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2022年1月

2022年1月12日 (水)

防災 水の備蓄が必要

 

 阪神淡路大震災並みの地震が大垣で起きた場合、電気は6日後、水道は11日後、ガスは84日後、下水は93日後しか復旧されないと予想されます。

 これは大垣市だけでなく全国の都市でも同じ状況である。

(阪神淡路大震災時の実情。兵庫県『阪神淡路大震災 復旧・復興の状況について』(令和3年1月)より)。

 

 各自治会でも、自治会の在籍人数分の水を備蓄しているようだが、多くの自治体では精々1日分だけの備蓄である。他に食料、非常用トイレの備蓄が必要で、今の大垣市のケチケチの補助金体制では制限がある。今から準備しても、南海トラフ巨大地震の起こる恐れがある10年後までに完備できるか不安である。金が足りない。

 

 大垣市の各自治体への補助金援助の見直しが必要である。自分達の屋敷(市庁舎)だけ豪華にしても、災害対策にはならない。今の大垣行政は無駄遣いばかりで、市民への災害対策への補助金が雀の涙である。

 

 それでいて、来年度から大垣市で実施されるゴミ回収の有料化、資源ごみに対する報奨金の減額等で、市民への負担の増える実質増税ばかりの政策である。多分、過剰に立派な新市庁舎を建てたので、その維持管理費が膨大になり、増税が必要となったと推定される。

 今回、ゴミ袋の有料化で、45ℓのゴミ袋が50円の負担となる。それでは実際に一家庭当たり年間、5千円~7千円の負担増となると試算される。それが岐阜市ではゴミ削減の対策は取られるが、有料化の話しはない。

 しかし大垣市はごみ有料化である。いかに石田行政が無能かである。それは子供を持つ家庭の家計を直撃する。何が「子育て日本一の大垣市」なのか。石田仁政権は、「市役所から飛び出して」市民の懐を狙うようだ。

 

避難所の実態

 災害になり避難所に行っても、環境は劣悪である。行政は食料や水の補充はしてくれない。行政が定める避難所の運営原則は、住民の自主運営が基本である。行政は避難場所の鍵を開けてくれるが、水や食糧の支給は、かなり時間が経ってからである。だからそれまでの準備は、自分達で持参するしかない。

 

 避難所での避難生活のガイドラインは、体育館の床で雑魚寝、1坪に2人、75人に一つのトイレ、水3ℓ/日、食事は乾パンである。(東京都の例、他市も同様)

 

 なぜなら、行政は震災後72時間(3日間)までは、震災で生き埋めになった人や、怪我で命の危険のある人の救助が最優先で、避難所の面倒見までは手が回らない。

 行政が被災した住民への支援を始めるのは、被災後4日目以降である。だからそれまでは、自分達で自分の城を守らねばならぬ。

 なおかつ、行政の準備した避難所に入れる人は、現実問題として絶対量の制限があり、全住民の精々2割の人しか収納されない。

 だからこそ自宅内避難が推奨される。そのために自宅の耐震補強が必要だ。この状況は、どの大都市でも同じである。

 

必要備蓄量

 だから各家庭でも非常用の飲料水の備蓄が必要である。一人一日2ℓを目安に、家族の人数分×7日分の備蓄が必要である。水の備蓄には、ペットボトルで保管が推奨される。

 

 たとえば、4人家族では、1本×4人×7日=28本が必要。長期保管水は、5年、10年、15年の賞味期限の製品があるので、年間5本を使って、その都度補充すればよい。15年の賞味期限の製品なら年間1本を入れ替えればよい。

 実際にはペットボトルを開封しなければ、10年や20年は腐敗しない。ただしペットボトルから少しずつ水が気化するので、量が0.01%ほど少なくなる。そのため工業製品として規格から外れるので法的に販売できないが、飲料上は何の問題もない。

 

エコキュート

 自宅がオール電化でエコキュートが設置してあれば、エコキュート内には約500ℓの水が貯蔵されており、それが非常用に使える。家を新築やリフォームを計画される方は検討するとよい。我が家は都市ガスからオール電化に変更して、エコキュートを設置している。

 エコキュートの設置費用は60万円ほど。オール電化で、ガスの基本料金が不要となり、深夜電力割引が使えるので、トータルでは光熱費は安くなる。5年程で元が取れる。

 住民の高齢化が進み、都市ガスでは、どうしても火の取り扱いに不安が出るし、また震災時の火事の危険も増えるので、オール電化が望ましい。

 阪神淡路大震災の時、電気は6日後で復旧したが、ガスは83日後の復旧であった。ガスは、震災後のガス管の破損確認作業に時間がかかる。ガスは宿命的に震災に弱い。この機にオール電化も検討すると良い。

 エコキュートのタンクの水は非常用の飲料水や生活用水に使える。飲料水に使う場合は、そのまま飲んでも問題はないが、携帯簡易浄水器を使った方がよいだろう。

 

 今後、家を新築やリフォームを計画される方は、常時、水道水を備蓄して水道水から流すシステムも検討の価値がある。それなら常時、水が一定量だけ保存されるシステムである。このシステムなら賞味期限を気にする必要はない。費用は20万円程。

 

2022-01-12  久志能幾研究所通信 2270号  小田泰仙

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2022年1月11日 (火)

寝室で浮気はダメよ

 

 寝室は眠る場所である。頭と体を休める場所である。そこはテレビを見たり、スマホをいじったり、横になって考え事をする場所ではない。そんなことをすれば、寝室のご本尊である観眠菩薩様に対して浮気をすると同じ。毎日の眠りにつく儀式は、永眠のための事前練習なのだ。

