写経書とのご縁 CANON TS-E50mmF2.8L
2012年夏の明徳塾で、恵峰先生が写経書を紹介された。先生のお弟子さんが仏壇のご先祖に供えるため依頼された写経書の写しである。私も自宅仏壇に供えるには良いなと思って手を出そうとしたら、それを手にして見ていたT代表がその書を抱えたまま手放さなかった。明徳塾運営上の職権乱用ではないかと思った。
後から恵峰先生に話したら、別に書いて上げるとの事で、後日、手に入れることができた。佛が餓鬼になる事例を見ることもよき勉強ではある。ああしてはいけないと教えてくれている。欲しいと決断しても、入手が出来ないときもある。それが人生である。それでも、願望が強く、ずっと思っていれば、何時かは何とかなるものと最近は達観できるようになった。これも歳の功かなと思う。
写経書の撮影のご縁
その後、恵峰先生より中国で先生の書を出版するので、軸の写真を撮って欲しいとのお話があり喜んでお受けした。丸順の今川順夫最高顧問からの写真集作成のご依頼のご縁も重なり、構えてカメラを新調した。CCDがフルサイズの一眼レフCANON5D-Ⅳの最高級品(当時)である。それを買えるのもご縁である。そうでないとこのカメラは買う気にもならなかった。なにせデカイし重たいし高価だし、持ち歩くには構えてしまう代物である。
2014年12月10日に、恵峰先生宅で約60本のお経の軸を撮影した。福田琢磨氏に手伝って頂き、約6時間をかけて撮影した。今回は構えて行ったので、不思議と失敗の写真は一枚の無かったのに我ながら驚いたもの。やはり高いものにはワケがある。
レンズの変遷
最初は書画撮影として、マクロレンズ CANON EF100mmF2.8L(580g)を使用した。書画を撮影するには、歪が少なくよいレンズであった。その後、検討を重ねて、あおり機能付きのレンズ CANON TS-E50mmF2.8L(945g)を購入して、愛用することになった。重量も当初のEF100mmの1.5倍、価格も2倍以上となったが、書画を高精度に撮影するには、高性能のレンズである。
その後、カメラ本体をCANON5DⅣからSONYα7RⅣに変更したが、レンズはアダプターをかませて、このCANON TS-E50mmF2.8Lを使用している。このレンズは、オートフォーカスもズームもなく、手動でピント合わせである。SONYにはこれに相当するレンズがないために、敢えてCANONレンズを使用している。CCDではSONYに分があるが、レンズはCANONに優位性がある。カメラのボディもレンズも最高のものとなると、現在では叶うメーカがないのがマニアの悩みである。
恵峰先生宅での撮影状況 2014年12月10日
マクロレンズ100mmを使った撮影
2021-01-29 久志能幾研究所通信 1904 小田泰仙
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