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2021年11月

2021年11月30日 (火)

玄関のリフォーム完成、来る人行く人、皆福の神

 

 2015年12月30日、玄関のリフォーム工事が完成した。「来る人行く人、皆福の神」と思えば、玄関とトイレは、おもてなしの心が表れる家の顔である。それが死のお迎え佛であっても、ご縁としてお迎えしたい。

 

玄関は顔

 玄関は家の顔である。顔がよくなれば、家が良くなる。人間の顔は、全人格の現れである。顔がよくなれば人生が開ける。人生に前向きの人の顔は、精気に溢れており、笑顔に満ちている。渋い顔をして人生を送る人は、玄関に髑髏(どくろ)をぶら下げると同じである。それでは暗い人生を歩むしかない。

 家のリフォームは金がかかるが、自分の顔を造るのに、大金はいらない。精進あるのみである。学び続けることである。志を持つ事である。

 

玄関改築

 今回、トイレと玄関を改築した。また同時にお墓の改建でお墓の蓋も新しくした。だから現世での玄関も、お客様に気持ちよくしていただけようお出迎えをしたい。

 框(かまち)も大工さんの手で、鉋をかけてもらい、新品同然となった。流石が宮大工である。今回、宮大工さんにリフォーム工事の一部を担当して頂いたのは、幸運であった。

 天井も側面壁も張り直して、ライトも入れ替えた。人感センサで自動点灯である。

 玄関左奥がトイレである。その横の収納庫をトイレに統合してトイレを広くした。玄関奥の左手がトイレドアである。

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   リフォーム後  2015年12月30日撮影

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    リフォーム前     2013年7月23日撮影

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  馬場恵峰先生宅で見つけた色紙     2015年12月14日

 

2021-11-39  久志能幾研究所通信 2224号  小田泰仙

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2021年11月29日 (月)

老計・漏計  誤悦同臭をぶっ飛ばせ

 

 男子が洋式トイレで立ったまま用をたすと、1日に2,300滴の小水の飛まつが便器の周辺に飛び散る。高さは1m、範囲も1m四方に及ぶ。こびり付いた尿滴が尿石となって匂いと黄ばみの原因になる。その尿滴を栄養として細菌が増殖して悪臭であるアンモニアを発生させる。

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 トイレ掃除の基本(LionのHPより)

http://lifeon.lion.co.jp/cleaning/04/01.htm     2016/01/21

 

 この話をトイレのリフォーム後に業者から聞き、ネットでそのデータや映像を確認して驚嘆した。それから早々に座りションに姿勢を改めた。またそれ以降、毎朝、トイレ掃除をする習慣となった。毎朝トイレを掃除するのでいつもピカピカなので、掃除も苦にならない。掃除が楽しいとも思うくらいである。

 

誤悦同臭

 上から視線で自慢話を聴衆に放出すると、思いもよらぬ所までその言葉の害毒が飛散する。自分のズボンにも小水の飛まつが付着すると同じように、自分の言葉の影響を最大に受けるのは自分自身である。自分が吐いた言葉が回りにどんな悪影響を与えているか、自省したい。大事なご縁が人生という器から漏れていく。

 元エライさんが偉くなった経緯の自慢話をすると、聞かされている人の心を汚す汚染物が飛まつとして飛散する。人を押しのけて出世するのがよき価値観と思う人との付き合いは避けたい。出世は努力と運のめぐり合わせの結果であって、能力の成果ではない。出世を目的にする生き方をする人と付き合うと、尿滴のような不潔なものが心に沁み込み、言動が小便臭くなる。誤悦同臭である。ブラック企業も暗い家庭も同じように汚腐のしずくを周囲に撒き散らす。それが知らず知らずに身に染み込んでくる。還暦を過ぎた身なら、そんな腐臭が飛び交う生臭い会合の場所からは遠ざかるのが賢明な老計である。そこは心ある人には縁無き場所である。お墓に入る前には、心身を綺麗にして旅立ちたいものだ。

 

下座行

 自分が謙虚に座って所用をすませると、視線が低くなり、自然と吐く言葉も謙虚な言葉になる。立っていれば気がつきないことが、座れば見えてくる。それが下座行である。トイレのリフォームをしての最大の発見であった。65にして初めて体得した境地である。

 

P10500041 馬場恵峰書

 

2021-11-29  久志能幾研究所通信 2223号  小田泰仙

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2021年11月28日 (日)

