殊の知恵を出せと教える佛様。

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 松本明慶大仏師作 普賢菩薩

  多くの選択肢から正しく選択し、賢く決断せよと教える佛様。

4k8a04291s 松本明慶大仏師作 虚空蔵菩薩

  宇宙根源の理に目を向けよと教える仏様

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2022-11-07  久志能幾研究所通信 2534  小田泰仙

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2022年10月30日 (日)

死天王の教え 叔母の墓を守り、明徳を遺す

叔母の死

 親や近親者の死は、人生の儚さと人生の後始末についての最期の教えである。京都の格地の尼寺で住職をされていた叔母が2008年に亡くなった。私がそれを知ったのは2015年である。人間国宝であった日本舞踊四世家元 四代目井上八千代の葬儀(2004年3月)では、この安寿様が導師を勤められた。舞妓さんたちがお参りする尼寺である。叔母は、祖母の出の北尾家の最後の人であり、叔母が逝去された事でご先祖のお墓をどうするかの問題が表面化した。北尾家は井伊直弼公にご縁のある人であった。

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 東景寺 京都八坂神社の南側

 

見えざる手

 私は何かに背中を押される気がして、その墓のお守りを受け継ぐことを決意した。叔母の墓を受け継いでも、出費ばかりかさみ、何も得のない。受け継ぎをしなくても、私にはなんら道義的責任はない。私が受け継がなければ、お墓は撤去され、お骨は無縁塚に埋葬される。本来なら、父の兄の家族が受け継ぐのが正統である。しかし敢えて私が引き受けたが、それに後悔はなかった。

 菩提寺の檀家の中には、墓を受け継いで30年間、一度も墓参りに来ない家もあるとか。そういうお墓が菩提寺の墓地には50基ほどあり、お寺さんも困っていた。私はそんな不義理人にはなりたくなかった。

 

北尾家

 北尾家は私の父の母方の祖先で、北尾道仙は1860年3月3日の「桜田門外の変」の時、井伊直弼大老の行列の一人として歴史に関与したと推察されていた(本件は後日に真実が明らかになる)。この北尾道仙の墓を、粟野自孝様が守ってみえた。その御先代の粟野自照様(2003年1月90歳でご逝去)は、永平寺73世管長熊沢禅師(祖学泰禅禅師)に師事された。自孝様は私の父の従姉妹にあたる人である。自孝様は愛知専門尼僧堂の青山俊董堂長に師事された。2003年、私は青山堂長の講話集のCD「天地いっぱいに生かされて」等を数多く聴いていた縁があり、そのつながりに驚いた。

 私は自孝様より青山俊董堂長のサイン入り著書を数多く頂戴して、愛読書の一つとなっていた。

 北尾道仙の件は、自孝様も父の兄も調査をしたが、真実にはたどり着けなかった。

 

Photo_2 北尾家の墓 右から2つ目が北尾道仙のお墓

 叔母がこのように立派に整備し直した。

  2015年に私が小田家のお墓を改建して、既存のお墓の統合整理したため、現在(2022年)は更地になっている。

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叔母の死

 2015年3月に母と父の23回忌、13回忌を執り行った折、叔母が平成20年(2008年)に逝去していることが判明した。慌てて京都に走って確認したところ昨年(2014年)に7回忌が終っていた。叔母は財産やお墓のことも何も言わずそのまま、永平寺に東景寺大和尚として納骨されていた。戒名は「東景七世 大透自孝尼大和尚」という立派な戒名である。

 

 叔母はいつも何も言わない方であったが、意図があって親戚に連絡をしなかったのかもしれない。自分の代で家が途絶えることで、お墓の件で、菩提寺の住職にしかるべき対応をお願いしていたようだ。

 しかしその住職も昨年(2014年)、アル中・認知症で施設に入院してしまった。それで安寿様がどういうお願いをされたか不明である。安寿様もこれには想定外であったろう。その住職は私と同じ歳である。人ごとではないが、前住職の認知症はなるべくして発病した業である。天網怪怪疎にして漏らさず。それも20年のタイマー付きである。

 

