2023年2月 7日 (火)

山路徹先生と「袖すり会うた縁」

 

 山路徹先生とのご縁は、2011年、大垣のデパート・ヤナゲンで見つけた素敵なテーブルを入手した縁が始まりである。そのテーブルは山路徹先生が製作した芸術的な作品であった。

 

 私は2010年に定年退職して、大垣の実家に戻った。そこから築40年の日本家屋のリフォーム工事を始めた。そうしているうち、ヤナゲン2Fの服販売店で素敵なテーブルを見付けた。それはそのお店が営業用で接客用に使っていた。

 お店を訪れる客は、このテーブルを欲しいと思う人が多くいたのだが、既に家具が一杯入った家には置ける空間がないと諦めていたという。

 

古いものを捨てる

 幸い、私の家はリフォームをして古い家具の多くを捨てた後で、家中が空っぽの状態である。それもご縁である。リフォームをしなければ、先生とのご縁もなかった。新しいご縁を掴むには、古いものを捨てなければならない。何時までもしがらみを掴んでいると、新しいご縁はやってこない。

 新しい世界で生きていくためには、過去の遺産を捨ててなければ、真のスタートができない。エリートを呼ばれる種族が世間で成功できないのは、過去の栄光を捨てられないだ。だから思いっ切った改革が出来ない。

 

 それで新しいテーブルを買う交渉をした。聞けば、販売可能という。店頭で使っていたテーブルは高さ70センチの椅子用である。それを座敷用に低い脚に作り直してもらった。

 

出会い

 その時、初めて山路徹先生とお会いした。聞けば先生は、私の出身高校で美術を担当されておられた。私の高校時代と時期がずれており、直接の恩師ではないが、ご縁のある方であった。それから先生とお付き合いが始まった。

 それから先生に多くの特注の家具を作ってもらい、いつの間にか32点の家具が揃った。机やテーブルだけでも15点もある。またその半数近くは、好意で提供して頂いた。全て材料はトチの木や奈良樫の木である。

 

ご縁を掴む能力

 今、過去を振り返ると、良きご縁に出会ったと思う。ご縁をご縁として大事にするのも、一つの能力だと思う。またそのご縁を発見するのも能力である。今まで世界の80館以上の美術館を回り、鑑賞眼を養ってきた甲斐がある。

 2010年、2011年は、松本明慶大仏師ともご縁が出来た時期であった。松本明慶先生作の仏像を置く台も、山路徹先生に造ってもらった。2010年に会社人生を捨てて、新しい人生が始まった。

 

「柳生一族の家訓」

 小才は、縁に出会って縁に気付かず。

 中才は、縁に気付いて縁を生かさず。

 大才は、袖すり会うた縁をも生かす。 

 

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 リフォーム前の居間の状態

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 リフォーム後の居間

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 デパートの服販売店で商談用として使われていた。

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 テーブル搬入前の状態

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 テーブル搬入後

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   2011年 今より12歳も若き日の山路徹先生

 

 

2023-02-07  久志能幾研究所通信 2608  小田泰仙

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2023年2月 6日 (月)

人生劇場「生活芸」を育てる  緩慢なる洗脳殺人

 

 武智先生に受けた薫陶の中で、「一番いいものを見て一番いいものの中に育っていないと芸が貧しくなる」とよくおっしゃっていた。

 中村雁次郎著『私の履歴書⑨』日本経済新聞 2005年1月10日

 

 人生劇場で主人公として、良いものの中で育たないと自分の演ずる芸が貧しくなる。下品に洗脳されると、生活芸が貧困化して、人格が殺される。

 

 これは物理の法則である。「物理」とは物の「理」を学ぶ学問である。朱に交われば赤くなる。赤の絵の具と白の絵の具を混ぜれば、赤くなる。宇宙根源の理である。

 

一番良い親の背中

 子供は親のいうことは聞かない。親のやっている通りになる。子供は親に染まるのだ。私は両親の働く姿を見て育った。内職までして働いている両親を見て、私は遊んでいるわけにはいかない。

 

一番良い上司の影響

 いい上司の下で育つと、仕事の仕方が豊かになる。悪い上司の元で働くと、仕事の芸が貧しくなる。私は会社時代、多くに部長の下で働いたが、親会社から出向してきたО部長に感銘を受けた。その薫陶を受けて、私の仕事芸が変わった。