トイレのリフォーム完成、雪隠詰めを避ける

 

 暮れの押し詰まった2015年12月30日、玄関とトイレのリフォームがほぼ完成した。今回のリフォームでは、耐震補強を兼ねて玄関の壁とトイレの壁に合板を2枚重ねて貼る手法で、耐震強度を上げた。その成果として、家屋の前後方向の耐震強度が1.7、横方向が1.0とほぼ満足できる状態になった。築45年で傷んだ家屋を復興させた。この家を建ててくれた両親も喜んでいると思う。今の家を全部壊して新築したほうが安かったが、思い出の詰った、また母の想いが籠もった家を壊すのがしのびず、リフォームで対処した。

 

 トイレも自分がヨイヨイになってからリフォームするよりも、元気なうちに将来を見越して改築した。現状の倍の広さに拡張して、最新のトイレ機器に入れ替えた。毎日のことであるので、気持ちよく過ごしたいし、来客者にも気持ちよくしていただきたいとの目的である。

 近所の方の話しによれば、介護をしなければならない家族がいるので、狭いトイレではその介護が大変だという。自分が介護を受ける身になっても、介護する人のためにも、トイレは広いほうが良い。

 

不浄の世界を変える

 人が一生の間に利用するトイレの回数は15万~20万回で、トイレで過ごす総時間は3年に及ぶ。それを思うと、少し遅かったがトイレのリフォームはやってよかったと思う。御不浄だからこそ、不浄でなく過ごしたい。意志さえあれば不浄の世界を清浄の場に変えられる。

 

雪隠詰めを避ける

 狭いところに追い詰められて、用をするより、土俵のど真ん中で、勝負をした方が、良い結果が生まれるし、巻き返しもできる。人生の勝負も雪隠詰めでは後がなく、巻き返しも難しい。

 勝負するため、早め早めの手を打つ。期限一杯で勝負するからうまく行かない。狭い場所で勝負するから、うまく力を出せない。

それを防ぐため雪隠詰めになる場所を避け、大広間で勝負する。そうすれば「ウン」が向いてくる。そう考えて、今まで半坪のトイレを2倍の1坪に拡張した。

 トイレは一日に10回弱使用する場所である。物事の余裕が生まれて、人生を快適快便開放的になった。思わぬ効果である。

 住宅メーカの展示場を新家屋建設の調査の為に回っているが、ここまで広いトイレは見たことがない。広げて良かったと思う。

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 リフォーム後のトイレ  2015年12月30日

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 リフォーム前のトイレ

 

2021-11-28  久志能幾研究所通信 2222号  小田泰仙

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2021年11月27日 (土)

私はカナリア、景品のカップ麺を拒否

オウム真理教サリン事件

  ルート5 富士山麓にオーム鳴く

 √5=2.3360679 (受験勉強で、富士山麓にオーム鳴く、と覚えた)

 

 1995年3月22日、警視庁機動部隊は、国道5号線(ルート5)沿いのオウム真理教サティアンに向かった。その先頭に鳥籠に入れたオームを掲げて、おそるおそるおそるの進軍であった。部隊の先頭に小鳥のオームを掲げて進んだのは、サリンガスに備えてのこと。炭鉱でも、坑内のガス漏れを検知する生き物として、カナリアが使われる。カナリア等の小鳥はガス漏れに敏感なのだ。

 

 2021年11月27日、国道21号線沿いにある某住宅メーカの展示ハウスに行ったら、来店記念で景品が当たるゲームがあった。くじを引いたら4等でカップラーメンの詰め合わせが当たった。私はそれを拒否して、参加賞のテッシュペーパーに変えてもらった。

 私はカップ麺の油に敏感である。私はその劣化油に対して、カナリア並みの敏感さがある。

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カップ麺の毒

 カップラーメンは油で麺を揚げている。時間経過した油は体に毒である。更に粉末の麺汁には長期保存可能な添加物がてんこ盛りである。その脂分や添加物が体に悪い影響がある。私が2年前から通院している久留米市の真島消化器クリニックの先生からも、その種の食材はドクターストップである。

 

胆のうの機能

 私は45年前に胆石の手術をしてから、カップラーメン類は全く食べていない。私はカップラーメンを食べると必ず下痢をする。その原因は、胆のうの機能に起因する。胆のうは肝臓からの消化液を濃縮して蓄えていて、脂分の消化に必要な時に放出する。

