c-馬場恵峰師の書・言葉 Feed

2022年9月22日 (木)

老化とは悪性栄養失調、大垣市は悪政栄養失調

 

 体の組織が、新しく入れ替わるのはだいたい6~7年ほどである。体の組織によって生まれ変わる年数は異なる。その細胞毎の入れ替わる周期は下記である。

 

赤血球: 120日

骨細胞:  90日

肌細胞:  28日

胃の細胞: 5日

小腸の細胞:2日

 

 組織は死ぬことで新しい組織に生まれ変わり、成長を続ける。新しい組織の元素は、日々食べている食事が原料である。その食事が不完全だと、栄養失調となり新しく生まれる細胞が完全な成長を遂げれない。正しい食事をした組織とそうでない組織に、10年後の成長に差が出るのは宇宙根源の理で、当たり前である。日々食べる食事は、活動エネルギーだけに使われるのではなく、体を作り直すための構造材料でもある。

 

老化速度の差は、栄養の差

 人により、老化の速度が違うのは、日々取り入れる栄養状態の差である。だから私は、食事に人一倍気を使っている。特に、喰えん人を食べないようにしている。それが人生で一番悪い影響を与える。

 最近は煮ても焼いても食えぬ人が増えている。それが日本経済停滞の一因と信じている。そんな輩が日本のかじ取りをすれば、日本がおかしくなって当然である。

 

 ジャンクフードや偏食、添加物まみれの食品を採った細胞と正常な食品を摂取した細胞で、成長に差が出るのは、当たり前。その差が、老化の差である。老化とは、必要な栄養素が欠けた栄養失調状態なのだ。

 例えば、タバコを吸えば、その栄養素を破壊して、現状の組織を破壊して、がんの発生要因を作り、正常な成長が阻害される。それも栄養失調と同じである。

 つまりジャンクフードばかり食べていれば、下級の食材で出来た体ができあがる。そんな体が長生きするわけがない。老化速度は早いだろう。酒ばかり飲めば、酔っぱらった細胞が成長する。長生きできるわけがない。酒は少量でも発がん物質である。

 子供が生まれる前、手の指はくっついているが、指と指の間に組織が死ぬことで、指が形成される。生物にとって死は、再生への正常な道なのだ。古い組織が死んで、新しい組織が生れ、我々は大人に成長する。

 

大垣という組織の老化

 その有様は、この世の組織、会社の組織、政治の体制と同じである。組織も新陳代謝をして、成長を続ける。それなのに、傲慢なリーダがいつまでも居座って君臨するから、組織が成長しない。無為無策の市長が20年間も居座って、大垣市は没落した。なぜ任期4年と法律で定められているか、それには生物学的に合理的に定められているからだ。無意味に4年と任期があるわけではない。権力者が長期にその座に居座ると、必ず癒着、汚職が発生する。それは歴史を見れば当たり前のこと。長期政権で腐敗をしなかった例はない。

 その結果として大垣市の公示地価は、20年間連続で下がり、20年前の半値以下に暴落した。市場の評価は神の如し(松下幸之助翁)、である。政治は結果が全てである。大垣駅前商店街の60%がシャッターを下した。今僅かに20%の店だけが開いている廃墟同然に落ちぶれた。

 

 どんな指導者でも、老いていき、判断が狂ってくる。50歳の壮年がいつまでも同じ判断能力を維持できるわけがない。自然界の生物は、必ず老いて、死んでいく。だから老化、衰退した組織なら、その細胞の総入れ替えをしないと再生しない。大垣市の政界は、総入れ替えをしないと再生しないだろう。

 

 この狂乱物価とコロナ禍のさなか、母子家庭や、雇止めされた労働者が増え、市民の生活が苦しくなっているのに、自分達の利権のため、ゴミ袋有料化という増税を進める石田仁大垣市長、ゴミ袋有料化推進委委員長の近沢正議員、それに反対しない市議会議員達は、大垣の成長を阻害する毒素である。今、大垣市は、悪政の栄養失調状態だ。

 

自分という有限会社の変化

 自分という組織も、今まで培った考え方、思想、志は、歳と共に変化しないと化石人間に落ちぶれてしまう。若い頃の考え方、思想は、成熟すれば変化成長して当然である。

 「男子、三日会わざれば刮目して見よ」とは、『三国志演義』が出典で、呉の武将呂蒙の故事から出ている。人間は学べば、必ず成長する。やらなければ停滞し、死があるのみだ。だからこそ、日々の勉学を怠るな、である。

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 馬場恵峰書 陶板に揮毫

 

2022-09-21  久志能幾研究所通信 2497  小田泰仙

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2022年9月17日 (土)

病気は真剣に治す 最悪の病気は自分病

 

 目標がない人間に病気は治せない。(第59代横綱 隆の里)

 

 病気になれば、受験勉強もまともにできず、試験も受からない。

 稽古もまともにできず横綱にもなれない。

 経済の勉強もできず、お金も稼げない。だから夢の実現も難しい。

 仕事は体力で勝負である。病気になれば人生の成功はない。

 

 だから私は、病気になったら、医師任せにせず、医学を勉強して、自分で医師を探し、自分でその治療方法を探した。医師は治療を施すが、患者の病気は治せない。病気を治すのは、自分自身である。生命体の勉強をすることは、生きかた、死にかたの勉強にもなり、有益であった。

