住宅メーカ選択 雇用と品質
新しい家を建てるため、住宅メーカを調査している。候補の会社は7社に絞り込んだ。その候補会社の一つのI社を候補から外した。理由は日本の雇用の問題と品質問題である。
雇用問題
I社はフィリピン工場で建築部材を生産して、日本に持ち込んでいる。その点を問題と見て、I社を候補会社から外した。海外に日本輸出用の工場を建てるとは、日本の雇用が無くなるのだ。日本経済を苦しめる経営方針の会社で、家は建てたくない。
海外生産の原則は、現地で消費するモノを現地の労働者を使って生産する、である。しかし労働力が安いという理由で、海外で生産して、その生産品を日本に持ち込むのは、問題である。
I社の年間売上高は約4670億円である。材料費をその約3割と仮定すると、約1400億円の生産である。従業員の年収を500万円と仮定すると、会社として、人件費は一人当たり1千万円(管理費を含める)が必要となる。それで計算すると、日本で年間14,000人の雇用が失われている。こんな企業がのさばるから、日本の景気が回復せず、給与が上がらない。
4670億円×0.3÷0.1億円=14,000人
自動車部品メーカでも、海外に工場を作るが、それは現地で消費するために生産するためである。それで現地の雇用を増やすので、双方に利益がある。
しかしI社のように現地で生産して、それを日本に輸出するとは、現地人の雇用は生み出せるが、その分の日本の雇用が無くなる。安い建築部材が、日本で生産している日本のメーカを苦しめる。
品質問題
I社のフィリッピン工場で過去3回の火事を起こしている。火事とは工場経営の落第である。工場の5S(整理整頓清潔清掃)が出来ていないのだ。それがその工場での生産品の品質の全てを表している。私はそんな工場で生産された部材の家を建てたくない。
安易な安い製品の輸入品の選択が、回り回って自分達の生活を貧乏にしている。もっと自国製品を使おう。
2021-11-10 久志能幾研究所通信 2204 小田泰仙
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