 

 よく働いた一日は、穏やかな睡眠を誘う。

 良く仕事をした人生は、安らかな永眠を賜まう。

 若くして死ぬと、生木を裂かれるような苦痛を味わう。

 やるべき仕事ができず死ぬから、未練が残る。

 やることをやり切って、枯れるように倒れると、苦しみはない。

 

仕事とは

 「仕事」とは、「事に仕えること」で、世の中に付加価値を生み出す奉仕活動である。カネや土地、企業を転がして金儲けをしても、世に付加価値を生み出せない。その存在は、あぶくと同じで、世の中に必要が無くなれば、消滅する存在である。

 

日本衰退の原因

 今の日本の停滞は、日本人が単に前ほど働かなくなった(仕事をしなくなった?)のも一因である。日本が高度成長していた時代は、日本人はモーレツに働いている。それに賛否両論ではあるが、その事実は明らかである。欧米が日本を働き過ぎだと攻撃したのは、欧米の陰謀である。欧米が付いていけないからだ。

 また脇が甘く、世界は魑魅魍魎のすむ世界なのに、性善説を信じたが故、開発した企業機密をダダ洩れになり、競争相手がその情報で急成長したのを許したのが、日本が衰退した原因である。そもそも技術者というお宝を大事にしなかった咎である。

日本再生のため、「よく死ぬために」も、我々は危機管理を厳密にして、頭を使って、もっと働こう。知恵を使って、働きかたに変えよう。

 

生涯現役

 馬場恵峰先生は94歳まで現役として、ばりばりと仕事をされ、後世によきお手本を多く遺された。一昨年末、一ケ月ほど寝込まれて、2021年1月1日に安らかに永眠された。よき人生のお手本であった。

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 仕事中の恵峰先生。私の撮影ではこれが最後の仕事姿。 2020年2月14日

 その後、コロナ禍で長崎に行けなくなり、仕事中の写真はこれが最後となった。

 

 漢字学者の白川静先生も、89歳の時から(1999年3月から2004年1月まで)地元京都で「文字講話」を2時間年4回ペースで全20回行われた。その講演内容は『白川静 文字講話』(全4巻)にまとめられた。

 私もそれのツメの垢でも味わおうと、その講演ビデオと著書を入手して研究した。

 その続編の希望が相次いだので新たに講話を4回行ない、2006年10月初頭にその続編の著作校正を済ませて入院された。同年10月30日、内臓疾患(多臓器不全)により逝去された。96歳没。翌年に(結果として遺著となった)『白川静 続文字講話』が刊行、生涯現役を通された。

 両先生共、90歳を超えて、生涯現役を通された。お二人とも枯れるように倒れられた。後進に背中で指導をされた。

 

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 「文字講話」ビデオと著書

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睡眠の意味

 睡眠とは、日中の仕事でカオスになった脳内情報を整理・整頓・清掃・統合して脳内のゴミの情報を捨てる作業である。

 同じように、睡眠中に体内の細胞が新陳代謝で、老廃物を捨て、成長ホルモンで新しい細胞に命を与える作業を行う。

 

寝室の安眠対策

 だから私の寝室には、テレビもラジオもスマホも家具もない。ベッドがあるだけである。非常用の固定電話だけは置いてある。

 家具がないのは、地震対策である。安眠中に地震で家具が倒れ、それで圧死で永眠してはシャレにならない。

 ベッド際の時計も音声時計で、暗闇でも手探りでボタンを押せば、音声で時刻を教えてくれる。真夜中に電灯をつけたため、覚醒してしまうこともない。

 窓も夏の早い朝日で目が覚めないように、窓は特注のベニヤ板で封鎖して、真っ暗な部屋にしている。それで朝の4時に朝日の明るさで目が覚めることはない。

 それで良く熟睡できる。お陰で体調を整えて寝ると、夜にトイレのために起きることもない。

 永眠の練習?のため、毎日、死んだように眠りについている。残念だが、翌朝、6時間経つと、自然と目が覚めてしまう。理想的にはもう少し寝ていたいが、加齢現象のせいか、寝られない。

 

今にして後悔の山、睡眠の失敗

 昔の会社勤めの時代は、劣悪な睡眠状態であった。往々に仕事で行き詰まると、敢えて電灯をつけたまま床に入り、その問題点と解決策を堂々巡りで考えていた。

 悩みの多い時は、深夜ラジオを聞いてうとうとしていた。

 そんな状態では熟睡できるはずがない。体に良いわけがない。

 

 その昔、ある研修でゼロ泊3日の地獄の研修を受けたことがある。朦朧とした頭で考えて、プレゼンをさせられる。しかしそれが本当に良かったのか疑問である。講師の言い分では、受講生を睡眠不足の状態に置き、理性ではなく脳の深層から出た本音で語らせるのが目的だという。しかし今でもそのやり方に疑問を覚える。

 

 人間は幸せになるために生きている。それが仕事の為、金儲けのために睡眠を削り、結果として頭も十分に働かず、健康も害するなら、幸せになれない。それでは、本末転倒である。寝室では死んだように眠るのが正しいお作法である。観眠菩薩様に見守られて安眠しよう。

039a34521s 松本明慶大仏師作 聖観音菩薩像

2022-01-11  久志能幾研究所通信 2269号  小田泰仙

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2022年1月10日 (月)

検討 防災非常用の携帯電源の選定

 