回向のお経をあげる

 2015年4月27日、私は大本山の永平寺に出かけて、回向のお経を上げていただいた。親族控え室で小一時間ほど待ち、本堂に入った。その日は3家の納経の儀があり、8名の僧侶により読経を上げていただき焼香と拝礼をした。

 叔母は曹洞宗のお寺の住職であったので、永平寺の住職専用のお墓に納骨されていた。

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 永平寺  2015年4月27日

旅立ち

 自分も何時かは旅立たねばならない。その時、後の人に自分の意思が正確に伝えられるかは分からない。死人に口なしで意思が捏造されることもある。明日、不慮の事故や脳梗塞、心筋梗塞で倒れるかもしれない。この3つの死因の比率は約30%である。死後の準備の間もないまま、来世に旅立つ人が数多いのが現実である。今回の事象でそれの現実を教えてもらった。

 これらの事件が家系図の作成、遺言状の作成をする決断のご縁となった。

 つい最近も、ご近所(5軒先の家)で、孤独死され、死後10日ほど後に腐敗した状態で発見された事件が起きた。まだ60歳前の独居者であった。突然死はひと事ではないのだ(2022年10月30日追記)。

 

啓示からの決意

 今回の件はご先祖からの啓示である思った。私が叔母の先祖代々のお墓をお守りし、この機会に50年余を経過した小田家の墓を再建し、祖母方の先祖代々のお墓を統合・合祀する決断をした。同時に彦根藩に関係した北尾道仙の墓を再建する。

 50年余を経過すると、墓石の品質が明かになる。質の良い石は50年くらいでは劣化しないが、品質の悪い石は10年程でも劣化が目立つようになる。墓石のほころびが、魂を込めた仕事の大切さを教えてくれた。松居石材商店(文政12(1828)年創業)の松居保行店主が、本件で墓参りに行った時、たまたま仕事で墓地に来ていて、現物の墓石でその石の質の差を説明してくれた。

 

師天王の教え

 今の自分の仕事の品質(徳)が10年、100年、1,000年後に明らかにされる。それが明徳の現れである。今の仕事にどれだけの徳を込めるかである。松本明慶先生が高野山中門の四天王を納佛された。松本明慶先生が今後の1,000年間の高野山中門の守り佛に思いを込めて造立した志が伝わってきた。この明徳の教えこそが師天王の教えである。

 自分は明徳として、死んだ後、何を後世に残すのか、それが問われる。凡才の私は日々、その問いに苦闘している。

 

039a0677s松本明慶大仏師作 増長天 高野山中門 2015‎年‎4‎月‎25‎日撮影

039a0679s 松本明慶大仏師作 広目天 高野山中門  2015‎年‎4‎月‎25‎日撮影


2022-10-30  久志能幾研究所通信 2528  小田泰仙

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2022年8月 5日 (金)

福力と芸力を呼ぶ龍に出会う

 

 山路先生から連絡を受け、木彫の龍の撮影に行ってきた。山路先生の仲間の彫刻師後藤大地さんが全長3mの龍を彫り上げたので、撮影をして欲しいとの依頼である。ソニーα7m4と三脚を担いで後藤さんの工房に撮影に出かけた。

 

 その素晴らしい姿に見とれた。後藤さんの話では、この龍を彫り上げるのに3ヶ月を要したという。これから、対の龍を彫る段取りで、8月中に仕上げるとのこと。その時は、正式に再度、撮影をする予定である。今回は彼の工房内の撮影で、少々勝手が悪かった。高性能シフトレンズと三脚の出番はなかった。

 

架空の存在を現実化

 龍は架空の動物である。それを実在の動物のように彫るのは高度な技術だ。明治時代の名彫刻家も、実在の動物の彫刻は素晴らしかった。しかし架空の動物の作品は見れたものではないと松本明慶さんが言っておられた。それは仏様の彫刻でも同じだ。その先生の作品で、仏様の腕や足の配置で、実際に立ったらバランスがおかしい作品が多かった。しかし名声があるとそれを無視されて高値で仏像が取引される。だからこそ、自分の目で見て、納得できる作品を見極めるべきだという。

 

