2019年4月18日 (木)

最期の贅沢 病室の選択

 2019年2月8日、愛知県がんセンターに入院した時、人生最期の贅沢として、一番価格の高い個室A室を選択した。河村義子先生もこの部屋を選ばれた。こういう場合に、良い部屋に入院しなくて、何のために今まで金を稼いできたのか、である。

 この部屋は私の体と頭の修理ドックなのだ。体を修理した後、結果が火葬場行きか、実社会への復帰かに影響する場所である。ひょっとしたら、人生の最期の場所になるかもしれない。だから病室にお金をかけても悔いはない。

 

愛知県がんセンターの病室

 個室A 32,400円  31.2㎡

 個室B   17,290円  19.6㎡

 個室C   12,420円  15.6㎡  

 個室D    7,200円   15.6㎡  

 

病室の環境

 当初は2週間の入院予定であったが、術後の経過が良くなく、一か月余の入院となり、部屋代だけで100万円近い金額になった。しかし居心地はよく、価格相当と納得して悔いはない。長い人生、一回くらいなら奮発しよう。

 なにせ、日に6度の食事・おやつが部屋に運ばれ、日に2度、美人の看護婦さんが手を握りに来てくれて(検診で)、2時間に一度、様子を見に来てくれ(死んでいないかの確認?)、夜も私が寝ていても2時間ごとに、点滴の異常がないかを見回りに来てくれる。毎日、部屋と洗面台とトイレ、風呂場の掃除をしてくれて、1週間に一度はシーツの交換と、高級ホテル並み以上である。

 ここの看護婦さんには、大変よくして頂いた。感謝です。言い換えれば、ここは病院のレクサス店であった。ある人に言わせると、大垣市民病院は、野戦病院だという。なぜか納得である。

 

ベッド

 病室のベッドは電動ベッドで、どのクラスの部屋でも大きさと内容は同じである。この病院で電動ベッドの快適さを体験して、退院後、自宅にも電動ベッドを入れた。高かったが、思えば人生の3分の1を過ごす場所である。お金をかけても無駄ではない。このベッドでなら安らかに永眠できる。人生でたった一度だけ、目が覚めないときがあるが、毎日、熟睡できる環境を整備することは、人生への投資である。

 メーカはパラマウントベッドで、業務用でしか売っていない。その分、しっかりした性能と保守体制である。他メーカのように値引きはない。

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テレビ

 部屋には50インチくらいのテレビがあったが、結局、入院中一度も電源を入れなかった。ベッドの横にも15インチほどのテレビがあったが、これも一度も使わなかった。死を意識して、死と今後の生き方を考えるとき、チャラチャラした番組など見たくもない。病室Aにテレビは不要だと思う。

 

ソファーと机

 病室Aの特徴として、ソファーと机が設備されている。私はここで、体調が回復してから読書と仕事をした。ノートパソコンを持ち込んで、ひたすら文書を書いていた。我ながら呆れたことに、外付け2テラのハードディスクを持ち込んでいた。WiFiも使えた環境であったのは幸せであった。新聞もテレビもなくても、ニュース情報は入手できたからだ。

 重要な本として、言志四録、松下幸之助発言集第一巻(全44巻の最初)を持ち込み。毎日読んでいた。

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お風呂

 部屋はお風呂付であったが、溺れ防止のためか、腰までの深さしかなく、湯につかってもお風呂に入った気がせず、お風呂に浸かったのは、1度だけで後はシャワーで済ませた。でも病室内でシャワーが使えるのは、ありがたかった。それでも手術後10日間程は点滴があるので、シャワーも使えない状態であった。

 トイレは普通のLINIXのシャワートイレであるが、前後方向のサイズが短く快適ではなかった。

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展望

 9階の窓からの眺めは、心を落ち着かせる癒しとなった。目の前に池があり、その横に本山の大きな墓地が見える。遠くに東山のヘリポートがあり、そこから頻繁にヘリコプターが発着していた。この場所は、名古屋空港(小牧)の航路になっているようで、旅客機がよく飛んでいた。

 毎日、この展望から空の変化を眺めて、人生を感じた。この部屋で、命の洗濯をした思いである。今まで、こんなに長時間、空を眺めて過ごしたことはない。

 河村義子先生も、どんな思いでこの景色を眺めていたかを考えると複雑な心境である。絶望され、一時、誰とも会いたくないという心境になられたとも聞いている。

   私は幸いなことに、9階の病棟の東棟に入院したこと。そのため、毎朝、朝日を浴びて起床することができた。河村義子先生が入院されたのは、同じ9階であるが、西棟である。義子先生は、夕日は拝めるが、朝日は拝めない。なにか象徴的で悲しくなった。

 

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 馬場恵峰書

2019-04-18   久志能幾研究所 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

2019年4月17日 (水)

