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2021年2月 2日 (火)

新型コロナ禍の真因は、上に立つ者の劣化

人間を人間たらしめる要素  

 

本質的要素と付属的要素がある。

 本質的要素  徳性  明るさ、清さ、人を愛する、尽くす、

                                 恩に報いる、誠実、正直、勤勉

 付属的要素  徳性の発露を助ける要素

            知識、知能、技能、(地位、権力)

 

   安岡正篤著『人物を修める』より

       

 身近なリーダを上記の視線で眺めてみよう。有名大学出だからと言って、多選を継続しているからと言って、偉いわけではない。政府高官だから、権力を持っているからと言って、偉いわけではない。それは人間の本質的要素のおまけなのだ。現在は、その政府高官たちに、人間的の本質要素が劣化しているのが、日本の衰退の原因である。だから高級官僚が、日本国民の為に働いていないのだ。日本の姿は、トップの特性で決まる。

 政府高官の地位を悪用して、自分へ利益を誘導したら、汚職である。過去の疫病の蔓延の原因は、多くの人の勝手気ままな無制限移動で、疫病のウィルスが広い地域に拡散してパンデミック(感染爆発)が起きたことによる。それが冷酷な歴史の教えである。ペスト、コレラ、スペイン風邪、サーズ、インフルエンザ等、全て歴史が教える事実である。それを日本政府高官は、歴史を学ばず、目先の利権に惑わされて、対処療法でお茶を濁している。いつから日本はこんな情けない国になったのか。

 

政府の反防疫体制の愚

 日本政府のGo to キャンペーンは、この無制限な移動での疫病拡大に該当する。菅政権は、税金を使って新型コロナの感染を全国に広め、税金でそれの後始末をしている。Go to トラベル(トラブル?)は、二階幹事長の利権事業である。彼は全国旅行協会のドンである。コロナを広め、特定の業者だけが潤う政策ばかりでは、日本沈没である。

 真っ先にやるべきは危機管理体制の整備である。合理的な対応である。最初のクルーズ船の対応とか、新型コロナの疫病ランク指定解除とか、マスク生産にしろ、病院のICU の整備にしても政府の対応はお粗末に尽きる。医師会の利権に負けるようでは、首相として指導力落第である。

 

対処療法ではなく、根本対策を

 やるべきは公平な支援となる減税である。当たり前の防疫体制の確立である。罹った人を治療する体制ではなく、新型コロナに罹患しない体制の整備である。国民の免疫力向上の啓蒙活動が必要だ。また新型コロナより深刻な病気への対応である。新型コロナに踊らされて、もっと重要な病気のことが隅に追いやられている。

 今の政府は、官僚の縄張り意識に阻害されて、新型コロナが蔓延する体制となっている。財務省で新型コロナ増税さえ検討されているのでは、絶句である。

 先に行われた福岡市会議員選挙で6人の自民党議員の落選が、国民の声を代弁している。

 

2021-02-02   久志能幾研究所通信 1908  小田泰仙

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