2022年1月10日 (月)

検討 防災非常用の携帯電源の選定

 

 都市が巨大地震に襲われると、約6日間も停電になると想定される。だから電気に関して、非常用携帯電源があると良い。それで非常用携帯電源の選定を検討した。候補として充電式モバイルバッテリー、ガソリンエンジン式携帯電源、カセットガス缶式携帯電源が見つかった。

 結論は、カセットガス缶式携帯電源が非常時用によい。

 

 南海トラフ巨大地震の想定時期までに、10年程の余裕があるので、近年中に購入予定とした。昨日、非常用で石油ストーブを手配したばかりだから、予算制約上で来年度の購入とせざるを得ない。😿

 

 阪神淡路大震災並みの地震が大垣で起きた場合、電気は6日後、水道は11日後、ガスは84日後、下水は93日後しか復旧されないと予想されます。

(阪神淡路大震災時の実情。兵庫県『阪神淡路大震災 復旧・復興の状況について』(令和3年1月)より)。

 南海トラフ巨大地震の発生時期は2035年±5年と推定される。

 

比較検討

       充電式  ガソリン式  ガス缶式

 

補給     家庭電源  ガソリン   ガス缶

入手容易さ  〇     △       〇

非常時対応  ×     △       〇

           停電でガソリンスタンドが動くか?

電源容量   △     〇       〇

持続性    ×     〇       〇

騒音     〇     ×       ×

保管性    △     ×       〇

       放電で難  劣化で長期保管不可 

価格     〇     〇       〇

(概算)  5万円   10万円    8万円

準備     △     △       〇

問題点    非常時の充電が難 

            ガソリンの保管が難

                     

総合評価   △    △     〇

 

総括として、ガスボンベ式がよい。

 安定性はガソリンエンジン式も良いが、最近のテロ事件の関係で、ガソリンの入手に煩雑さがある。ガソリンの時間的劣化があり、長期保管が出来ない為、半年ごとに更新が必要で、維持管理が煩雑である。

 

 ガス缶式は入手方法と保管方法が容易である。ガス缶を交換すれば、ガソリンエンジン式と同じく、長く使える。非常時用のカセット缶式ガスコンロのガス缶と共用できるので、維持管理が容易である。

 

 本来、充電式電源が一番簡易的に容易で良いが、容量の制限があり、バッテリーの自然放電を考えると、定期的に充電をしなくてはならない。災害はいつ起こるか分からないので、災害が起きてから充電しても遅い。その時は、避難場所での充電用100ボルト電源の奪い合いになるだろう。電気が欲しいのに、その電気で充電では、災害用に難がある。それはアウトドア用のレジャー用である。

 

2022-01-10  久志能幾研究所通信 2268号  小田泰仙

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2022年1月 9日 (日)

2035年±5年に備え、石油ストーブを手配

 

 都市で巨大地震に襲われると、電気は6日後、水道は11日後、ガスは84日後、下水は93日後しか復旧しない。(阪神淡路大震災時の実情。兵庫県阪神淡路大震災 復旧・復興の状況について』(令和3年1月)より)。

 

 それで、2035年±5年と統計的に発生が想定される南海トラフ巨大地震時に、暖房が必要だとハタと気が付いた。真冬に電気が来ないとは、エアコンはダメ、石油温風暖房機もダメである。長時間低温度の場所に居れば低温症になって、高齢者は命が危ない。

 

危機管理対応

 その対策として、100Vが不要な石油ストーブを購入することを思いつき、すぐに(2022年1月9日)量販店に買いに行った。行動が早いのに我ながら感心である。

 危機管理は、急がなくてもよい、早くやれ、である。

 量販店で購入する機種は決めたが、在庫がないとのこと。手配すれば1週間で納品されるとのこと。直ぐに手配をかけた。

 

 危機管理として、サブの暖房機として石油ストーブを準備するのも手である。これがあれば、非常時に町内の集会場でも使える。

 この機種は1962年に初代モデルが発売された実績ある暖房機である。クラッシクな優しいデザインで、グッドデザイン賞も受賞している。定価で3万円チョット、実売で2万円前後である。エアコンのように複雑でないので、非常時に故障の危険性も少ない。

 

保安機器 

 ドイツでは過剰で支離滅裂な脱炭素推進で、メルケル叔母さんは、原発はダメ、石炭・石油発電もダメと、再生エネルギーとロシアからの天然ガスに頼るエネルギー政策に急ハンドルを切った。

 彼女は、図体の大きな車の運転の仕方を知らないようだ。慣性の大きな国体という車の運転で、急ハンドル、急ブレーキはご法度である。そんな荒っぽい運転では、国家運転テストドライバーの検定試験で急ハンドル、急ブレーキで、一発で試験不合格である。彼女は政治家として失格である。なにせ人権侵害のC国にも、金に目が眩み、急接近の急ハンドルを切ったのだ。

 

 ドイツは、その血迷った支離滅裂なエネルギー政策で、この冬に停電となる恐れが出てきたようだ。この冬の大雪で、太陽光発電、風力発電の再生エネルギーが全滅のようだ。ドイツ人は理想に燃えると、狂ったように間違った道を突っ走るDNAがあるようだ。他山の石として、日本のエネルギー政策を考えたい。自身の行動も考えたい。

 

 私も、以前のガスストーブ、石油ファンヒーターを止めて、排ガスの出ないエアコン一本槍に変更して長年過ごしていた。しかし南海トラフ巨大地震の危険性を認知して、危機管理として石油ストーブを保安機器として常備することにした。

 

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 株式会社コロナのカタログより 

 

2022-01-09  久志能幾研究所通信 2267号  小田泰仙

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2022年1月 8日 (土)

死刑囚としてカウントダウン、2035年±5年

 

 今回、南海トラフ巨大地震の調査を始めて、その地震が2035年±5年で発生することが統計的に100%であることが判明した。

 