 今まで多くに上司に仕えてきた。私が間違い(上司に気に喰わない事)をすると、多くは感情に任せて怒ってきた。しかしО部長は叱るのだ。怒ると叱るとは違う。

 親会社では使い物にならない人間が、子会社に部長として出されてきた。その部長は部下を怒りまくり、多くの中間管理職を鬱病にしていった。それこそ緩慢なる洗脳殺人である。私は管理部署の職制として、その心が壊れた基幹職を受け入れた。また「管理部署は閑だろう」と、他の部署の課長が、心の壊れた若手(その課長が追い詰めたのだ)を多く送り込んできた。

 人は言葉一つで殺せるのだ。それは緩慢なる洗脳殺人である。

 

一番良い佛像彫刻を見て育つ

 私はこの10年間で、300体×2回×10年=6,000体の松本明慶佛像を見てきた。松本明慶佛像彫刻展は年間2回開催される。一回当たり、約300体の佛像が展示される。それが開催さると、私は東奔西走で必ず出向いて佛像を鑑賞した。お陰で佛像を見る眼が育った。

 「佛」とは「人」と「非」からなる象形文字で、人にあらずと書いて「佛」である。人ではない存在を形にした造形は、人の理想の形を心に刻む。

 

一番良い絵を見て育つ

 私はいままで世界の80館以上の美術館・博物館を回った。お陰で名画と呼ばれる作品を直接鑑賞することが出来きて、鑑賞眼が育ったようだ。

 私の名画の定義は、「捕まっても良いから盗んで、自宅に飾りたい絵」である。残念ながら、海外にはそんな絵は無かったので、盗まず、捕まらずに済んでいる。何億円の絵でも、バカでかくゴテゴテした古い油絵は日本家屋に似合わない。

 

一番良い友人と共に育つ

 日頃付き合う友の影響は大きい。自分と価値観の合った友人でないと切磋琢磨ができにくい。価値観の合わない人と一緒に居ると、どうしても相手に迎合することもあるから、自分の芸が目減りする。孟母三遷の教えで、良き友を選ぶのが大事だ。

 進学校で皆が必死に勉強をしている中、一緒に学び育つと自然と学ぶという「芸」が磨かれる。皆が遊び惚けている学校で育つと、その「学習芸」が貧しくなる。

 

一番良い師の元

 良い師が自分を育ててくれる。三年かけて師を探せ、である。師からの教えは薫陶である。霧の中を歩けば、自ずと衣が濡れるのだ。それと同じで、師と行動を共にすれば、その考えが伝わってくる。

 

一番いい言葉

 言葉の影響を受けるのは、自分である。人に吐く言葉でも、一番大きく影響を受けるのは自分だ。良い言葉を吐けば、自分が励まされる。悪い友と付き合い、後ろ向きの言葉を浴びれば、どうしてもマイナスの影響を受ける。それは人生芸の貧困化である。 

 

CMでの悪い影響

 毎日、ファストフードのCMを見せつけられれば、自然とその食品に手を出してしまう。体に良い食事への感性が鈍くなり、健康を考えて食べるという「喰う芸」が貧しくなる。食が豊かになり、日本人が総グルメになった。その結果が、2022年度の医療費44.2兆円越えである。しかし不健康病を併発した。「喰う芸」の貧しさが原因である。

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2023-02-06  久志能幾研究所通信 2607  小田泰仙

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山路徹 略歴

 

1940年 土岐市に生まれる

1963年 新潟大学 絵画科卒

公立岐阜県高校勤務

1996年 積み木でエコプロダクト優秀賞(一般社団法人 産業環境管理協会)

2000年 「沙羅アート」を創業。陶芸、デザイン関係を創作。

    「天然工房やまじ」を創業。芸術的な木工品を創作。

    「遊木創造」を創業。積み木関係の芸術品を創作。

近年 東京都上野森大賞展「老いるほど若くなる」等多数

 

山路徹の作品は、ブログ「久志能幾研究所通信」内の

カテゴリー「m-木魂 - 作品展示室」に、15個の記事を紹介しています。

ブログ「久志能幾研究所通信」は、「久志能」で検索してください。

Blog: http://yukioodaii.blog.enjoy.jp

 

 

