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2018年11月 7日 (水)

ワンルームマンション投資の疑問

 最近、社会勉強のため、日経の不動産投資セミナーに参加したら、(当然のことだが)協賛の不動産会社から電話があり、ワンルームマンションの投資を勧められた。「儲かりますよと」ワンルームマンション購入の勧めである

 提供された案は、3600万円のワンルームマンションで、毎月の家賃収入は12万円という。収支計算をすると、年間、税金を引いて120万円の収入。3600万円の回収に約30年間を要する。つまり約30年間、資金が寝る。実際は修繕費や管理費で、もっと回収に時間がかかると推定した。この不安定な時代に、不確定要素が大きく危険である。資金に余裕があれば、自分がもっと若ければ、その選択肢もあるかもしれないが、今は決断できなかった。

 

会社の言い分

 何故、人に売って自分でやらぬ。マンション販売会社の言い分は、会社がマンションを建てたら、税制上で10年で償却しなくてはならぬ。だから一般の人に販売しているという。ワンルームを買っても、償却に30年もかかるのは、この経済状況で不安定要素が大きく危険である。それも諸経費、管理費を計算に入れると、約5%の投資効率である。それなら、もっと効率的な投資先もある。

 自宅のリフォーム工事をした業者から教えられたのは、土地を500万円で買い、1000万円の一戸建てを建て、借家にして15年で投資金額を回収するという投資である。東京のワンルームマンション投資より安全だという。そのためには、相応の自己資金がいる。なかなか世の中はうまくいかぬ。

 

アパート経営

 地元の中学からの友人は、勧められてアパートを建てた。いまその一億円の借金の返済で四苦八苦している。結局、儲かるのは、建築メーカと不動産屋だけである。建てるほうは、火の車になるのだ。今はアパート経営のブームで、建て過ぎて、部屋が余っているのだ。

 

回りはオオカミだらけ

 世の中には、「儲かりまっせ」と甘い言葉ですり寄って来る輩が多い。そんなに儲かるなら、なぜ自分で独り占めしてやらぬ。何事も自分の頭で考えないと、痛い目にあう。

 

2018-11-07   久志能幾研究所 小田泰仙

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