弁財天

 私は、今計画中の猫ホールのロビーに弁財天様を芸の神様として飾り、その上に後藤さんの龍を置くのも夢である。弁財天と龍は合うのだ。弁財天は五穀豊穣や雨ごいを司る神様だ。その弁財天の頭には農耕神・宇賀神(髭を生やした翁で、体は白蛇体)が乗っている。その翁は龍の化身である。

 弁財天の起源は古代インドの聖河サラスパティーを神格化した女神である。水の神、豊穣を司る神として信仰を集めた。後年には、弁舌・音楽・福徳・福財の神としても信仰された。箕面公園の龍安寺には、弁財天の銅像があり、近くの宝塚のタカラジェンヌ達が芸の向上の祈願で、よくお参りに来る。その箕面公園内の研修所で馬場恵峰先生の講義を聞いた日が懐かしい。そのご縁で、弁財天が芸の神様であることを知った。

 

心技体と経営力

 まだ実現していない夢を見る事は、その完成した姿をどれだけ想像して創り上げられるかで、その実現度が変わってくる。夢の実現のためには、夢を見るだけでなく、現実的に肉付けをする技量が必要とされるのだ。それが経験であり知見で、総合的な見識力である。無から有を生じさせるには、心技体の総合力が必要だ。そのための修行が必要だ。それが芸事の基本である。

 経営も芸術である。自分の人生経営で、芸力を発揮して、これからの人生を作り上げていきたい。既製品の人生ではつまらない。

 

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 彫刻師後藤大地さん 後藤さんの工房にて

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 対になる龍の素材、壁にその概略図

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 後藤大地さんが「龍の造形大賞2021」で入賞した作品

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 日本最初の弁財天像 タカラジェンヌのお参りが絶えない

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 龍安寺 箕面公園   2010‎年‎11‎月‎27‎日撮影

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 松本明慶大仏師作 弁財天 『大仏師 松本明慶 作品集』(小学館)より

 松本明慶仏像彫刻美術館の掲載許可は得ています。 

 

2022-08-05   久志能幾研究所通信 2453  小田泰仙

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2022年6月17日 (金)

青い鳥を求めて、地雷の道を歩む

「青い鳥を右手に掲げ、目標手帖を左手に持ち、信念忍耐の守り佛・お釈迦様を背負い、楓の木を探すため地雷が埋まった道を歩く」

 

 イタリアのバイオリン職人が、ストラディバリウスを超えるバイオリンを作ろうと、材料の楓の木を探し求めた話のドキュメンタリービデオを見た。彼はその楓の木を探して4年、念願の楓の木に辿りついた。その楓の木は、戦乱の続いた欧州の山中にあり、その山は地雷が数多く残されていて立ち入り禁止であった。彼はその探し求めた木でバイオリンを製作したという話である。

 先日、日本から出品されたバイオリンの名器「ストラディバリウス」がニューヨークでの競売で、1534万ドル(約20億6千万円)で落札された。このストラディバリウスのバイオリンは、「カレーハウスCoCo壱番屋」の創業者、宗次徳二氏が2007年から所有していた。

 それほどに、ストラディバリウスのバイオリンは価値がある。その価値は当時の楓の木の材質の良さから来るらしい。

 

楓の木を探して

 バイオリン職人がストラディバリウスを超えるバイオリンを作るのは夢である。バイオリン職人が抱く青い鳥である。人生で青い鳥を追い続けることは人生を豊かにしてくれるが、熱中しすぎると回りの危険が見えなくなり、人生の地雷を踏む危険がある。人生は一寸先が闇である。先の先は見通せるが、目先は全く見えないのが人生だ。明日にも南海トラフ巨大地震や首都直下地震が起こるやも知れぬ。火事や事故が起きるかもしれない。

 

人生必勝法

 人生で必勝法などない。人は裸で生まれて、裸で死んでいく。何が起きても、生きていく気力があればよい。焼け野原にほっぽり出されても、カネを作る能力さえあれば、裸一貫でやっていける。あとは地道に人としてやるべきことを継続するだけである。

 

