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2018年11月

2018年11月 8日 (木)

ソニーは、行って逝ってしまった。もう帰らない…♪

 あの僕らの輝いていたソニーは、いってしまった。外国にいってしまった。変わってしまった。もう昔のソニーではない。ソニーはいつの間にか、国の憲法に相当する社是を改悪してしまっていた。だから今のソニーは昔のソニーではないのだ。

 

井深さんの魂の社是

 ソニー株式会社(創業当時:東京通信工業)の創業者である井深大は、会社の設立目的の第一に「真面目なる技術者の技能を、最高度に発揮せしむべき自由豁達にして愉快なる理想工場の建設」を掲げた。この終戦直後(1946年)に書かれた設立趣意書には、「日本再建、文化向上に対する技術面、生産面よりの活発なる活動」、「国民生活に応用価値を有する優秀なるものの迅速なる製品、商品化」、「国民科学知識の実際的啓発」を会社設立の目的として、社会や社員に対して価値ある存在になる姿勢が盛り込まれていた。

 

会社設立の目的

  • 一、真面目なる技術者の技能を、最高度に発揮せしむべき自由闊達にして愉快なる理想工場の建設
  • 一、日本再建、文化向上に対する技術面、生産面よりの活発なる活動
  • 一、戦時中、各方面に非常に進歩したる技術の国民生活内への即事応用
  • 一、諸大学、研究所等の研究成果のうち、最も国民生活に応用価値を有する優秀なるものの迅速なる製品、商品化
  • 一、無線通信機類の日常生活への浸透化、並びに家庭電化の促進
  • 一、戦災通信網の復旧作業に対する積極的参加、並びに必要なる技術の提供
  • 一、新時代にふさわしき優秀ラヂオセットの製作・普及、並びにラヂオサービスの徹底化
  • 一、国民科学知識の実際的啓蒙活動

 

経営方針

  • 一、不当なる儲け主義を廃し、あくまで内容の充実、実質的な活動に重点を置き、いたずらに規模の大を追わず
  • 一、経営規模としては、むしろ小なるを望み、大経営企業の大経営なるがために進み得ざる分野に、技術の進路と経営活動を期する
  • 一、極力製品の選択に努め、技術上の困難はむしろこれを歓迎、量の多少に関せず最も社会的に利用度の高い高級技術製品を対象とす。また、単に電気、機械等の形式的分類は避け、その両者を統合せるがごとき、他社の追随を絶対許さざる境地に独自なる製品化を行う
  • 一、技術界・業界に多くの知己(ちき)関係と、絶大なる信用を有するわが社の特長を最高度に活用。以(もっ)て大資本に充分匹敵するに足る生産活動、販路の開拓、資材の獲得等を相互扶助的に行う
  • 一、従来の下請工場を独立自主的経営の方向へ指導・育成し、相互扶助の陣営の拡大強化を図る
  • 一、従業員は厳選されたる、かなり小員数をもって構成し、形式的職階制を避け、一切の秩序を実力本位、人格主義の上に置き個人の技能を最大限に発揮せしむ
  • 一、会社の余剰利益は、適切なる方法をもって全従業員に配分、また生活安定の道も実質的面より充分考慮・援助し、会社の仕事すなわち自己の仕事の観念を徹底せしむ。

 

ソニーの変節

 ところが、現ソニーは社是を下記に変えて、欧米のグローバル経済主義の拝金主義会社と同じになってしまった。いたずらに規模を追う姿勢を戒めていたのを反故にして、大企業を目指す姿勢となった。魂を外国人投資家に売ったのだ。

 下記の社是の中の「ソニー」を別の会社名に置き換えれば、外国の何処でもある並みの社是なのだ。だから会社も並みになったのだ。井深さんの宣言した社是とは格が違うのだ。

 戦後、トヨタ、ホンダ、松下電器、ソニーは、日本の経済復興をリードした。その中で、ソニーだけが、創業者の意志を消して、社是を変えてしまった。社是は会社の憲法である。それが会社の行動を決める。社是が曲がれば、会社も曲がる。

 