締め切り

 愚かな人間は、期限を切られて、初めて本気になる。雑誌の締め切りに追われる作家、試験期日が迫った受験生、プレゼン日までに資料を作らねばならぬ焦っているサラリーマン、等々で締め切りを意識した時に、人は初めて本気になるのだ。

 今回、南海トラフ巨大地震の対策の準備開始に目覚めた。やはり地震が発生する期日が明白になると目が覚めるのだ。

 

カウントダウン

 人生でも、終わりの日を平均寿命から考えれば、そんなに多くの時間が残っていないことが明らかである。多くの人は、今の時間が永遠に続く思っており、死から目を逸らしている。死へのカウントダウンを意識して、残りの人生を送るのが危機管理である。

 

 カウントゼロになって死んだら、ごく自然であり、諦めがつく。前向きに生きて、前向きに倒れるなら素晴らしい人生だ。それでこそ有意義な人生を送れる。

 往々に予想外に早くカウントダウンが終わる場合がある。だから準備に早すぎるということはない。

 カウントゼロ後でも、まだ息をしていれば、まだこの世でやることがあるとの啓示である。それはめっけものである。

 

ご本尊

 その時、佛様のご加護の有無は、見えないものを信じて生きるか、そうでないかの差だと私は信じる。オダブツ教のご本尊は、虚空蔵菩薩と文殊菩薩、普賢菩薩である。人生を歩むうえで、多くの知恵を出し、その中から賢く選択し、広大な宇宙のような無限の智恵と慈悲で菩薩道を歩む。私はそれを目指している。

 菩薩道とは、あるべき理想の姿を求めて歩く修行の道である。

 

心機一転

 還暦を過ぎるとカウントダウンの人生が始る。あと何年で、永眠かである。最近、昔の仕事仲間の訃報が数多く届き、愕然とする日々である。嫌でも死を意識する。還暦まではカウントアップの日々で楽しいが、還暦を峠に人生の登山と下山で正負が逆転である。人生は登山と同じで、上るより、下る方が難しい。多くの人は、下山で遭難する。

 

 しかし南海トラフ巨大地震の準備を始めて、そんなことは眼中になくなった。やるべきことが山積である。ついでに?家も新築せねばならぬ。皆さんに対して、やればやるだけ貢献ができる。やることがあるだけ幸せである。それも皆さんに利益(りやく)があることをやるのだから。

 利益(りやく):仏・菩薩(ぼさつ)が人々に恵みを与えること。仏の教えに従うことによって幸福・恩恵が得られること。また、神仏から授かる恵み。利生(りしょう)。御利益(ごりやく)   出典 小学館

 それから派生して「利益(りえき)」という言葉が生まれた。

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覚悟

 当面の最優先課題は、町内の1週間分の水、食料と2週間分の非常用トイレの備蓄計画の立案と実行である。しかしそれには金がかかるのだ。

 

 都市が大地震に襲われると、電気は6日後、水道は11日後、ガスは84日後、下水は93日後しか復旧しない。(阪神淡路大震災時の実情。兵庫県『阪神淡路大震災 復旧・復興の状況について』(令和3年1月)より)。

 町を守り、非常時に備えたいが、無責任な大垣市は、雀の涙ほどしか助けてくれない。自分の城は自分で守らねばならぬ。おちおち死んでなんかいられない。

 

死を見つめる意義

  作家で精神科医の加賀乙彦氏が、興味ある報告をしている。彼は刑務所で多くの受刑者と面接して、終身刑の囚人と死刑囚との間で、その生き方に明白な差を見いだした。終身刑の囚人が、なんとなく元気がないのに対して、死刑囚は元気でキビキビしている。両者の差で明白なのは、前者の眼は死んでいるが、死刑囚は眼が輝き、澄んでキラキラと輝いていることだという。終身刑の死が不確定なのに対して、死刑囚は明日にも死刑執行があるかもしれない。その緊張感の有無が、この差を生むらしい。それは死刑囚が死を避けて通るより、避けえない事実として、1日1日を有意義に過ごそうとする意識が働くためのようだ。

       「死を見つめる意義」大阪大学人間科学部教授 柏木哲夫

                       『日本経済新聞 夕刊1996.10.12』

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 虚空蔵菩薩 松本明慶大仏師作

Dsc06566s 普賢菩薩 松本明慶大仏師作

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 文殊菩薩 松本明慶大仏師作

2022-01-08  久志能幾研究所通信 2266号  小田泰仙

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2022年1月 7日 (金)

営業マン失格 ある保険屋の失態

 

 ある保険営業マンから受けたトラブルである。彼とは、G経営研究会を通じで知り合い、白アリ駆除の紹介をしてもらった仲で、かなり親密な交際をしていた。

 3年前、私が癌の手術で入院中に、彼が自宅を訪ねてきて、「近くを寄りました。また来ます」と追記された名刺が自宅のドアに挟んであった。

 私の入院中、危機管理として留守が分からないように、新聞も郵便や定期購読雑誌も町内回覧板も停止していたのに、それをぶち壊す所行である。その名刺が2~3週間も、玄関に晒されている状態になった。それでは長期の留守が露見してしまう。泥棒に入られることはなかったが、危ないところであった。

 退院後、この名刺を見付け、すぐ電話をして苦情を言った。1か月の入院の件、名刺の露見の件で苦情を言い。二度と来るな!と電話を切った。その後、彼から、全く音信不通となった。

 

保険の営業マンなら、

なぜ、彼は相手の留守が露見するような営業スタイルをするのか。

  この件が彼の営業スタイルの総てを表している。

他でもそういう振る舞いをしているとしか思えない。

積極的に名刺をバラまいて、商売邁進のようだ。

なぜ名刺を郵便ポストに入れないのか。

相手のことなど知ったことではないのだ。

 なぜすぐ謝りに来ないのか。

 私が1ヶ月も入院して、退院直後なのが苦情電話で分かったはずだ。

それなら、なぜお見舞いに来ないのか。

来るのが躊躇されるなら、なぜ詫びと見舞いの手紙を寄こさないのか。

今までさんざん、ご馳走になったのに、そんな冷たい仲であったのか。

どういう経営姿勢をG経営研究会で学んだのか。

経営スタイル以前の人間性の問題である。

 