ガン治療の狂騒曲は、兎と亀の競争

現代日本のガン医療は、暗中無策

 幼児がウサギと亀の競争を見て、「なぜ亀は、寝ているウサギを起こしてやらなかったの? 亀は意地悪ね」と言ったとか。素直な幼児の眼は、仏様の眼と同じである。

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馬場恵峰書 「24色紙」 明徳塾で撮影。支えている手は齋藤明彦氏。

2012年4月20日

 

世界のガン治療の潮流

 米国では「抗がん剤、放射線治療が効果なし」と米国議会で証言されて、1988年以降、代替医療を展開してガン死が減っている。それなのに、なぜ日本はそれを参考にしないのか? 「日本ガン学会はガン患者に意地悪ね」と言いたい。よほどガン・マフィアの利権が大きくて、妨害工作が大きいのだろうと邪推してしまう。

 最近、ガン特集番組を見て、気になった言葉が「医師の言いなりにならない。」であった。ガン専門医師は、ガン・マフィアに踊らされている。ガン治療の基本は、標準治療といわれる。手術、抗がん剤、放射線治療が標準治療と言われている。愛知県がんセンター等の大病院は、それを基準に治療をしている。私もそれに沿って治療を受けた。それで何故、日本だけがガン死が急増しているのか? 欧米のガン死は減り続けている。標準治療を放棄した米国で、ガン死が減っているのに、なぜ日本の医学界は現状の標準治療を変更しないのか?

 「猛毒の猛発ガン物質の抗がん剤でガンを治せにないのは常識」(厚生省技官)、「治療を受けると余命3年、受けないと12年半」(H・ジェームス博士)、「2~3種複数の抗がん剤投与で、死者7~10倍」(米国東海岸リポート)等の情報をガン学会はどうみているのか。

 世界のガン治療の主流は、脱・抗がん剤、代替医療に向かっている。それに対して日本のガン学会は背を向けている。その被害者は日本のガン患者である。

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現代医療の限界

 どんな優秀な医師も会社(病院の基本方針)の方針には逆らえない。医師も生活がかかっている。出世もある。家族もいる。だから病院の方針に疑問があっても医師は病院の方針に従って治療をする。その方針が正しいかどうかは、関係ない。医師も宮仕えの身なのだ。

 ガン特集番組の多くを見て感じたことは、「医師も最適な治療方法は分からない」であった。外科医も抗がん剤の薬剤医も放射線医も、専門分野ごとの細分化され、全体像が把握できていないようだ。専門医は、木を見て、森を見ていないようだ。わかれば、ガン死は減るはずだ。しかし日本の医療でガン死は激増している。医療費だけは毎年、増加である。40年前に10兆円であった医療費が、現在は40兆円を超えている。ガン患者は2倍に増え、乳ガン死は4.7倍に増えた。幼児でもおかしいと気が付くのに、ガン専門医は、気にしないようだ。

 

ガンだって生きたい

 自然の原理では、ガンになった原因を無くさずに、ガンを攻撃すれば、ガンは別の場所に逃げる。ガンだって、生きたい。ガンが生まれたのにも理由がある。ガンも命がある。それの存在理由を無くさないと、ガンだって死ぬに死ねない。たまには、ガン細胞の身になって考えよう。

 ガンを抗がん剤、放射線で攻撃するとは、傲慢である。ガンだって命がある。抗がん剤で虐められれば、それに対抗した免疫力を付け、さらに強力にガンが再発する。現代医療のガン治療は、もぐらたたきである。

 生活と食事と精神状態を変えないと、ガンは再発する。ガンは外から来たのではなく、己の細胞が変身したのだ。

 いわば、ガン細胞は身内がぐれて不良になったようなもの。ぐれた彼を優しく受け止めてあげて、そうなった理由を追及し、その原因を無くせば、不良になった身内も改心して、堅気のなって帰ってきてくれる。それがガン治療のヒントではないか。

 

ガン検査でガンを作る

 CT検査を繰り返せば、許容以上の放射線を受けて、ガンが発生する。それの確率が10%である。CT検査は通常のX線撮影の600倍の放射線を浴びる。医師は安易にCT検査で患者に施す。

 私の例でも、2019年2月に、愛知県がんセンターで手術前のCT検査を受け、8月に術後の再発確認で、またCT検査を受けねばならぬ。それでは、年間許容放射線量をオーバーしてしまう。私は今から、どうしようかと焦っている。

 がんセンターで指定された抗がん剤治療で、5年後死亡率が10%下がるというが、CT検査で10%もガン発病が増えたら、ブラックジョークである。

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「CTはレントゲンの600倍の放射能を放射して、10万人に104人の割合でガン患者を発生させる」との記事が“The New York Times” SEPTEMBER 9,2012に掲載されている。

 不思議なご縁で、私の英語の師の後藤悦夫先生のアドバイスで、当時、私はこの新聞を定期購読していた。その時の記事である。当時、奈良に居たが、その地区での購読者は、私だけであった。