 

 そもそも病気になるとは、ご先祖からのリース物件である「人体」という機器を、過酷に使い過ぎたのだ。病気とは、仏様と御先祖からの警告メッセージである。その修繕に、使用違約金を払って修理(治療)するのが御先祖様、仏様に仁義を切ることなのだ。その治療費をけっちてはならない。

 

病気を治す

 まず病気の気配に気づく。

 病気になる前に、その未病の原因を見付ける。

 その病気の研究をする。

  私は白内障、緑内障になったとき、眼の医学書を3冊買いこんだ。

  価格2万円が2冊と3万円が一冊である。医学書は高いのだ。

  なにせ、見ることは生きることだ。私は治そうと必死であった。

  私がガンになった時は、関連図書を50冊買った。

  それでがんを研究し、日本のガン治療現場の真実を知った。

 それでその病気の原因を考える。

 病気の原因を取り除く。

 再発防止をする。

 病気を研究し、得た成果を人に伝授する。知識は病気を防ぐ力なのだ。

 病気に関する情報は、情けの報せなのだ。それは知施である。

 

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 眼の医学書は価格2万円が2冊、3万円が一冊

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 それなのに、多くに医師は病状を見て、対処療法で胡麻化すから病気が治らない。その方が楽で儲かるからだ。

 なぜその症状が表れたかを、自分で調べないとダメだのだ。

 

 高血圧症で降圧剤を飲むから、治らない。応急処置の降圧剤が原因で認知症、がんになってしまう。高血圧を引き起こした食事や生活習慣を改善しないと治らない。放置するとがんになる。

 私は真島消化器クリニック(久留米市)の真島院長の指導で2年がかりで高血圧を治した。その治療は食事療法だけである。

 

 熱が出たからと、解熱剤を飲むから、体の免疫力が下がり、もっと大きな某気になる。熱とは、体内の白血球が入ってきたバイキンと戦って熱を出したのだ。その熱を薬で下げると免疫力が低下する。

 抗菌グッズばかり使うと、体の免疫力が低下して、新型コロナにも罹りやすくなる。やるべき対策は免疫力の向上である。

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 がんは生活習慣病である。狂った食生活、狂った生活習慣を正さないと、手術で患部を摘出しても、再発する。

 私に多くの知識が有ったから、がんセンターの標準治療コースの一つである抗がん剤治療を担当医師とけんか別れをして拒否した。高齢者には、抗がん剤治療は体を痛めてしまい、それで免疫力が低下して死んでしまう。人はガンではしなない。抗がん剤治療で免疫力が低下して、肺炎等で死ぬのだ。知識とは病気に対する武器なのだ。

 

 検査で健康にはなれない。本来、健康であれば、検査などいらない。病院に行くと、過剰検査で病気にされる。 

 

大垣病

 大垣市が衰退したのは、現象で、それを対処療法で対策しても効果がない。その真の原因は為政者の間違った政策だ。大垣病を治すには、政治の長の首を挿げ替えればよい。そんな市長を選ぶ大垣市民の意識改革が、最大の治療である。

このコロナ禍で市民の生活が大変な時、増税であるゴミ袋有料化などを施行する石田仁市長と近沢正議員は、市民の敵なのだ。それを手術で除去しないと大垣病は治らない。

 

日本病

 この30年間の経済停滞は、間違った政治を継続している官僚、政治家の責任である。そんな政治家を選んでいる国民の意識改革しか、治療法がない。余りに愚劣な政治に対して、選挙でお灸をすえない選挙民にも責任がある。

 

自分病

 性格はほんとうは、とても変わりやすい。だた人間は、自分を変えないための能動的な努力を絶えずやっている。だから変わらない。(アルフレッド・アドラー)

 人間は、慣れ親しんだ立ち位置が心地よいのだ。だからそれを変えることには、抵抗する。特に高学歴の官僚は、今まで必死に受験戦争、出世競争の生存競争を勝ち抜いてきて、やっと掴んだ利権の世界を手放さない。それが現在の日本の世界だ。だから失われた30年が生まれた。それを反面教師として、自分を変えないと自分病を治せない。

 環境が激変しているのに、変わらないのは病気である。変わらないと、自然界では生きていけない。進化論を唱えたダーウィンは、「この世に生き残る生き物は、変化に対応できる生き物だ。強い種や頭の良い種ではない。」という。

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馬場恵峰書「佐藤一斎「言志四録」五十一選訓集」久志能幾研究所刊

 

2022-09-17  久志能幾研究所通信 2493  小田泰仙

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2022年9月16日 (金)

伝えるとは、學ぶこと

 

「知りたることを人に伝えざるは、借りた金を返さざるが如し」

  石川理紀之助(1845年~1915年)

   石川氏は、秋田県生まれの老農(篤農家)・農業技術指導者。

 

 その知りたることも、多くのご縁があってのこと。その知識を得るのに相手は多大の人工をかけているはずだ。

 そのカネを返すにしても、感謝をもって返さないと相手に心が伝わらない。その伝え方が前向きでないと相手に伝わらない。ただ返せばよいものではない。相手はATMではないのだ。

 