 私は山路先生と2010年からの付き合いである。先生は、私の出身高校の美術の先生であった。それ以来、私の家には山路徹先生のデザイン家具が合計で32個もある。いつの間にか、こんなに増えてしまった。私の家は、別名・山路徹デザイン家具展示場である。

 

2023-02-06  久志能幾研究所通信 2606  小田泰仙

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2023年2月 5日 (日)

シュールの風景 山路徹個展「絵・詩」

 2月4日~2月28日、画廊 Sagan で山路徹個展が開催されています。その風景をお伝えします。

 

日時  2023年2月4日~2月28日

    11;00~17:00(最終日は16:00まで)

    水・木定休 19日臨時休業

場所  画廊 Sagan

 

 

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2023-02-04  久志能幾研究所通信 2604  小田泰仙

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2023年2月 4日 (土)

シュールからリアル 山路徹個展に学ぶ

 

 2月4日~2月28日まで画廊 Sagan で山路徹個展「絵・詩」が開催です。今日はその準備のお手伝いをして大忙しであった。

 

 この個展のテーマは「シュールからリアル」である。「シュール」とは、「現実離れ」「非現実的」という意味である。「シュール」には、そのほかに「不条理」「極めて独創的」「非日常的で理解不能」などの意味も含み、芸術や娯楽作品を評価する言葉としても用いられる。

 

 「シュール」の語源は、フランス語の「シュルレアリスム」である。「シュルレアリスム」とは、第一次世界大戦中の欧米で展開された既成の価値観を否定する「ダダイズム」に続いて、1920年代にフランスでおこった芸術運動の名称である。日本語では「超現実主義」と訳される。

 

 「シュルレアリスム」は、反戦を象徴する「ダダイズム」の影響を強く受けている。しかし「シュルレアリスム」は、現実を全て否定する「ダダイズム」とは異なり、現実を超えて新しい道を創造しようとする特徴がある。「シュルレアリスム」の精神的支柱はフロイトの「精神分析理論」である。「シュルレアリスム」は、破壊後の時代を生きるために個人的主観を排除した「無意識」「偶然」「集団意識」などに重点が置かれている。

 

 1924年、フランスの詩人アンドレ・ブルトンの「シュルレアリスム宣言」により「シュルレアリスム」が始まった。アンドレ・ブルトンが宣言の中で「シュルレアリスム」を「思考の真の働きと表現手段としての心の自動現象」と定義し、常識や倫理的先入観に囚われない人間の解放を推進した。その考え方は現在の「シュール」という言葉の意味にも結びつく。

 

20230204  原作 山路徹作  デジタル編集 小田泰仙

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シュールの存在意義

 「シュール」という日本語は、「シュルレアリスム」の現実には再現できない奇妙な世界や、理性に左右されない不安定で不条理な世界観を表している。それも現実(リアル)が存在してこそ、シュールが意味を持つ。リアルが地に足が付いた状態でないと、その不条理が分からない。その不条理が分からなければ、認知症である。目の前の現実をしっかりと見据えて、無意識の世界に目をむけるのも、思考の訓練としてよいものだ。

 

 山路先生の行動や作品は、私の理系の常識的思考からは理解不能です。私にはシュールなのだ(笑)。芸術家は常識の限度を超えるのです。従来に固定観念に囚われていては、飛躍的な発展はあり得ないと思う。エリートとか旧来の勢力からは、革命的改善は生れない。

 

 従来の高価値観である東大卒、エリートが利権集団、既成勢力になって、行政に君臨すると、組織は衰退の一途である。大垣市はこの22年間、既成勢力が蔓延り、それが原因で大垣市は没落した。公示地価は半値以下に暴落した。大垣市を立て直すには、新しい政治家が求められる。

 シュールとは、利権集団に対する反戦活動でもある。その象徴が大垣市の腐敗政治への抵抗活動である。物価が爆上げのこの時期に、なぜ大嘘で塗り固めたゴミ袋有料化のごり押しなのだ! 次の選挙で傲慢政治家に市民の怒りを思い知らせよう。 

「主要100品目の7割が前年度末を上回った。上昇品目数は9年年ぶりの高水準である。(2022年12月29日、日本経済新聞)

 

日時  2023年2月4日~2月28日

    11;00~17:00(最終日は16:00まで)

    水・木定休 19日臨時休業

場所  画廊 Sagan

 