予兆

 私は以前から彼の気配りなさの前兆は薄々感じていた。それで以前から少しずつ彼とは距離を置いてきた矢先である。私のカンは正しかった。

 彼はその気配さえ感じなかったようだ。そういう人間間の機微を検知しないと営業マン失格である。営業マンではなく、人間としても問題だ。一事が万事である。

 

セールスマン 6つの心得

 商売、営業で成功は簡単である。相手の立場で物事を考えることができるかどうかだけである。相手への気配りがあるかどうかである。

 松下幸之助社長(昭和30年当時)は、「セールスマン 6つの心得」の第一として「まず人間としての良識を養うこと」と言う。商売ではモノを売る前に、まず自分の人格を売れというのだ。

 

経営者である前に人間であること

 かの保険セールスマンは一般人とは違い、経営者として、経営道も学んでいたはずだ。だから私の怒りが収まらない。人間は誰でも過ちを犯す。私も人間だから、今まで多くの間違いをした。だから人の間違いを非難はしない。しかし間違えれば適正な事後処理をすればよいだけだ。今回、私なら、何らかのお詫びを示す。

そのお詫びの誠意さで、トラブルは解決する。しかし、彼はそれから逃げたから、怒れるのだ。それでは商売道がうまく行かない。そこに人格が現れる。営業マンである以前に、人間でありたい。私はそういうレベルの人からモノを買いたい。

 人の基本は、仁義礼智信である。

 

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 馬場恵峰書

2022-01-07  久志能幾研究所通信 2265号  小田泰仙

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2022年1月 6日 (木)

「脱炭素、再生エネ」は、偏食・大食いと同じ

「温暖化の危機」は大嘘?

 

 現在、流行り病のように「脱炭素病」、「再生エネルギー化病」が蔓延している。それを人間に当てはめれば、偏食、大食いと同じである。糖質制限ダイエットも流行っているが、それは偏食生活である。それでは宇宙根源の理に反していて、病気になる。人間には糖質も脂質もバランスよく摂ることが必要である。そもそも偏食や大食いをするから、肥満になり、病気になるのだ。それを、対処療法である糖質制限では健康を害する。

 

 多くの論者の話を総合的に判断すると、私は、「温暖化は大嘘」であると思う。NHKは特集番組で、温暖化の危機感を煽る脅迫じみた番組を流している。私は、温暖化の一部の事例を扇情して歪めて報道している番組だと判断した。都合のいいことばかりをつなげた洗脳番組である。

 その根拠は、杉山大志著『「脱炭素」は嘘だらけ』産経新聞出版に詳しい。

 

姦計

 「欧州発のEV化は、欧州勢が日本車のすり合わせ技術に太刀打ちできないので、日本を陥れるための戦略として、EV化を進めている」という論者に同意である。欧州勢は、日本の地道な積み上げ努力が出来なので、一発逆転の姦計でEV化を進めているとしか思えない。私も自動車産業で開発部隊に身を置いて、欧米製品を比較して開発してきた経験から、この説を信じる。

 

詐欺

 「脱炭素、再生エネルギー化」は一部の政治利権者が仕掛けたおとぎ話しで、詐欺である。地球には多くの資源があるのに、一部の資源に特化して消費すれば、歪が生じるのは自然の理である。

 太陽光発電は、C国と利権を共通化する小泉ファミリー、河野ファミリーの謀略である。彼らの利権のために政府が後押した。それが先の総裁選挙で明るみに出て、真実が露見した。

 

安全保障

 世界は、太陽光発電の素材の8割をC国に依存している。それが可能なのは、C国が少数民族を奴隷労働で生産して、公害を垂れ流すから採算があうのだ。先進国では、生産時に費用がかかる公害対策が必要で、価格的にペイしない。太陽光パネルはカドニウム等の有害物質で、10年後の大量廃棄時に大問題となる。だから先進国では、工業的に採算が合わないから生産に制限がある。

 またその生産がC国一国に握られると、日本の安全保障上の問題となる。国の生命線が一部の敵国に握られるのだ。以前に、C国はレアメタルを日本への輸出制限で、日本に圧力をかけてきた現実がある。レアメタルの供給が、日本の生産活動を左右する武器になるのだ。

 

いびつなエネルギー

 再生可能エネルギーは必要な時、必要なだけの発電ができない。そのためバックアップ用の蓄電器に二重の投資が必要である。雨が降ったからといって、電気を止めるわけにはいかない。だからバックアップ用電池が必要になる。

 太陽光パネルの材料は、公害物質で廃棄に多大のエネルギーが必要だ。そのエネルギーの費用を子孫に先送りする罪となる。かのイタイイタイ病の原因となったカドニウム等が原材料である。

 

日本のEV化

 EV化と言っても、全部電気自動車になれば、電気が足りなくなる。それで電気代が高騰する。今でも、太陽光発電の補助金が、国民に気付かれないように一般家庭の電気代に上乗せされている。その額、年間2万円ほどである。だから少しも省エネ、脱炭素にならない。

 日本でEV車である日産リーフの月間販売台数は、2021年8月で1282台である。全体に占める割合は0.7%である。日本でテスラ車は推定500台ほどの販売で、噂にもならない。さらに異常なのは、テスラは販売台数をマル秘として公表しないのだ。

 EV車の経年経過のバッテリーの交換は必須である。その金額は約80万円と言われる。その廃バッテリーを処理するのに、大量のエネルギーが必要で、大量の二酸化炭素が発生する。お金もかかる。将来、もしEV車が大普及すると仮定すると、その後、大量の廃バッテリー処理が問題になるはずだ。その金額も高騰するだろう。何が省エネ・脱炭素なのだ。詐欺である。

 

ドイツのDNA

 だから今、ドイツが困っている。ドイツの今は、脱原発、脱炭素を盲進している。しかし実態は、ドイツは電気をフランスの原発に頼り、化石化エネルギーをロシアからの天然ガスパイプに頼っている。それで「脱原発、脱炭素でございます」と論理を通している。