 伝えるとは學ぶこと。學ぶとは、真似る事。伝えるとは、最低2人との共同作業である。受け手も感謝で受け取らないと、伝わらない。自分も相手から、その姿勢をまなぶのだ。

 

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技術者教育講座

 私が技術企画部で新入社員教育、中堅技術者教育を計画し、運営し、その講座を持った時は、真剣にその準備に時間をかけた。毎年、同じ名の講義を続けたが、毎年、大幅な内容の更新をした。

 私が企画して運営した講座で、他の講座の講師の傍聴もして、その講師の評価も行った。その出来が悪いと、翌年は首にした。教育とは、講師が知りたることを、受講生に伝える神聖な場なのだ。それをいい加減にする教師は許せなかったからだ。

 

Img_0552s 私は必ず、全講座の講義ぶりを後ろから観察した。

 2004年 技術者教育講座

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稟議書の伝えかた

 会社で起案する稟議書だって、自分が知っていることから、会社のためにカネを使う投資を提案している行為である。その伝える相手に応じて話し方を変えないと、借りた金が返せない(内容が伝わらない)のだ。技術担当の役員には、必要な技術開発の要点を説明すればよい。しかし技術の分からない経理担当役員には、その投資でどれだけ会社が儲かるかを説明せねば説明にならない。それで自分もその行為を学ぶのだ。

  それはどんなプロジェクトの説明でも同じである。人に説明(知らせて)して、自分の行動を第三者の目で再確認するのだ。そこに大きな学びがある。

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ブログの情報

 私のブログでも、私が知りたることを、更に付加価値を付けて発信している。私を育ててくれた師への恩返しであるからだ。師から教えてもらったことを右から左に受け流しているのではない。自分でさらに調べて、自分の学びを追加して発信である。それが師への恩返しだ。それが世の誰かのためになれば、私が生きている価値がある。馬場恵峰先生はそういう生き方をした。

 

人物評価

 私は、報せた相手の反応で人物評価をしている。伝える、たかが伝える、されど伝える、である。

 

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 馬場恵峰書

 

2022-09-15  久志能幾研究所通信 2491  小田泰仙

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2022年9月12日 (月)

感謝する心の有無  空港バス横転炎上の真因

 

 感謝する心を忘れてはならない。感謝する心があって初めて、物を大切にする気持ちも、人に対する謙虚さも、生きる喜びも生まれてくる。

       松下幸之助翁

 

 「ありがとう、お世話になりました」という声が聞こえる家に、破綻はないとは、馬場恵峰先生の言葉である。

 私が人を判断する指標に、感謝の言葉をその一つにしている。人が世話をして、礼一つ言わない人とは、その後の付き合いに一歩引いている。実際、長い人生経験で、その言葉のない人に何度も煮え湯を飲まされた。だからその人とは、付き合いを避けるのだ。自分の人生は自分で守らねばならぬ。

 人の行動の微分値が「感謝」の心である。その小さな行動で、その人の未来の行動を予測できる。

 今、自分がこの世に有るのは、ご先祖の恩、親の恩、友人知人の恩、師の恩である。毎日感謝して生きよう。

 

社是に「感謝」の有無

 会社の社是で、何のために会社が存在しているか、それに「感謝」の言葉の有無で、その後の行動が違う。

 トヨタは同業他社中で一番不祥事が少ない。日産、三菱の不祥事は目を覆うばかりである。

 松下電器(現パナソニック)は、同業他社の多くが外国勢に吸収されたが、現在でも健気に世界で戦っている。

 

 2022年8月22日に名古屋空港バスが横転炎上事故を起こした。そのバスの製造メーカは三菱ふそうである。その社是では、利益が最優先で、感謝の一言もない。

 三菱ふそうは、元は三菱グループの会社で、三菱自体が、約150年前の明治維新の時、岩崎弥太郎が政商として金儲けが目的で作った会社である。当時、渋沢栄一に一緒にやろうと話を持ち掛けたが、岩崎の考えでは社会のためにならないと、渋沢と岩崎は喧嘩別れをする。

 三つ子の魂百までで、三菱の体質は金もうけが脈々と伝わっている。それが三菱自動車、三菱ふそうにDNAとして伝わって何度も不祥事を引き起こしている。偶然ではないのだ。

 車メーカであるなら、まず乗客の安全、法令順守が第一のはずが、三菱ふそうの社是では、優先順位三番目である。それも「誠実」が最初で、その次に、おまけで「法令を順守します」である。その法令を大事にしない体質が、リコール隠しの背景にある。それが原因で多くの人の命が失われた。

 現在、三菱ふそうは、三菱から見放されて、ダイムラーグループに売り飛ばされて、ダイムラーの一員となったが、その体質は変わっていないようだ。衝突して簡単に炎上してしまうバス構造に、その設計思想が現れるている。いまだそんな簡単に炎上したバス事故は聞いたことがない。バスの構造基本設計が間違っているとしかいえない。人命軽視の設計が染みわたっているのだろう。

 

上記4社が、その後の社会に与えた醜態の有無は明白である。

 

豊田綱領の第5項目

 神仏を尊崇し、報恩感謝の生活を為すべし。

 

松下電器の「私たちの遵奉すべき精神(七精神)」の7番目

・感謝報恩の精神:感謝報恩の念は吾人(ごじん)に無限の悦びと活力を与うるものにして此の念深き処如何なる艱難(かんなん)をも克服するを得 真の幸福を招来する根源となるものなり