 都市が巨大地震に襲われると、約6日間も停電になると想定される。だから電気に関して、非常用携帯電源があると良い。それで非常用携帯電源の選定を検討した。候補として充電式モバイルバッテリー、ガソリンエンジン式携帯電源、カセットガス缶式携帯電源が見つかった。

 結論は、カセットガス缶式携帯電源が非常時用によい。

 

 南海トラフ巨大地震の想定時期までに、10年程の余裕があるので、近年中に購入予定とした。昨日、非常用で石油ストーブを手配したばかりだから、予算制約上で来年度の購入とせざるを得ない。😿

 

 阪神淡路大震災並みの地震が大垣で起きた場合、電気は6日後、水道は11日後、ガスは84日後、下水は93日後しか復旧されないと予想されます。

(阪神淡路大震災時の実情。兵庫県『阪神淡路大震災 復旧・復興の状況について』(令和3年1月)より)。

 南海トラフ巨大地震の発生時期は2035年±5年と推定される。

 

比較検討

       充電式  ガソリン式  ガス缶式

 

補給     家庭電源  ガソリン   ガス缶

入手容易さ  〇     △       〇

非常時対応  ×     △       〇

           停電でガソリンスタンドが動くか?

電源容量   △     〇       〇

持続性    ×     〇       〇

騒音     〇     ×       ×

保管性    △     ×       〇

       放電で難  劣化で長期保管不可 

価格     〇     〇       〇

(概算)  5万円   10万円    8万円

準備     △     △       〇

問題点    非常時の充電が難 

            ガソリンの保管が難

                     

総合評価   △    △     〇

 

総括として、ガスボンベ式がよい。

 安定性はガソリンエンジン式も良いが、最近のテロ事件の関係で、ガソリンの入手に煩雑さがある。ガソリンの時間的劣化があり、長期保管が出来ない為、半年ごとに更新が必要で、維持管理が煩雑である。

 

 ガス缶式は入手方法と保管方法が容易である。ガス缶を交換すれば、ガソリンエンジン式と同じく、長く使える。非常時用のカセット缶式ガスコンロのガス缶と共用できるので、維持管理が容易である。

 

 本来、充電式電源が一番簡易的に容易で良いが、容量の制限があり、バッテリーの自然放電を考えると、定期的に充電をしなくてはならない。災害はいつ起こるか分からないので、災害が起きてから充電しても遅い。その時は、避難場所での充電用100ボルト電源の奪い合いになるだろう。電気が欲しいのに、その電気で充電では、災害用に難がある。それはアウトドア用のレジャー用である。

 

2022-01-10  久志能幾研究所通信 2268号  小田泰仙

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2022年1月 9日 (日)

2035年±5年に備え、石油ストーブを手配

 

 都市で巨大地震に襲われると、電気は6日後、水道は11日後、ガスは84日後、下水は93日後しか復旧しない。(阪神淡路大震災時の実情。兵庫県阪神淡路大震災 復旧・復興の状況について』(令和3年1月)より)。

 

 それで、2035年±5年と統計的に発生が想定される南海トラフ巨大地震時に、暖房が必要だとハタと気が付いた。真冬に電気が来ないとは、エアコンはダメ、石油温風暖房機もダメである。長時間低温度の場所に居れば低温症になって、高齢者は命が危ない。

 

危機管理対応

 その対策として、100Vが不要な石油ストーブを購入することを思いつき、すぐに(2022年1月9日)量販店に買いに行った。行動が早いのに我ながら感心である。

 危機管理は、急がなくてもよい、早くやれ、である。

 量販店で購入する機種は決めたが、在庫がないとのこと。手配すれば1週間で納品されるとのこと。直ぐに手配をかけた。

 

 危機管理として、サブの暖房機として石油ストーブを準備するのも手である。これがあれば、非常時に町内の集会場でも使える。

 この機種は1962年に初代モデルが発売された実績ある暖房機である。クラッシクな優しいデザインで、グッドデザイン賞も受賞している。定価で3万円チョット、実売で2万円前後である。エアコンのように複雑でないので、非常時に故障の危険性も少ない。

 

保安機器 

 ドイツでは過剰で支離滅裂な脱炭素推進で、メルケル叔母さんは、原発はダメ、石炭・石油発電もダメと、再生エネルギーとロシアからの天然ガスに頼るエネルギー政策に急ハンドルを切った。

 彼女は、図体の大きな車の運転の仕方を知らないようだ。慣性の大きな国体という車の運転で、急ハンドル、急ブレーキはご法度である。そんな荒っぽい運転では、国家運転テストドライバーの検定試験で急ハンドル、急ブレーキで、一発で試験不合格である。彼女は政治家として失格である。なにせ人権侵害のC国にも、金に目が眩み、急接近の急ハンドルを切ったのだ。

 

 ドイツは、その血迷った支離滅裂なエネルギー政策で、この冬に停電となる恐れが出てきたようだ。この冬の大雪で、太陽光発電、風力発電の再生エネルギーが全滅のようだ。ドイツ人は理想に燃えると、狂ったように間違った道を突っ走るDNAがあるようだ。他山の石として、日本のエネルギー政策を考えたい。自身の行動も考えたい。

 

 私も、以前のガスストーブ、石油ファンヒーターを止めて、排ガスの出ないエアコン一本槍に変更して長年過ごしていた。しかし南海トラフ巨大地震の危険性を認知して、危機管理として石油ストーブを保安機器として常備することにした。

 

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 株式会社コロナのカタログより 

 

2022-01-09  久志能幾研究所通信 2267号  小田泰仙

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2022年1月 8日 (土)

死刑囚としてカウントダウン、2035年±5年

 

