« 恵比須御頭の祀り神事 | メイン | 大垣の痴呆行事「乞食行列」で記録達成 »

2018年6月 3日 (日)

飽食餓鬼道を暴走する日本(1/4)

肥満人からの被害

 2014年7月28日、3回目の眼の手術(網膜への注射)を名古屋市立大学病院で受けるため、朝6時54分大垣発のJR通勤電車に乗ったら、肥満問題に直面した。途中から対向席に肥満体の30前後の男性が座った。その人の横幅が普通の人の1.4倍ほどあり、隣の人が窮屈な思いをして、私の前側空間が窮屈になった。

 人迷惑な問題は、その男性が途中からイヤフォンで音楽を聞きながら眠りコケ、大きないびきをかき始めたこと。肥満体だから、当然、声帯も肥満になり、「人間楽器」としてのいびきがモノ凄い。満員電車という密室内で、目の前で他人迷惑も甚だしい。自分だけは音楽を聴きながら極楽夢うつつである。これは音の暴力である。人の読書や考える時間を奪う犯罪である。人を不愉快にさせる暴力である。日本人の良識の消滅である。良識があるなら、人の迷惑にならないように立っていなさい、である。その分、消費エネルギーが増えて減量の助けになるのに。肥満になった意思薄弱な人間は、それすらできるはずがない。

 

肥満に起因する損害

 その人の肥満度は、体重が人の2倍ほどであるので、交通機関の消費エネルギーや、消費食料の量、医療費、場所代等が、普通の男性の分よりも多くかかる。肥満であるとどうしても、食後の睡魔に襲われる確率が、人の倍はあるはずである。それでは電車の中で本でも読もうと言う気さえ起こらないだろう。その分、日本の生産性が落ちるのだ。これは日本社会の損失である。

1dsc04515_1

 肥満者が席の中央から大幅にはみ出し(赤線が席の中央ライン)              

 隣の人が肩身の狭い思い。いびきが凄い

米国の肥満問題

 アメリカでは人口の4割が肥満で大きな社会問題になっている。私は肥満問題が、アメリカを亡ぼす要因だと睨んでいる。ローマ帝国も飽食で亡んだ。日本がその二の舞を踏んではならない。肥満は、食欲にまかせての自己満足だけの食べ過ぎが原因である。利他・知足・感謝があれば肥満にはならない。感謝の不足と意志薄弱が原因なのだ。

 

認知症患者からの被害

 名古屋市立大学病院で手術室内に案内されると、4名が手術室内の扉の前の席で順番待ちをしていて、私は2番目の手術の順番であった。私の前の人が、年齢70代くらいの男性で、手術室の中に入ってなかなか出てこない。前の手術の経験では、10分もあれば終わる手術である。患者が手術室から出てくるまでにおよそ25分を要した。少し開いた手術室の扉から、医師・看護婦と患者の会話が漏れ聞こえきた。それから判断すると、患者と医師の会話がうまく成立していない。どうも認知症が進んでいるような雰囲気であった。私の場合は10分弱で手術は無事に終り手術室を後にした。認知症の患者みたいな人と場を同じくして考えてしまった。

 現在、65歳以上の老人の15%が認知症、グレーゾーンの認知症患者を入れると約28%が認知症か認知症予備軍である。恐ろしい時代に我々は生きている。恐ろしいと思わない人は、脳死状態にある。私は認知症の原因の一つが、添加物まみれの悪食、飽食、グルメの痴呆番組を垂れ流すテレビにあると考えている。

2dsc04517

 名古屋市立大学病院の外来手術室の扉 2014年月7月28日09:11

 

堕落のグルメ番組

 その翌日(2014年7月29日)、地元の眼科医で術後の確認診察を受けた。診察を受け、会計を待つ間、待合室のテレビがモーニング番組で、フローズンヨーグルトのグルメ番組を流していた。無精ひげを生やした不細工な中年のおっさんが(グルメのプロレスラーとか)、「これねうまい」と絶叫の連続である。これを放送するTV局も情けないが、これを見ている国民が情けない。国民のレベルは、テレビ番組を見れば分かる。こんな番組ばかりを見ていれば、国民は痴呆になる。洗脳教育として、見境なく食べ続ける痴呆状態に陥る。先の戦争では、国のため、銃後の家族のために命を捧げた戦没者が数知れず。情けない現状である。

3dsc04524

     当日、病院待合室で流れていたグルメ番組

 シベリア抑留の碑に父と叔父を発見

 その眼科医で術後の確認診察を受けた後、思いついて近くの大垣濃飛護国神社にお参りをした。すぐ横に立つ「恒久平和祈念の碑」を眺めているうち、思いついて碑の裏に回ってみると、そこにシベリア抑留者名簿が掲示されていた。そこに父の名を発見して、言い知れぬ衝撃を感じた。

 1991年8月にこの碑が建立され、私が2010年秋に大垣に帰郷してから4年間、毎朝、この碑の前を散歩で通るが、父の名の掲示には気がつかなかった。「魂(オニ)」が納仏された日に、「今川順夫氏のシベリア抑留講演会」の回覧が来たご縁で、恒久平和祈念の碑の裏を見るご縁となった。なにかに導かれたようだ。ここで父がロシア52地区カダラで抑留されたことを知った。

 後日、彦根市の護国神社内にある「恒久平和の碑」の裏のシベリア抑留戦没者名簿をみて、そこに父の弟の戦没者の名前を発見して更に衝撃を受けた。

 シベリア抑留では飢えと寒さで、戦争が終わったのに捕虜にされ強制労働で10万人の邦人が帰らぬ人となった。父の弟は、日本軍の無謀なビルマインパール作戦で、飢えとマラリアの病魔に襲われて病戦死をしている。今、彦根の護国神社に祀られている。太平洋戦争での戦没者の60%強(140万人)が餓死である。すべて日本政府・軍が後方支援を怠った無策が原因である。

 戦死した英霊の二人の叔父は、飽食・餓鬼道を暴走する現代日本人を何と見ているのだろうか。

4dsc01448  恒久平和祈念の碑(大垣公園内)

5p1070131 平和の礎(彦根護国神社内)

6 大垣濃飛護国神社前の碑

 

2018-06-03

久志能幾研究所 小田泰仙  e-mail :  yukio.oda.ii@go4.enjoy.ne.jp

HP: https://yukioodaii.wixsite.com/mysite  Blog: http://yukioodaii.blog.enjoy.jp

著作権の関係で無断引用、無断転載を禁止します。

コメント

コメントを投稿