 

それに対して、日産の経営理念は、下記である。

 「独自性に溢れ、革新的な車やサービスを創造し、その目に見える優れた価値を、全てのステークホルダーに提供します。それらはルノーとの提携のもとに行っていきます。」

 日産は、あくまで株主に奉仕するという社是である。そこには社会に対する感謝の念はない。

 日産は財閥の鮎川義介が、図面も設備も技術者もフォードから買ってきて、金儲けのために設立した会社である。豊田自動車は、豊田喜一郎が日本の工業力の成長、生産技術の向上の為に、全て国産で作ることを目指した会社である。日産の金儲けだけの会社とは違うのだ。三つ子の魂百までは、会社で当てはまり、その後の会社の成り行きを見れば、それが納得できる。だから目ざといゴーンは、日産をカモだと嗅ぎつけて、むしゃぶりつくしたのだ。だから恩有る社員の首を切るなど何とも思っていなかった。

 日産の経営理念には、車という装置に対して、ユーザの安全に関する配慮がない。最大の株主であるルノーの利益が最優先なのだ。だから今まで会社を支えてた恩が有る社員の首を切り、ご先祖の資産を切り売りし、見せかけに建て直しをしただけである。そうやってゴーンは利益をルノーに送り、自身も金儲けをしたのだ。その末路は悲惨であった。因果応報である。

 

三菱ふそうの企業理念 

ダイムラーグループの企業理念(三菱ふそうはダイムラーの一員)

「情熱」

 私たちは製品やサービスを通じてお客様の成功をお手伝いします。常に最善を尽くして取り組み、可能性を拡げる努力を惜しまず、学び続け、成長します。

「尊重」

 私たちは、相手の立場に立って行動します。お客様や関係する仲間に対して常に胸を開き、多種多様な意見や考え方を大切にします。行動力と独創力を大切にし、賞賛するだけではなく、ときにはアドバイスも行います。社会的責任を果たし、お客様に評価され得るように、日々、真摯に業務を遂行します。

「誠実」

 私たちは、約束を必ず守ります。企業理念、法令および社内規則を順守します

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 (豊田綱領では「法令を守る」が第一項目で宣言されている。

 現在のトヨタ基本理念の第一は、「内外の法およびその精神を遵守し、」である。トヨタが使う「遵守」という言葉は、三菱ふそうが使う「順守」に比べて厳格である。遵守は、順守と比べて厳格に守るという意味が含まれている。言葉一つで会社の姿勢が分かる。

 会社経営では、結果が全てである。それが三菱のリコール隠し、死亡事故の原因放置、空港バス炎上事故である。)

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「規律」

 私たちは透明性と公平性を守るために高い倫理観と誠意をもって議論を行い、根拠に基づく決断をします。結論は明確にします。我々は一団となって取り組みます。

  上記は、経営理念の言葉として私は違和感を覚える。この経営理念には、バス購入者の利益の言及はあるが、乗客の「安全」への言及がない。

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2022-09-12  久志能幾研究所通信 2489  小田泰仙

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2022年9月 8日 (木)

書道の秘訣、仕事道の秘訣

 

 うまく書こうと思わない事。(それでは何時までたっても書けない)

 今の実力で、良い紙に、よい筆で、良い環境で、真剣に全力で書く。

 そうすれば後世に残る。安い紙に書くから残らない。 

    馬場恵峰師談  

     日中友好書画交流展で(大村市)  2012年12月14日

 

 

上記の恵峰先生の教えを自分の仕事に当てはめる

 上手く世渡りをしようと思わない事。それはゴマすり、見栄っ張りで、表面的なお化粧をすることだ。

 今の実力で、よい材料で、よい道具で、今の環境で文句を言わず、真剣に全力で仕事に向う。そうすれば、後に残る仕事になる。妥協して仕事をするから残らない。

 その具体的成果を私は学んだ。その成果とは、具体的に有意差のある投資をすれば、具体的な投資回収を得る、である。ただしその投資回収は目に見えない形で、忘れたころの10年後である。

 

私の人生投資

 私は人より良い道具を選び、環境に不満を言わず、出来ることだけを自分で変え、自分を教育して、そういう縁が巡ってくるようにした。仕事の段取りを改善して、真剣に仕事に向かう。カネはかかったが、それに見合った成果が得られた。

 PCはいつも最高のもの(半分趣味)、良い本を選び(読書が趣味)、教師は日本一の人物を探し(師選びの目利き)、良き芸術作品を手に入れ(絵の目利き)、良い部屋を借り、良き書斎を作って仕事をしてきた。なぜそんな日本一の先生に教えを受けられたのか。それは私が最高を求めたからだ。

 

 米国自動車殿堂入りした田口玄一博士から、実験計画法を教えてもらった。

  これは前会社の教育部が頑張って田口玄一博士を招いてくれたお陰である。

 篠田義明先生から、テクニカルライティングを教えてもらった。

  先生の講義を聴いて、これは本物だと確信した。それからのめり込んだ。

  篠田義明先生はテクニカルライティングで日本の第一人者である。

 ミシガン大学スチーブンソン教授、マセイズ教授から講義を受けた。

  両師ともテクニカルライティングの世界的権威である。

  100万円を払って、ミシガン大学で講義を受けた。

 松本明慶先生から、人生を教えてもらった。

 百歳の伊與田先生から論語を教えてもらった。 

 眼科医の三好輝之先生から、指導を受けた。(歴代世界第2位の手術数)