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2023-02-04  久志能幾研究所通信 2604  小田泰仙

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コロナ禍で見えてきた世界、自己防疫体制

 

 「薬が必要な状態になる前に、病気の芽を摘めるようにするための科学が重視されるべきだ。その上で、感染症の基本に立ち返り一人ひとりが先回りをして自ら備えをしておく。」(北里柴三郎博士が唱えた予防医学。北里柴三郎は北里研究所の創業者)

 「特別難しいことではない。身近なところでは、生活リズムをあらためる。きちんと食事をして栄養をとり、体力をつける。体調が悪いのに無理に仕事に出かけることはしない。そんな当たり前のことが大切にされる社会に、少しでも近づくと期待したい」(大村智博士・北里大学特別栄誉教授)

 「コロナと世界」"個々の備え、病の芽摘む"より

         日本経済新聞2020年4月28日

 大村智博士は、2015年ノーベル生理学・医学賞受賞。

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 現在、5度目のワクチンの弊害が露見しつつある。政府はひた隠しである。裏の利権を隠れ蓑に、ぼろ儲けをしている医療関係者の仕業であるようだ。世界一のワクチン接種率、世界一のマスク着用率でなぜ、世界一の感染者数なのだ。

 

 本来のコロナ菌への感染予防は、基本に忠実に守れば、感染爆発は防げる。安易にワクチンに全面依存するから、油断して感染のリスクが高まるのだ。

 現在ワクチンの隠れた危険性が露見してきた。ワクチン接種で死亡事故が増えたようだ。ワクチン接種を強引に推奨している厚生省はひた隠しである。いくらマスコミを抑えても、ネット情報で国民は真実を知る。国民はバカではないのだ。

 自動車の開発でも、その安全性を確認するため、血みどろな評価試験を長年経て、やっと新車が発売される。問題があるまま新車を発売すれば、死亡事故が起きるのだ。それに対して今回のワクチンは粗製乱造と言ってもよい。事故が心配で打てたものではない。

 

国民の自己防衛手段

 それに関与して金儲けしている国会議員や利権を活用している議員を次の選挙で落とせばよいのだ。今すぐには無理かもしれないが、テレビや御用新聞しか見ない国民が老齢化で減少していき、ネット情報で真実を知っているコクミンが増えれば、政治が変わるだろう。それに期待するしかない。

 

自分の城を守る

 私はがんを罹患していて、免疫力が低下しているので、ワクチンを一度も打っていない。そのため、自分自身で最大限の防疫体制を取っている。

 

 病気でも、事故でも、人生を破壊する悪縁でも、それに対する防疫体制を自分で作り上げればよい。「自分の城は自分で守る」がトヨタ生産システムである。

 

人生の防疫体制

 病気対策は大村博士の上記助言を守ればよい。要は正しい食生活、正し生活習慣を送ればよいのだ。それを狂った食生活、狂った生活習慣を送るから、がんにもなり、心筋梗塞にもなり早死にするのだ。

 

 事故対策でも、正しい危機管理体制を取れば、事故に遭う確率は減らせる。安全対策にカネをかければ、その分、事故に遭う確率は減らせる。

 

 人生を破壊する悪縁も、正しい人間関係を構築して、危ない人との交際を避ければ良いだけである。孟母三遷の教えで、危ない人との交際を避ければ、幸運になれなくても、不運にはなることはない。人生で何もなく平穏に暮らせることが、最大の幸運であるとは、中国の運命学の教えである。

 その対策を疎かにしたからKK問題が起き、やんごとなきお家で不祥事が続いている。起こるべくして起きた不祥事である。

 

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 講演会での大村博士  2018年8月7日 大垣市

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 講演中の大村博士

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 大村博士の心得  やはり健康こそ最大の心得である。

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講演会後、未来の科学者に期待してサインをする大村博士

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 翌日、大村博士とツーショトのご縁を頂いた  

 2018年8月8日 大垣フォーラムホテルにて


2023-02-03  久志能幾研究所通信 2603  小田泰仙

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2023年2月 2日 (木)

親戚付き合い、墓付き合い、はかない付き合い 

 