 今回、南海トラフ巨大地震の調査を始めて、その地震が2035年±5年で発生することが統計的に100%であることが判明した。

 

締め切り

 愚かな人間は、期限を切られて、初めて本気になる。雑誌の締め切りに追われる作家、試験期日が迫った受験生、プレゼン日までに資料を作らねばならぬ焦っているサラリーマン、等々で締め切りを意識した時に、人は初めて本気になるのだ。

 今回、南海トラフ巨大地震の対策の準備開始に目覚めた。やはり地震が発生する期日が明白になると目が覚めるのだ。

 

カウントダウン

 人生でも、終わりの日を平均寿命から考えれば、そんなに多くの時間が残っていないことが明らかである。多くの人は、今の時間が永遠に続く思っており、死から目を逸らしている。死へのカウントダウンを意識して、残りの人生を送るのが危機管理である。

 

 カウントゼロになって死んだら、ごく自然であり、諦めがつく。前向きに生きて、前向きに倒れるなら素晴らしい人生だ。それでこそ有意義な人生を送れる。

 往々に予想外に早くカウントダウンが終わる場合がある。だから準備に早すぎるということはない。

 カウントゼロ後でも、まだ息をしていれば、まだこの世でやることがあるとの啓示である。それはめっけものである。

 

ご本尊

 その時、佛様のご加護の有無は、見えないものを信じて生きるか、そうでないかの差だと私は信じる。オダブツ教のご本尊は、虚空蔵菩薩と文殊菩薩、普賢菩薩である。人生を歩むうえで、多くの知恵を出し、その中から賢く選択し、広大な宇宙のような無限の智恵と慈悲で菩薩道を歩む。私はそれを目指している。

 菩薩道とは、あるべき理想の姿を求めて歩く修行の道である。

 

心機一転

 還暦を過ぎるとカウントダウンの人生が始る。あと何年で、永眠かである。最近、昔の仕事仲間の訃報が数多く届き、愕然とする日々である。嫌でも死を意識する。還暦まではカウントアップの日々で楽しいが、還暦を峠に人生の登山と下山で正負が逆転である。人生は登山と同じで、上るより、下る方が難しい。多くの人は、下山で遭難する。

 

 しかし南海トラフ巨大地震の準備を始めて、そんなことは眼中になくなった。やるべきことが山積である。ついでに?家も新築せねばならぬ。皆さんに対して、やればやるだけ貢献ができる。やることがあるだけ幸せである。それも皆さんに利益(りやく)があることをやるのだから。

 利益(りやく):仏・菩薩(ぼさつ)が人々に恵みを与えること。仏の教えに従うことによって幸福・恩恵が得られること。また、神仏から授かる恵み。利生(りしょう)。御利益(ごりやく)   出典 小学館

 それから派生して「利益(りえき)」という言葉が生まれた。

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覚悟

 当面の最優先課題は、町内の1週間分の水、食料と2週間分の非常用トイレの備蓄計画の立案と実行である。しかしそれには金がかかるのだ。

 

 都市が大地震に襲われると、電気は6日後、水道は11日後、ガスは84日後、下水は93日後しか復旧しない。(阪神淡路大震災時の実情。兵庫県『阪神淡路大震災 復旧・復興の状況について』(令和3年1月)より)。

 町を守り、非常時に備えたいが、無責任な大垣市は、雀の涙ほどしか助けてくれない。自分の城は自分で守らねばならぬ。おちおち死んでなんかいられない。

 

死を見つめる意義

  作家で精神科医の加賀乙彦氏が、興味ある報告をしている。彼は刑務所で多くの受刑者と面接して、終身刑の囚人と死刑囚との間で、その生き方に明白な差を見いだした。終身刑の囚人が、なんとなく元気がないのに対して、死刑囚は元気でキビキビしている。両者の差で明白なのは、前者の眼は死んでいるが、死刑囚は眼が輝き、澄んでキラキラと輝いていることだという。終身刑の死が不確定なのに対して、死刑囚は明日にも死刑執行があるかもしれない。その緊張感の有無が、この差を生むらしい。それは死刑囚が死を避けて通るより、避けえない事実として、1日1日を有意義に過ごそうとする意識が働くためのようだ。

       「死を見つめる意義」大阪大学人間科学部教授 柏木哲夫

                       『日本経済新聞 夕刊1996.10.12』

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 虚空蔵菩薩 松本明慶大仏師作

Dsc06566s 普賢菩薩 松本明慶大仏師作

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 文殊菩薩 松本明慶大仏師作

2022-01-08  久志能幾研究所通信 2266号  小田泰仙

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2022年1月 7日 (金)

営業マン失格 ある保険屋の失態

 

 ある保険営業マンから受けたトラブルである。彼とは、G経営研究会を通じで知り合い、白アリ駆除の紹介をしてもらった仲で、かなり親密な交際をしていた。

 3年前、私が癌の手術で入院中に、彼が自宅を訪ねてきて、「近くを寄りました。また来ます」と追記された名刺が自宅のドアに挟んであった。

 私の入院中、危機管理として留守が分からないように、新聞も郵便や定期購読雑誌も町内回覧板も停止していたのに、それをぶち壊す所行である。その名刺が2~3週間も、玄関に晒されている状態になった。それでは長期の留守が露見してしまう。泥棒に入られることはなかったが、危ないところであった。

 退院後、この名刺を見付け、すぐ電話をして苦情を言った。1か月の入院の件、名刺の露見の件で苦情を言い。二度と来るな!と電話を切った。その後、彼から、全く音信不通となった。

 