 塩沼亮潤大阿闍梨のお話しを4回聴いた。東京、京都と足を運んだ。

 安岡正篤師の話を何回もテープで聞いた。

  講演テープは全巻100巻で、価格100万円。

 

 世界の美術館・博物館を延べ80館以上に行き美術品の見る眼を養った。

  海外に行けた時、観光地ではなく美術館・博物館を意識して回った。

 

 馬場恵峰先生から16年間、人生を教えてもらった。

  九州に飛んだ費用は、16年間で一千万円を超えた。九州までの旅費宿泊費と書画購入費が高いのだ。それが無駄だったとは思わない。

 

 お金は使ってなんぼである。貯めて持っているだけでは死蔵である。お金はお足である。それ閉じ込め、外に出さないと、お金に恨まれる。貯めても預金通帳の数字が変わるだけだ。それをあの世には持って行けない。死ぬ時に後悔する。遺族が喜ぶだけだ。最大の投資先は自分である。

 

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 馬場恵峰先生  当時85歳

  日中友好書画交流展で  2012年12月14日

 

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 大村テレビの取材を受ける恵峰先生 

  日中友好書画交流展で  2012年12月14日

 

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 馬場恵峰先生の道具

  墨は昭和天皇が使われたと同じもの。価格80万円。

  筆は象牙製で、150万円。

  硯は端渓麻子坑産で数百万円。現在は中国から持ち出し禁止。

  古来、端渓硯の産地として端渓三大名坑とされてきたのは、老坑、抗仔巌、麻子坑を指す。老坑は2000年頃、坑仔巌、麻子坑は2007年頃に閉鎖され、それから採石されておらず、今後もその予定はない。そのため、これら三大名坑の硯が希少になってきている。

 

2022-09-08  久志能幾研究所通信 2486  小田泰仙

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2022年9月 7日 (水)

老道の終りは、人生事業の廃業

 

 今日(9月7日)、町内の方より、立て続けに2件の死亡連絡を受けた。時節柄2件とも家族葬である。この訃報が私のブログ記事「希望を持ち、努力で老道を歩み、感謝して永眠する」の翌日なので、なにか神仏の啓示を受けた気がした。人が老化すれば、死に近づくのだ。どんな事象もメッセージを自分に発している。それを真摯に受け止め、今後の生き方を見直したい。

 

 一人の方はこの春に町内の悩ましい案件で、一緒に打ち合わせをしたばかりのご縁である。73歳でガン死である。暫らく顔を見ないなと思っていたら、この訃報である。この方は、自分とあまり年齢が変わらないし、自分も3年前にがんを患ったので、他人ごとではない思いである。

 もう一人は、町内最高齢の102歳の方である。天寿である。それはめでたいことだ。長寿は3大福の一つである。福禄寿こそお宝で、人生に頑張った証しである。

 

人間稼業の見直し

 死とは人間稼業の廃業である。人間は「人生」という事業を展開している。その事業を経営する以上は、何度もその事業の見直が必要だ。それに遅すぎることも多すぎることもない。

 

 人は、定年退職をして悠々自適の生活でも、何らかの社会貢献はしているはずだ。人生事業を経営するには、事業の定義の定期的な確認が必要だ。この世で永続するものはない。どんな事業も何時かは、衰退するし、その定義自体も陳腐化する。

 ドラッカーはそのため、①事業環境の定義、②使命とするものの定義、③強みの定義を見直せと言う。

 自分が生きていることが社会に役立っていなければ、人生事業を継続する意味がない。それでは、生きているのではなく、生き長らえているだけの存在となる。会社でも、人間稼業でも、生きている限り、社会に付加価値を与える存在でありたい。

 

生きるとは

 生きるとは、「必ず死ぬ命」をかかえて、過去・未来を振り切り、今、自分に与えられたお役目に全力を尽くすこと。

 定年後、自分が置かれた環境で、自分が社会にどんな貢献をしているか、見直すのはよいことだ。自分の使命を見直すのも必要だ。その使命を全うするのに、自分の強みは何かを再確認するのも必要だ。そうすれば、生涯現役として生きられる。

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 馬場恵峰書

2022-09-07  久志能幾研究所通信 2485s  小田泰仙

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希望を持ち、努力で老道を歩み、感謝して永眠する

 

 つい先日、入社して新入社員として走り回っていたと思っていたのに、いつの間にか老いを意識する日々となった。人にとって50年間などあっという間だ。私もあちこちに体の不自由さを意識する歳となっている。

 若い頃は、人様より3割も多い髪の毛(母からの遺伝)に床屋さんがいつも手を焼いていたが、いつの間にか消滅......(苦笑い)。

 

 紅顔いずくへか去りにし、尋ねんとするに蹤跡なし (修証義)

 

命の健康寿命

 「老」とは歳を取ることではない。歳をご先祖から頂いた結果として「老」である。それは幸せなことだ。その「老」を頂けず、還暦前に亡くなった仕事仲間の数は20人を超えた。中学校のクラス仲間の2割が、66歳までに死んだ。体の弱かった私が、過酷なビジネス戦争を生き延びれたのは、ご先祖様のご加護だろう。

