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2018年4月26日 (木)

眼の命を慈しむ(1/9) 三好先生とのご縁

 2018年4月23日、福山市の三好眼科を検診と見学のため訪問した。4年前に三好眼科の三好輝行先生から名古屋市立大学病院の小椋祐一郎先生を紹介してもらい、4年程、名古屋市立大学病院に通っていた。小椋祐一郎先生は、網膜硝子体疾患の治療では第一人者である。この4月9日に小椋先生から、「良くなったので、後は地元の先生に診てもらいなさい」との診断を受けた。その報告と定期検診のための訪問である。また最近、三好眼科が増築をして、その新しい待合室に松本明慶師作の千手千眼観音菩薩像が展示されたので、その撮影が目的である。あいにく三好輝行先生は学会出席のため不在であったが、副院長の吉田博則先生に診察をして頂いた。また事務長の寺本様に全館の見学を案内していただいた。

 

ご縁の経緯

 加齢により白内障を患い、生活に支障が出てきたので、2012年に手術を決断した。ところが1年間ほど通院していた眼科医から、手術する段になったら、「手術は当医院では(難しくて)できません。大垣市民病院を紹介します」と断られてしまった。それならもっと早く言え、と怒りが出た。ともかく眼鏡屋さんに別の病院の眼科を紹介してもらい、そこの先生から「手術をします」と言っていただいた。ただし「普通の人より難しい手術になる」との診断があって心配していた。眼鏡屋は全市の眼科医に出入りをしているので、どこの病院が一番進んだ医療機器を導入しているかを把握している。

 その後、ご縁で松本明慶佛像彫刻美術館(京都)の小久保館長さんと世間話をしていて、眼の手術の話になった。それなら知り合いにいい先生がいるとかで、三好輝行先生(福山市)にその場で電話をかけ、「明日来院しなさい」との話となった。アレアレという間に決まったが、自分は三好先生の詳細は全く知らず、ご縁のある館長さんの勧めなので、ともかく翌々日に遠路、広島県福山市に泊りがけで診察を受けにでかけた(2012年3月)。下記は、その病院のロビーに掲示されていた「院長の目指すもの」のコピーです。

 

三好院長の目指すもの

 「心に残る医療を」を提供するために

 現在、1日に約300人超の患者さんが受診している当院は、優秀なスタッフや最新設備など、最高の医療環境に恵まれています。しかし、常に謙虚さと感謝の心を忘れないように自分に言い聞かせ、祈りながら毎日の診療にあたっています。海外から認められたレベルを“かかりつけ医”として地域の患者さんに還元するとともに、若い眼科医たちに伝承していくことが、私に課せられた使命だと思っています。

 患者さんやご家族からいただく「ありがとう」の言葉は、私たちにとって一番の原動力です。眼科医になって以来、この言葉を聞くだけのために、寝食を惜しんで診療と研究に打ち込んできました。

 大都会と違い、福山市は小さな町ですから、道端や飲食店でばったり患者さんやご家族と出くわすことは日常茶飯事です。皆さんといつどこで出会っても気持ちよくあいさつを交わし、この先も末永くお付き合いしていくためにも、「心に残る医療」を提供していきたいと考えています。

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  三好輝行先生(2012年撮影)

  今回の訪問で、待合室に鎮座した松本明慶大仏師作の千手千眼観音菩薩像を真近かで拝めて、またその隣に掲げられた三好眼科の経営理念を見ることができて、大変よかった。千手観音菩薩像は、松本明慶大仏師が800年の伝統の技を現代に通用する芸術の美しい仏像として昇華して創造されている。それに応じて三好輝行先生の病院経営の理念が「最新にして最高の医療体制のもとに眼病になやむ人々と光ある喜びをわかちあうことを使命とする!!」と宣言して、それが千手千眼観音菩薩像と見事にマッチしている。

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 三好眼科の新待合室で(2018年4月21日撮影)

 

2018-04-26

久志能幾研究所 小田泰仙  e-mail :  yukio.oda.ii@go4.enjoy.ne.jp

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