108歳を目標(10/14) ヒトの存在は空
人不異空 空不異人 人即是空 空即是人
人の実態は空であり、何もないものである。何もないものが人である。人は何もない所から卵子と精子が結合して人が生れ育って人間になる。しかし100年も経つと死んで煙となり、この世から消滅する。遺骨も墓の土に埋められて、80年で土に還りこの世から物理的に消える。
だから人の実態は、空である。それが分かれば、この世の悩みから解脱できる。人の葛藤の苦しみや病魔など、実体のない「空」なのだ。それを般若心経が256文字で説いている。人間世界の艱難辛苦の雑事は、「深般若波羅蜜多」を修行することである。観音様が到達された「空」の境地になることが、天寿を全うすることだ。
佛の世界が象徴するもの
古代より聖人は人の何たるかを佛の姿で象徴してきたようだ。佛の最高位は釈迦如来(社長)である。その下には、次の佛たちが担うべき職務を全うしている。各専門部門を統括する菩薩様(役員)、部門別の実行統括者の明王(執行役員)、実行部隊の天(部長)、佛の道を開いた開祖様(次長)、人が佛となった権現様(課長)である。カッコ内は、企業に当てはめた職位である。
人間さま
それを人間に当てはめると、人(霊止)とはご先祖から受け継いだ霊魂が止まった存在である。人間とは、その霊に一時的な肉体が付与されただけの存在で、100年も経てば、煙となって消える。
その霊こそが、全てを司る釈迦如来である。此の世で生きていくために、知恵を蓄える機能として文殊菩薩、考えるために普賢菩薩、慈悲と智慧を与える虚空蔵菩薩、世間を慈悲をもってい観る観音菩薩の能力を与えられた。
己の怠惰で傲慢な感情を不動明王が叱咤激励して自制させている。
外からの敵から身を護るため、四天王の防御の能力を身に着けた。
多聞天のように、人の話、佛の話を聴いて徳を上げて実行に移している。
どんな凡人も一芸に通じれば、開祖となれる。
どんな凡人でも精進をして徳を高めれば、その道の権現様になれる。
人間はお体様に支配されている
自分の体の如来様とは、自律神経様である。如来とはかくの如く来たりしものである。いくら頭で考えても、自律神経が体の運営を統括して、体を経営している。その理想の経営を己の邪鬼が邪魔するから、体が経営不振(病気)になる。人間がいくら頑張っても、自律神経の経営力には勝てない。
体は四天王である免疫細胞が、外からの細菌の侵入を防いでいる。病気になるのは、その細胞の働きを阻害する邪鬼である。邪鬼とは己の傲慢、我儘、欲望である。その邪鬼の欲するままに狂った生活習慣、狂った食生活をするから、病気になる。四天王が十分に働けないから病気になる。
美味に惑わされて毒のある食品を食べるから、高血圧、認知症、がん、腎臓障害を患うのだ。全ての原因は、自分内に存在する如来様を蔑ろにしたこと。
それを考えれば、自ずと己の体の寿命を全うする術が見えてくる。経営とは、持てる資産を最大限に活用して成果を出すことだ。持てる資源には支障がある資源もある。それを他の資源で補うのが経営である。
此の世で完璧な資産を持った人間はいない。目の不自由な人は、それを補う天附の音楽能力を使えばよいのだ。会社でも、人事異動で人を適材適所で配置して、その能力を発揮させ、会社を支えている。
人の体もそれと同じである。単に人間を構成する部品に弱いところがあるだけである。残った機能を最大限に発揮すれば、なんの問題もない。それが社長の経営の見せどころである。
その人間の構成としての象徴を、私は釈迦如来、虚空蔵菩薩、文殊菩薩、普賢菩薩に見る。私は毎日この佛様に手を合わせている。佛に身を任せれば天寿を全うできる。
松本明慶大仏師作 釈迦如来像
2022-11-28 久志能幾研究所通信 2553 小田泰仙
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