 その私も平均健康寿命の歳を超えてしまった。嫌でも死を意識してしまう。せめて年甲斐もない醜態は見せまいと思う。それが「老い」の戒めである。

 

練った道

 「老」を頂くとは、練った道を歩むことだ。若気の至りが満ちていた時は、がさつな振る舞いで、荒地の道しか歩めなかった時代がある。練った道なら、人が多く歩いてくれる。自分の設計した道に賛同してくれる。

 

オイル

 「老」という字には「結ぶ」という意味がある。男と女が結婚して新生児が生まれる。物事は二つのモノが結ぶことで、生成発展する。異質なものが結合して新しものが生まれる。新しいものが生まれることを創造、化成という。異質なものを結べる力を持つのが「老」である。それが智慧である。異質なものを結ぶには、軋轢が生じる。それを潤滑油のオイルで滑らかにする。それが老いるである。

 

化ける

 「化」の偏の「イ」は背の伸びた若者を意味する。「ヒ」は腰の曲がった老人の意味である。若者と老人が結びついて、新しい文化が生まれる。古典の文化が新しくなり、化けたのだ。老から若者に伝承された芸術が、創造される。伝承されて芸術がより高度に化けていく。老人は、その成果を「置いて」人生舞台から下りればよい。

 

推敲

 同じことを何度も何度も繰り返し、より良い作品になるように練っていく。それが推敲・老練である。作品は見直した回数が多いだけ、作品は良くなっていく。自分の最大の作品は、「自分の歴史」という人生なのだ。失敗が多いだけ、見直した数だけ、よりよい人生となっていく。

 

ノーシードは老の反対語

 エリートは最初からノーシードで良いポジションから勝負なので、人生を歩くには楽である。しかしエリートは一度でも失敗すれば、それでゲームセットである。

 しかし非エリートは、何度も失敗をして、それが経験として積み重なり、人生をやり直せる。私は非エリートの道でやってきた。それが練った道を歩んだことだ。

 

老の道を歩く

 私は日々「理」と「文」の世界を結んで、新しい世界を創っている。

 私は人間と非人間の佛の世界を結んで、経典を書いている。

 私は「病」と「健康」を結んで、生と死を考えている。それは病を得ないと悟れない。病とはご先祖からの啓示である。自分で自分の生活を正さないと、病は治らない。

 失敗のない人生は、試験管ベービの人生だ。私は多くの経験を結んで、老いて、練った道を歩みたい。それが人間の歩む道だ。

 馬場恵峰先生は94歳まで現役で活躍され、最後は1か月程寝込まれ、皆さんに見守られて眠るように1月1日に亡くなられた。私が病床にお見舞いすると、恵峰先生は「縁ありて花開き、恩ありて実を結ぶ。ありがとう、ありがとう」と何度も言って涙ぐまれた。良き師の最善の生き方を見せてもらえて幸いであった。

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    馬場恵峰書

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2022-09-06  久志能幾研究所通信 2484  小田泰仙

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2022年9月 3日 (土)

坂上の玉 雨が降ったら 傘をさす

「雨が降ったら傘をさす」(松下幸之助翁)

 

 私はその言葉を思い出して、雨が降ったら傘をさして散歩をすることにした。今までは、雨が降ったらそれを口実に散歩を止めていた。人は言い訳をしだすと何でありである。やると決めたことを簡単に破ってしまう。だから私は雨が降っても、傘をさして無理しても散歩をすることにした。

 人は坂の上の置かれたボールのような存在だ。意識をして下に転がらないようにいつも筋肉を使わないと、下に転げ落ちてしまう。その場で何もしないと、ボールは下まで自然に転げ落ちる。下まで落ちるとは、「死」である。使わない器官は退化する。だから雨が降ろうが槍が降ろうが、筋肉は使わねばならぬ。さすがに大雨時は散歩を控えるが、普通の雨なら、私は傘をさして朝の散歩を継続している。死んでもいいが、健康第一である。

 

 そうは言っても後30年間もこの歩ける健康状態が続くわけではない。人は老い死んでいく。80歳、90歳になればその散歩も叶うまい。だからこそ歩けるうちに歩かないと、歩く筋力が減退してしまう。普通に歩けるとは何と幸せなことか。日本人男性の平均健康寿命は72歳で、平均寿命の81歳である。日本では9年間を寝たきりで過ごす人が多い。60歳の定年後、5年程ぶらぶら過ごしたら、後7年後には寝たきりか、認知症(脳死)になる年なのだ。だから第二の人生の大事を急げ、である。時間は待ってくれない。

 66歳の時、中学校の同窓会に参加した。その時、当時のクラス仲間の2割が既に亡くなっていることを知って愕然とした。次は自分の番なのだ、と。

 私は健康で過ごせて、歩けることに感謝して、毎日歩いている。

 

P1140531s   馬場恵峰書

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運動不足の害

 早稲田大学スポーツ科学学術院の川上泰雄教授は以前、宇宙飛行士が国際宇宙ステーションに長期滞在した場合、体がどうなるかという実験をした。無重力の状態を再現するため、被験者に3週間、ほぼ寝たきりの状態で過ごしてもらった。その結果、実験開始から2週間目には太ももの筋肉が14%も減少した。14日間で14%ということは、1日1%の割合で太ももの筋肉が減ったことになる。通常の成人の場合は加齢により太ももの筋肉が1年で約0.5%減るそうなので、1日で2年分も筋肉が減ったことになる。