保険の営業マンなら、

なぜ、彼は相手の留守が露見するような営業スタイルをするのか。

  この件が彼の営業スタイルの総てを表している。

他でもそういう振る舞いをしているとしか思えない。

積極的に名刺をバラまいて、商売邁進のようだ。

なぜ名刺を郵便ポストに入れないのか。

相手のことなど知ったことではないのだ。

 なぜすぐ謝りに来ないのか。

 私が1ヶ月も入院して、退院直後なのが苦情電話で分かったはずだ。

それなら、なぜお見舞いに来ないのか。

来るのが躊躇されるなら、なぜ詫びと見舞いの手紙を寄こさないのか。

今までさんざん、ご馳走になったのに、そんな冷たい仲であったのか。

どういう経営姿勢をG経営研究会で学んだのか。

経営スタイル以前の人間性の問題である。

 

予兆

 私は以前から彼の気配りなさの前兆は薄々感じていた。それで以前から少しずつ彼とは距離を置いてきた矢先である。私のカンは正しかった。

 彼はその気配さえ感じなかったようだ。そういう人間間の機微を検知しないと営業マン失格である。営業マンではなく、人間としても問題だ。一事が万事である。

 

セールスマン 6つの心得

 商売、営業で成功は簡単である。相手の立場で物事を考えることができるかどうかだけである。相手への気配りがあるかどうかである。

 松下幸之助社長(昭和30年当時)は、「セールスマン 6つの心得」の第一として「まず人間としての良識を養うこと」と言う。商売ではモノを売る前に、まず自分の人格を売れというのだ。

 

経営者である前に人間であること

 かの保険セールスマンは一般人とは違い、経営者として、経営道も学んでいたはずだ。だから私の怒りが収まらない。人間は誰でも過ちを犯す。私も人間だから、今まで多くの間違いをした。だから人の間違いを非難はしない。しかし間違えれば適正な事後処理をすればよいだけだ。今回、私なら、何らかのお詫びを示す。

そのお詫びの誠意さで、トラブルは解決する。しかし、彼はそれから逃げたから、怒れるのだ。それでは商売道がうまく行かない。そこに人格が現れる。営業マンである以前に、人間でありたい。私はそういうレベルの人からモノを買いたい。

 人の基本は、仁義礼智信である。

 

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 馬場恵峰書

2022-01-07  久志能幾研究所通信 2265号  小田泰仙

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2022年1月 6日 (木)

「脱炭素、再生エネ」は、偏食・大食いと同じ

「温暖化の危機」は大嘘?

 

 現在、流行り病のように「脱炭素病」、「再生エネルギー化病」が蔓延している。それを人間に当てはめれば、偏食、大食いと同じである。糖質制限ダイエットも流行っているが、それは偏食生活である。それでは宇宙根源の理に反していて、病気になる。人間には糖質も脂質もバランスよく摂ることが必要である。そもそも偏食や大食いをするから、肥満になり、病気になるのだ。それを、対処療法である糖質制限では健康を害する。

 

 多くの論者の話を総合的に判断すると、私は、「温暖化は大嘘」であると思う。NHKは特集番組で、温暖化の危機感を煽る脅迫じみた番組を流している。私は、温暖化の一部の事例を扇情して歪めて報道している番組だと判断した。都合のいいことばかりをつなげた洗脳番組である。

 その根拠は、杉山大志著『「脱炭素」は嘘だらけ』産経新聞出版に詳しい。

 

姦計

 「欧州発のEV化は、欧州勢が日本車のすり合わせ技術に太刀打ちできないので、日本を陥れるための戦略として、EV化を進めている」という論者に同意である。欧州勢は、日本の地道な積み上げ努力が出来なので、一発逆転の姦計でEV化を進めているとしか思えない。私も自動車産業で開発部隊に身を置いて、欧米製品を比較して開発してきた経験から、この説を信じる。

 

詐欺

 「脱炭素、再生エネルギー化」は一部の政治利権者が仕掛けたおとぎ話しで、詐欺である。地球には多くの資源があるのに、一部の資源に特化して消費すれば、歪が生じるのは自然の理である。

 太陽光発電は、C国と利権を共通化する小泉ファミリー、河野ファミリーの謀略である。彼らの利権のために政府が後押した。それが先の総裁選挙で明るみに出て、真実が露見した。

 

安全保障

 世界は、太陽光発電の素材の8割をC国に依存している。それが可能なのは、C国が少数民族を奴隷労働で生産して、公害を垂れ流すから採算があうのだ。先進国では、生産時に費用がかかる公害対策が必要で、価格的にペイしない。太陽光パネルはカドニウム等の有害物質で、10年後の大量廃棄時に大問題となる。だから先進国では、工業的に採算が合わないから生産に制限がある。

 またその生産がC国一国に握られると、日本の安全保障上の問題となる。国の生命線が一部の敵国に握られるのだ。以前に、C国はレアメタルを日本への輸出制限で、日本に圧力をかけてきた現実がある。レアメタルの供給が、日本の生産活動を左右する武器になるのだ。

 

いびつなエネルギー

 再生可能エネルギーは必要な時、必要なだけの発電ができない。そのためバックアップ用の蓄電器に二重の投資が必要である。雨が降ったからといって、電気を止めるわけにはいかない。だからバックアップ用電池が必要になる。

 太陽光パネルの材料は、公害物質で廃棄に多大のエネルギーが必要だ。そのエネルギーの費用を子孫に先送りする罪となる。かのイタイイタイ病の原因となったカドニウム等が原材料である。

 