 まるでヒトラーのようにユダヤ人種差別をして、ベルリンオリンピックで人類平和を叫ぶようなもの。ドイツ国民はユダヤ虐殺の罪をヒトラー一人に押し付けているが、だれがヒトラーに投票したのだ。もともとユダヤ人を排除する風潮がドイツ国内にあった。ヒトラーの政策をドイツ国民は支持したのだ。これはドイツ人の民族問題である。

 

 EUの欧州委員会は、原子力と天然ガスを脱炭素に貢献するエネルギーと位置付ける方針を発表した。それにドイツやスペインが反発している。EU内でも、各国で脱炭素化に温度差がある。(2022年1月6日 日経記事)

 要は、脱炭素政策は利害関係が複雑で、EU内でも方針が右往左往しているのだ。

 [フランクフルト 4日 ロイター] – ドイツの約420万世帯の電気料金が今年、平均63.7%上昇し、360万世帯が使うガスの料金は62.3%値上がりする見通しであることが、4日公表のデータで分かった。

 

メルケル叔母さんの迷走

 現在のように大雪が降り、太陽光発電が出来ないと、ドイツは干上がってしまう。風が吹かなければ、風力発電もできない。ドイツの原発は、短絡思考のメルケルおバカさんの人気取りで廃止されたので、電気が十分に生み出せない状況になった。

 彼女は東ドイツ出身で、思想が共産主義に少し染まっているようだ。理想に走り過ぎである。緻密なドイツ国民が、理想に燃え、極端に走り過ぎて、愚かとしか言いようがない状況を生み出したのは歴史の教える所である。ドイツでは、第二次世界大戦中に、理想に燃えてドイツ純血主義が行き過ぎて、ユダヤ人のジェノサイドが発生した。

 

誰の責任? 暴走するDNA

 ドイツは、ユダヤ人へのジェノサイドが余りにおぞましい犯罪であるので、思考停止状態でその罪をヒトラー一人に押つけて戦後のドイツ政治がある。しかしナチス党を選挙で選んだのはドイツ国民である。「当時のドイツ国民は、ナチスに熱狂したのだ。

 ドイツは、どいつもこいつもこれが正論だと信じると、盲目的に突っ走って行く国民性がある。日本人は走りながら考えるが、ドイツ人は走り終えてから考えるようだ。恐ろしいDNAである。

 ヒトラーの崇拝、ユダヤ虐殺、VW排ガス不正、脱炭素、C国への極端な肩入れ、原発廃止への盲進、再生エネルギーまっしぐら、の愚行である。

 C国とドイツとは、その性格が似ているようだ。C国では文化大革命で1,000万人以上の自国民が死傷したと推定される。それと同じである。

 C国共産国家は、今まで自国民を6000万人以上も殺戮したと推定されている。ステファヌ クルトワ (著), ニコラ ヴェルト (著)『共産主義黒書』1977年刊、ちくま学芸文庫より

 

トヨタ生産方式

 何ごともほどほど、静かに少しずつ体制の移行が望ましい。少し試して、少し前進である。それはトヨタ生産方式である。それなら途中で間違いに気が付けば、修正が出来る。ドイツは極端の終わりまで行きつかないと、間違いに気が付かないようだ。頭がよすぎるのだろう。それは滅びの道である。

 私は頭が悪いので、一歩前進、結果を確認して更に一歩前進の亀の方針である。私には、ウサギのドイツ方式は、真似ができない。

 

歴史の失敗例

 第二次世界大戦前夜の1930年代、ヒトラーのドイツの戦争進捗の良さに騙されて、日本政府はドイツに肩入れして失敗した。その過ちを繰り返してはならない。現在、同じようにドイツは脱炭素戦争の宣戦布告をしている。日本は二度と騙されてはならない。

 今まで欧州は、脱炭素、脱原子力と叫んでいたのに、最近の石油の高騰事情で、エネルギーが枯渇しだすと「天然ガスと原子力はクリーンだ」と言い始めた。なんと身勝手な!である。

 欧米の支配階級は、今まで大排気量の贅沢な車に乗り、贅沢な肉食にふけり、移民を低賃金で雇い、使い捨て文化の贅沢な暮らしをしてきた。それが急に脱炭素オンリーでは呆れる。このストーリは陰謀である。騙されてはならない。

 

宇宙根源の理

 日本は今まで地道に省エネに取り組んできたではないか。私も技術者の一人として、その開発に汗水たらして取り組んできた。それを今更、脱炭素一辺倒など、お笑いである。地球が与えてくれた資源を、満遍なく、無駄遣いせず、偏食せず、大事に使うのが地球人の義務である。それが宇宙根源の理である。

 

エピソード

 松下幸之助翁は、技術者が自信をもって持ち込んだ新製品を持ち上げて、「これ、重いで」とつぶやいた。つまり「この設計には無駄があるから重いのだ。だから設計を直せ」と間接的に指摘した。もう50年以上も昔の話である。昔から日本では省エネなのだ。松下幸之助翁の信仰先は、「宇宙の根源様」である。宇宙の根源の理に合っているかが判断基準である。

 

花鳥風月

 人間とは、地球という家の小さな居候なのだ。日本人ならもともと、「起きて半畳、寝て一畳、飯を食べても二合半、所詮人間そんなもの」という省エネ思想がある。日本人は「花鳥風月」の思考で、自然を楽しんでいる。

 欧米人は「自然を征服」との思考があるが、日本人は「自然と融合」との思考である。欧米は「強欲・全部取り」の思想があり、グローバル経済主義の根幹である。しかし日本は「利他少欲」の思想である。その欧米との差の軋轢が、今回の脱炭素騒動が発生した原因と思う。

 私は、自然と融合が人としての生き方だと信じる。

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  馬場恵峰書

2022-01-06  久志能幾研究所通信 2264号  小田泰仙

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2022年1月 5日 (水)