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現代医療の傲慢さ

 「人が現代医療でガンと闘い、ガンを叩き、ガンを殺す」との考えは傲慢である。治すのは、己の自然治癒力である。現代医療はその自然治癒力を否定する。それでいいのか「抗がん剤、放射線治療でガンは治りました、患者は免疫力低下で死にました」が現代医療の姿である。ガン患者の8割が、抗がん剤、放射線治療のため免疫力低下で肺炎等の病気で死ぬ。

 何かおかしい。幼児の素直な目で物事を観察して、ガンに対応したいと私は走り回っている。その過程で多くの学びがあるはずである。

 

良い子ぶるのをヤメ

 私は今まで「良い子」で生きてきた。親のいう事を聞き、素直に先生のいう事を聞き、優等生として生きてきた。特待生にもなった。会社でも上司の言うことを、裏で舌を出しながらも黙って会社方針に従ってきた。しかし、宮仕えの身から離れ、余命2年を宣告された今だから、居直って、「悪い子」になって生きたいと思う。悪い奴が世にはばかる、を実践したい。そうすれば長生きできる?

 

2019-04-17   久志能幾研究所 小田泰仙

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2019年4月16日 (火)

エディオンブログも末世

 エディオンブログ人気ランキングで、上位に競馬、釣り、ペット、ゲームが位置する。生き物を餌にし、生物の殺生で人生を虚楽することが流行するのは、世も末である。情けない思いがする。せめて世のためになることで、情報を提供して欲しいと思う。そういうブログを閲覧してほしい。このままでは日本沈没である。

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2019-04-16   久志能幾研究所 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

オイル塗布のご飯で、老いる

身の回りは毒だらけ

 スーパやお弁当屋のライスには、炊飯油が使われていると知り、それを確認した。買ってきたライスを器に入れて、お湯を注ぐと、液面の上にうっすらと油が浮いてきて、驚嘆した。私は健康上の理由で油を使った食品は食べない。この油はサラダ油が使われている恐れがある。サラダ油は健康に悪く、認知症、アトピー、ガンの原因だと推定される。自宅ではサラダ油は全て捨てた。

 これは隠れ油で調理した食品で、危険である。早急に外で購入するライスの購入を止め、家の炊飯器で炊くことに変更した。

 

市販のご飯の真実

 コンビニやスーパ、お弁当屋のご飯やおにぎりには「食用油」は少量入っている。ご飯の見栄えや表面にが艶があるように見せるためにサラダ油やパーム油などがかけられている。また、おにぎりを作るのに機械が使われる。その機械にご飯がくっつかないように油が使われる。また保湿や保存のため、艶をもたたせて、風味と日持ちを向上させ、炊く際に釜にこびりつくのをも防ぐ。それで美味しく感じさせる。家で炊くご飯に海苔を付けるとべたつくが、市販のご飯はべたつかない。炊飯油が使われているからだ。

 

サラダ油の危険性

 この炊飯油がサラダ油だった場合、オメガ6系脂肪酸などを知らず知らずに 摂取していることになる。摂りすぎると最悪の場合は死に⾄る恐れがある。

 1960年には25gだった一人一日あたり油脂の摂取量は、1995年には60gまで増加した。それがアトピー、認知症、ガンの増加となったと推定される。日本人は年間、13リットルも植物油を摂取しているという。それは隠れ油で、知らず知らず、体に入れている。さらに添加物も年間4キロも摂取させられているという。体にいいわけがない。食中毒はなくなったが、遅延性の毒として、認知症、アトピー、ガンが増えた。

 

オメガ6系脂肪酸

 うつ病患者においては、ω-6脂肪酸からアラキドン酸を経て生成される炎症性の生理活性物質であるエイコサノイドのレベルが高い。

 国際的に脂質を評価しているISSFAL(International Society for the Study of Fatty Acids and Lipids)は、2004年には、必須脂肪酸としての1日あたりのリノール酸の適正な摂取量は全カロリーの2%(4-5g)としている。日本では制限がない。トランクス脂肪酸が制限がないと同じで、厚生省の怠慢である。

 

2019-04-16   久志能幾研究所 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

がんセンターでのお見舞い礼儀

 今回、愛知県がんセンターに一月余も入院して、お見舞いに関することで、身に染みて感じた思いが下記である。

 

お見舞いの非常識

 病院や自宅に、お見舞いのため、二人、三人と集団で来る人がいる。お見舞いを受けるほうは、複数の見舞い客では、受ける方はその分、気を使い疲れるのだ。ただでさえ、手術後やガンという病気で、心身疲労困憊な状態での面会者との対応なのだ。なぜ一人で来れないのか。お見舞いは、お付き合いや義理ではないのだ。がんセンターでの面会は、死を意識した魂の交流なのだ。

 

死後の準備

 今回は私も死を意識して、スタジオで遺影を撮影し、葬式、火葬、死後50年間の法事の事前手配と支払い、遺産の処理、遺言状、死の場合の連絡先を準備して、戒名を準備して、2019年2月8日、愛知県がんセンターに入院した。お墓は4年前に建立した。冷静に処理して、死を受け入れる準備を万端にした。

 