 知人は墓を建て、今まで疎遠であった親戚と新たに親戚付き合いを始めた。しかしその後、その家からは結婚式にも呼ばれないし、法事にも呼ばれないし、主が亡くなっても1ケ月も連絡がなく、その後、コロナ禍の影響で家族だけで葬儀は執り行うとの連絡が来たそうだ。つまり葬儀参列拒否である。親戚付き合い拒否の通知であるようだ。

 その人の心情や信心深さは言葉にしなくても、長年の人に対する行動で伝わってくる。

 だからコロナ禍の最中とはいえ、その行動には違和感があったようだ。その縁者には、親の後姿での教育が出来ていなかったと思うしかない。

 

 これでは「墓関係だけの付き合い」である。「墓付き合い」である。それは「墓が無い」と同じ、「はかない(墓無い? 儚い?)」付き合いである。それは現代の世相を表しているようだ。

 

コロナと共に去りぬ

 最近の結婚式は、上司などを呼ばず、近親の親族だけですませ、友人たちだけで別にパーティを開催するようだ。上司も遠縁の親族など呼ばないという。

 現代人は、人との関係を断ち切りたいと思っているようだ。スマホだけの虚構の世界に埋没する現代社会を象徴しているかのようだ。

 

 本来、日本の冠婚葬祭とは、ある意味で親族の生存確認である。また最近は、親族も遠く住んでいるケースが多く、滅多に会う機会が無い。その近況を確認し合うのが冠婚葬祭での集まりである。特に話があるわけではない。お互い顔を見るだけで安心できるのが血のつながった社会なのだ。それが昔から、一族郎党が厳しい世の中を生きてきて身に着けた生活の知恵である。

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人間関係の変化

 それが今はコロナ禍を大義名分に人間関係が消滅しようとしている。会社でも在宅勤務である。自宅で誰とも話さず、黙々とネットを通じて仕事をする。

 20年程前、私がバリバリの仕事人であったころ、メールでのやり取りに限界を感じて、なるべく直に会って話をするように心がけるようになった。当時は会社内でもメール文化が始り、大量のメールが行き来していた。室長ともなれば、一日に100~200通のメールが舞い込む。それをサバくために、メールの文章ではどうしても表現がきつくなり、けんか腰になりかねない状況に追い込まれる。特に、私のようにテクニカルライティングをマスターして文章にすると、キツイ表現になってしまう。

 またアメリカの心理学者アルバード・マレービアン博士の研究によれば、文章では、その言葉の7%しか相手に届かない。後は、声の質(高低)、大きさ、テンポで38%、顔の表情で55%の情報が伝わると言う。人間以外の動物は、全て言葉以外の非言語コミュケーションで済ませている。人間も動物の一つである。多くを非言語表現で真の意思を表している。

 だからメールでは真の心情は届かないのだ。それでコミュニケーションの限界を感じて、大事な情報の場合は、伝達の手段を変えた。つまりフェースフェースの直接対話である。それから見ると、現在はまだ当時より退歩してきているようだ。その対応は未成熟になったと感ずる。

 昔ながらの人情ある人間関係がコロナと共に去って行った。これで日本社会がより殺伐たる人間関係になる要因が増えた。これは小さな綻びである。それが今後拡大することが怖しい。少子高齢化社会で殺伐たる未来が見える。

 

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   「武道としての情報設計_C1_文書道」 より

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仏壇での後姿

 最近は家に仏壇のない家も増えた。ハウスメーカのモデルハウスに見学に行っても、仏壇を置くスペースが用意された家は皆無である。親が仏壇に手を合わせている姿が、子供への最大の教育なのだ。子供は親の言う通りにはならず、親がやっている通りになる。

 それはA宮家騒動を見ればわかる。KK問題でも、世代断絶の異常が垣間見える。「KK息子は父の墓前にお参りもせず、花を供えたことはない」と週刊誌報道である。KK息子が皇族と結婚できたのだから、そんな慶事は、渡米前に父の墓前に報告するのが人間の道である。それだけでKK母子の異常な行動が理解できる。私は、あのような人格(人欠く?)になりたくないと反面教師として眺めている。皇族は世の中の風潮を象徴しているようだ。

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2023-02-02  久志能幾研究所通信 2602  小田泰仙

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2023年1月31日 (火)

30年間のハニートラップ、免疫力を壊滅、がん激増

 

 2023年1月30日、半年ぶりに久留米の真島消化器クリニックに定期検診に行ってきた。血管内プラークの状態の検査である。その結果は2勝1敗1引分けである。血管内プラークの状態はかなり改善されたが、まだまだ課題が山積である。