新しい社是

 「イノベーションと健全な事業活動を通じて、企業価値の向上を追求し、持続可能な社会の発展に貢献することが、ソニーの企業としての社会的責任の基本をなすものです。私たちソニー社員は、ソニーの事業活動が株主、顧客、社員、調達先、ビジネスパートナー、地域社会、その他機関などのソニーのステークホルダーに与える影響に十分配慮して行動します。」

https://www.sony.co.jp/SonyInfo/csr/vision/

 

劣化した新社是

 創業者の井深大さんが草葉の陰で泣いている。

 新しい社是では、事業活動の最重要対象者は「株主」なのだ。次が顧客、社員なのだ。ソニーの社是は、欧米のグローバル経済主義教の企業と同じ感覚の社是に劣化したのだ。だから平気で、社長の経営ミスで経営が不振になると、リストラの追い出し部屋を作り、利益最優先で、基幹部品を海外から調達し、日本の雇用を無くし、株主利益最優先の経営で、すぐには儲からない事業からは撤退する。それでいて社長は安泰なのだ。凋落の責任者であるストリンガーに巨額の退職金や報酬が支払われ、その全容はいまだに闇の中である。

 『奪われざるもの――SONY「リストラ部屋」で見た夢』(清武英利著、講談社+α文庫)を参照

 現在のソニーの目的は「己の会社だけの企業価値の向上」が最優先で、ついでに持続可能な社会の発展に貢献なのだ。「持続可能な社会」とは、どこの社会なのか。実質的に敵国でも、ソニーが金儲けできる国なら、それは「持続可能な社会」なのだ。だから平気で技術をコンペチターに移転する。貢献する対象が曖昧だから行動も曖昧なのだ。井深さんが「日本再建、文化向上に対する技術面、生産面よりの活発なる活動」と謳っているのとは、大違いなのだ。

 いわばソニーファーストであって、日本ファーストではないのだ。今のソニーは実際に「イノベーション」を追わないから、開発でアップルに負けたのだ。iPod、iPadを生み出せない会社に没落したのだ。

 だから青少年に悪い影響を及ぼし、日本の将来の禍根を残す「健全でない」ゲーム産業に熱を上げているのだ。現在のソニーは、井深さんの作ったソニーではなくなった。さようなら、昔の僕らの理想のソニー。

 

2018-11-08   久志能幾研究所 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

磨墨知54. 仕事の時刻表を意識しよう

 時刻表(納期)のない仕事は仕事ではない。自分の人生、仕事、家庭そして今日の時刻表は何? 納期を心に刻んで、仕事をしよう。きっと仏様が助けてくれる。己の命を返上する日は決まっている。どんなに引き延ばしても100年なのだ。それを意識しないから、真剣な仕事ができないのだ。

 

私文書窃盗

 2013年7月27日、大垣市立図書館長と副館長とに談判する「事件」を体験した。当方が出した文書窃盗事件(私の私文書を図書館員が窃盗した)に対する公式見解の要求書を大垣市立図書館長宛に出したが、2ヶ月近くも回答がないので、知人の有識者に同席してもらい、二人で談判をして、その返事を求めた。私文書窃盗罪は、懲役5年以下の重罪である。その場で図書館長は、職員が窃盗した犯罪事実は認めたが、ウダウダと言い訳を言うだけで、いくら追及しても、その公式見解書の回答期限は口にしない。まさにお役人根性である。これでは行政の改革は進まないと痛感した。

 これでは埒が明かないと、議論するだけ時間の無駄と分かり、二人とも呆れ果てて退室した。その会話内容は全て録音した。いつでも公開できる準備はある。録音データのバックアップは知人に預けた。

 

民間企業とお役所の違い

 仕事として何らかの書類を要求されたら、嘘でもいいから回答期限を宣言する。そうすれば、遅れるかもしれないが、自ずとそれに向かって仕事を回すようになる。ところが、その民間企業の論理は、お役所には通用しない事態に遭遇した。よき反面教師との例である。魚は頭から腐る。大垣行政の頭が腐るから、組織の末端まで腐っていた。今回、記録としてこの事件を報告する。

 

私用文書等毀棄罪(刑法第259条)

 権利又は義務に関する他人の文書又は電磁的記録を毀棄した者は、5年以下の懲役に処する。

 

2018-11-08   久志能幾研究所 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

2018年11月 7日 (水)

