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2019年5月 3日 (金)

車販売店から買うのは人、車ではない

 ディーラーの営業マンから買うのは、車ではない。信用である。

 岐阜トヨタ大垣店に行くと、来店する車のナンバーが登録してあって、フロントの係が、来店した車のナンバーを照合して、顧客を割り出し席に着くと、担当営業マンが出てくる。これは、ネッツトヨタ南国の真似である。しかし、ネッツトヨタ南国の猿真似をしても、レベルが低いと、すぐ化けの皮がはがれる。

 

表面的な真似ではダメ

 2017年、今の車を18年も乗ったので、そろそろ更新の検討として、クラウンが候補に挙がった。しかし、前のモデルは顔が好みではなかった。と言って、事前に発表されたニュークラウンの顔もイマイチであった。その営業主任とは、何度も打ち合わせをしていた。

P10400121  名古屋モーターショウでのニュークラウン 2017年11月26日

 新車のニュークラウンが発売されても、その営業主任から連絡はなかった。「新型クラウンが発売されたら連絡します」と言っていたのに。しばらくたってから、岐阜トヨタ大垣店に冷やかしで顔を出した。たままた、その担当営業主任は不在であったので、別の営業マンが対応してくれた。しかし、後で担当の営業主任からの電話等のフォローがあってしかるべきなのだが、それがなかった。それでその営業主任の化けの皮がはがれた。

 もともと高齢で知識が豊富な客に、若い主任クラスの営業マンを対応させるのが間違っている。話が合わないのだ。私には子供と話しているようで、不快であった。客は別に車の話しをしに行くわけではない。車の知識は、専門誌を読んで、営業マン以上の知識がある場合もある。客は営業マンと話して、今後の対応の信用度を探っているのだ。少なくとも私はそうしている。

 

クラウンの顧客層

 クラウンの顧客は法人客が多い。個人客にクラウンが売れなくても、法人が定期的に買ってくれる。だから岐阜トヨタの営業マンは、個人客を大事にしていないようだ。「クラウンは黙っていても売れるので、売ってやる」という態度のようだ。その営業主任の姿勢から、話がかみ合わないと前から薄々感じてはいた。

 19年前の当時、車の更新で、マークⅡかクレスタかの選択で迷っていたが、愛知トヨペット三河店の営業マンが、「マークⅡは名車ですから、売れているのですよ。(値引きは難しい)」と「売ってやる」との鼻持ちならぬ態度が垣間見えたので、ビスタ店でのクレスタの購入を決めた。ディーラーからは、車を買うのではない、人を買うのだ。

 

営業マンとの付き合い

 今の車は30年以上も前に付き合いのある三河地区ビスタ店の課長から買ったが、30年たっても、今でも、付き合いがある。転勤があると、必ずその連絡をくれる。今は住まいが遠方なので。商売の件では縁がないが、車の相談には電話でのってもらっている。今回の病気の折もお見舞いに来てくれた。そういう信頼関係が持てるのが、営業マンの価値である。

 

フロントマンの裏切り

 岐阜トヨペット大垣北店のあるフロントマンと親しくなって、助言に従ってかなりの買い物もした。ヘッドライト部一式の交換までした。それがある日、転勤になり岐阜市のお店に行ってしまった。転勤は別に問題がないが、今までの付き合いレベルの常識として、電話か手紙の挨拶があってしかるべきだった。私には裏切り行為と受け止めた。 

 そのお店で、車検時、窒素を入れたタイヤに、普通の空気を入れられ、その謝罪も後始末も弁償もなかった。タイヤには、窒素が入っている表示があったのに、サービスマンは知らなかったようだ。技術のレベルが低いのだ。仕方がないので、自費で、オートバックスで窒素を入れなおした。怒り心頭である。

 私は岐阜トヨペット大垣北店とは縁を切った。人の信用を裏切ったことが許せなかった。

Img_30781  ヘッドライト部を交換  2011年1月7日  高かったのです。

全車種併売時代の存在価値

 トヨタ自動車は、2020年代前半から2025年にかけて、4つのトヨタブランドの国内販売系列を一本化する。それぞれの看板は残し、「クラウン」や「カローラ」などチャネルごとの専売車種を廃止し、国内販売店約5000店全店で全車種を併売する体制にする。

 そうなると、各販売店の付加価値が問われる時代となる。「売ってやる」との殿様商売の店は淘汰されるだろう。喜ばしいことだ。それで本当の商売が開花する。

 

モノは人から買う、お店からではない

 それは車の購入に限らない。私がモノを買う時は、指名した店員からしか買わない。私は「負けろ」とは、決して言わない。私は常連客なので、相手が勝手に、最大の値引き率を適用してくれる。

 

2019-05-03   久志能幾研究所通信 小田泰仙

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