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2021年1月30日 (土)

スロットルレバーを引こう  (磨墨知137)

 

 飛行機は離陸しないことには目的地に着けない。目的地に達するために、まず離陸に、集中的にエネルギーと時間を使おう。最初の熱き決意がないから、反対勢力に潰される。

 新しいプロジェクトを立ち上げるには、通常の20倍のエネルギーがいることを覚悟すれば、どんな苦難にも耐えられる。その覚悟がないから、些細な障害で挫折する。

 

「創業期(新しい仕事)には、平常業務の20倍のエネルギーがいる」

     テンポスバスターズ社長 森下篤史

 

外科医は手術中に電話に出ない

 人生を成功するためには、脇目も振らず、一つのことに全精力を注力する。一時一心一念道、人生二度なしである。スロットレバーに命をかける。なにせスロットレバーを引いている時は、人生で一番不安定な時なのだ。

 外科医は、癌の手術中に携帯電話には出ない。目の前の手術に全力投球である。パイロットは離陸中にコンビニに寄らない。寄れば墜落だ。

 この当たり前のことが出来ない人が多い。目的を持って出発したのに、なぜ途中で寄り道をするのか。

 

魂と魂の出会い

 友と話していれば、それが己の人生で今、一番大事なご縁の出会いである。友と会話することは、友を己の鏡として、己の癌になる寸前の部位を摘出手術しているのだ。出会いとは、魂と魂の出会いだ。ご縁は一期一会、その時は、二度と来ない。人が人生の成功をもたらしてくれる。

 その大事なお話し中に、勝手に割り込んでくる携帯電話に何故出るか? その電話が話(人生)の腰を折るのだ。そんな無礼な電話には、あとから電話をすればよい。着信履歴があるではないか。その些細な行動が、信用を失なわせる。信用とは、蓄財の基礎である。信用を失っては、金持ちにはなれない。

 

目の前のお客を無視

 8年程前、自宅で、リフォーム工事で耐震補強設計の打ち合わせ中に、その設計事務所の社長に携帯電話がかかってきた。電話相手が「今いいですか?」と聞いたが、その社長は「いいですよ」と答えて会話を始めた。私はその社長に「帰れ」と怒鳴って、会議を打ち切り、耐震補強設計の依頼をキャンセルした。人を馬鹿にするにもほどがある。その業者は、私より電話口の客の方が大事だとボディランゲージで示したのだ。その後の仕事での不誠実さが予想されたので、キャンセルが正解である。縁なき衆生は度し難し。

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Photo

Dsc089821s  馬場恵峰書

2021-01-30 久志能幾研究所通信 1905  小田泰仙

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