ソニーに裏切られた思い

カメラのレンズの調達先で愕然

 現在、ミラーレス一眼レフSONYα9を使っているが、演奏会撮影用に評判の高いズームレンズ24~105㎜の追加購入を検討していた。以前に購入を検討したが、演奏会との日程上で納期が間にあわず、当時のズームレンズ24~70㎜を買って我慢した。この24~105㎜レンズは高性能で、好評なため納期2か月である。それで今回、新規に追加購入しようと調べたら、それは中国製であることが判明した。(クチコミ情報で、自分の目では確認はしていない)

http://bbs.kakaku.com/bbs/K0001008674/SortID=21660539/ImageID=2956293/

 ちなみにSONYα9はmade in Thailand

 100~400mmズームレンズはmade in Japan

 24~70mmズームレンズは製造国未記入(made in Japanではない)

 このSONYα9は、ソニーのピカ一商品で、それがタイ製で、その準標準レンズが中国製であることに愕然とした。CANON EOS5Dは、本体もレンズもmade in Japanと表示されていた。安いカメラは致し方ないないとして、最高レベルのカメラ分野で、レンズまで中国に侵されるのは、元技術者として、忸怩たる思いが湧いてきた。趣味の世界で、カメラは日本製を使いたいが本音である。ソニーは技術を中国に売って、中国で生産して、その分の日本のお家芸の分野を冒している。日本の生産が減れば、日本の生産技術のレベルが下がるのだ。ソニーは金儲けのためなら、何でもありという感じである。いっぺんでソニーに嫌気がさした。

 

短期的視野

 以前、ソニーはアイボを創ったが、当時の社長のストリンガーが儲からないと開発を中止させた。最近になって、ロボット技術の広がりで儲かるとみて、またアイボの開発に乗り出した。なんと節操がないことか。ソニーの価値判断は短期の金儲けである。欧米の経営は、自分の任期中の成果しか見ない。欧米の企業は長期的な視野の経営ができないのだ。

 怖ろしいことに、今のソニーは、創業者の井深大さんが作った社是を改悪している。だからソニーは日本の会社ではなく、外国の会社になってしまったのだ。

 

レコーダで痛い目に逢う

 最近、ソニー製のレコーダで、本体の基本ソフトに不具合があり、記録したデータが全て消えてしまった。修理に出したら、そのソフトの入れ替え作業は有償で、数千円の金を取られた。その不具合が起きた根本原因は、基本ソフトのミスなのだ。家電量販店の店頭に表示された修理定款にも、ハードの修理は無償だが、ソフトの入れ替え作業は有償と明記してあった。その項目は、それまで気にもしなくて、見ていなかった。今回、まじまじと見て怒りが出た。

 私は以前から、ソフトの不具合や勝手なバージョンアップで金をとるソフト業界の商売慣習に疑問を抱いている。己のミスを顧客から金をとって直すなど、商売の正道から外れている。この件は、全てのメーカに当てはまることで、ソニー製品だけの問題ではないが、ソニー以外ならもう少し、日本的な対応がしたはずと、お店の人も言う。改めてソニーは日本の会社ではないと確認した。もうソニーの製品は買わないと心に誓った。

 

2018-11-07   久志能幾研究所 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

ワンルームマンション投資の疑問

 最近、社会勉強のため、日経の不動産投資セミナーに参加したら、(当然のことだが)協賛の不動産会社から電話があり、ワンルームマンションの投資を勧められた。「儲かりますよと」ワンルームマンション購入の勧めである

 提供された案は、3600万円のワンルームマンションで、毎月の家賃収入は12万円という。収支計算をすると、年間、税金を引いて120万円の収入。3600万円の回収に約30年間を要する。つまり約30年間、資金が寝る。実際は修繕費や管理費で、もっと回収に時間がかかると推定した。この不安定な時代に、不確定要素が大きく危険である。資金に余裕があれば、自分がもっと若ければ、その選択肢もあるかもしれないが、今は決断できなかった。

 

会社の言い分

 何故、人に売って自分でやらぬ。マンション販売会社の言い分は、会社がマンションを建てたら、税制上で10年で償却しなくてはならぬ。だから一般の人に販売しているという。ワンルームを買っても、償却に30年もかかるのは、この経済状況で不安定要素が大きく危険である。それも諸経費、管理費を計算に入れると、約5%の投資効率である。それなら、もっと効率的な投資先もある。