 私は手術後、それが出来ない体になった。人間の体は、毒となる脂分が消化器内に入ると、体の免疫機能が解毒を始める。その毒が解毒できないと、嘔吐や下痢となる。体は正直である。私の体がカップ麺は危険だと教えてくれたのだ。だからこの45年間、私はカップ麺を全く食べていない。私の体は、カナリア並みになっている。

 

日本のがんの原因

 日本人の2人に一人ががんになる原因を、私はこの種の食品の添加物、劣化した脂分が一要素だと確信している。だから来店する将来の客に「毒」を盛る住宅メーカに違和感を覚える。

 

家とは災害から人を守るシェルター

 人の体は、人間の心を守る容器である。住宅メーカが提供する住宅は、人間を地震等の災害から安全に守るシェルターである。その安全を売るメーカが、人の体を壊す食品を客に与えるのは、言語道断である。有識者はカップ麺の害を知っており、決して食べない。

 

2021-11-27  久志能幾研究所通信 2221  小田泰仙

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2021年11月26日 (金)

死天王の萌し

 

いたるとこころに“萌し”はある

 すべて事には“萌し”がある。その小さな萌しを鋭敏に感じ取り、対処しなければ大事に至る。ヒト・モノ・カネがあるべき姿にないときはピンと直感し、原因をつきとめなければならない。変質の萌しをつかんでこそ、真の仕事といえよう。

           松下幸之助翁

 

死の萌しと現実

 先日、前職のОB会総会案内が届いた。そこにこの一年間の訃報者の名簿が記載されていた。そこに仕事仲間の4名の名を発見して愕然とした。明日は我が身かと….。

 

 一番縁の深かった元上司の名があった。2年年上の方である。運動好きで、日本各地のマラソン大会やハワイマラソンにも出かけた人で、健康優良児であった。それが早くも亡くなられてしまった。

 

 もう一人は、前職の時の隣部署の部長で、私と同い年である。関連会社の社長を務められた。体格の良い方で、元気いっぱいの人で、そんなに早く亡くなられるとは想定外である。

 

 13歳上の元副社長も亡くなられているが、まあ年功序列で自然である。私がスウェーデンの自動車工場に出張の時、上司として激励に現場に来てくれた方であった。

 

 5歳上の方で、電気屋の元課長さんも亡くなられた。我々の宴会会場に「お前らは象牙の塔でぬくぬくしている」と酔って喧嘩を売りに来た人だが、本音で言いあったら、その後、逆に仲よくなったという因縁があった。寂しい限りである。

 

 冒頭の2人の死は、人ごとでないと感じて、死の萌しを感じざるを得ない。

 

世の中の萌し

 人が人になるのを目指していても、現代では拝金主義者の死天王が徘徊している。死天王の萌しに気がつかないと、人が人と成る前に、成仏させられてしまう。その萌しに気づくことが、人としての目覚めである。

 過食、過酒、飽食、添加物まみれの食、過剰医療により認知症、ガンに犯された人は増える一方である。40年前に10兆円であった日本の医療費は4倍に増えたが患者も4倍になっている。だれが儲けているのか。その根本原因になる健康に害のある食品を拝金主義の業者が世に溢れさせている。

 

認知症の萌し

 認知症患者は65歳以上の15%にも及ぶ。自分が自分でなくなってしまう恐ろしい病気である。認知症とは生きまま仏になることである。本人は極楽であるが、家族は地獄である。私は意識明瞭の人としてあの世に旅立ちたい。

 

世も末

 グローバル経済主義病のブラック企業の経営者から生血を吸われて鬱や病気に犯される人も多く、自殺に追い込まれる若者も多い。ブラック企業に就職をせざるを得なかった己の学業の怠慢が一因である。

 

立っている土台の崩壊

 グローバル主義に犯された企業の経営者も格差の拡大で企業基盤と国家基盤が揺らいでいる。企業と従業員は運命共同体であることを忘れていると、昔の王侯貴族のようにその存在自体が崩壊するのは歴史の証明である。その兆がEUの移民問題、欧米の格差社会である。

 偏向報道、洗脳番組、痴呆番組に取り付かれると、自分で考えることが出来なくなり、国の誤った政策に押し流されて、老計、死計も砕かれ下流老人に成り下がる。

 

自分の城は自分で守れ(石田退三)