 そのプラークとは過去30年間、悪い食生活で積み重なって出来た毒の山である。対策を打っても、一朝一夕で改善されるわけではない。30年かけて出来たものは30年かけないと無くならないようだ。地道な正しい食生活、正しい生活習慣を続けるしか治療法がない。

 

ハニートラップ

 狂った食生活、狂った生活習慣を過ごしたため、私は肥満、高血圧になり、記憶力が低下し、認知症寸前になり、最後はガンになってしまった。この30年、食品メーカから、美味しいものをCM洗脳されて、無意識に食べてきた報いである。それは食品メーカが仕掛けたハニートラップであった。

 

 私は味の極楽ポイントを付加した食品に負けた。食べ始めたら「止められない止まらない」であった。極楽ポイント付きの食品は激美味しいのだ。

 

腸内環境が破壊される

 今回、真島院長から指導されたのは、腸内環境の改善である。腸内環境を左右する善玉菌の活動を妨げる食品の制限である。その食品が健康を害する。腸内環境が破壊され、善玉菌が激減すると、免疫酵素の敵地攻撃力が激減する。

 

 例えば、酢である。健康のため酢は良い食材と信じられているが、それが腸内環境を破壊する。酢は農林水産省では、農薬として認定されている。酢は除草剤としてもホームセンタで売られている。酢は殺菌作用が強く、飲みすぎると腸内環境を破壊する。

 

 人工甘味料は静菌剤で、腸内環境を破壊する。人工甘味料はノンアルコールビールにも大量に入っており、健康に悪い。もともとアルコールは腸内善玉菌には殺菌・静菌剤である。だから健康には禁酒が一番である。

 納豆菌も強力な殺菌・静菌剤で、腸内環境を破壊する。食べ過ぎは健康に悪い。

 

 我を滅ぼすのは我である。自分の我慢できない食欲の強さで、自制心が負け、食べ過ぎで病気になり、死ぬのだ。

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2023-01-31  久志能幾研究所通信 2601  小田泰仙

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紅い脅威 春節で中国人の来日急増

 

 今日(2023年1月30日)、半年ぶりに久留米の真島消化器クリニックに定期検診に行ってきた。血管内プラークの状態の検査である。

 途中、新大阪から博多までの新幹線の9号車には私を含めて4人しか乗っておらず、快適であった。乗客が少ないから、十分すぎるほどソーシャルディスタンスも取れているし、換気も十分にされているので、マスクを外して過ごすことが出来た。静かな環境で考え事をするのは快適である。

 マスクをしていると自分の汚れた吐息を再度、吸うことになり健康には良くない。それでは頭もうまく回転しない。だから命の保全上でグリーン車を選ぶことは贅沢ではない。

 

紅い旅行者

 それで安心して九州新幹線では、博多から久留米までを自由席で利用した。それが大きな間違いであった。3号車に乗り込んだら、8割ほどの乗車率で満席に近い。3列席の窓際にすわったら、そこに赤い服、赤いズボン、赤いマスクをした母親と小さな娘が座ってきた。どうも中国人の旅行者のようだ。顔が妙に垢抜けして美人である。その雰囲気から見て金持ち階級の人のようである。隣に中年のオッサンがいたので、家族ぐるみで春節での日本観光のようである。九州地区は中部地区より、中韓の観光客は多い。私には彼らがコロナ菌保有者に見えてしまった。

 

 中国ではコロナ感染者数が国民の数割に上るとの噂があり、入国してくる中国人は、脅威であると思っていた。中国政府の公式発表は当にならない。

 

 上記情報を知っていたから、君子危うきに近寄らずと、私は新鳥栖駅で、慌てて2号車に移った。私はがんを罹患して免疫力が低下している関係で、ワクチンは接種していない。だから隣の席にそんなコロナ菌で怪しい中国人が座れば、大慌てである。

 

 犬も歩けば棒に当たる。家に閉じこもらず、出かけと色んな経験が出来て良かったと思う。それで世間状況が身近に感じられる。

 

対等外交とは

 中国は日本に対してビザの発行を停止した。それに対して日本政府は抗議だけである。対等外交とは、相手がビザの発行を停止したら、こちらもビザ発行を停止すればよい。それをやらないから、弱腰外交で中国から馬鹿にされやりたい放題にされる。