 自宅のリフォーム工事をした業者から教えられたのは、土地を500万円で買い、1000万円の一戸建てを建て、借家にして15年で投資金額を回収するという投資である。東京のワンルームマンション投資より安全だという。そのためには、相応の自己資金がいる。なかなか世の中はうまくいかぬ。

 

アパート経営

 地元の中学からの友人は、勧められてアパートを建てた。いまその一億円の借金の返済で四苦八苦している。結局、儲かるのは、建築メーカと不動産屋だけである。建てるほうは、火の車になるのだ。今はアパート経営のブームで、建て過ぎて、部屋が余っているのだ。

 

回りはオオカミだらけ

 世の中には、「儲かりまっせ」と甘い言葉ですり寄って来る輩が多い。そんなに儲かるなら、なぜ自分で独り占めしてやらぬ。何事も自分の頭で考えないと、痛い目にあう。

 

2018-11-07   久志能幾研究所 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

恵峰先生に厚かましいお願い

 長く馬場恵峰先生の教室に掲示されていて、前から気になっていた書画があった。なにか絵の構成がしっくりこず、購入を躊躇していた。

 書友のTさんも、この書画が間延びしていることには同意見だったので、2018年10月5日、先生に間延びしている空間に、追加の文字を書いてもらうお願いを、恐る恐るした。そうしたら、すぐ「書きましょう」と言って、その場で「無量寿」と「行雲流水」を書き足された。これで全体が締まり、書画が人生を表す絵として、格が上がった。書の大家の先生に厚かましいお願いをしてよかった。すぐに「無量寿」と「行雲流水」を思い浮かべて、書き足す先生の才能はただものではない。

 

この書画の意味

 この書画は人の一生を表わしている。人生の最初は、みんなと一緒に修行をする。その修行は、無量寿をめざすこと。無量寿とは、(梵)amitāyusの訳で、阿弥陀仏の寿命が無量であるところから阿弥陀仏になることをめざすこと。

皆との集団修行がおわれば、人として一人前になり、一人自分の道を歩む。それは「行雲流水」のごとくである。行雲流水とは、空をゆく雲と川を流れる水のように、執着することなく物に応じ、事に従って行動することである。

 いくら頑張っても人生100年である。何を愚かに物事に執着するのか、己を自然の一部の存在として、行雲流水の如く生きよとの教えである。

 そして老いて一人静かに庵で人生を振り返る。その後ろの障子に己の影(人生の歩み)が投影されている。その影の描写がなかなかに良い。

 この絵に「無量寿」と「行雲流水」を書き足して、全体の意味がよくわかるようになった。

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2018-11-07   久志能幾研究所 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

2018年11月 6日 (火)

磨墨知2. 過ぎ去る時間は命の刻み

 「時は金なり」は間違い。失ったお金は稼げば取り戻せるが、失った時間は取り戻せない。

 いくら金を積んでも、18歳の輝く青春は戻ってこない。過ぎ去った時間とは、己の命の一部が死に、抜け殻が歴史として記憶に残っていること。その抜け殻を懐かしがっても、新しい価値あるものは生まれない。その失われた時間の冥福を祈り、その供養のため、残った時間を精一杯生きるために知恵を出そう。そうすれば命が輝く。生きているのではない、生かさせているのだ。

 人生の時間の法則は、水の如し。人生の「法」とは、水(サンズイ)が上から下に流れる(去る)こと。決して、その逆はあり得ない。人生二度なし。生涯現役で精進しよう。

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2018-11-06   久志能幾研究所 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

 

磨墨知76. 自分を見失わないように

 自暴自棄での行動や、迷っての判断ミスが最大の時間ロスである。その苦しみは、仏様が与えた己の成長のため訓練である。進むべき方向はどこ? 自分を見失わず、冷静に自分を見つめよう。

 その欲しいモノを手に入れても、それが自分の一部となって価値ある力となるのか。よく考えて手に入れよう。己の人生に力にはならぬ荷物を手に入れると、付加価値なき時間ロスを生む。生まれた時は、みな裸。自分ファーストで、時間を創ろう。