準備と行動(1)南海トラフ巨大地震、2035年±5年

 

 南海トラフ巨大地震は2035年±5年で100%の確率で発生すると統計的に計算されている。だから今から準備すれば、余裕をもって対応できる。

 第一に、準備できることから始める自治体でも自己防衛で準備をするが、まず「自分の城は自分で守る」覚悟を持つである。

 以下に自宅で実施した事例を紹介する。

 第二が、自治会内の防災意識の共有化である。構えて準備をすれば被害の8割は減らせ

 第三が、行政への声を上げるである。行政にはカネと力がある。それを有効活用させるために、市民が声を上げることが必要である。

 

Dsc093091s 南海トラフ巨大地震が起これば、5分後にこのビルと同じ32m高の津波が沿岸部襲う。

(玄関前の黄色服の人物とその大きさを比較してください)

 震度7で、死亡者32万人、被災者6,000万人、東日本大震災の10倍の被害規模と予想される。

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現状把握

 まず自宅の場所を、市町村が出しているハザードマップで確認して、自宅の周りの危険状態を認識しておくこと。

 自宅の耐震度を診断して置くこと。

 自宅の危機準備状況を把握しておく。

 市町村の危機管理能力を把握しておく。

 大垣市の危機管理は信用できないので自衛するしかない。

 現状がわからなければ、何処へ向かって歩むのか、分からない。まず現状把握である。

 

非常用品の備蓄

 まず1週間分の水、食料の備蓄である。

 次に電気・水道が止まることを想定して、非常用トイレの備蓄である。できればこれも1週間分の備蓄が望ましい。

 これは百均ショップで売っている犬猫用のトイレ材でも代用できる。

 南海トラフ巨大地震は、想像を絶する災害であるので、交通インフラが壊滅的に破壊されて、1週間は援助物質が来ないと想定すべきである。なにせ東日本大震災の10倍の震災規模で、被災者が6000万人と想定される。日本人の半数なのだ。

 

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 これで町内用の1日分の水、食料、非常用トイレである。これの7倍が必要。町内のために、一時的に場所を提供している。

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電気

 配電盤の感震ブレーカへの交換も早めにしておいたほうがよい。

 地震が来て停電になり、電気製品が倒れたままで、再度電気が通じると、火災になる恐れがある。耐震ブレーカはそれを防いでくれる。費用は10~20万円程ほどかかるが、地震対策として感震ブレーカに交換したほうがよい。

 

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   自宅の感震ブレーカー
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太陽光発電を止める

 太陽光発電パネルは重量物である。重いパネルが屋根の上に乗っかていることは、地震に弱い家にしてしまう。

 また地震で家が倒壊したばあいでも、太陽光発電は発電を続け、火災の原因となる。また消火活動をする消防士の感電死の恐れも生じる。

 2021年11月29日、アスクルの火事があったが、工場の天井に設置された太陽光発電設備が消火の邪魔をして1週間も鎮火ができなかった。

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ガス

 大地震が起きると、その復旧にガスは電気よりも10倍以上の時間がかかる。阪神淡路大震災での電気の復旧は6日後だったが、ガスの復旧は84日後であった。

 だからガスを止めて、オール電化をするのも最良の地震対策である。電気・ガスが止まったことを想定して、カセット式ガスコンロを備蓄するのがよい。

 私の自宅もオール電化にした。カセット式ガスコンも準備した。そのガス缶も一週間分を用意した。

 

阪神淡路大震災の時のインフラ復旧状況

 地震発生 1995年1月17日

 電気復旧  1月23日、6日後(倒壊家屋等を除き復旧)、

 ガス復旧  4月11日、84日後(倒壊家屋等を除き復旧)

 水道復旧  1月28日、11日後(仮復旧)

 下水復旧  4月20日、93日後(仮復旧)

 電話復旧  1月18日、1日後

   兵庫県『阪神淡路大震災 復旧・復興の状況について』(令和3年1月)より

 

2022-01-05  久志能幾研究所通信 2263号  小田泰仙

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準備と行動(2)南海トラフ巨大地震、2035年±5年

自宅の耐震対策

 二階にある重量物を一階におろす。

 私の家の屋根の瓦の下の土を無くして、サン葺きにした。

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上図: 屋根の瓦を入れ替え。瓦の下の土を取り除く。

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 上図 瓦をサンふきにする。サンに直接、瓦を載せていく。

家具の移動

 自宅では、2階の書籍を一階に下ろした。本は重いのだ。

 幅80cm、高さ180cmの本箱は、約150Kgである。

 本箱を4つ、一階に降ろした。これで600Kgである。屋根の土を含めて1トンほどの重量物を下したことになる。つまり普通自動車一台分の重量を2階から下したことになる。

 2階の家具も無くした。

 寝室にある家具を無くするか、固定する。地震で倒れてきた家具に押しつぶされて亡くなられた事例が、阪神淡路大震災の地震であった。

 食器棚の中の不要な食器を整理する。激震が襲うと、食器棚の中の食器が飛び散り凶器となる。

 そのため、自宅では飾りの食器をかなり処分した。食器棚がすっきりして良かった。

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耐震の壁を作る

 耐震性を上げるため、耐震壁を追加した。今までドア(90㎝×180㎝)であった場所を埋めて、壁にした。従来は、自宅内に3つのドアがあったが、それを全て壁にした。

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 以前はここに90×180cmのドアがあった。それを壁に改築した。

 「生涯自己挑戦」の書は馬場恵峰先生の作

 衝立はカリンの木。母が50年前に「金は借りん」との願いを込めて買った衝立である。
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窓の下に、金づちを置く。

 地震が来て、家がゆがんでドアや窓が開かなくなる恐れがある。それで火事になれば、焼け死んでしまう。その時に窓ガラスを割って、外に脱出するために金づちが必要である。

 

家の診断

 長期的対策として、自宅の耐震診断が必要である。

 それに基づき、耐震補強工事を行う。

 時間があれば、市の補助金で行えばよい。

 

