飽食の罪
その昔、学校で悪さをすると、罰として水の入ったバケツ2杯(約10kg)を持たされ廊下に立たされた。それが今は、長年の飽食の罰として、肥満になると佛様から脂肪の塊(10kg)が身につけさせられる。天からの罰として、バケツの水と同じ重さを持って働かされていると同じである。肥満になれば、高血圧、糖尿病、脳梗塞、ガン、通風等の病気になるのは自然の理である。飽食が万病の元である。その結果、医療費も高騰の一途をたどり、40年前に総額10兆円であった日本の医療費は、現在、40兆円を超えている。医学が発達しても患者は増えている。食生活が贅沢になり、本能のまま旨いものばかりを求め、心の修養を怠った結果である。その罪悪の履歴(閻魔帳の記録)が体に付いた脂肪の重さで「情報公開」される。誰でも閲覧可能な情報である。見れば分かる。閻魔帳はあの世に無い。今の己の肥満体が、閻魔帳として存在する。
飽食の連鎖(food slave chain)
テレビでは連日、グルメの番組、料理番組、行列のできる飲食店の特集、絶品食品の宣伝、スイーツ・ジャンクフードのCMが目に付く。締めくくりとして胃腸薬の宣伝を大々的に展開する。ここに「飽食の連鎖」で食い物の奴隷に成り下がった現代人を垣間見る。食い物を食い物にして、金儲けに走る企業の戦略が透けて見える。
その結果が、日本の男性の40代~50代で肥満者が30%を超えている。20年前に比べると3割も増加である。肥満は病気である。この結果が、医療費40年間で、3.7倍への肥満化である。現代社会は病気製造の片棒を金儲け主義の企業が担いでいるといえる。更に製薬会社と医療産業まで金儲けで目の色が変わっている。人の命をネタに金を稼ぐのは、吸血鬼ビジネスである。
徳州会の堕落
最初は崇高な理念で始めた徳田虎雄氏の徳州会病院も、その娘の徳田秀子は堕落で世にそのスキャンダルを晒した。旨いものばかりを食って太った中年太りの姿は醜態そのものである。その誘惑に負けた食い意地の履歴が、己の肥満として閻魔帳に記録される。美味しいものには毒がある。それを防ぐのが克己心。何のために生かされた命かを自問しよう。
大垣徳州会病院も、2008年4月、近江絹糸大垣工場社宅跡地に建設された。私は、この地の社宅で中学生まで12年間を過ごした。それ故、なにか縁を感じる事件である。開院当初は、素晴らしい先生方が揃っていたが、いつの間にかいなくなってしまっていた。後日、上記に事件が発覚してその理由が判明した。徳田秀子が、業者から多額の美味しいものを中間搾取して懐に入れ、その臭が漂い先生方が逃げ出したためである。
足るを知る
満腹したライオンは、目の前をウサギが通っても襲わない。それが自然の摂理である。ライオンでも本能として「足るを知る」のである。ところが現代人は、満腹でもあるだけ食べてしまう。テレビも食べろ食べろとグルメ番組の氾濫である。人間様も犬畜生にも劣る存在に落ちぶれた。その罰を糖尿病、高血圧、ガン、認知症として受けている。世の中では最高のことしか起こらない。ガンでさえ、己の細胞の「火事」を最小限に防ぐために命が起こす自衛活動である。病気になるのも、みほとけからのメッセージである。それに聞く耳を持たないのが現代人である。
「足るを知る」を忘れ、自然との共生を忘れ、己の利益だけを追求するグローバル経済主義の影響で、食品メーカが人の健康は無視して少しでも食べさせて売上を高めることに奔走する。飽食と食品CMの氾濫に踊らされている現代から見ると、中世の貴族の食事を笑えない。人間は恵まれ過ぎると不幸になる。
金持ちになり、美食を漁り、食べ過ぎ、生活習慣病になる。グルメと飽食を追求した結果は、毎日が辛い・・・とまるで悪魔のサイクルである。それなら最初のところを「足るを知る」に変えると、我慢もいらないし、生活習慣病にもかからない。毎日を楽しく過ごし、認知症にも罹らず長生きすることができる。現代の医療費の異常な膨張は、天からの警告である。認知症に罹った身内を見て反省しない人間が、同じように認知症の道を歩む。
テレビでグルメ番組、週刊誌での薬に宣伝
痴呆的グルメ番組がオンパレード。それを視聴続ける人が情けない。面倒見のよいマスコミでは、胃腸薬の宣伝も怠り無く展開されている。己の子孫が、後年これらの番組、CMの出演者に先祖を見たら軽蔑するだろう。これこそ河原こじきの仕事である。昔の芸人とは河原こじきのこと。
心肥
心肥とは、欲望のまま旨いものばかり食べず、切磋琢磨して知識や技術を身につけ、心を肥やすべし。
図1 バケツ2杯の内臓脂肪を持たされて 絵 兼俵純子 2017-07-26
2017-07-30
久志能幾研究所 小田泰仙 HP: https://yukioodaii.wixsite.com/mysite
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