 自分の健康は自分で守れ。命を全うして、現世では人として命を永らえるべし。あの世に行ってから、佛になるべく佛道に励めばよい。あの世では時間は一杯ある。現世では人として最期まで現役で社会に貢献すべし。それが「成人」(じょうじん vs 成仏)になる修行である。あるべき姿でないことを教えてくれるのが宗教である。今は成人になれず「小人(ことな)」のまま成仏する人が多い。せめて大人になって欲しい。人生最大の仕事は、己の命の全うである。

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  馬場恵峰書   日中文化資料館蔵
 

2021-11-26  久志能幾研究所通信 2220  小田泰仙

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2021年11月25日 (木)

色は匂えど散りぬるを

 

 人の器官には寿命があり、結果として人には限られた寿命しか与えられていない。いつもは忘れているその原則を、私の30年来の英語の師である後藤悦夫先生の病気で思い知らされた。

 2016年7月15日、後藤先生に連絡を取ったら、背骨が疲労骨折して安静治療中とのことで驚いた。別にどこかで打ったわけではなく、寝ているだけで疲労骨折をしたという。治療は安静にしているしか手がないという。寝たきりになると足腰が弱って、ますます体力が減退するので心配であるが、私には、アドバイスを為す術さえない。

 先生は現在82歳、食事、運動にも特に気を付けて生活を続けてこられて、血圧も薬を飲まれてはいるがほぼ正常、頭脳明晰、目も近視以外は正常である。先年、心臓の手術をされた際、大量に投薬された薬のせいで、体調がおかしくなったという。それも影響しているかもしれない。

 

 2016年7月の馬場三根子先生からハガキの文言で「梅雨はまだ開けきれず曇ったりのお天気で私ども高齢者は体のあちこち痛みます」を読むと、ドキッとする。いくら健康管理に注意を払っても、もって生まれた個体差と加齢には如何ともしがたいのを、自分の体と後藤先生の病状で痛感した。

 

 100歳の伊與田先生、92歳の今川順夫会長、89歳の馬場恵峰先生、今まで元気であった後藤先生を間近に見ていると、健康管理をしっかりすれば、誰でも90歳までくらいは楽勝だと勘違いをしていた。人間は生物である限り、いつかは寿命が来る。(2016年当時記)

 それが2021年初には、河村義子先生を含めて6名の師が此の世を去ってしまった。

 

仏壇の花の命

 そんな意識で仏壇に供えた花を見ると、同じ花でも1週間も経つと、まだシャキッとしている花、萎れて首を垂れている花とその差が歴然とあるのに考えさせられる。いくらお水を替えても植物毎の寿命の差は如何ともしがたい。まるで人間の寿命の差を見るがごときである。ご先祖様は仏壇に供えたお花で人生を教えてくれている。

 

人生は、色は匂えど散りぬるを

 である。どんなに美しく咲き誇っても、どんなに栄華を極めても、生ある者はいつか散る運命である。そのなかでどうやって生きていくかが問われる。その中で一番大事なのは健康管理である。死んでもいいから健康管理最優先である。生死は佛様が決めてくれる。これこそが老計・死計である。

 健康の「健」は体の健やかさであるが、「康」は心の健やかさである。ストレスへの耐力がないから、タバコや食べ過ぎ、運動不足に陥る。その根本原因を無くさないと、健康管理もままならぬ。寿命に個別差があるのは致し方ないが、せめて頂いた寿命は100%を全うしたいと思う。

 

緩慢なる自殺

 もって生まれた寿命の個体差を、更に拡大する因子がタバコ、大食・飲酒、運動不足、ストレスである。若いときは寿命など意識にも上らないが、還暦を過ぎると、あちこちと体の不調が痛切に意識させられる。そんな大事な寿命を、煙草や大食、過度の飲酒の習慣で短くしている人は、命と医療費の無駄使いをしている。火葬場で灰になる前に、タバコで約10年間の命を煙にしている。

 ガンになる人が全体で62%に達する現代で、その原因が、タバコ30%、大食・飲酒30%、運動不足5%の影響因子だという。分かっていて、体に悪いことを続けるのは緩慢なる自殺である。そんな命があるなら、金を出すから売ってくれと言う難病の人がごまんといる。タバコは心の病気である。いくら忠告をして禁煙を説いても、ニコチン地獄に堕ちた人を、素人では救い上げられない。ニコチン中毒症という病気なのだから、医師の治療を受けないと禁煙はできない。病院に行くか行かないかは、己の命に対する慈しみがあるかどうかである。