白アリ対策

 同時に白アリ診断もしておくこと。白アリに柱を喰われていたら、耐震強度が極端の下がっている恐れがあるからだ。

 

 私の家も5部屋の床下を白アリに喰われて、2012年からのリフォーム工事で大修理と対策をした。

 

 

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白蟻に喰われた台所の床部

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 白蟻に喰われたネタ材の詳細部。スカスカの状態になっている

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耐震工事

 それで補強できればよいが、不可能なら新築を考えるべきだ。まだ地震が来るまでに10年近くあるから、今からなら対応の検討ができるはずだ。震度7に耐える家を造れば、親子孫まで三代で使える。経済的である。

 現在の住まいが、静岡から四国までの間の海岸沿いの場所なら、今から新居を内陸部に建てることを検討したほうがよい。

 今が働き盛りでも、10年後なら定年かそれに近い年齢になっているはずで、転居を検討する価値があるだろう。いくら頑張っても、32m高の巨大津波が5分で海岸に到達するので、逃げようがない。住居を海岸から遠い場所に建てるしか対策がない。

 

地盤改良

 大垣市の場合、巨大地震になった場合、液状化現象が懸念されるので、土地の地盤改良を同時にするべきである。一坪に一本の割合で深さ8mの杭を打つ。費用は一本8万円ほど。40坪の土地で約360万円ほどである。

 

非常連絡網

 地震の際の家族の連絡方法を決めておく。大地震の際、携帯はつながらないと覚悟しておくこと。また電話線の混雑を増長させるので、皆さんのために電話はかけないほうがよい。

 家族間で、その連絡をどうするか決めておく。

 固定黒電話なら、停電でも使えるが、今はそんな電話を持っていないので、辛い。

 

災害用伝言板

 ドコモでは、大規模な災害時に携帯電話やスマートフォンで安否確認ができる「災害用伝言板」を提供しています。

 「災害用伝言板」とは震度6弱以上の地震など、大きな災害が発生した時に、被災地域にお住まいまたはご滞在中の方が、ドコモの携帯電話やスマートフォン※1からご自身の状況を登録していただくことができ、登録された安否情報はインターネットなどを通じて、全世界から確認※2していただける災害時専用のサービスです。

        ドコモのHPより

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 これを読んで、一人でも自宅の耐震補強工事の参考にしていただければ幸いです。

022-01-05  久志能幾研究所通信 2262号  小田泰仙

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2022年1月 4日 (火)

準備と行動(3)南海トラフ巨大地震、2035年±5年

自分の心の地盤改良

 どんな状況になっても、生きていくたくましい生命力を付けるのが、最大の地震対策である。我々の先人は、焼け野原からも、また津波で荒れ野原になっても、そこからたくましく復興してきた。そのDNAを大事にしよう。命さえあれば、また立ち直ればよい。

 一番大事な心構えは、地震が来る前提で生活することだ。予期せぬ事態になるからパニックになる。50㎝の段差でも、意識して下りるのと、突然足を踏み外すのとでは、怪我の有無が生じる。常に危機意識を持って、慌てず対処する心構えである。

 その時、頼りになるのが隣近所との付き合いである。熊本地震でも近所付き合いのない人が、心の病に罹り、多く亡くなっている。

 

 

行政への声

 危機管理に無能な行政には、市会議員を通して、市民の声を上げることが必要だ。黙っていれば、行政は何もしてくれない。

 

 自分の城は自分で守れ。

 

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 馬場恵峰書 

2022-01-04  久志能幾研究所通信 2261号  小田泰仙

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2022年1月 3日 (月)

愛癌千日回峰行 感謝して歩む(改)

 

お見送り

 目の前の自分のガンと自分の死を考えていたら、この5年間で、師を7人も失っていたことに気が付いて、愕然とした。同じ世代の上司や元仲間が数多く旅立って行った。自分も人生劇場から退場する歳になったのだと思い知らされた。

 生かされている有難さと、日暮れて道遠し、を改めて感じた。

 いつかは、自分も見送られる身となる。だからこそ、一日一日を大事にしたい。何を遺すのか、それを考える日々である。昨年と今年ほど、それを痛感した年はない。その中で日々好日との生き方を貫きたい。

 

 3年前の2018年12月25日に河村義子先生が亡くなられて、それで胸騒ぎを覚えてガン検診を受けたら、私にもガンが見つかり、2019年2月に手術であった。

 

伊與田覺先生 (2016年没、101歳)、百歳の論語を学んだ

渡部昇一先生 (2017年没、86歳)、知的活動を学んだ

河村義子先生 (2018年12月25日没、61歳)、私のピアノの先生

私のガンの手術 2019年2月12日 

今川順夫先生 (2019年6月24日没、95歳)、

             丸順の創業者、父がダモイの会のご縁 

後藤悦夫先生  (2020年没、76歳)、私の英語の師

馬場三根子先生 (2020年3月3日没、88歳)

馬場恵峰先生  (2021年1月1日没、94歳)

元上司のMさん (2021年没、73歳)

元上司のS元副社長(2021年没、84歳)

仕事仲間のM課長 (2021年没、76歳)

隣部署のH部長  (2021年没、71歳)

 

定期的ガン検診

 先日(2021年11月1日)、愛知県がんセンター(愛癌山)で癌の定期検診を受けた。その結果で前立腺癌と肺がんが疑われ、再検査でMRIと血液検査を受けさせられた。今日(2021年11月8日)、その結果を聞きに、愛知県がんセンターに行ってきた。結果は、異常なしでほっとした。検査機械は疑わしき場所に過剰反応をするようだ。それで再検査となる。

 私はガンの手術後、3ヶ月ごとに血液検査、半年ごとのCT検査、1年毎に胃カメラとCT検査であった。この3年間は、毎回その結果に左右される不安の日々であった。私は、それを払拭するために、前向きの取り組みをして全力で生きている。そうでないとガンに押し潰さるだろう。

 

 