会話内容の微妙さ

 入院、手術、余命の件でメンタルで微妙な時に、見舞いの相手により話す内容が微妙に異なる。特にガンという病気である。ある人に話したいことがある。それを話せない人が、その人と同席していれば、話せない。それが分からないなら、見舞いに来る資格はない。これは人間性の問題である。

 

関門

 そのがんセンターの病棟は東と西に分かれているが、入院中の私でも、リハビリで病棟内を歩く時は、自分の病室のあるエリアしか歩けない。それは「プライバシーの問題で、歩いてはいけない」と言われた。病室に掲げられた名札がプライバシーなのだ。それなのに赤の他人を病室に許可なく連れてくるのは、人間性が疑われるのだ。がんセンターでのお見舞いは、普通の病院のお見舞いとは違うのだ。

 

不敬のお見舞い

 ある人は私と全く面識のない人(運転手)を連れてきた。それでは面会人に、言いたいことも言えない。本来、愛知県がんセンターでは、病室の前にナースステーションがあり、そこで面会人のチェックが行われる。事前に、看護婦が、面会人が病人に面会するかどうかの意志を確認してからしか、面会人は病室に入れない。それをその許可を得ずして、赤の他人を連れて入室するのは非常識である。特にガンというデリケートな病気の患者に不敬である。その人の人間性が問われる。

 

義理のお見舞い

 ある人は、私の病気を知り、知人のAさんが名古屋に帰ってきたら、一緒に自宅にお見舞いに来るという。何故、すぐにお見舞いに来れないのか。お見舞いにくるというのは、単なる義理の外交辞令ではないかと勘繰ってしまう。私の見舞いに知人の同行は関係ないではないか。誰かを誘わねば来れない人など、見舞いに来てほしくない。

 

虚構のお見舞い

 日ごろ懇意にしている人たちには、隠さずに私の病名を話し、愛知県がんセンターに入院すると言ってあった。その人たちは、お見舞いに来なかった。ある人は、お見舞いの来ると言っていて、来なかった。期待していたわけではないが、当方は死を意識して入院して構えていた。その人がお見舞いに来ないので、その人の人間性を見極め、今後の付き合いを見直すことにした。

 絶対に来てくれるはずの人が来なかった事実は、悲しい衝撃であった。その人は私が思っているようには、私のことを思っていなかったのだ。数年、数十年間に及ぶ付き合いは、何だったんだと愕然とした。この時になって、今までが虚構の交流であったことを思い知らされた。人が弱っているときに、会いに行かなくて、何時行くのか。

 

戦争状態

 私にとって、その人は人生の敵なのだ。少なくとも親身になって自分を心配してくれる人生の仲間ではないのが明確になったのは悲しいことだ。今までが陽炎のような付き合いであったのだ。今回のガン手術は、私には人生の戦争であった。それで白黒が明白になった。

 戦争状態で、助けに来ない人は敵である。それは故渡部昇一先生が、国際情勢の解説でよく言っていた論理である。ロシアとの戦争で、イギリスは日本を陰で助けた。だから日英同盟が生まれた。東日本大震災の時、日本の不幸を喜んで援助しなかった韓国、中国は、だから敵なのだ。人や国の本性は、病気や戦争、非常時に現れる。非常時に誰が助けてくれて、誰が助けてくれなかったか、よく見ることだ。

 

2019-04-16   久志能幾研究所 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

2019年4月15日 (月)

死神の幽霊に襲撃される

死神幽霊の言いがかり

 2019年4月13日、死神の幽霊に自宅が襲撃された。近所の鬼婆が、19年前の父の葬儀の事で、自宅に言いがかりを付け来た。それは現世の死神幽霊であった。

 なんでも父の葬儀のあと、葬儀屋から頼まれて、お下がりの菓子類の配布を頼まれたが、それを独り占めしたと噂になったという。それを私が根に持っているだろう、という。その家の名誉にかかわるので、名誉回復にきた、という。

 19年前の話しである。私は父の葬儀の喪主であったが、そんなお下がりの処理の雑事は、葬儀委員長や町内の人に任せていたので、そのこと自体、全く記憶にない。そんなことがあっても、知ったことではない。近所の班長さんに聞いてもそんな話は聞いた事がないという。その老婆の妄想である。

 

世の中の地獄

 何時までも過去に囚われていると、幸せになれにない。それが分からない亡者が世にはうじゃうじゃいる。この老婆は、昨年に夫を亡くしている。気がふれているのかもしれない。近所でも問題児の家である。その昔、その夫が私に因縁をつけて、怒鳴り付けられたことがある。相手は文句を言うのが正しいと信じ切っている。言いがかりを付けられる方は、世の地獄である。

 こちらは病後の体調不良で、立って話すだけでも辛いのに、くだくだと訳の分からない話しを長々とするから、怒れてしまった。それも相手は私がガンの手術後のことで、体調不良を知っての愚行である。私には死神の行動であった。地獄はあの世ではない。この世に地獄があるのだ。その中で生きて行くのは大変だ。

 