日本のEV化

 EV化と言っても、全部電気自動車になれば、電気が足りなくなる。それで電気代が高騰する。今でも、太陽光発電の補助金が、国民に気付かれないように一般家庭の電気代に上乗せされている。その額、年間2万円ほどである。だから少しも省エネ、脱炭素にならない。

 日本でEV車である日産リーフの月間販売台数は、2021年8月で1282台である。全体に占める割合は0.7%である。日本でテスラ車は推定500台ほどの販売で、噂にもならない。さらに異常なのは、テスラは販売台数をマル秘として公表しないのだ。

 EV車の経年経過のバッテリーの交換は必須である。その金額は約80万円と言われる。その廃バッテリーを処理するのに、大量のエネルギーが必要で、大量の二酸化炭素が発生する。お金もかかる。将来、もしEV車が大普及すると仮定すると、その後、大量の廃バッテリー処理が問題になるはずだ。その金額も高騰するだろう。何が省エネ・脱炭素なのだ。詐欺である。

 

ドイツのDNA

 だから今、ドイツが困っている。ドイツの今は、脱原発、脱炭素を盲進している。しかし実態は、ドイツは電気をフランスの原発に頼り、化石化エネルギーをロシアからの天然ガスパイプに頼っている。それで「脱原発、脱炭素でございます」と論理を通している。

 まるでヒトラーのようにユダヤ人種差別をして、ベルリンオリンピックで人類平和を叫ぶようなもの。ドイツ国民はユダヤ虐殺の罪をヒトラー一人に押し付けているが、だれがヒトラーに投票したのだ。もともとユダヤ人を排除する風潮がドイツ国内にあった。ヒトラーの政策をドイツ国民は支持したのだ。これはドイツ人の民族問題である。

 

 EUの欧州委員会は、原子力と天然ガスを脱炭素に貢献するエネルギーと位置付ける方針を発表した。それにドイツやスペインが反発している。EU内でも、各国で脱炭素化に温度差がある。(2022年1月6日 日経記事)

 要は、脱炭素政策は利害関係が複雑で、EU内でも方針が右往左往しているのだ。

 [フランクフルト 4日 ロイター] – ドイツの約420万世帯の電気料金が今年、平均63.7%上昇し、360万世帯が使うガスの料金は62.3%値上がりする見通しであることが、4日公表のデータで分かった。

 

メルケル叔母さんの迷走

 現在のように大雪が降り、太陽光発電が出来ないと、ドイツは干上がってしまう。風が吹かなければ、風力発電もできない。ドイツの原発は、短絡思考のメルケルおバカさんの人気取りで廃止されたので、電気が十分に生み出せない状況になった。

 彼女は東ドイツ出身で、思想が共産主義に少し染まっているようだ。理想に走り過ぎである。緻密なドイツ国民が、理想に燃え、極端に走り過ぎて、愚かとしか言いようがない状況を生み出したのは歴史の教える所である。ドイツでは、第二次世界大戦中に、理想に燃えてドイツ純血主義が行き過ぎて、ユダヤ人のジェノサイドが発生した。

 

誰の責任? 暴走するDNA

 ドイツは、ユダヤ人へのジェノサイドが余りにおぞましい犯罪であるので、思考停止状態でその罪をヒトラー一人に押つけて戦後のドイツ政治がある。しかしナチス党を選挙で選んだのはドイツ国民である。「当時のドイツ国民は、ナチスに熱狂したのだ。

 ドイツは、どいつもこいつもこれが正論だと信じると、盲目的に突っ走って行く国民性がある。日本人は走りながら考えるが、ドイツ人は走り終えてから考えるようだ。恐ろしいDNAである。

 ヒトラーの崇拝、ユダヤ虐殺、VW排ガス不正、脱炭素、C国への極端な肩入れ、原発廃止への盲進、再生エネルギーまっしぐら、の愚行である。

 C国とドイツとは、その性格が似ているようだ。C国では文化大革命で1,000万人以上の自国民が死傷したと推定される。それと同じである。

 C国共産国家は、今まで自国民を6000万人以上も殺戮したと推定されている。ステファヌ クルトワ (著), ニコラ ヴェルト (著)『共産主義黒書』1977年刊、ちくま学芸文庫より

 

トヨタ生産方式

 何ごともほどほど、静かに少しずつ体制の移行が望ましい。少し試して、少し前進である。それはトヨタ生産方式である。それなら途中で間違いに気が付けば、修正が出来る。ドイツは極端の終わりまで行きつかないと、間違いに気が付かないようだ。頭がよすぎるのだろう。それは滅びの道である。

 私は頭が悪いので、一歩前進、結果を確認して更に一歩前進の亀の方針である。私には、ウサギのドイツ方式は、真似ができない。

 

歴史の失敗例

 第二次世界大戦前夜の1930年代、ヒトラーのドイツの戦争進捗の良さに騙されて、日本政府はドイツに肩入れして失敗した。その過ちを繰り返してはならない。現在、同じようにドイツは脱炭素戦争の宣戦布告をしている。日本は二度と騙されてはならない。

 今まで欧州は、脱炭素、脱原子力と叫んでいたのに、最近の石油の高騰事情で、エネルギーが枯渇しだすと「天然ガスと原子力はクリーンだ」と言い始めた。なんと身勝手な!である。

 欧米の支配階級は、今まで大排気量の贅沢な車に乗り、贅沢な肉食にふけり、移民を低賃金で雇い、使い捨て文化の贅沢な暮らしをしてきた。それが急に脱炭素オンリーでは呆れる。このストーリは陰謀である。騙されてはならない。

 