 

命の認知症

 肥満も自分の命の認知症なのだから、心を直さない限り、肥満は治らない。食べても食べても満腹感がない飢餓地獄は、過度なストレスが生きる目的を喪失させ、諦め細胞を増殖している。根本原因を除去して心のガン細胞の増殖を防がないと地獄から抜け出せない。何の為に生まれてきて、頂いた命をどう生かすのか。なぜ死に急ぐ。息をしている内は、未だやるべきことが残っている。生き急げ。やるべきことに命をかけよ。それが死計である。

 

 

ニコチン地獄に落ちた衆生

 ニコチン地獄に堕ちた衆生を救い上げることは、慈悲深くとも非力なオダ佛様にも難行である。死神が、禁煙できない弱い心を爪で掴んで手放さない。

 

肥満地獄

 肥満は佛様からのイエローカード

 

細胞の窓際族

 適度な運動をしないのは、体の細胞が適度な運動を欲しているのを無視する自分への冷酷な仕打ちである。適度な運動をしないのは、自分の細胞を窓際族にするようなもの。その先は自分株式会社からの早期退社、細胞の早期死滅しかない。頭も使わなければ、脳細胞の死滅で認知症になる。「使わない器官は退化する」が生物の鉄則である

 

2021-11-25 久志能幾研究所通信 2219  小田泰仙

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2021年11月24日 (水)

「変態」賛歌、老いの克服

 

ダーウィンの法則

 生き残る種とは、最も強いものではない。最も知的なものでもない。

 それは、変化に最もよく適応したものである。

     - ダーウィン -

 

自分は時代に合わせて「変態」をしてきたのだろうか、振り返りたい。

 

企業の変態

 最近の勝ち組の企業は、業態の「変態」を成し遂げた企業群である。2000年頃のウォールストリートジャーナル紙に、1900 年当時の新聞紙に米国の有力企業を100社ピックアップした記事に対して、その100年後、現在も残っている企業の調査記事が出た。その結果、残っている大企業は2社のみであった。その2社でも業態が変わっていて、そのまま業態の企業は無かった。

 

 その一社はGEで、当時は電灯製造会社であった。GEはエジソンが発明した電灯が元になっている。そのGEも現在は、金融業が大きなシェアを占めた企業となっている。

 100年間を生き延びた大企業は、業態を「変態」させて、社会の変化に適応したから生き延びたのだ。

 

 50年前、世界最大のフィルムメーカとして世を謳歌したコダックは、その業態の変態がうまくできず、2012年、衰退して130年の歴史を閉じた。

 

 当時、最大の複写機メーカのゼロックスは、その特許の独占で業績を謳歌していたが、最近業績不良で、富士フィルムに買収を提案されるまでに落ちぶれた。

 それに対して、日本の富士フィルムは、昔のフィルムメーカから、精密機器メーカ、医療機器メーカ、医療品メーカに、業態の変態を遂げて超優良企業に変身している。

 

 トヨタ自動車の親会社である「豊田自動織機」は当初は、繊維の自動織機を製造する会社であった。しかし今の業態は自動車の組み立てやフォークリフトの製造会社である。繊維部門は数パーセントを占めるだけになっている。

 

 多くの大企業は社会の変化に対応できず、自滅していった。今の日本が衰退しているのは、変化(変態)を拒否して、「昔はよかった」と回顧しているからだ。

 生き延びたのは、その変化に最もよく適応したものである。ダーウィン

 

 

私の変態

 だから人間として老いを迎え、更に活力を持って生きるためには、人は日々変わらねばならぬ。そう思って、老いても私は日々新し事に取り組んでいる。それの打開策の一つとして、退職後の10年間、新しい資格・知識を取得に取り組み、個人事業者として新しい事業を起こして活動してきた。やってよかったと思う。

 次の10年間の目標として、家を新築することにして、新たな気分で頑張っている。何かを目標として頑張れば、日々新しい発見がある。家の完成が目的ではない。その過程で生まれる自分の成長が目的である。新しいことに挑戦すると、変態した新しい自分が生まれる。老いて何もせず朽ちるのが一番哀れである。

 