 下記は、平成24年の明徳塾で、恵峰先生がこの原文の書かれた巻物を皆さんに見せて、講義をされた。私は感銘を受けて、その文言を板材に揮毫してもらった。

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2018-11-06   久志能幾研究所 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

さよなら「あっちのSONY」

 ソニーは、もう「僕らのSONY」ではないのだ。ソニーが最高益を出したというニュースが新聞に掲載されていた。ソニーは、2018年10月30日、2019年3月期通期業績予想を上方修正した。ゲーム&ネットワークサービス事業の通期営業利益予想は、前年比74.6%増の3100億円に上方修正である。

 その昔、日本の若者をウォークマンやトリニトロンの世界に引っ張って、世界を魅了したソニーは滅亡した。今は日本の若者を痴性の世界に引きずり込んで、堕落の道に追いやっている。電車の中でも若者はスマホでゲームばかりで、本を読む若者は絶滅品種となった。そんな害毒を流す会社に変貌したソニーなど、潰れてしまえ。

 

ソニーの実態

 ソニーの株主の過半が外国人である。2017年3月31日現在、持株比率の58%が外国人である。だからソニーはもう日本の会社ではなく、外国資本の会社になってしまったのだ。グローバル経済主義教に侵された外国資本の意向で、ソニーは拝金主義を錦の御旗に驀進している。金さえ儲かれば、何でもありの手段を選んでいる。だから金と手間のかかる技術開発を放棄して、他社から技術を買い、韓国から液晶パネルを輸入してソニー製のテレビとして売っている。ゲームとネットと保険で稼いでいる会社に変貌した。トリニトロンの栄光は今いずこ。

 アイボなど目先には儲からないと開発を中止させたストリンガーがソニーをダメにした。後任の社長もゲーム・ネットで儲けて経営の立て直しをしようと必死である。

 

ゲームの弊害・戦犯

 若者をゲームにのめり込ませて、国を支える若者が勉強をさぼりゲーム脳に侵されれば、国が滅びる。ゲームは何の付加価値を人にも社会にも、もたらさない。若者がゲーム依存症になって、勉強も手が付かず、仕事もうつろ。そんな日本の若者を堕落させて金を稼ぐ会社に存在価値があるのか。創業者の井深大さんが草葉の陰で泣いている。

 その昔、中国は英国からもたらされたアヘンで国が滅んだ。アヘン戦争(1840~1842)を仕掛けた英国は狡猾であった。グローバル経済主義のソニーも、同じである。アヘンの中毒性とゲームの中毒性は同じである。若い時に勉強をせずゲームばかりすれば、中高年になって貧困層に陥落である。会社も、見る目があり、勉強をまともにしてこなかった学生など正規には採用しない。ゲーマーの行く末は、フリータしかない。

 

ゲーム依存症患者

 ゲームを含むネット依存症の疑いがある中高生は、全国に約52万人いるという。(厚生労働省研究班の2012年度の推計)

 ゲームにはまるのにはワケがある。ユーザーが飽きさえないように、制作会社はゲーム上で「イベント」を仕掛ける。より多くのユーザーにより長く、よりお金を使ってもらう仕組みを企む。バージョンアップし続けてゲーム中毒患者を離さない。世界保健機関(WHO)はゲームのやり過ぎで日常生活に支障をきたす依存症を「ゲーム障害」として疾患と認めた。

 いわば、日本のために働けない傷病兵の予備軍の製造工場である。現在、少子化で日本の活力が失われていくさ中、敵が日本の若者を、ビジネス戦場から若者を減らすため狙い撃ちしている。日本の国力が削がれていく。その敵がソニーなのだ。

 下図は、2018年10月20日、馬場恵峰先生ご夫妻を伊勢神宮に案内するため乗った近鉄特急デラックス車で見つけた風景である。伊勢神宮に参拝する人がゲームなのだ。これは今の日本社会を象徴している。この風景は日本の電車内では日常茶飯事である。

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2018-11-06   久志能幾研究所 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

2018年11月 5日 (月)

岩村を散策して出会うご縁

 2018年11月3日、恵那の岩村に前回、お世話になった恩人を探しに行ったが、空振りであった。岩村の町並みを2時間ほど歩き、探しあぐねて、気分転換で岩村城跡にタクシーで登り、山城からの帰りをゆっくりと麓まで下り、岩村の街を散策した。岩村城跡の散策は、後日の報告です。