宇宙根源の理

 日本は今まで地道に省エネに取り組んできたではないか。私も技術者の一人として、その開発に汗水たらして取り組んできた。それを今更、脱炭素一辺倒など、お笑いである。地球が与えてくれた資源を、満遍なく、無駄遣いせず、偏食せず、大事に使うのが地球人の義務である。それが宇宙根源の理である。

 

エピソード

 松下幸之助翁は、技術者が自信をもって持ち込んだ新製品を持ち上げて、「これ、重いで」とつぶやいた。つまり「この設計には無駄があるから重いのだ。だから設計を直せ」と間接的に指摘した。もう50年以上も昔の話である。昔から日本では省エネなのだ。松下幸之助翁の信仰先は、「宇宙の根源様」である。宇宙の根源の理に合っているかが判断基準である。

 

花鳥風月

 人間とは、地球という家の小さな居候なのだ。日本人ならもともと、「起きて半畳、寝て一畳、飯を食べても二合半、所詮人間そんなもの」という省エネ思想がある。日本人は「花鳥風月」の思考で、自然を楽しんでいる。

 欧米人は「自然を征服」との思考があるが、日本人は「自然と融合」との思考である。欧米は「強欲・全部取り」の思想があり、グローバル経済主義の根幹である。しかし日本は「利他少欲」の思想である。その欧米との差の軋轢が、今回の脱炭素騒動が発生した原因と思う。

 私は、自然と融合が人としての生き方だと信じる。

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  馬場恵峰書

2022-01-06  久志能幾研究所通信 2264号  小田泰仙

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2022年1月 5日 (水)

準備と行動(1)南海トラフ巨大地震、2035年±5年

 

 南海トラフ巨大地震は2035年±5年で100%の確率で発生すると統計的に計算されている。だから今から準備すれば、余裕をもって対応できる。

 第一に、準備できることから始める自治体でも自己防衛で準備をするが、まず「自分の城は自分で守る」覚悟を持つである。

 以下に自宅で実施した事例を紹介する。

 第二が、自治会内の防災意識の共有化である。構えて準備をすれば被害の8割は減らせ

 第三が、行政への声を上げるである。行政にはカネと力がある。それを有効活用させるために、市民が声を上げることが必要である。

 

Dsc093091s 南海トラフ巨大地震が起これば、5分後にこのビルと同じ32m高の津波が沿岸部襲う。

(玄関前の黄色服の人物とその大きさを比較してください)

 震度7で、死亡者32万人、被災者6,000万人、東日本大震災の10倍の被害規模と予想される。

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現状把握

 まず自宅の場所を、市町村が出しているハザードマップで確認して、自宅の周りの危険状態を認識しておくこと。

 自宅の耐震度を診断して置くこと。

 自宅の危機準備状況を把握しておく。

 市町村の危機管理能力を把握しておく。

 大垣市の危機管理は信用できないので自衛するしかない。

 現状がわからなければ、何処へ向かって歩むのか、分からない。まず現状把握である。

 

非常用品の備蓄

 まず1週間分の水、食料の備蓄である。

 次に電気・水道が止まることを想定して、非常用トイレの備蓄である。できればこれも1週間分の備蓄が望ましい。

 これは百均ショップで売っている犬猫用のトイレ材でも代用できる。

 南海トラフ巨大地震は、想像を絶する災害であるので、交通インフラが壊滅的に破壊されて、1週間は援助物質が来ないと想定すべきである。なにせ東日本大震災の10倍の震災規模で、被災者が6000万人と想定される。日本人の半数なのだ。

 

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 これで町内用の1日分の水、食料、非常用トイレである。これの7倍が必要。町内のために、一時的に場所を提供している。

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電気

 配電盤の感震ブレーカへの交換も早めにしておいたほうがよい。

 地震が来て停電になり、電気製品が倒れたままで、再度電気が通じると、火災になる恐れがある。耐震ブレーカはそれを防いでくれる。費用は10~20万円程ほどかかるが、地震対策として感震ブレーカに交換したほうがよい。

 

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   自宅の感震ブレーカー
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太陽光発電を止める

 太陽光発電パネルは重量物である。重いパネルが屋根の上に乗っかていることは、地震に弱い家にしてしまう。

 また地震で家が倒壊したばあいでも、太陽光発電は発電を続け、火災の原因となる。また消火活動をする消防士の感電死の恐れも生じる。

 2021年11月29日、アスクルの火事があったが、工場の天井に設置された太陽光発電設備が消火の邪魔をして1週間も鎮火ができなかった。

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ガス

 大地震が起きると、その復旧にガスは電気よりも10倍以上の時間がかかる。阪神淡路大震災での電気の復旧は6日後だったが、ガスの復旧は84日後であった。

 だからガスを止めて、オール電化をするのも最良の地震対策である。電気・ガスが止まったことを想定して、カセット式ガスコンロを備蓄するのがよい。

 私の自宅もオール電化にした。カセット式ガスコンも準備した。そのガス缶も一週間分を用意した。

 

阪神淡路大震災の時のインフラ復旧状況

 地震発生 1995年1月17日

 電気復旧  1月23日、6日後(倒壊家屋等を除き復旧)、

 ガス復旧  4月11日、84日後(倒壊家屋等を除き復旧)

 水道復旧  1月28日、11日後(仮復旧)

 下水復旧  4月20日、93日後(仮復旧)

 電話復旧  1月18日、1日後

   兵庫県『阪神淡路大震災 復旧・復興の状況について』(令和3年1月)より

 