焼け野原から

 太平洋戦争で焼け野原になった日本を復興したご先祖を思い出そう。私の両親も裸一貫から立ち直った。母は新円切り替えで実家が無一文になった。父は戦後、国際法違反のシベリア抑留の災難に遭い、2年間の抑留生活から命からがら生還できた。それで今の私がある。父の弟(私の叔父)はシベリアの土になった。私の従弟は父の顔を知らない。

 焼け野原から立ちあがるのに必要なのは、カネではなく、夢と目標とそれを成し遂げる信念・忍耐力である。

 

 お釈迦様も一時期、弟子が総て去ってしまうという試練に見舞われた。そこでお釈迦様は、山に籠って断食修行をされた。それで悟りを得て真の仏教を創られた。凡人の我々は、信念・忍耐力のお釈迦様のツメの垢にあずかるため、お釈迦様を守り佛にしよう。

 

夢の実現

 夢は、その目的を明確にして、その達成期日を決めないと、実現しない。いくら立派な目標や計画を立てても、それを地道に成し遂げる実行力がないと、達成されない。実行力は、信念や忍耐力の裏付けがないと、絵に描いた餅になる。それらが全てそろって、はじめて青い鳥が手に入る。

 その夢の実現の為、いくら努力をしても一寸先は闇である。人生の一瞬先は闇である。明日の事さえ分からない。明日大地震が来るかもしれない。しかし10年後の姿は予見できる。人はそれに向かって愚直に精進するしか、夢の実現はできない。

 夢を見ないと、その努力さえしないのが人間だ。だから青い鳥は探し続けないとダメ。

 

 先日、200坪の土地を見付けた。これで音楽ホールを作るという夢に一歩近づいた。千里の道も一歩からである。

 

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 松本明慶大佛師作 出山釈迦

 『道 第二巻』大佛師 松本明慶 作品集 より

     松本明慶佛像彫刻美術館刊

 本図は松本明慶佛像彫刻美術館の掲載許可を得ています。

 

 

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馬場恵峰書

 

2022-06-17  久志能幾研究所通信 2408号  小田泰仙

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2022年6月 2日 (木)

護健派の「トヨタ式 健法苦情」、人生憲法9条 

 

 健康とは、体と心が正常運転している状態である。

 変えることが正常な経営である。変えないから行き詰まり、破綻する。周りの環境は激変しているのだ。

 周りの環境変化に合わせて、自分を変えないから人生が変わらない。強いものが生き延びるのではない。環境にいち早く適応した種が生き延びる。それをダーウィンが200年前に言っている。

 以下、自論の「自分の城を護る健康法」を紹介する。

 憲法改正をしないから、日本が変わらない。米軍から押し付けられた憲法を後生大事に75年間も固執するから、中韓ロに舐められ、国を危機に陥れる。学校でいじめ問題が起きるのは、いじめっ子と戦わないからだ。毅然として戦えば、相手はひるむ。プロレスラーに喧嘩を売るバカはいない。国の回りは山賊強盗と同じムジナばかりだ。人の領土を勝手に盗んで、居直っている。取り交わした条約を破り、嘘を言って日本国を陥れている。凶器(核)を誇示して、家の回りをうろうろ(領空侵犯)している。自分の城は自分で守れ。もう子供じゃねえんだ。

 

健法苦情、人生憲法9条

1 意食道元を守れ

  道元さまは、日頃の行動が全て修行であると指導された。

 体で食うな、自分の意志で食を決めよ。テレビのCMに踊らされるから、過食して、毒を食らう。それで日本人の2人に一人がガンにかかる。

 

2 悪魔に体を売るな

 自分の体は自分で守れ(自分の城は自分で守れ)。

 男は母の胎内から外に出れば7人の敵がいる。

  敵は成果主義者である。相手に毒を食わせる量で出世が決まるので、金儲けのため必死である。敵の本性は、羊の皮を被った狼である(マスコミ、食品メーカ、医療業界、等)。

 

3 自衛隊を強化せよ

  自分の自衛隊とは、自己免疫細胞である。暴飲暴食を止め、添加物だらけの毒食を控え、充分な睡眠、運動を心がければ、自己免疫力は上がる。真の敵は、自制心のない己である。免疫細胞が、がんや疫病から自分を守ってくれる。医師が守ってくれるわけではない。

