営業マン失格 ある保険屋の失態
ある保険営業マンから受けたトラブルである。彼とは、G経営研究会を通じで知り合い、白アリ駆除の紹介をしてもらった仲で、かなり親密な交際をしていた。
3年前、私が癌の手術で入院中に、彼が自宅を訪ねてきて、「近くを寄りました。また来ます」と追記された名刺が自宅のドアに挟んであった。
私の入院中、危機管理として留守が分からないように、新聞も郵便や定期購読雑誌も町内回覧板も停止していたのに、それをぶち壊す所行である。その名刺が2~3週間も、玄関に晒されている状態になった。それでは長期の留守が露見してしまう。泥棒に入られることはなかったが、危ないところであった。
退院後、この名刺を見付け、すぐ電話をして苦情を言った。1か月の入院の件、名刺の露見の件で苦情を言い。二度と来るな!と電話を切った。その後、彼から、全く音信不通となった。
保険の営業マンなら、
なぜ、彼は相手の留守が露見するような営業スタイルをするのか。
この件が彼の営業スタイルの総てを表している。
他でもそういう振る舞いをしているとしか思えない。
積極的に名刺をバラまいて、商売邁進のようだ。
なぜ名刺を郵便ポストに入れないのか。
相手のことなど知ったことではないのだ。
なぜすぐ謝りに来ないのか。
私が1ヶ月も入院して、退院直後なのが苦情電話で分かったはずだ。
それなら、なぜお見舞いに来ないのか。
来るのが躊躇されるなら、なぜ詫びと見舞いの手紙を寄こさないのか。
今までさんざん、ご馳走になったのに、そんな冷たい仲であったのか。
どういう経営姿勢をG経営研究会で学んだのか。
経営スタイル以前の人間性の問題である。
予兆
私は以前から彼の気配りなさの前兆は薄々感じていた。それで以前から少しずつ彼とは距離を置いてきた矢先である。私のカンは正しかった。
彼はその気配さえ感じなかったようだ。そういう人間間の機微を検知しないと営業マン失格である。営業マンではなく、人間としても問題だ。一事が万事である。
セールスマン 6つの心得
商売、営業で成功は簡単である。相手の立場で物事を考えることができるかどうかだけである。相手への気配りがあるかどうかである。
松下幸之助社長(昭和30年当時)は、「セールスマン 6つの心得」の第一として「まず人間としての良識を養うこと」と言う。商売ではモノを売る前に、まず自分の人格を売れというのだ。
経営者である前に人間であること
かの保険セールスマンは一般人とは違い、経営者として、経営道も学んでいたはずだ。だから私の怒りが収まらない。人間は誰でも過ちを犯す。私も人間だから、今まで多くの間違いをした。だから人の間違いを非難はしない。しかし間違えれば適正な事後処理をすればよいだけだ。今回、私なら、何らかのお詫びを示す。
そのお詫びの誠意さで、トラブルは解決する。しかし、彼はそれから逃げたから、怒れるのだ。それでは商売道がうまく行かない。そこに人格が現れる。営業マンである以前に、人間でありたい。私はそういうレベルの人からモノを買いたい。
人の基本は、仁義礼智信である。
馬場恵峰書
2022-01-07 久志能幾研究所通信 2265号 小田泰仙
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自己中
投稿: | 2022年1月17日 (月) 00時27分