手術前に葬儀の段取り

 2019年2月12日、私は愛知県がんセンターで癌の手術をした。私のがんはステージⅢで、5年後の生存率51%であった。つまり5年後には同じ病気の人の半分が死ぬ。私は覚悟を決め、葬儀の段取りのお願いをして、その費用を払い、戒名の手配、死後50年間の法要の費用を払ってから手術を受けた。

 退院後後、馬場恵峰先生に戒名を揮毫してもらい、それを墓誌に刻んだ。まだ生きているので、戒名の刻字に朱の墨を塗った。

 ご丁寧に死を焦った?せいか、墓誌の字に手違いがあり、墓誌をつくり直す失態を犯した。それも3回も、である。墓誌は石であるので、間違えれば造り直しである。半端な金額ではない。軽自動車が買えてしまう金額である。情けない話であるが、まだ死ななくても良いとのお告げと解釈した。

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    墓誌の写真(個人情報につき省略)

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 司法書士に死後の財産の贈り先の遺言状を作成してもらった。

 大峯千日回峰行では、行に入る前に生前葬儀が行われる。回峰行では死に装束で大峯山を歩く。

 私の場合も、それを意識した準備でもあった。

 

私の行

 今日(2021年11月8日)で、手術後丁度1,000日が経過した。今、その計算して、数値が千日ピッタリであったのでビックリである。私にとってこの1,000日間は、毎日が癌再発防止との闘いで、それは千日回峰行と同じ修行であった。毎日、目が覚めると愛癌山に登り、誘惑の多い怠惰な生活を断つ修行の日々を送り、修行の愛癌山から下りて眠りにつく。この千日間は、それとの闘いの繰り返しであった。

 

 大峯千日回峰行では、毎朝、滝行として滝で水を打たれてから出発する。

 私は、ナグモクリニックの南雲吉則先生から助言を受けて、毎朝、毎夜、お風呂で水を浴びることを再開した。これは皮膚に刺激を与えて、自律神経の活性化を図る意味がある。自律神経の活性化は、免疫力の向上につながる。現在で2年くらい、水浴びを継続している。

 大峯千日回峰行では、その修行を途中でやめるには、持っている短刀で切腹するか紐で首を吊って、皆さまに死をもってお詫びをするしか、その行を終えことができない。

 癌患者は、癌再発防止の生活の掟を破ると、切腹(開腹手術)である。毎日が死との闘いである。すこし油断をすると癌が再発する。

 この千日間、愛癌山への長い坂(地下鉄自由が丘駅から愛知県がんセンターまでは長い坂道)を何度も上って、下りてきた。幸い、神仏のご加護で現在まで生き延びさせていただいた。同じ病の河村義子先生は、その途中で亡くなられてしまった。それを思うと自分の幸せを感じる。

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晴れた朝、がんセンターまでの長い坂を上る。 2021年10月19日、9時

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 愛癌山からの帰路で、午後は雨となった。

 時には涙(雨)に濡れて長い坂を下ることもある。

 回峰行では、途中で挫折(死)もあるだろう。2021年10月19日、13時

 

癌との闘いに負けなかった理由

 私が癌を再発させず、3年間を生き延びられた最大の要因は、がんと闘わなかったためだと思う。医師の余命宣告を信じなかったためである。

 塩沼亮潤大阿闍梨が著書『人生生涯 小僧のこころ』(致知出版社)言われているように、「大峯山を征服して千日回峰行を達成するのだ」と、山を征服するつもりで、山道を蹴って闘うが如く歩くのでは、千日回峰行を達成できなかったという。それでは山からしっぺ返しを受ける。そうでなく、一歩一歩を「感謝、感謝」と念じながら歩いたから達成できたという。

 

 それと同じで、我々凡人も毎日の歩みを感謝で生きることだ。癌になったのも感謝である。癌になった運命を恨んだり、嘆くだけではガンは治らない。対処療法だけでも治らない。この世は因果応報である。癌になったのには原因がある。また私が癌にならなければ、狂った生活を続け、早晩に心筋梗塞、脳梗塞等で死んでいただろう。私は癌になった原因の狂った生活を見直し、健全な生き方に変えた。

 がんは外からきたウイルス等ではない。自分の内なる細胞が、自分の狂った生活でガン化しただけである。今までなんと間違った生活をしてきたかを、がんになって気が付かされた。毎日を正しい生き方で、日々の出来事に感謝して生きれば、がんは再発しないと確信した。

 

残り人生、生老病死

 そうは言っても、後50年も生きられる訳ではない。生あるものに、死は必然である。此の世は生老病死、輪廻転生である。今生きていることを喜び、感謝して与えられた使命を全うしたいと思う。後世の残す仕事をして旅立ちたいと、毎回、愛知がんセンターのロビーに展示されている「生生流転」の像を見る度に思う。自分は何のために生れたのか、自分の使命は何か、と。自分は生きているのではない、生かされているのだ、と。

 この像は、私が愛知県がんセンターに入院中、何度も何度も見続けた像である。この像をみて生老病死、輪廻転生を考え続けた。

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2019年1月28日 撮影 愛知県がんセンター ロビーにて

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2021‎年‎11‎月‎1‎日、‏‎10:20    撮影

がんセンターの入り口に、3年前はなかった「入口専用」「出口専用」の表示ができた。新型コロナ対策の一環である。

人生でも生を受ければ、何時かは死をもってこの世を出ていかねばならぬ。その表示に人生を感じた。

 

 

大峯千日回峰行

 千日回峰行 (大峯)は、奈良県大峰山において金峯山修験本宗で行われる、回峰行の1つ。吉野山金峯山寺蔵王堂から大峯山山上ヶ岳頂上までの片道24kmを往復(48km、標高差1,355m)する。それを千日続ける。雨が降ろうが、台風が来ようが、24km先の大峰山に行かねばならぬ。行かなければ、その時点で終わる。

 

 金峯山修験本宗の1400年間で、大峯千日回峰行を満行したのは、2人のみ。その一人が1991年に大峯千日回峰行を満行した塩沼亮潤大阿闍梨である。

 比叡山での千日回峰行では、51人の満行者がおられる。

 