 

怖いのは筋肉だけでなく、脳への影響

 「脳は体に『動け』という指令を与える機会が少なくなると、その神経系にマイナスの適応が起きてしまい、思うように体を動かすことが出来なくなるんです。ですから、運動を続けるということは、筋肉を鍛えるとともに、神経系を刺激し鍛えるという意味もあるんです」(川上教授)

運動不足だと1日で2年分の筋肉が落ちる? 自粛生活での行動が分かれ道 | パラサポWEB (parasapo.tokyo)

https://www.parasapo.tokyo/topics/30566

 

成年重ねて来たらず
一日再び晨(あした)なり難し
時に及んで当に勉励すべし
歳月は人を待たず

  陶淵明(365~427年)『雑詩十二首』

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  馬場恵峰書

2022-09-02  久志能幾研究所通信 2480  小田泰仙

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2022年9月 2日 (金)

私の「ものつくり工房」完成

 2年前に別宅を入手してから、少しずつ居間を整備してきた。約2年が経ち、やっと居間が「ものつくり工房(仕事部屋)」として成長した。部屋だって目標があれば成長するのだ。

 少しお金はかかった。運命学では「お金とは、新しい可能性を模索するための資源」である。お金は貯めて死蔵するものではない。お金自体に価値はない。お金は使ってなんぼである。人生経営での課題は、持てる資源をどこに、どう配分して、いつ使い、どう最大の成果を上げるかである。その人生経営の社長は、自分である。

 

 新しい部屋から新しい人生が始る。新しい畳から、新しい多くの可能性が生まれる。古女房ではだめなのだ。新しい世界では、畳は新しくなければならない。人は裸で生まれて裸で死んでいく。お金はあの世に持って行けない。生きている間に、良き服を着て、良い人と語り合い、良いものを作る。そこからご縁が生まれる。「もの」とは作品、著書、イベント、教育、貢献等で、自分が社会へ送り出した知的財産である。最終的な作品は、自分自身である。

 私にとって新しい服とは、書斎であり、仕事部屋であり、新たに身に付けた知識である。人物鑑定をするなら、その人の書斎と書棚を見れば、一目瞭然である。それでその人の人生観が分かる。

 

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ものつくりのための道具

 先日、ドラフターを設置してやっと仕事部屋としてさまになった。ドラフター横の机も、倉庫で20年間寝ていた机を活用した。立机も2年前に、山路先生に特注で作ってもらい設置した。使っているとモノが増えていき、机面が狭く感じたので、最近、机面を20cmほど拡大する追加工事を山路先生にしてもらった。

 立机での仕事だから、椅子は置いていない。私は「仕事の疲れは仕事で取る」がモットーである。だから椅子は不要である。

 電気スタンドは、1970年代に英国で製造されていたモデルで、2004年に復刻された製品である。落ち着いたデザインに魅了されて、ヤマギワ電気で購入した。

 

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資料

 資料も50年分のスクラップ資料(約300㎏)が整理できた。それは日経ビジネス、週刊ダイヤモンド、東洋経済、Will、致知、ゲーテ、週刊誌等のバックナンバー、記事のスクラップである。

 ニューヨークタイムズも8年分を整理した。これは後藤悦夫先生から勧められて、購読を始めた。2010年から2017年までの8年分の新聞の抜粋である。ニューヨークタイムズの記事は、テクニカルライティング上で勉強になると後藤先生から言われた。

 書棚(幅80×高180㎝)を別宅に14個導入した。自宅には4トンの蔵書がある。

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  50年分のスクラップ資料

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  8年分のニューヨークタイムズ

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 またパソコンが普及する前は、B6のカード(京大カード)で情報を整理していた。そのカード数が約10,000枚を超えた。それをB6ケースに整理した。それを立机の横に設置した。今でもそれを活用している。これも私が50年間、京大カードにメモを書き続けてきた人生跡である。

 

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IT道具

 プリンター兼コピー機(ブラザー製、2万円)も新設した。安価なWindow11ノートパソコンも先月に導入した。CPUはセロンだが、意外と性能がよく、安いパソコン(約9万円)を見直した。

 モニターもドラフターと場所を入れ替えた。モニターだからテレビは映らない。なにせアンテナ線もない。また電話を設置していない。静寂な環境を一方的に破壊するのは電話である。だから電話線は設置していない。必要な時、スマホを持ってくるだけだ。

 

おもてなし

 来る人行く人は皆福の神である。心しておもてなしをしよう。来客用の椅子も低座椅子を用意した。昔から使っていた普通の椅子の足を切って、低座椅子に改造した。低座椅子は、座ると視点が低くて、部屋が広く感じられて、落ち着いた気持ちになる。

 来客用で、小型冷蔵庫も設置した。中には飲み物しか入れていない。料理道具はケルトと小型電磁コンロだけである。

 