 自虐的に自分の人生を振り返ると、昔は周りの状況に合わせて、変化せざるを得なかった歴史が分かる。当時の自分の苦労が偲ばれる。よく頑張ったと自分で自分を褒めてやりたい。有森裕子さんの気持ちがよくわかる。

 

青年期  受験地獄をさ迷う餓鬼の行動

      頑張ったのに、東大入試中止で大混乱に巻き込まれた。

     就職地獄をさ迷った阿修羅の行動

       オイルショックで就職難が発生

若手社員時代 3Kの奴隷労働者

        バブル期ではなく、会社に入れてもらった境遇

        頑張らざるをえなかった。

中堅社員時代 社畜としてワークホリック労働者

        バブル期と重なり、仕事中毒になる。

        残業60時間、実際は残業100時間が当たり前

中年     宮仕えで上と下からの圧力に挟まれる中間管理職

        うつ病寸前まで追い込まれた。

        労働組合は管理職を守ってくれない。

定年後   「時給が牛丼店と同じ待遇」なので拒否して帰郷。

        定年延長は年収が1/3になり、その減収分の補填で年金がある。

        個人事業主として新しい道を歩く

 

 定年延長の嘱託として働くと、年間2000時間を拘束され、増加年収を時間で割ると牛丼店のアルバイト時給と同程度である。自分より能力の劣る昔の部下の下で働くのは、自尊心の崩壊である。ばからしくなり、自分で事業を起こすことにした。

 

変態できない理由

 定年延長せず辞めると言うと、引き留められたが、辞めると「決断」して正解であった。自分の人生を「変態」するには決断こそが、唯一の方法である。変わりたいと決断しなければ、何もかわらない。

 みんな「変わらなきゃ」と言いながら、少しも変わらない。変わらない原因は、なぜそうなったかの真因を見付けず、日々の習慣に流されるからだ。変わるには変えようという意思が必要だ。変えるという「決断」をしないからだ。決断しなければ、永遠に人生は変わらない。決断をしよう。

 

ニュートンの運動第一法則

 静止あるいは等速度運動中の物体は、外力が加わらないかぎりその状態を続ける(慣性の法則)

  (止っているものは永遠に止まっている。)

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 馬場恵峰書

 

2021-11-24 久志能幾研究所通信 2218  小田泰仙

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2021年11月23日 (火)

KK母子にそっくり、鼻につき縁を切る

 

 その昔、その人から頼まれて、彼女の息子のイベントでの写真とビデオを撮影した。しかしその人にも息子にも、それが当然の如く扱われ、一言の礼もなかった。礼どころか、その写真の出来に文句を言ってきた。それは不可抗力の問題であり、私が苦情を言われる筋合いではなかった。息子はそのイベント中で非常識な言動があった。プロとしてあるまじき行為であった。知人もそれに同感であった。

 彼女からは、私はお人好し人間に見えたのだろう。だから彼女からの要求が多かった。私は金儲けのため、写真を撮ったわけではない。彼女にお金を請求したわけではない。それで後味が悪かったので、それ以降、私は彼女との縁を疎遠にした。

 

 知人も、そのKK母そっくり氏の金への執着心が鼻につき、好感を持っていなかった。知人は仕事のため義理で付き合っているという。

 

 彼女は、私が癌の手術をしたことを聞いて、「今度、お見舞いに行く」と電話口で言ったが、3年弱経ってもなしのつぶてである。

 

 その彼女が、先日、3年ぶりに電話をかけてきた。とりとめのない話をして、電話口で3年前に見舞いに行けなかたことを詫び、その「話のついで」で、私の施設を貸して欲しいという話を始めた。ああ、それが今回の電話の目的なのかと合点がいった。事情を話してその件は断ったが、彼女は私が疎遠にしたいという空気を読めなかったようだ。人との機微には鈍い人なのだ。

 

 彼女はご主人と離婚している。彼女の振る舞いを見ていると、なぜそうなったかが分かる気がする。息子の言動でもそれを感じる。まるでKK母子のようである。なにせ子供が人生で一番影響を受ける人が、母親である。母親の影響は大きい。人生は母親次第である。

 彼女は若い頃は結構な美人であったようで、ちやほやされたのだろう。ちやほやされると、人は成長しない。それが人の心を読むことが疎くなっている原因だと私は推察した。

 

感染防止

 君子危うきに近寄らず、である。そういう人と付き合うと、自分の運も悪くなる。運も金も吸い取られる。悪縁は伝染する。臭に交わると臭くなる。悪の薫習である。付き合う人の異臭さに気が付いたら、早め早めに縁を疎遠にしよう。それが危機管理である。

