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2024年8月30日 (金)

防災対策 非常用トイレの備蓄(2024年度版)

 

 阪神淡路大震災並みの地震が大垣で起きた場合、電気は6日後、水道は11日後、ガスは84日後、下水は93日後しか復旧されないと予想される。

(阪神淡路大震災時の実情。兵庫県『阪神淡路大震災 復旧・復興の状況について』(令和3年1月)より)。(大垣でも、各都市でも実情は同じ)

 

 多くの自治会でも、自治会の在籍人数分の水を備蓄している場合があるが、多くの自治体では精々1日分である。他に食料、非常用トイレの備蓄が必要で、今の大垣市の補助金体制では制限があり、今から準備しても、南海トラフ巨大地震の起こる恐れがある10年後までに完備できるか不確実である。

 

 災害になり避難所に行っても、行政は食料や水の補充はしてくれない。行政が定める避難所の運営原則は、住民自主運営が基本である。行政は避難場所の鍵を開けてくれるが、水や食糧の支給は、かなり時間が経ってからである。だからその準備は、自分達で持参するしかない。

 

 なぜなら、行政は震災後72時間(3日間)までは、震災で生き埋めになった人や、怪我で命の危険のある人の救助が最優先で、避難所の面倒見までは手が回らない。行政が被災した住民への支援を始めるのは、被災後4日目以降である。だからそれまでは、自分達で自分の城を守らねばならぬ。

 なおかつ、行政の準備した避難所に入れる人は、絶対量の制限で精々2割の人しか収納されない。だから、自宅内避難が推奨される。これはどの大都市でも同じ状況である。

 

非常用トイレ

 災害時に必要になるのは、実は、水よりも非常用トイレである。入れる方は何とか我慢できるが、出す方は我慢が出来ない。トイレ問題が災害時に大問題となる。衛生関係が悪化すると疫病の蔓延も懸念される。 

 能登半島地震でも3ヶ月経っても、上下水道の復旧は7%程度で、住民は非常に困っていた。

 上水道が復旧したのは5月2日である。それでも「下水道を利用している方は、上水道の復旧後も下水道管の負担軽減のため、引き続き節水へのご協力をお願いします。」(能登町建設水道課 発表5月7日)、と5ヶ月たっても、まだ完全復旧ではないのだ。

 大垣市でも、電話ボックス型のトイレは350基を用意しているようだが、家庭用の非常トイレの備蓄はゼロに近い。大垣市で350基を用意しても、人口16万人都市で計算すると、457人に一つのトイレで、お寒い状況である。(この春に大垣市危機管理室で確認)。だから、大垣市では非常トイレは無いに等しい。

 大災害時に、大垣市の危機管理室はあてにならない。それは過去の災害時の低たらくぶりや防災予算のやり方を見れば明確だ。私は大垣市危機管理室に不信感で一杯である。だから自分の城は自分で守るしかない。

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非常トイレ費用 

 当自治会としても、備蓄を始めているが、住民230人の1か月分の非常用トイレの購入費用は、600万円程である。少しずつ備蓄をしていくしかない。現在の非常用トイレの備蓄量は、230人の1日分である。

 行政からの補助金を含めて年間30万円の町内防災予算では、何ともならない。

 自治会として全ては準備が物理的・費用的に困難なので、各家庭でも、非常用トイレの備蓄をお願いしたい。

 

 非常用トイレ(ボス) 価格 6000円(50個入り)

  6000円÷50×7個(一日)×30日×230人 ≒ 5,800,000円

 

 

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 自宅のトイレに備蓄の非常用トイレ、40回分(約1週間分)

     (ホームセンターで購入、次に買う時はボス製の予定)

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必要備蓄量

 各家庭でも非常用の飲料水の備蓄が必要である。一人一日2ℓを目安に、家族の人数分×7日分の備蓄が必要である。水の備蓄には、ペットボトルで保管が推奨される。

 

 たとえば、4人家族では、1本×4人×7日=28本が必要。

 長期保管水は、5年、10年、15年の賞味期限の製品があるので、年間5本を使って、その都度補充すればよい。15年の賞味期限の製品なら年間1本を入れ替えればよい。

 実際には、ペットボトルを開封しなければ、10年や20年は腐敗しない。ただしペットボトルから少しずつ水が気化するので、量が年間で0.01%ほど少なくなる。そのため工業製品として規格から外れるので法的に販売できないだけである。飲料上は何の問題もない。

 

懸念点

 長期保存水を防災倉庫で保存すると、防災倉庫内が夏場は50℃ほどになる。そのためペットボトルのプラスチックから有害物質が溶け出す恐れがあるので、なるべく避けたい。だから長期保存水は自宅での保管が推奨される。

 

エコキュート

 自宅がオール電化でエコキュートが設置してあれば、エコキュート内には約500ℓの水が貯蔵されており、それが非常用に使える。家を新築やリフォームを計画される方は検討するとよい。我が家は都市ガスからオール電化に変更して、エコキュートを設置している。

 阪神淡路大震災の時、電気は6日後で復旧したが、ガスは83日後の復旧であった。ガスは、震災後のガス管の破損確認作業に時間がかかる。ガスは宿命的に震災に弱い。この機にオール電化も検討すると良い。

 エコキュートのタンクの水は非常用の飲料水や生活用水に使える。飲料水に使う場合は、そのまま飲んでも問題はないが、携帯簡易浄水器を使った方がよいだろう。

 

 今後、家を新築やリフォームを計画される方は、常時、水道水を備蓄して水道水から流すシステムも検討の価値がある。それなら常時、水が一定量だけ保存されるシステムである。費用は20万円程。

 

非常食

 大災害時、生きていれば、1週間ほど食べなくてもやっていける。水もなんとかなる。3日も経てば、支援物資も届く。しかしトイレ問題は解決しない。だから、非常用トイレの準備が必要である。

 

2024-08-30  久志能幾研究所通信 2925号  小田泰仙

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