磨墨知451. 幽霊にならない

 丸山応挙の描いた幽霊の絵は、人間の性を表現している。あなたは何の幽霊ですか、と丸山応挙の幽霊は己に問いかけている。

 

幽霊とは

 幽霊とは、大地に足の着いていない餓鬼道に落ちた人間の象徴である。また来ぬ未来を手さぐりにして、過去に捕らわれるさまは、後ろ髪を引かれている様に表現されている。髪を振り乱し、虚ろな目で、帰らぬ過去とまだこぬ未来を見つめる。

 その目は「今、ここ」を見ていない。恨めしや、と言いながら、他人のせいにして自分の責任は考えない。この世の全ては自分が生み出したもの。今のあなたは、自分が生み出した世界の中心にいる。それは金の亡者、名誉の亡者ではないのか。自己を見直したい。

 

ゴーンは西洋幽霊

 ゴーン被告も、金の亡者となって、日産のルネッサンスを金科玉条に、裏では己の金の亡者となって金儲けだけを追求していた。ゴーン被告は、西洋の幽霊である。ゴーンが行った不要なリストラで、首を吊った人もいるのに、である。西洋の幽霊は質が悪い。自己弁護ばかりで反省の陰さえない。

 

 あなたは何の迷い人? 鏡に写る自分の姿に幽霊の気配はないか? 現地現物として、しっかり自分の姿を、鏡に写してよく観よ。鏡は世間の目である。世間の目が、自分の幽霊を映し出してくれる。

 鏡よ、鏡よ、此の世で一番正しく美しいのは誰?

 己が鏡に映る姿に、幽霊の気配が観えなければ、己は幽霊である。

 

足を大地につけて

 時間を創るには、しっかりと大地に足をつけた生き方、真っ直ぐに前を見つめる目、過去を振り切って前進する力、手を上向きにして、しっかり現実を掴む力が必用だ。今を最大限に生きれば、幽霊にならない。幽霊の人生とは、死の時間の経過である。

 生きていても、幽霊になっては、時間だけは冷酷に過ぎていく。足るを知れば、亡者にはならない。過去のしがらみを捨てれば、生き返る。人生でやり直しはできない、しかし出直しはできる。過去の亡霊を捨てて、生き返れ。再生せよ。それが人生のルネッサンス。

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 馬場恵峰書 2006年 

2019-04-15  久志能幾研究所 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

2019年4月13日 (土)

進行ガンで、余命2年を宣告された

 2018年12月25日の河村義子先生のガン死に出会い、胸騒ぎがして、2019年1月7日、検診を受けたら、進行性のガンと診断された。河村義子先生のご主人の助言で、大垣市民病院ではダメだと、義子先生が入院した愛知県がんセンターを紹介され、そこで2月12日に手術を受けた。手術は無事に終わった。もう少し、検診が遅れていれば手遅れとなるところだった。河村義子先生の霊が助けてくれたと思う。

 ガンはステージ3であった。それでも自覚症状はなかった。だからガンは怖ろしい。それがガン検診を受ける気になったのは、義子先生のお陰である。

 しかし術後の経過が悪く、予定の倍の期間の1ヶ月余の入院となり、3月9日にやっと退院できた。しかし体調が戻らず、今は自宅で寝たり起きたりの生活を送っている。体重も13キロ減である。腹囲は10cm減である。さすがに1か月で13キロも痩せると体力が無くなり、体がだるい。3日に一度の頻度で嘔吐している。

 先日、松本明慶さんに会いに、松本明慶美術館に出向いたが、地下鉄丸田町駅から美術館までの500mの距離が歩けず、タクシーを使った。我ながら情けなく、体調は絶不調である。

 

5年後生存率

 2019年4月10日、主治医から5年後の生存率は、ステージ3だから53%と宣告された。計算上で2.7年である。死の直前の緩和医療、終末治療を考えると実質2年の余命である。同じ病状の人が、5年後には半数が死ぬ。

 ただ不思議と冷静に自分を見つめることが出来ている。ガン宣告されても、冷静に対応できたのに、我ながら少し驚いた。人の話しでは、頭が真っ白になると言うが、そんなことはなかった。

 

決断

 4月10日、転移防止のため術後の抗がん剤治療を受ける予定であったが、それを断って、薬物科の主治医とは喧嘩別れをした。当初は、抗がん剤治療を受ける意向であったが、本で抗がん剤の効用と副作用の問題に目が覚め、その可否について悩み、茶摘み畑に迷い込みそうになった。しかし「自分の城は自分で守れ」とのトヨタの基本思想に立ち返り、拒否を決断した。その判断に悔いはない。あくまで自己責任である。

 