 その帰路、落ちついた雰囲気の茶屋「きままや」を見つけて、お店の人と世間話をしながら、ぜんざいとコーヒーを賞味して山道の疲れを取った。そこでお店自慢の梅干しを見つけ、購入した。お店の中にお茶会用の赤の傘があり、風情のあるたたずまいである。

 その外は、観光客がガイドの旗に続いてぞろぞろで、大勢の観光客が散歩していた。朝ドラの半分青いの影響のようで、岩村は大賑わいである。

 お店の人に、探している車の話しもして、そのご縁で「狂歌?」を壁に見つけ、木の篆刻と佐藤一斎顕彰会の幹事の先生のことを聞いて、少しの収穫があった。岩村の人情の厚さを再確認した。恩人には会えなかったが、再度、訪問するご縁を頂いたと思うことにした。

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 その茶屋の壁に貼ってあった面白い詩(狂歌?)を見つけた。下記が掲示してあった。何時までも若いと思っていたが、私も何時しか初老を迎える年となり、81歳の愚行を笑えなくなった自分を発見した。出歩くと、毎回、新しい発見がある。まだ出かける元気があるだけ幸せと思おう。まだまだ92歳の恵峰先生には負けられない。

 

18歳と81歳の違い

 道路を暴走するのが18歳。  逆走するのが81歳

 心がもろいのが18歳。    骨がもろいのが81歳

 偏差値が気になるのが18歳。 血糖値が気になるのが81歳

 受験戦争を戦うのが18歳。  アメリカと戦ったのが81歳

 恋に溺れるのが18歳。    風呂で溺れるのが81歳

 まだ何も知らないのが18歳。 もう何も覚えていないのが81歳

 我を忘れて没頭するのが18歳。己を忘れてしまうのが81歳。

 借金を忘れないのが18歳。  貸した金だけは忘れないのが81歳。

 眼鏡をかけるのが18歳。 頭に載せた眼鏡を忘れるのが81歳

 ボケーとするのが好きな18歳。  惚けているのが81歳。

 携帯の11桁を覚えられるのが18歳。

   携帯をどこに置いたか覚えていないのが81歳。

 東京オリンピックに出たいのが18歳。

   東京オリンピックまで生きたいと思うのが81歳

 自分探しで旅をしているのが18歳。 

   出かけたまま行方不明で皆で探しているのが81歳

 「嵐」という松本潤を思い出すのが18歳。

   鞍馬天狗の嵐寛寿朗を思い出すのが81歳

  (紫字は著者作)

 

篆刻

 このお店のご主人が木の篆刻をされていて、それが展示されていた。石材の篆刻が普通だが、形状が制限されるので、もっと自由な木に篆刻されている。なかなかに趣がある。木だけに少し緻密さには欠ける。

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ご縁

 ここで世間話として、佐藤一斎顕彰会の幹事の先生を教えてもらった。次回、馬場恵峰先生の揮毫の板を寄贈する話を相談すると良いと助言を受けた。恩人の車は見つからなかったが、新しいご縁が見つかりそうである。

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五平餅を買うのに長蛇の列

 

2018-11-05   久志能幾研究所 小田泰仙

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磨墨知41. 一生涯を貫く仕事を持とう

 一生涯を貫く仕事は無限の時間を与えてくれる。仕事のないほど辛いものはない。仕事は社会とのつながりであり、社会への貢献である。奪うより与えるほうが喜びは大きい。仕事とは人生そのものである。

 仕事の最大の罰は、窓際族である。仕事のないほど辛いものはない。私も一時、閑職に追いやられて寂しい思いをした。周りが忙しく走り舞わっているのに、己の周りは死の時間が流れている。

 宮仕えの時代が終われば、自分で一生涯を貫く仕事を見つけるのが、定年後の急務である。その仕事で儲からなくてもいい。社会に貢献できればいいではないか。それがなければ、急速に老いる。社会で不要の存在になれば、生きている価値がない。

 今の私の仕事は、馬場恵峰先生の書の撮影と製本、出版準備、演奏家の写真撮影、エッセイの記述等である。まったく儲からないが、充実した日々を送っている。

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2018-11-05   久志能幾研究所 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。