森羅万象を師としよう (磨墨知408)
自然現象を含めて時間の師は回りにいっぱいある。自然は声なき経を読経している。
雨が降っても何時かは上がる。雨が降ったら傘をさせばよい。
夜がいくら暗い状態でも、何時かは日が昇る。昇った太陽も何時かは沈む。自然は春夏秋冬、生老病死のサイクルを繰り返している。焦らず、奢らず自分を見つめて、自己充実させればよい。
欠けたお月様も何時かは満月になり、まんまるのお月さまも次第に欠けてくる。無常の世界である。勝者必滅の定理でもある。失敗や左遷も、人の評価や噂は三月三日。じたばたせず達観すればよい。
いくら新型コロナウイルスが猛威を奮っても、何時かは収束する。今まで人類が科学技術を武器に金儲けで暴走しすぎたので、自然が待ったをかけただけだ。長い人類の歴史で100年に一度はお休みが必要だ。しばし休息して人生を振り返ればよい。
風が吹くまで
不遇の時には、あがいても無駄なエネルギーを使うだけ。風が吹かない時は自分を充電する時間にしよう。次の風が吹いた時、充電したエネルギーが時間を圧倒する。
首相を務める能力のある広田弘毅が左遷をさせられ、閑職としてオランダ公使に飛ばされた。彼もその時期は辛かったようだ。彼はオランダ公使赴任中、本を読みまくっていたという。そこで詠んだ句が
風車 風が吹くまで 昼寝かな
ある時期、私も閑職に飛ばされて仕事のない悲哀を体験させられた。鬱症状もでて自殺も考えたこともある。でも意思を持って病気を治し、復帰をした。それで今の自分がある。負けていたら、今はない。
その経験があるから仕事をする意味が理解できる。お金があっても仕事がない状態は地獄である。人は失ってみて始めてその価値に気づくもの。
仕事のない死んだ時間を、次のチャンスのための準備時間にしょう。明けない夜はない。それは神様が与えてくれた黄金の時間。勉強し放題である。
2021-05-16 久志能幾研究所 2021 小田泰仙
著作権の関係で、無断引用を禁止します。
コメント