吾が人生

 思えば、父(享年86歳)よりは短いが、母(享年69歳)よりも、ほんの少し長生きできそうである。両親の功徳のお陰で、両親の倍は密度の高い生活を送らしてもらえた。

 私は、会社の仲間よりも2倍か3倍の密度の高いサラリーマン生活を送ったと自負できる。人よりも仕事を愛し、人よりも多く働き、人よりも本を沢山買い、読み、人よりも沢山書き、研修も人よりも多く受け、講演も人よりも多く聴いた。人よりも多くの距離を、世界中で走り回った。人よりも多くの美術館を回った(世界の美術館80館以上)。やるべきことはやり切った思いがあり、悔いはない。

残った人生を、今まで蓄積した知識・智慧・遺産を皆さんに役立つように遺せばよいと達観している。私は「人の価値は、集めたものより、与えたものに価値がある」と信じている。

 

素直

 余命が分かれば、恐いものはない。言いたいこと、言うべきことを言える立場になった。人や世間を慮って、発言や行動を遠慮する必要はない。人間として、当たり前のことをすればよい。今まで見えないシガラミに囚われていた己が、愚かであった。これからは素直な人間に変身したい。素直とは「狂」である。世の天才は全て「狂」である。凡才の己も、「狂」を演じて、多少は良い人生作品を残したい。

 

時間

 今まで以上に「時間は命だ」を感じる。一刻でも時間を無駄にしたくない。縁なき衆生とも、徳なき親類とも縁を切り、残された時間を有意義に使いたい。時間観念なき人とは、縁を切らねばならぬ。時間は命なのだ。死を意識すると、時間への感性が研ぎ澄まされる。無為に時間を流すつもりはない。貪欲に時間を創る道を探したい。今からでも遅くない。人間は、死ぬまでが学びと成長である。

 

ご恩返し

 ガンや病気を治すのは専門医に任せればよい。しかし、それは対処療法である。その治療方法が正しいか、自分に合うか合わないかは、自己責任で判断すればよい。

 それよりも大事なことは、ガンや病気にならない生活を送ることである。それが根本治療で、危機管理である。私はガンにならない食事、生活等をこれから研究して、皆さんに報告していく予定です。それが今まで自分を育ててくれた世間への恩返しである。それが自分の未来の時間を創造することになると信じている。

巻き返し

 現在、ガンの発生原因、標準治療法、代替治療法等を研究中で、本は20冊ほど購入した。まず発生原因の真因をつかまないと正しい手が打てない。対処療法ではダメなのだ、それで打てる手はすべて打つ予定である。そのために情報収集として全国を走り回っている。こんなことで死んでたまるか、という思いで取り組んでいる。

 しかし、それでガンと闘うつもりはない。ガンは己の細胞が変化した身内である。そういう風に変えたのは、己の生活習慣、食生活、考え方である。全ての原因は己にある。仏様はそれを直せと助言してくれている。ガンと闘うのではなく、共存して生きていきたい。ガンは生き方を変えることを教えてくれた仏様である。 

 自分がガンになったからこそ、ガンの闇の門を叩くご縁に出会った。ガンの鬼門に入り、ガンにならない智慧を皆さんと分かち合えとの仏様の啓示である。

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馬場恵峰書039a1551 馬場恵峰書

2019-04-13  久志能幾研究所 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

2019年4月12日 (金)

曼荼羅の佛様が 寄ってたかって 私を幸せにしてくれる

 自分に厳しいことを言ってくれるのは、私を育てようとしてくれている佛様なのだ。辛口の批評は、自分の行動の何所がいけないのかを教えてくれる。試験の成績が悪いのは、今のやり方が間違っていると親切に教えてくれている。私を幸せにしようと思わない相手は、無視をする。愛の反対は憎悪でなく、無視なのである。病気とは、己の体の使い方に関する佛様の苦言なのだ。事故とは、周りに気を使わなかった佛様の諫言なのだ。

 

佛の慈悲

 人が甘い言葉をいい、お世辞やおべんちゃらを言うのは、自分をKY(空気の読めない人)に育てるための罠である。厳しいことを経験しないと、実社会ではやっていけない。KYになっては出世など夢の話。せいぜい主任停まり。正規社員にもなれない。厳しい叱責で研鑽を積み自分の能力、精神力、人を見る目が養われる。佛の皆さんが私のために、能力向上のため、幸せになって欲しいと鍛えてくれている。どうしようもない人には誰も何も言わない。自分に向けられる厳しい言葉を、自分を鍛えるための愛の言葉と解釈をしよう。そう思うとき曼荼羅の佛様がよってたかって自分を幸せにしてくれる。

 

耳中常聞逆耳之言    

 耳には常に痛いことばかり。それが自分を鍛えることになる。甘い言葉で褒められるのは、遅延性の毒を盛られるようなもの。(洪自誠著『菜根譚』)

 あなたを地獄に落とす贈賄側の人間は、甘言で誘いノーパンしゃぶしゃぶ接待に連れて行くのです。苦労をしていない高級官僚が簡単に堕ちる罠である。

 ああ、私も誘われたい…..