 それは、媚中議員の連中が政府中枢に居座っているからだ。その中心の林外相は、中国からのハニートラップにかかっているとは、政界の常識であるようだ。問題は、そんな外相の議員に選ぶ選挙民にもある。山口県の選挙民は、地元の為に国を売っているとしか思えない。これではいつまでたっても日本は良くならない。何時まで明治政府以来の利権派閥が続くのか、情けない思いである。我々に必要なことは、自尊心の回復と売国奴の排除である。声を上げなければ、奴らがやりたい放題にされる。それでは日本が日本でなくなってしまう。

 

2023-01-30  久志能幾研究所通信 2600  小田泰仙

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2023年1月28日 (土)

太上は ニコニコ黙って 腐縁切る

 

 太上とは、ファーストクラスに乗る人である。そういう人の行動を真似すると人生を成功に導ける。また幸せな人生にすることが出来る。昔の中国では、太上になるための教育方法を「孟母三遷」と言った。

 美月あきこ著『ファーストクラスに乗る人のシンプルな習慣』(祥伝社、2009年)によれば、ファーストクラスに乗る人は、CAにはほとんど負荷をかけず、お世話をしていて心地よいという。それがエコノミークラスやビジネスクラスに乗る人達との差だという。エコノミークラスやビジネスクラス乗る人たちは、CAに最大限のサービスを要求するという。ファーストクラスに乗る人はそんな意地汚いことはしないそうだ。

 そこに私は人生の縮図を見た。人生の航空旅行は、ファーストクラスに乗るつもりで生きていきたい。

 私の「死ぬまでにやりたい100項」の一つが、ファーストクラスで飛ぶことだが、まだ実現できていない。お金があるからファーストクラスに乗れるのではない。お金が出来て、なおかつその資格を仏さまが認めてくれたら、そのご褒美で乗れるのだと思う。そのために頑張りたい。

 しかし12時間ほどのフライトで、100万円は高すぎる。そんな考えの貧乏人根性ではファーストクラスに乗るのは無理ある。それよりも架空の人生航路でファーストクラスの人生を送ることを考えるのがよい。それが「太上は ニコニコ黙って 腐縁切る」である。人生は悪縁や腐縁を避けられれば、極楽のファーストクラスの人生を送れる。

 

悪縁・腐縁

 私はこの20年間、経営者向けの研修会に多く参加して、多くの社長と出会いがあった。しかし社長だから、人格者だと思っていたら、実際はピンからキリまでいることを発見した。社長といっても中小零細企業の社長である。大企業の人格ある社長とは違うのだ。社員数だって数人から数百人の会社まである。自分で起業すれば、誰でも社長である。だから全ての社長が人間的に出来ているはずがない。

 中には人格の高い人もいたが、その反面、詐欺同然のことをする社長、車検に出した私の車を営業車代わりに乗り回した自動車整備会社の社長、ドタキャンをして違約金まで踏み倒す非常識人、統一教会まがいの新興宗教を勧誘してくる社長等と様々な社長のくずが多くいた。

 私はそんな輩達とはすぐに縁を切ったので、大きな被害に遭わずにすんだ。

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道徳観念の無い社長に騙された

 G経営者研究会で知り合った自動車整備会社の社長に、自車の車検をお願いした。車検後、入れたはずのガソリンがほとんど無い。おかしいと思い、ドラレコを確認すると、その社長が私の車を営業車代わりに乗り回していることが録画されていた。なおかつ運転中に電話で営業活動をしていた。当時はハンズフリーの携帯がない時代で、法律違反である。

 それでその社長とは距離を置き、二度と車検は依頼していないし、付き合いも断った。10年ほど経つが、従業員が4名のその会社は全く発展していない。当たり前である。それが仏様のお裁きだろう。同じG経営研究会の仲間だからと信用した自分が愚かであった。

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宗狂社長から勧誘された

 新興宗教を勧誘してきたのはG経営研究会の元会長である。大きな会計事務所の会長とグルになって勧誘をしてきた。私は、その経営研究会が社長たちの集まりの元会長であったので、信用してしまった。それが大きな間違いであった。その教団は統一教会と同レベルの怖ろしい教団であった。