 KK母の婚約者も、早く彼女の異常さに気が付けば、あそこまで泥沼には嵌ることもなったのにと、残念に思う。世間知らずのお嬢様なら、騙すのは簡単だ。赤子の手をひねるようなものだ。

 

第六感

 自分の第六感を信じよう。今まで生きてきて体験した経験智から生み出された第六感は正しい。それは体得した賢さである。私はその賢さゆえに今も生きている。此の世で降りかかる悪縁災難を避けて生き延びるのは大変なのだ。自分の城の外は魑魅魍魎の世界である。

 

母の鞭

 私の母は私に常々「男は家の外に出れば、7人の敵がいる」と言い続けた。しかし周りの知人に聞いても、そんな指導を息子にした母を聞いたことがない。子供を溺愛する親は多い。私は一人息子で甘やかされて当然であったが、そうはならなかった。それをこのような厳しい言葉で教育したのは、それ以上の愛情だと思う。母に感謝である。

 

 今一番思うことは、人生で最大の敵とは、自分に潜む怠惰な自分である。危険が分かっていてそれを安易に考える自分である。己を滅ぼすのは外の敵ではなく、内なる自分自身という敵である。

 

Dsc065661s 普賢菩薩像 松本明慶大仏師作

 賢くありたいと毎日、手を合わせている。

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 馬場恵峰書「佐藤一斎著「言志四録 51選」」 久志能幾研究所刊

2021-11-23  久志能幾研究所通信 2217  小田泰仙

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私の脱石油・脱都市ガス、省エネ活動

 

 私はこの冬から石油ファンヒーターとオイルヒータの使用を止めた。その理由は、脱炭素政策ではなく、単に、健康上の理由と熱効率を考えた経済的な観点での処置である。そういう小さな取り組みが、地球環境改善に貢献するのだ。

 石油ファンヒーターはすぐ温かくなる暖房機で捨てがたい器具である。しかし、燃焼後の排気ガスが、室内を汚し、体に悪い影響がある。欧米の価値観から言えば、とんでもない暖房システムである。だから1時間ごとに換気が必要だ。

 脱ガス(都市ガスの廃止)は安全上の対応である。ガスの消し忘れが怖いからだ。また地震等の震災後の復旧時間が、ガスは電気より長い。だから自宅はオール電化にした。

 

熱効率を考えて暖房機器を選択

 暖房の効率を表す指数としてCOPがある。

 暖房COP=暖房能力(kw)÷暖房消費電力(kw)

 

 要は、入力に対して、どれだけの出力(暖房能力)が有るかを示す指標である。ここから導かれる暖房器具のベストはエアコンである。短時間に温かくなる暖房機は多くあるが、それはCOPが1の暖房機である。それは熱効率が悪い。投入したエネルギーだけが、そのまま熱になる暖房機である。それはヒートポンプの恩恵を受けないので、熱効率が悪い。環境のために暖房機はエアコンが推奨される。

 

         COP       単価(円)

エアコン     2~4   7~34(深夜3.3~6.5)

灯油ファンヒーター 1   7~11 

ガスファンヒーター  1   13.3

オイルヒータ    1   28

電気ストーブ    1   28

 

 上記データはYouTube「暖房器具別燃費ランキング」松尾設計室より

 

温暖化フェイクニュース

 今の反温暖化の動き、脱炭素の流れは、フェイクニュースの一種である。それは、利権団体と政府内の利権政治家がまき散らしているフェイクニュースである。それをNHKも便乗してそのニュースをまき散らしている。おどろおどろしい特集番組で、「このままでは温暖化で地球が滅亡だ」と脅している。それは過去数10年間のデータに基づいて、都合の良い部分だけ切り出して、如何にも本当のような脅し番組である。実際の200年単位のデータでは、地球の温暖化の気配はない。どんなデータでも、意図して都合の良いように加工は出来る。それを洗脳教育と言う。それを税金で運営されているNHKがやるから、怒りが出る。

 参考文献:杉山大志著『「脱炭素」は嘘だらけ』産経新聞出版

 

反太陽光発電、反風力発電

 今の風潮は、石化エネルギーを全廃して、再生エネルギーだけで、消費エネルギーを回そうとしている。それは狂気である。太陽光、風力発電だけで、日本のエネルギーは全て賄えない。常識で考えればわかる。それをNHKやマスコミは国民を愚民化して、暴走報道をしている。

