遮音ガラスを通して「信用破綻」の音が響く
自宅の一室を完全防音のピアノ室に改装しようと、遮音サッシの見積りを2社から取った。遮音サッシのガラスの厚み10mmである。一部屋分の窓の取り換えで100万円弱と高価である。
普通の二重ガラスサッシは、断熱の効果があるが、ガラスが薄く質量がないので、遮音にはあまり効果がない。遮音には、厚いガラス(全体質量が大きい)が必要である。それをY社関連会社の音響専門の社長から教えてもらった。
現在、当家の部屋は二重ガラスの窓に、更に二重ガラスの内窓を追加している。合計4枚のガラスで外部と遮断している。自宅の窓の全ては、この内窓を付けている。それで今まで、200万円程の金を使っている。
ところが、その装備では断熱はできるが遮音が完全ではない。そのサッシを手配したサッシ屋に遮音の技術知識がなく、単なる断熱の二重ガラスサッシを手配していたことが露見した。
見積金額が逆転
今回、見積りを音響の専門会社であるY社の関連会社から取った。それに今まで出入りしていたサッシ屋が「是非うちにも見積りをさせて欲しい」とやってきた。
ところがその金額が最初のY社関連会社の見積金額より高かった。Y社の製品は通常、定価販売であるので、高い金額は覚悟していた。ところが今回はY社が少し値引きをしてくれたようだ。
見かけ取りが発覚
それで、今まで信用していたサッシ屋から正規以上の高い値段で買わされていたことが発覚した。なおかつ、サッシ屋のくせに、遮音の専門的技術知識なく、間違ったガラスを設置していた。
それで「貴社は見積価格が他社より高い」と言ってそのサッシ屋を断った。ところが、後日、平然と数十万円も安い値段で、是非当店にと再見積書を持ってきた。私は、そのサッシ屋に「値段の高い安いで断ったのではない。貴店は信用も技術もないことが露見したからだ。貴店からは二度と買わない」と最後通牒を出して、縁を切った。
私のビジネスの哲学は、「一度でも、裏切った人とは縁を切る」。一度あることは、二度三度と続くのだ。これが私の「人生の危機管理」である。私は自分の「信用金庫」を大事にしている。
「ビジネスは壊れやすい花瓶に似ている。無傷であればこそ美しいが、一度割れると二度と元の形には戻らない。」
Business is like a fragile vase - beautiful in one piece, but once broken, damn hard to put back together again to its original form.
“Letters of a businessman to his son" by G.KINGSLEY WARD
2020-05-29 久志能幾研究所通信 1611 小田泰仙
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