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2019年5月 4日 (土)

「霊柩車」を購入

 2018年3月6日、私は暗号コード名「霊柩車」を購入した。「霊柩車」とは、「人生の中で最後に乗る、一番豪華なクルマ」と定義した車のことである。人には「霊柩車を買った」と吹聴して煙に巻いて楽しんでいる。私の真面目な日頃の言動のせいか、本気で信じてくれる人が多くて(?)時折、慌てて言い訳をしている。人徳でしょうか。

 最近は、霊柩車も地味な黒のベンツ車が多いが、昔はキンキラ金の霊柩車が多かった。今は本物のキンキラ金の霊柩車は人気なく、市場で余っていて中古で100万円もあれば買えるようだ。アジアでは、日本の霊柩車は、「動く寺院」として人気があるという。

P10609351 水木しげる「幽霊電車(霊柩車)」 ed.622/800    2018年入手

   鬼太郎は、悪人を瞬時に地獄に送り届けることが出来るのです。

 

車を運転できる余命

 私も人生の最終期に近づき、最後に買う車の選定で、良い車を買おうと決心した。私も次回の運転免許更新時では、70歳以上になり、チーチーパッパの認知症試験と実技試験を自動車学校で事前に受講しなければならぬ。それが済まないと、運転免許更新所に行けない。70歳以上の免許更新は、法律改正で厳しくなった。また自分の体調を考えると、体力や、目の能力でいつまでも車を運転できるわけではない。残された時間を、有意義に安全に快適に運転するために、高級車が選択肢に入ってきた。

 

シガラミを振り切って

 だからどうせ人生で最後に買う車なら、「高くて一番良い車」である。宮仕えなら、回りや上司への気兼ねがあったが、退職後なら、何の気兼ねもいらない。近所の気兼ねもいらない。今まで、なんという多くのしがらみに縛られていたのか、に思い至った。

 当初、ニュークラウンも候補に挙がったが、岐阜トヨタ大垣店に見切りをつけ、「霊柩車」である霊草主恵琉得主を買った。

 実際の霊柩車では、本人は寝たまま運ばれるが、私が買った「霊柩車」はオーナズカーとして、自分で運転して極楽(?)に行く。それは高級車と呼ばれるカテゴリーの車である。それも最高の車種でフル装備である。高いモノにはワケがある。なにしろ、運転していても、周りが気にしているようで、私の近くには寄ってこない。だから安全運転で快適にとばせるのだ。私でも、ベンツ等の高級車には、車間距離をいつも以上に空ける。それが人情だ。

 高級車は安全装備も完璧である。これではなかなか死ねない? 人生最後の車としては、良い車である。良き思いをしている。

 

小川敏大垣市長の霊柩車

 小川市長は、トヨタ・マジェスタ2台を公用車として使っている。小川敏市長は、その後部座席にふんぞり返って、寝ているようだ。だから、後ドアの窓ガラスはスモークが張ってあり、内部は見えない。まるで霊柩車のようだ。

 天皇皇后が国民の父母と例えられるため、その御料車の後席は、国民から見られるように、オープンである。

 大垣市長は、市民の父ともいえる存在であるが、小川敏市長は、市民との会話を拒否するがごとく窓を閉めて、内部が見えないように霊柩車に乗っている。やましい心があると隠したくなるのだ。失政を恥じて、顔を隠していると推察している。市民に顔向けできなくなったら、市長もおしまいである。国民から慕われる天皇陛下と大違いである。

 名古屋の河村市長は、公用車を廃止して、自分の軽自動車で走り回っている。贅沢で、税金無駄遣いの大垣市長と大違いである。小川敏市長は、節約節約というが、実体は、節約とかけ離れた政治をしている。

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 後部ドアの窓にスモークを張った小川敏市長の公用車

6  後部座席がオープンの御料車

老人よ、大死を抱け

 お金は使ってなんぼである。お金はあの世に持って行けない。私も高級車を買って、日本経済活性化のささやかなお手伝いができたようだ。今の景気が悪いのは、老人が金を貯め込んで使わないからだ。老人が、今の消費の5%でも使う金を増やせば、景気は回復する。お金を使えば、幸せが感じられる。預金通帳を眺めても、幸せにはなれない。

 老人よ、大金を抱いて、金を使え。贅沢は敵ではなく、素敵だ

 今まで頑張ってきたのだ、ここで自分にご褒美をあげよう。

 お金を使いたくても、使えなくなる日が近い。

 「欲しがりません、死ぬまでは」は死語にしたい。

 

後日談

 この高級車「霊柩車」には、2018年10月、馬場恵峰先生ご夫妻を乗せて、彦根と関ヶ原合戦場跡と大垣を案内することができたのが幸せであった。この車を買ったのは、昨年であるが、2019年1月7日にガンが発見され2月12日に手術をした。今にして、「霊柩車」を買っておいてよかったと思っている。今なら、手術前後のドタバタで、とても買える状況ではない。この車を買ってなければ、馬場恵峰先生ご夫妻に良い思いをさせて頂く機会もなかっただろう。

 また水木しげるの「幽霊電車(霊柩車)」も絶版で、もう手に入らない。水木プロが、水木しげるさんの全ての絵の販売を、2018年10月31日をもって終了した。これを買えたのもご縁で、めぐり合わせである。

 今回の唯一の悔いは、河村義子先生を乗せて、退院祝いの食事会に行けなかったこと。

 今回、つくづくと「春風秋雨」を実感した。「霊柩車」は人生に華をそえる一輪の花である。自分の人生を芸術作品として創っていきたいと思っている。

P10609341 馬場恵峰書

 

2019-05-04   久志能幾研究所通信 小田泰仙

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