Img_42811   馬場恵峰書 この書は書体の惚れて入手した。2011年

Img_63981  馬場恵峰書 2006年

      『吾が人生の師天王』 P69 より

 2019-04-09   久志能幾研究所 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

2019年4月11日 (木)

ガン・マフィアに魂を売った日本のマスコミ

 日本の全マスコミが、大スポンサーの広告主に気兼ねをして、報道すべきガン死の予防に関する報告書を、口裏を合わせて報道しなかったのは、マスコミの自殺行為である。それも日本人の生死に関する情報なのだ。マスコミは利権者を守っても、民衆は守らない。

 1977年、アメリカでマクガバン報告書が発表されたが、日本の全マスコミは報道しなかった。1985年、これをもとに米国議会で、抗がん剤、放射線療法、手術ではガンは治らないことが証言され、これを機に、アメリカはガン治療の方針転換をして、ガン死が減ることになる。この報道すべき事実を日本のマスコミは報道しなかったから、この事実を知る日本人は少ない。日本ではその事実が隠蔽されたので、ガン死者が、米国と対照的に急増することになる。世界の先進国の中で、日本だけがガン死が急増である。なぜ、マスコミはこれを追及しないのか? マスコミはガン・マフィアに広告料として金ヅルをにぎられているので、追及できるはずがない。

 

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ガン・マフィアの圧力

 この数年、日本のマスコミを賑わす抗がん剤論争に、下記の重要な10の報告、論文は全く登場しない。なぜなら、この真実が明らかにされたら、ガン患者どころか病人が激減してしまう。それでは製薬会社、医療機関等のガン・マフィアの利益が激減してしまう。だから、強力な圧力で、全世界のマスコミに圧力をかけ、大衆には知らせないようにしたのだ。

 

1.1977年 マクガバン報告

2.1985年 デヴュタ報告

3.1985年 ADG

4.1985年 東海岸レポート

5.1988年 NCI報告

6.1990年 ОTA報告

7.1990年 チェコ・リポート

8.2005年 チャイナ・スタディ

9.2009年 ウィスコンシン大報告

10.2010年 南アフリカ大報告

 

1977年「マクガバン報告」:

 米国人の食生活は間違いで、肉好きの大腸がん死は5倍。食事の改善で、ガンの発生も死亡も20%減らせる。心臓病の発生も死亡も25%減らせる。糖尿病も50%減らせる。

 この報告書は、民主党のマクガバン上院議員が指揮して取りまとめた。しかし、畜産業界、医療業界、マスコミの猛反発で、闇に葬られた。大統領候補でもあった有能なマクガバン上院議員も、業界の圧力で政治生命を絶たれた。

 

1985年「デヴュタ報告」:

 「抗がん剤は無効である」と米国立ガン研究所長のデヴュタ所長が、米国議会で証言した。

 

1985年 同証言「ADG(アンチ・ドラッグ・ジーン)」

 抗がん剤の毒性が、がん細胞の遺伝子ADGを変化させ、抗がん剤への耐性を獲得させ、更に繁殖力を強くさせていく。つまり凶悪化する。

 

1985年「東海岸レポート」:

 米国東部の20近い大学・医療機関の合同研究報告として、「抗がん剤の効果を決定的に否定」した。

 複数投与群の副作用死は単独投与の7~10倍。抗がん剤を多剤投与するほど早死にする。

 がん治療で、生存期間が一番長かったのは、放射線治療を一度も受けなかった患者たち。放射線治療もがん患者の生命を殺いできた。

 

1988年「NCI報告」:

 抗がん剤は強力な発がん物質であり、投与されたガン患者の別の臓器、器官に新たなガンを発生させる。

 

1990年「ОTA報告」:

 米国政府も抗がん剤を中心とする「通常医療(抗がん剤、放射線医療、手術)」の無効性・危険性を公式に認めた。

 「抗がん剤治療は、効果が極めて小さく、副作用リスクは極めて大きい・通常療法で治らないとされた末期ガンが、代替療法で沢山治っている。議会はこの療法を調べ、国民に知らせるべき」と勧告している。この勧告以降、アメリカのがん患者は、毎年、数千人の勢いで減り続けている。(日本は増加の一途)

 

1990年「チェコ・リポート」:

 ガン検診を受けた人ほど、早死にする。

 発ガンの最大犯人はX線被爆である。CTスキャンは胸部X線撮影の300倍の被爆。

 

2005年「チャイナ・スタディ」:

 米国研究機関と中国政府との合同研究。

 アメリカの男性の心臓発作による死亡率は、中国人の17倍、アメリカ女性の乳がん死亡率は、中国女性の5倍。動物タンパク質は、史上最悪の発ガン物質であった。

 この研究は『チャイナ・スタディ』として発刊され、全米で150万部超えの大ベストセラーとなった。

 

2009年「ウィスコンシン大報告」:

 腹7分のサルは、ガン発生率が半分以下。

 カロリー制限こそが、ガン予防と長寿の決め手。

 

2010年「南アフリカ大報告」:

 断食がガンを予防するベストな方法。

 これは医療関係者と食品メーカにとって、悪夢のような報告書である。

 