 

4 毒を喰らうな

  酒、タバコ、スィーツ、薬、飽食は毒

  美味しいものには毒(添加物、農薬)がある。

 

5 アンドンを点けて、ラインを止めろ

 病気は佛からの啓示と思え。それは生産ラインのアンドンと同じ。病気になったら、仏様が私の体を案じてアンドンを点けたのだ。今の生活スタイルに何か異常があると教えてくれたのだ。勇気をもって人生生産ラインを止めて、原因を探して治療に専念せよ、である。

 因果応報である。病気になったら、その原因が必ずある。その真因を探してそれを潰せ。対処療法では病気が再発する。なんでも元を断たなきゃダメなのよ。

 

 アンドンとは、工場におけるベルトコンベアなどを用いた強制駆動型生産ラインの生産状態報告システム。トヨタ生産方式の要素の一つである。語源は行灯に由来する。

 

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富士通のPC工場、勝利の方程式は「トヨタ生産方式+ICT活用」より

https://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/1310/17/news013_3.html

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6 体は3ヶ月で入れ替えよ

  食材が自分の体を作る。安い食材に注意をせよ。安いものにはワケがある。農薬まみれ、添加物まみれの食材が人生を潰す。

 

7 カンバン方式、ジャストインタイムで

  ジャストインタイムで食を取れ。必要な時、必要な量を、必要なだけ取る。その時まで、ライン停止(断食)である。理想は、10時から18時までの生産食事活動8時間とその後の16時間断食である。

 生産計画に反して食べるから、余剰品が不良在庫(お腹の贅肉)となる。それががんや生活習慣病の原因となる。がんも基本的に生活習慣病である。

 

8 5S: 生理、性頓、清掃、清潔、躾

  ヒトは人間である前に動物である。その生理に従って生きよ。

  性頓で、何時までも若い男の子、女の子であれ。色気を無くしたら、人間は終わりである。動物は基本的に生殖を終えれば、すぐに死ぬ。

 人生で無駄なものを整理整頓清掃して、身の回りを清潔にせよ。身の回りだけでなく、心の5Sが必要。「人、モノ、カネ、情報、時間」の5Sをせよ。思い出の品まで断捨離しては、人生は終わりだ。断捨離はカネを出せば業者がやってくれる。間違った断捨離をするな。

 モノで部屋が狭くなれば、モノを捨てるのも一手段である。しかし、広い部屋を手に入れるのも、もう一つの手である。人のやらないこと(それを手に入れること)に努力をしろ。そこに新たな人生が生まれる。人生を創るとは、良き記憶を貯める事だ。思い出の品こそが人生を刻んだ記録である。

 人生の美学は、自分の体の所作の優美さである。身体が美しいと書いて「躾」である。

 

9 智慧、賢さ、慈愛を使え

 生きるとは智慧、賢さ、慈愛を使った人生劇場である。

 奪うより与える方が幸せである。与えるという幸せを感じないと長生きなどできない。人から奪って集めた金は醜悪である。そういう欲望に染まった人間は、知識はあっても賢さがない。カネへの飢餓欲に支配され、戦争を起こす。戦争は守銭奴が起こしている。利他少欲でいけば争いはない。

 他人と闘うな。そんな闘いをすれば人から恨みを買う。他人とは、自分を試すため、仏様が遣わした役者である。その役が終われば、目の前から消える。人生を教えてくれる役者と思え。

 自分と闘え。昨日の自分を今日の自分は超えよ。死ぬまでが人生舞台である。己が死んでも後世の人が感動する仕事を遺せ。人が感じれば、動き出す。それが感動だ。

 

 

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文殊菩薩 松本明慶大仏師作

知恵を教えてくれる仏様

 

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普賢菩薩 松本明慶大仏師作

賢さを教えてくれる仏様

 

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虚空蔵菩薩 松本明慶大仏師作

慈悲を教えてくれる仏様

 

2022-06-01  久志能幾研究所通信 2396号  小田泰仙

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