 それは、ダイエットのために、糖質・脂質ゼロのような食事制限をすることのようだ。地球の環境を考えてエネルギーの消費と、人間の体のエネルギー摂取は、バランスが大事である。偏った摂取(偏食)は、病気を招く。日本経済の破綻を招く。

 それを脅迫のネタに、C国は、太陽光発電や電気自動車で、法外な利益を得ようとしている。C国は、太陽光発電パネル生産で、世界の80%のシャアを占めている。電気自動車の電池のレアメタルのシェアで世界の過半のシャアを握っている。両方とも、C国の重要な戦略物資である。要は世界覇権のための武器である。

 先年、C国が日本にレアメタルの輸出制限をかけてきたことは、記憶に生々しい。レアメタルが手に入らなければ、電池生産が出来ないのだ。電気自動車やハイブリッド車の生産が出来なくなるのだ。

 

何事も急激な変化は、地球環境、人間の体に悪い影響を与える。 

それで恐怖を煽って、誰が儲けているか、よく観察しよう。

当たり前の省エネを地道に推進しよう。

 

2021-11-22  久志能幾研究所通信 2216  小田泰仙

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2021年11月21日 (日)

内弟子採用、観音菩薩の目で「現地現物」

 

 組織への採用は、その人の人生を左右する。採用とは、組織と個人のお互いの金儲けではなく、その人の幸せに関係する人事なのだ。

 大仏師・松本明慶師は、内弟子の採用決定時、単にその候補者と面談するだけでなく、その候補者の仕事場に出かけて、その人の仕事ぶりまで見てから、決定する。

 また内弟子として正式に採用する時には、両親と面談して仕事の実情を説明してから採用の最終決定をする。両親とは、その人を育てた佛様なのだ。佛を見れば、その子が分かる。

 

現地現物

 これはトヨタウエイの「現地現物」そのものである。松本明慶師はそれを現地現人で、人を判断している。

 私も現役時代に途中入社の人を面接したことがあるが、しかし1時間くらいだけの会話でその人の評価はできない。それでも実際に面談すると多くのことが分かる。セブンイレブンの鈴木敏夫会長も同じことを言っている。面接でできることは、あくまで異常値(非常識人)の排除だけである。

 

「現地現物」は英語の訳の方が分かりやすい表現である。

Gennti gennbustu :  Go and see by yourself  thoroughly understand the situation.

  ジェフリ・K・ライカー著『THE TOYOTA WAY』より

 

私の面接試験

 私が会社の人事部長なら、人の採用時にはあるテーマで文章を書かせて、それで評価をするだろう。人の頭の中と能力は、書かせてみれば一目瞭然である。何も考えていない頭からは、何も出てこない。これは胡麻化しようがない。

 

野崎宗慶師の内弟子採用

 仏師・野崎宗慶師は、最後の京仏師として名高い大御所であった。師が82歳の時、19歳の松本青年が人から推薦されてやってきた。一目でその才能を見ぬいた野崎宗慶師は、松本青年をその日に内弟子に採用した。野崎宗慶師にとって初めての内弟子である。野崎宗慶師は、仏像彫刻の修行を松本青年にマンツーマンで始めた。老師は持てる技を口伝で全て伝えると、1年後にこの世を去られた。それで今の松本明慶大仏師がある。

 

住宅メーカの採用

 家の選択でも同じである。内弟子とは、自分の「後世」を託すような存在である。名人によっては一生で一人しか内弟子を取らなかった野崎宗慶師の例もある。名人と呼ばれるような人でないと、内弟子の才能は見抜けまい。

家を買うとは、人生でたった一人の内弟子を採用すると同じなのだ。そういう覚悟で選択したい。

凡人の私が住宅展示場のモデルハウスを一見しただけでは、家の真偽は判別不能である。実際に自分の目で確認して、実際の生活を体験しないと分からないだろう。実際には、凡人は、内弟子を採用する時に、異常値を排除するしかやれないのが現実ではある。

せめて観音菩薩が衆生を観るように、住宅メーカが発する「音」を観て、何が真実かを見極める精進を続けたい。

039a34521s 聖観音菩薩像 松本明慶大仏師作

 

2021-11-21  久志能幾研究所通信 2215  小田泰仙

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