 1日で一往復する。往復する期間は、戸開けの5月3日から9月23日の戸閉めまでの山開きの間で行う。決して途中で止めることはできない。止める場合は死出 紐や短刀で自害する。

 

毎日の行動

 蔵王堂の地獄谷の宿坊に寝起きする

 前日の午後11時25分に起床し、滝行を行う。

 参籠所で死出装束を整える

 0時半頃出発し、山中118箇所の祠で般若心経を称える

 金峯神社、新茶屋跡、百丁茶屋跡、五番関、泥辻茶屋を経て8時半頃に大峰山頂に到着

 

参考文献

塩沼亮潤・板橋興宗著『大峯山千日回峰行』春秋社

塩沼亮潤著『執らわれない心』PHP

塩沼亮潤著『人生生涯小僧のこころ』致知出版社

塩沼亮潤著『毎日が小さな修行』致知出版社

塩沼亮潤著『人生の歩き方』致知出版社

 

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2021-11-08  久志能幾研究所通信 2202号  小田泰仙

2022-01-03  久志能幾研究所通信 改定 2260号

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2022年1月 2日 (日)

今度は戦争だ! 人間とゴジラの戦い、南海トラフ巨大地震

 

 人間が怪獣ゴジラに戦いを挑むのは愚かである。勝てるはずがない。それはウサギがライオンに歯向かうようなもの。脱兎の如く逃げるのが、最良の選択である。

 南海トラフ巨大地震は、2035年±5年で100%起きることが統計的に計算されている。巨大地震が巻き起こす巨大津波は、人間にとってゴジラと同じである。いくら知恵を絞っても勝てるはずがない。「孫子の兵法」の「三十六計逃げるに如かず」である。

 

津波の恐怖

 南海トラフ巨大地震は、日本列島の近傍で発生するので、32m高の津波が、わずか5分間で海岸沿いに襲ってくる。東日本大震災時は、遠くが震源地だったので、津波が来るまでに1時間の余裕があったので逃げられた。それでも東日本大震災では、津波高さ10mである。それが南海トラフ巨大地震では、津波高さ32mで、10階建てビルと同じ高さである。津波襲来が地震の5分後では、10階建てのビルの屋上に物理的にも、体力的にも逃げることができない。車で逃げても、5分間では物理的に遠くに行けないし、道路が大渋滞となるはずで、逃げられないだろう。

 

政府の対策

 智慧ある人間にできる手段は、海岸沿いに住んでいるなら、そこから住居を移すことだけである。巨大な防波堤を造るか、沿岸部の施設を内陸部に移せばよいが、物理的、費用的、時間的に困難がある。いくら困難でも、巨大な防波堤を造り、施設や住宅を内陸部に移す国土強靭化対策を取れば、その被害は少なくできる。決断があるだけである。

 相応の投資をすれば、総額1410兆円と想定される被害が、かなり減らせるのだ。これは戦争だとして、防災に300兆円を投資しても、結局日本にとって利益があるのだ。わずか国家予算の3倍だ。働いて返せばよいだけだ。国土強靭化政策の一環としてやるべきだ。

 

 これは政治の問題である。今の優柔不断な岸田政府では、絶望である。市民にできることは、そんな政治家に投票しないことだ。そうしないと日本は変わらない。

 現在の政府は、2022年冬季オリンピックのボイコットさえ、直ぐに決断できない情けなさだ。C国の人権侵害非難決議さえできない拝金主義者・風見鶏たちである。世界から笑われている。だれがこんなレベルの政治家に投票をしたのだ。

 

個人でできる対策

 しかし、個別に住居を内陸部に移すことは、約10年の時間があるから、個人の決断さえあれば可能である。今が働き盛りなら、10年後の定年退職に向けて津波から安全な内陸部に計画的に新居を建てればよい。たとえ地震で家が壊れても、津波に飲み込まれる事態は避けられる。命さえあれば、立ち直れる。

 

疎開

 太平洋戦争の時、東京の人の多くは、B29の空襲を避けるため、田舎に疎開した。1944年の東京大空襲で11万5千人が焼死されたが、疎開した人は助かった。疎開した人は、竹槍でB29と戦かおうとは考えなかった。賢明な市民にできたことは、疎開(逃げる)することだけだった。

 東京大空襲で生き延びたのは強い軍人達ではない。環境にもっとも適応して、「逃げた(疎開した)」民間人たちである。

 

ダーウィンの法則

 (危機に遭遇して)生き残る種とは、最も強いものではない。最も知的なものでもない。それは、変化に最もよく適応したものである」。

 巨大津波が来ることが分かっていれば、その場所から逃げる決断をした人種が生き延びるのだ。来ることが分かっているのに、無為無策で過ごすのを愚かという。そういう種は、地震が来る前に滅びる。

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   東京大空襲後の焼け野原

 

助言

 私は危険な場所に住んでいる昔の仲間に、この件を助言していく計画である。昔の仲間がみすみす津波で死ぬのを見逃せない。多くの仲間が名古屋市の南部の海抜ゼロメータ地域に住んでいる。

 災害は、準備をすればその8割は被害を減らせる。

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 上図は大垣の新市庁舎。高さ38m。市民税を貪り食う妖怪が住む館である。

 大垣市の役人達は、岐阜市よりも2割も過剰に豪華で、安全な市庁舎に居座り、市民の家の耐震補強工事の補助金を以前は200万円だったのに、新市庁舎建設の為、今の50万円に減額する仕打ちをする役人達である。耐震補強工事の補助金は、南海トラフ巨大地震対策での補助金なのに、この有様である。後は推してしるべし、である。

 南海トラフ巨大地震では、大垣新市庁舎の高さの津波が地震5分後に沿岸部を襲う。東日本大震災の津波のレベルではないのだ。「三十六計逃げるに如かず」しかない。

 それが賢い選択である。

Dsc06566s 松本明慶大仏師作 普賢菩薩像

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2022-01-02  久志能幾研究所通信 2259号  小田泰仙

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