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2018年12月 5日 (水)

人生航海の灯台

 人生を航海に例えると、航海の目印になるのが灯台である。夜明け前の一番暗いときも、人生の目印として灯台は明かりを照らす。それが己の戒めであり、師の後ろ姿である。実際の灯台の灯が簡単であるように、師の一言はさり気ない。その一言が人生の灯火になる。師の一言には魂が籠もっている。

 生きていれば、五里夢中や真っ暗闇の時もある。進むべき道が見えなくとも、どの方向に灯台があるかが分かればよい。明けない夜はない。方向さえ間違わなければ、紆余曲折してでも目的地にたどり着ける。人間だもの、右往左往して当たり前。天才ではない我々は、長生きして目的地にたどり着けばよい。健康管理を怠るから途中で沈没する。エリートでないので、一番になる必要もない。

 私は灯台を見ると、なぜか引きつけられる。シシリア島へのスケッチ旅行をしたとき、チェルファの寂れた漁村で下記の灯台を見て人生を感じた。滞在中の3日間に、ここに3回も訪れ、夜明け時の風景を眺めて少し長い時間を過ごした。

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シシリア島チェルファの灯台

地中海を航行する船のガイド役である 20111110日)

2018-12-05 久志能幾研究所 小田泰仙

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