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ものつくり

 本箱の上のグライダーの模型キットは50年前の年代物である。結局組み立てず、そのままになっていた。その模型キットの箱を展示である。いつか組み立てたいと思っている。

 その横のヘリの箱は、ゴム動力式のスウェーデン製の模型キットである。美濃市の模型店で昨年、購入した。もったいなくて組み立てていない。これは飛ばせば直ぐ壊れそうだ。

 今後、飛行機の図面も書きたいし、音楽サロンの建築図面も書きたい。

 

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 馬場恵峰書

2022-09-01  久志能幾研究所通信 2479  小田泰仙

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2022年8月31日 (水)

空港バス横転炎上、飽食文化と拝金主義文明への警鐘

飽食の外道・拝金主義へ堕落

 人類は誕生以来、この20万年間、飢餓に苦しめられていた。だからDNAは食品が体に入ってくると、溜め込む性質となっている。しかしこの数十年、人類初めて飽食の時代を迎え、自分の食欲に制御ができなくなった。それにかこつけて食品メーカが、食べろ食べろと、けしかけているのが現代社会である。それが現代の日本で突然死年間10万人の結果である。それが空港バス横転炎上の原因である。

 また利益至上主義、拝金主義の結果で、安全性無視のバスの設計・製造がまかり通っている現在の経済界である。

 それに対して、神仏は日本社会の堕落に空港バス横転炎上事故で警鐘を鳴らしたのだ。

 

空港バス横転炎上

 2022年8月22日10時15分、名古屋市北区の名古屋高速道路・豊山南出口付近で、空港行きの大型バスが本線と出口の分離帯に突っ込んで、横転して炎上した。後続の乗用車もバスに追突し、2時間半も炎上し続けた。運転手と乗客の2人が死亡した。脱出できた7人は軽いけがですんだ。死亡者はバスの運転手と乗客一人で、死因は焼死であった。 

 当時、助かった乗客は、割れた後部窓から脱出した。もし横転しても後部窓が割れず、火災が起きていたら、全員焼死していた恐れがあった。

 

原因追及

 その事故を起こした第一原因は、運転手の意識喪失とするのが、一番合理的である。ステアリングやブレーキの故障や都市高速道路の欠陥では、事故直前の状況を説明できない。95%の確率で、運転手の意識喪失が第一原因であると私は推定した。

 

突然死

 日本では年間、10万人が突然死している。多くの場合、バス等の運転ではないので、大きな問題になっていないだけである。現在、バスやトラック、タクシーで、年間300件ほどの運転手の突然疾患での事故が起きている。その事故数で幸いである。

 その際に、事故がバスなら燃料タンクが破損して、今回のようなバス全焼事故が起きる恐れが高い。

 

突然死の原因

 その突然死になる主原因は、心臓病、心筋梗塞、脳溢血、脳梗塞が原因である。その病気になったのは、狂った食生活が原因だ。

 拝金主義に染まった食品メーカは、消費者の健康を無視して食品を開発し、売りまくる。宣伝をテレビ、新聞雑誌上でしまくる。

 それに便乗したのがマスコミで、食品のCMの氾濫である。食品メーカは大事なスポンサーなので、マスコミは絶対に批判的な記事は載せない。

 その結果が、循環器系の病気の蔓延で、高血圧症の激増して、それが心臓病、脳梗塞、脳溢血の原因となる。またがんも激増した。

 だから、マスコミはその真因を追求せず、事故の第一原因ばかり追究していて、真因には口をつぐむ。

 

バス全焼の原因

 またバスが炎上し全焼した主原因は、利益至上主義、拝金主義の人命軽視の設計・生産・販売である。バスに乗れる乗客数を最大限に拡大するため(利益追求)、燃料タンクを危険な場所に設置した。その設計思想が異常である。そのバスを設計製造した三菱ふそうは、リコール隠しを行った反社会的な会社である。

 

下記の資料は佐賀大学の資料

突然死について

https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/000838279.pdf

 

突然死について

 一般社団法人日本循環器学会 参考人提出資料

     佐賀大学医学部 2021(令和3)年10月1日

・ 突然死の発生率は人口の0.1~0.2%,総死亡の10~20%であり,原因は不整脈、虚血性心疾患等の脳心血管病が殆どである。

・ 心臓突然死は、健康だと考えられていた人が、致死的心室性不整脈により、心臓が正常に収縮できなくなり、脳に血液が循環せず死に至る疾患である。本邦では、心臓突然死によって年間約6〜8万人が亡くなっている。

・ 若年男性の突然死の原因の一部に器質的疾患を伴わないブルガダ症候群等の遺伝的不整脈による心室細動、動脈硬化病変を伴わないストレス等による交感神経過緊張から生じる冠攣縮性狭心症が含まれており、剖検所見では器質的異常は認められないことがある。

 

突然死の原因

1.心疾患

   不整脈 心室細動

   遺伝性致死性頻脈(ブルガダ症候群、QT延長症候群)

   後天性QT延長症候群 洞結節不全症候群

   虚血性心疾患、心筋症、心筋炎

2.大動脈疾患、肺動脈疾患

   動脈瘤破裂、解離性大動脈瘤、肺塞栓症

3.失血性疾患

   消化器潰瘍、静脈瘤、肝がん破裂など

4.脳血管障害

   脳出血、くも膜下出血、脳梗塞

 

 P10702501s

 

 

2022-08-31  久志能幾研究所通信 2478  小田泰仙

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