2022-01-05  久志能幾研究所通信 2263号  小田泰仙

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準備と行動(2)南海トラフ巨大地震、2035年±5年

自宅の耐震対策

 二階にある重量物を一階におろす。

 私の家の屋根の瓦の下の土を無くして、サン葺きにした。

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上図: 屋根の瓦を入れ替え。瓦の下の土を取り除く。

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 上図 瓦をサンふきにする。サンに直接、瓦を載せていく。

家具の移動

 自宅では、2階の書籍を一階に下ろした。本は重いのだ。

 幅80cm、高さ180cmの本箱は、約150Kgである。

 本箱を4つ、一階に降ろした。これで600Kgである。屋根の土を含めて1トンほどの重量物を下したことになる。つまり普通自動車一台分の重量を2階から下したことになる。

 2階の家具も無くした。

 寝室にある家具を無くするか、固定する。地震で倒れてきた家具に押しつぶされて亡くなられた事例が、阪神淡路大震災の地震であった。

 食器棚の中の不要な食器を整理する。激震が襲うと、食器棚の中の食器が飛び散り凶器となる。

 そのため、自宅では飾りの食器をかなり処分した。食器棚がすっきりして良かった。

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耐震の壁を作る

 耐震性を上げるため、耐震壁を追加した。今までドア(90㎝×180㎝)であった場所を埋めて、壁にした。従来は、自宅内に3つのドアがあったが、それを全て壁にした。

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 以前はここに90×180cmのドアがあった。それを壁に改築した。

 「生涯自己挑戦」の書は馬場恵峰先生の作

 衝立はカリンの木。母が50年前に「金は借りん」との願いを込めて買った衝立である。
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窓の下に、金づちを置く。

 地震が来て、家がゆがんでドアや窓が開かなくなる恐れがある。それで火事になれば、焼け死んでしまう。その時に窓ガラスを割って、外に脱出するために金づちが必要である。

 

家の診断

 長期的対策として、自宅の耐震診断が必要である。

 それに基づき、耐震補強工事を行う。

 時間があれば、市の補助金で行えばよい。

 

白アリ対策

 同時に白アリ診断もしておくこと。白アリに柱を喰われていたら、耐震強度が極端の下がっている恐れがあるからだ。

 

 私の家も5部屋の床下を白アリに喰われて、2012年からのリフォーム工事で大修理と対策をした。

 

 

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白蟻に喰われた台所の床部

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 白蟻に喰われたネタ材の詳細部。スカスカの状態になっている

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耐震工事

 それで補強できればよいが、不可能なら新築を考えるべきだ。まだ地震が来るまでに10年近くあるから、今からなら対応の検討ができるはずだ。震度7に耐える家を造れば、親子孫まで三代で使える。経済的である。

 現在の住まいが、静岡から四国までの間の海岸沿いの場所なら、今から新居を内陸部に建てることを検討したほうがよい。

 今が働き盛りでも、10年後なら定年かそれに近い年齢になっているはずで、転居を検討する価値があるだろう。いくら頑張っても、32m高の巨大津波が5分で海岸に到達するので、逃げようがない。住居を海岸から遠い場所に建てるしか対策がない。

 

地盤改良

 大垣市の場合、巨大地震になった場合、液状化現象が懸念されるので、土地の地盤改良を同時にするべきである。一坪に一本の割合で深さ8mの杭を打つ。費用は一本8万円ほど。40坪の土地で約360万円ほどである。

 

非常連絡網

 地震の際の家族の連絡方法を決めておく。大地震の際、携帯はつながらないと覚悟しておくこと。また電話線の混雑を増長させるので、皆さんのために電話はかけないほうがよい。

 家族間で、その連絡をどうするか決めておく。

 固定黒電話なら、停電でも使えるが、今はそんな電話を持っていないので、辛い。

 

災害用伝言板

 ドコモでは、大規模な災害時に携帯電話やスマートフォンで安否確認ができる「災害用伝言板」を提供しています。

 「災害用伝言板」とは震度6弱以上の地震など、大きな災害が発生した時に、被災地域にお住まいまたはご滞在中の方が、ドコモの携帯電話やスマートフォン※1からご自身の状況を登録していただくことができ、登録された安否情報はインターネットなどを通じて、全世界から確認※2していただける災害時専用のサービスです。

        ドコモのHPより

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 これを読んで、一人でも自宅の耐震補強工事の参考にしていただければ幸いです。

022-01-05  久志能幾研究所通信 2262号  小田泰仙

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2022年1月 4日 (火)

準備と行動(3)南海トラフ巨大地震、2035年±5年

自分の心の地盤改良

 どんな状況になっても、生きていくたくましい生命力を付けるのが、最大の地震対策である。我々の先人は、焼け野原からも、また津波で荒れ野原になっても、そこからたくましく復興してきた。そのDNAを大事にしよう。命さえあれば、また立ち直ればよい。

 一番大事な心構えは、地震が来る前提で生活することだ。予期せぬ事態になるからパニックになる。50㎝の段差でも、意識して下りるのと、突然足を踏み外すのとでは、怪我の有無が生じる。常に危機意識を持って、慌てず対処する心構えである。

 その時、頼りになるのが隣近所との付き合いである。熊本地震でも近所付き合いのない人が、心の病に罹り、多く亡くなっている。

 

 

行政への声

 危機管理に無能な行政には、市会議員を通して、市民の声を上げることが必要だ。黙っていれば、行政は何もしてくれない。

 

 自分の城は自分で守れ。

 

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 馬場恵峰書 

2022-01-04  久志能幾研究所通信 2261号  小田泰仙

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