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2017年7月30日 (日)

天声人誤の竹槍が14万人を殺した(3/4)(改題・改定)

この真因を前哨戦となった新聞コラムから分析する。

五紙有名コラムの論理構成を統計分析

 論文として段落思想(前コラム掲載)の有無を、各新聞第一面のコラム欄で分析すると、各新聞社の作文能力が明白になる。1992年1月9日、宮沢首相主催のブッシュ大統領歓迎夕食会で、大統領が過労で倒れた事件を「ブッシュ大統領倒れる」で各紙がコラムを記述した。この事件は歴史の転換を象徴する事件になった。それ故、これのコラムを統計解析で分析した(表1 コラムの分析表 (4/4)で掲載)。

 その中で、日本経済新聞社の文が一番,論理的に記述されているのが分かる朝日新聞社の「天声人語」は段落の思想がなく、数センテンス間で改行して、主語も頻繁に変わり、論理性が皆無に近い。このコラムは、ビジネス文書では厳禁の起承転結を意識している。いわば文芸作品である。読売新聞社の「編集手帳」も「天声人語」と同じ傾向である。

 この文芸作品のよう文書を論文のお手本にしたら、従業員の生活と社長の生死をかけるビジネス戦争では殺される。事実、毎年1万人の管理職、社長が殺されてきた。左が好きな大学教授が作る大学論文試験では勝てるが、実戦のビジネス戦争では負ける。

 こういう論理性のない考え方が背景にあると「失われた20年」などの無責任な文学表現が氾濫して、日本経済に突きつけられた問題点を曖昧にして、真因を探そうとする思考を放棄させてしまう。これは思考に論理性の欠如を生み、日本の道を誤らせる憂慮すべき事態である。朝日の慰安婦事件の誤報は一過性だが、日本語の論理性の欠如を新聞紙面の第一面で長年にわたり展開するのは、ヒ素のような慢性の毒を国民に盛ると同じである。鎖国時代の平和な時代なら許されたが、グローバル経済主義企業が跋扈する時代は、論理性で日本を守らねばならないのに、その行為は売国奴である。

 名文を集めても名論文でない

 各文が集まって一つの論文、エッセイとなるが,いくら単品の名文が集まっても段落、論旨が明確に構成されなければ名エッセイ、名論文ではない。コラム中の単文は日本語表現としてのみ、学ぶべき表現はある。

 しかし「天声人語」等のコラムは、話題の展開性が激しい構成なので、論理構成を学ぶのには不適である。ビジネス文書では、論旨展開の激変は厳禁で、ビジネスに求められるのは、論理の一貫性である。

 「天声人語」等のコラムは、文芸の遊びとして言語明瞭、論旨曖昧の文章である。だから「天声人語」等のコラムは、文芸作品である。文芸作品は新聞の一面でなく、最終紙面にあるべきだ。日本経済新聞では、最終紙面は文芸欄である。大学入試に大新聞社のコラム欄が出題されるケースが多いせいか、この欄は受験生の愛読欄となっている。これが我が国の国語力、論理思考の育成の妨げの一因となっている。皆さんが、大学入試に受かって、会社の論文試験に落ちたのは、論理的でない新聞コラムを教材にして勉強したためである。

 左翼の特徴

 朝日に代表される左翼系の論調は、ヒガミの文化である。大学教授とか知識人とは、(日本の場合は)左翼的でないと駄目なのだ。人をけなさないと商売にならない。金持ちをけなすので貧乏人が喜ぶ。金持ちが金持ちになった血と汗と涙には目を向けない。日本が嫌いでないと駄目なのだ。そんなに日本が嫌なら、共産国に移住をすればよいのだが、それはしない。共産主義は左翼の代表的な形態で、人の成功をうらやみ、足を引っ張るのが得意である。人が成功すれば、密告して足を引っ張る。だから共産圏の経済が発達しない。それは世界の共産国家の歴史を紐解けば一目瞭然である。

 左翼系新聞社のコラム執筆者は、所詮、雇われ人で、社長の顔色と社内の風向きを見ながらコラムを書いている。左翼的な考えこそが進歩的で唯一正しいと思い込んでいる人が、大学教授に多い。けなすのは簡単で、良いところを見つけて褒めるのは難しい。頭が良くて要領がよい故に教授になった人は、けなすのが得意である。有能なリーダーや教育者は、人の良いところだけを見て、それを伸ばす指導をする。

 大学教授は恰好をつけて、簡単なことを、わざと難しい表現をして大衆を煙に巻き、相手を騙す。そうしないと己の保身にならないし、すぐ本質を追及され嘘がばれる。その類の経済学大学教授が大金持ちになった話を聞いたことがない。

 テクニカルライティングは難しいことを、誰にでも分かるように簡潔に書く。そうしないと科学工業英語検定試験に受からない。

 

2017-07-30

久志能幾研究所 小田泰仙  HP: https://yukioodaii.wixsite.com/mysite

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