 下手をすれば、私は全財産を失い、失明するところであった。その教団では、入団すると太陽を見つめる修行が課される。その会長もその修行の話しはしなかったが、「前に何かのきっかけで失明寸前になった」ことがあると私に告白した。多分、太陽を見つめる修行をして失明寸前になったのだろう。弱視の私がその修行をすれば、失明確実であった。

 また信徒数と建てた教団本部建設費用から計算すると信徒一人当たり1千万以上の金が寄進として吸い上げられている

 その教団から脱会しようとすると、地域の信徒が大勢自宅に押し掛けてきて「無間地獄に堕ちるぞ」と大騒ぎをして脱退を阻止するという。

 数年前、岐阜県のある村長が襲撃される事件が起きた。犯人は捕まっていない。教団の新本部建設の用地問題で、それに関係していると噂になったが、真相は闇の中である。

 その家で葬儀があると、地域の信徒が全てを取り仕切り、香典は全て持ち去ってしまうという。

 私を救ったのはネット情報であった。一時は試しに入会して、ダメなら退団すればよいと安易に思っていたが、緊急事態として、入会儀式直前に、関係を断った。危ないところであった。

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経営者の倫理観無し

 G経営研究会のある経営者は、あるОB会のイベントの幹事を引き受け、ホテル予約のダブルブッキングをやらかした。その経営者は懇意のホテルに新規の予約をしたのだが、先に予約したホテルのキャンセルを忘れた。それでドタキャン扱いとなり、数10万円の違約金を請求された。その幹事は金が無いとホテルに泣きつき、1万円で勘弁してもらったという。かの経営者は金が無いと言いながら、ベンツを乗り回してした。その幹事はG経営研究会の有力幹部である。その経営者は、子供向きに論語の先生もやっていた。論語読みの論語知らずである。

 私はそのイベントの幹事に誘われ、途中まで一緒に活動した。しかしその過程で彼らの不誠実なやり方に呆れ、反吐が出て、私は幹事を降りた。それが正解であった。そのまま付き合っていれば大変なことになる処であった。

 私は、師の名誉の為にその後始末に走り回った。九州の師にも相談し、そのホテルに出向き、お詫びとして書も進呈した。

 その1年後、その幹事のゴ贔屓のホテルは耐震問題で、取り壊された。その思い出の出のホテルは跡形もない。仏様のお裁きだろう。

 先の道徳観念の無い社長とこの経営者は大の仲良しである。類は類を呼ぶのだろう。友を見ればその人の人格が分かる。

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住む世界が違う人との腐れ縁

 私のピアノ先生が、数年前、最期の演奏会を計画した。懇意の演奏家たちをドイツから招いての演奏会である。私は当時、先生の病状もその決意も知らなかった。私がそのチケット購入を先生と縁の深い事務局長にお願いしたら、「休みの日に、わざわざ出かけねばならないほどの演奏会ですか」と言われ購入を断られた。その答えを私から聞いて、先生曰く「あの人は住む世界が違うのよ」であった。それ以来、私はその人と縁を切った。

 その1年後、先生が突然亡くなられた。それは私には突然の訃報であった。その人は、通夜に来たが、義理で来たようで、焼香を済ませると早々に帰って行った。私はその姿を見て、縁を切って正解であったと確信した。

 

他山の石

 人生では悪縁と付き合うと、それに影響されて、自分の人生に悪影響を及ぼす。やんごとなき方のKK問題は、穢れた悪縁との付き合いが原因で、大騒動になった例である。

 それは仏教の縁起である。その悪縁を他山の石として学べばよい。他山とは多くの人の生き方の例を示す言葉である。その縁は玉石混交である。

 

縁切り

 出会った縁が、悪縁と認定出来たら、「いつもニコニコ、太上は黙って悪縁を切る」を実行しよう。悪縁の人に説教やアドバイスをしても無駄である。そんなことをすれば、逆恨みされるのがオチである。その人とは「この世では縁が無い」という縁をいただいたのだ。お釈迦様でも「仏の顔も三度まで」と仰せだ。そう思い、そっとその人から離れるのが、人生の危機管理である。別名「君子危うきに近寄らず」である。

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馬場恵峰書「佐藤一斎「言志四録」五十一選訓集」久志能幾研究所刊

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2023-01-28  久志能幾研究所通信 2599  小田泰仙

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