エピソード

医者と喧嘩別れ 

 私はガンになり、愛知県がんセンターで、ガン摘出手術後、医師から転移防止で抗がん剤治療を勧められた。「それがその病院の「標準治療」で一番効果があり、1割ガン再発のリスクが減る」と説明されて、納得して、その治療を受けることになった。

 しかし、抗がん剤治療開始の直前、情報収集をして抗がん剤のデメリットを船瀬俊介著『あぶない抗がん剤』で知り、怖ろしくなった。その治療は、2剤の抗がん剤を使う。複合の抗がん剤を使うと、その副作用での死亡者数は7~10倍になる分かり恐ろしくなり、担当薬物医師に治療の拒否を申し出ると、嫌がらせと脅しをされた。曰く「今後、ガンが再発したら助からない。是非抗がん剤治療を受けるべきだ」と。

 

嫌がらせと脅し

 予約の10時30分に受付に行って、抗がん剤治療の断りを言って、待っていたが、後から来る人が先にドンドン先生に呼ばれて診察室に入るが、その人は2時間も待たされて、午前の最後の最後に回された。それは嫌がらせ以外の何物でもない。

 その診察で、延々と標準治療について説明され、何度も抗がん剤拒否の撤回を聞かれた。日本ガン学会の推奨治療で、抗がん剤の数千の事例で、10%の延命効果があると説明されるので、その学会の臨床統計データを見せてと申し出たら「それは見せられない」と拒否されたので、腰を抜かした。学会で公認しているデータがなぜ見せられない? 捏造したデータではないか。

 

論文のデータねつ造

 日本のガン学会の論文はデータねつ造が多くて、海外の学会では受け付けてもらえないという噂がある。知人は、それを納得したという。ガン患者が死にそうになると退院させ、その母数から削除する。病院で死なれては困るのだ。

 直らなかった患者は、母数からどんどん省いて生存率を計算する。つまり、なかったことにするという。そういうごまかしが横行しているとの噂である。すべて、医療機関の儲け確保と製薬会社の抗がん剤の売上向上のためである。

 

私の父の死

 私の父も胃がんになり、胃の全摘手術を受けた。手術後の半年後、再入院して肝臓への転移が判明し、私が、高齢の父をこれ以上苦しめたくないので、手術もその抗がん剤治療も拒否すると、大垣市民病院から「病院としてもう治療することがない。(出て行け)」として強制退院させられた。私はその後の父の入院先を探すため、大垣市内の病院を走り回った。なぜこんなことで走り回らねばならぬのかと怒りが出た。父はその別の民間病院で亡くなった。救いは、苦しまず安らかな死であったことである。

 本記事のデータは船瀬俊介著『あぶない抗がん剤』(共栄書房 2018年)から引用した。

 

2019-04-11  久志能幾研究所 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

2019年4月10日 (水)

一人では成佛できない

 2011年4月6日に第50回京都佛像彫刻展に出かけたら、偶然、松本明慶先生にお会いでき、展示されている佛像を説明して頂いた。そこには若い佛師の作品が展示されていて、中には松本工房から独立して、佛像を作っている佛師の作品も展示されていた。素人目から見て、松本工房の佛師の作品に比べて、出来が落ちるのがわかる。明慶先生によると、独立したくらいだから腕はいいのだが、独立当時から作品のレベルが変わっていないという。つまり時間が止まっている。

 それから毎年、この京都佛像彫刻展に通って各人の成長ぶりを観察している。2019年4月7日、第58回京都佛像彫刻展を訪れた時、その仏師の作品を見て、愕然とした。今回は前よりも格段にレベルが落ちている。素人目にもわかるほどである。

 これは、自分の世界に閉じこもってしまい、松本工房で大勢の仲間との切磋琢磨する機会がなくなったので、成長が出来ないのが原因である。

 剣道の世界でも、ド田舎で一番の名門の道場師範は、江戸のどこにでもいる町の師範に負けるという。田舎の剣の道場主は、他流試合をする機会が少なく、井の蛙になっているためである。

 自分の世界と比較して、身につまされるお話である。人は、批判、指導により人間として成長し、その作品の出来に影響するのだと。仕事での作品がその人自身を冷酷に表す。

 

師の存在

 その点で、師はだれにも代えがたい有難い存在である。師は忌憚のない批評をしてくれる。師だから、己の全てを理解してくれる。師の諫言なら、素直にその声を聴くことが出来る。師と仰げる人を持つ幸せを感じたい。

 

成佛

 菩薩とは如来になるべく修行中の佛様をいう。菩薩様は修行をしながら衆生を救う佛様として拝まれている。一人では成佛できない。回りの仲間がいてこそ、自分が成佛する修行ができるのだ。批判してくれる仲間に手を合わせて感謝しよう。

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 松本明慶先生と    201146

 第50回京都佛像彫刻展(京都伝統産業ふれあい館)

 後ろは千手観音菩薩(松本明慶先生作) 京都市長賞受賞(お寺に納仏予定作品)

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2019-04-10  久志能幾研究所 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。