大餓鬼饒ホールに熟年痴女の歓声がこだまする
熟年式での老女の痴態に唖然
2018年11月17日13;15から大垣城ホールで、大垣市は今年65歳になる人を約200名を招待して「かがやき熟年式」を開催した。大垣市制100年記念事業の一つである。熟年式だから、酸いも甘いも経験してきた人が、第二の人生を始めるための記念すべき開始式で、その後のイベントだからと期待した。ところが、その記念アトラクションで、メインゲストが美川憲一と野村美菜の歌謡ショーなのだ。それも岐阜ちゃんラジオの生放送で、熟年のお祝いなどに関係ないのだ。要は岐阜ちゃんラジオと美川憲一プロダクションの営業活動なのだ。軽薄な司会者のコンビが絶叫して、歌謡ショーを盛り上げていた。私には聞くに堪えなかった。大垣の老女軍群が美川憲一に奇声を上げて熱狂していた。大垣の熟年の知性は地に落ちた。小川敏大垣市長が落としたのだ。
オープニングセレモニーで挨拶する小川敏市長 2018年11月17日10:20
会場右側が熟年式に招待の席 大垣城ホール
税金無駄遣い、平成末期猿芝居
何故、「かがやき熟年式」のメインゲストが美川憲一で、その歌謡ショーが市民税で行われるのか。なぜ71歳高齢歌手の地方ドサまわり歌謡ショーが大垣市制100周年記念行事なのか。私は当初、なぜメインゲストが熟年の模範者として美川憲一かと思い、それなら大いに噛みつこうと思ったのだが、実態を見れば、単なる客寄せの歌謡ショーであることが判明して、振り上げた手が、困ってしまった。
大垣市民が65歳の熟年になった記念に、今後の世の中と大垣と自分の人生を考える機会として、有識者のパネルディスカッションや講演があるなら理解できる。しかしそれのアトラクションが、美川憲一の歌謡ショーでは、ド田舎感覚の大垣行政の平成末期猿芝居である。
会場に張られたポスター
美川憲一ショーでの痴態
美川憲一が舞台に登場すると、バル(ギャルの老人版)が熱狂的な歓声でお出迎えである。観客約1000人で、立ち見まで出る有様である。その午前中のオープニングセレモニーの時は、会場はがらスキで、2階席は誰も座っていなかったのに、美川憲一歌謡ショーが始まると2階席も満席で立見人まで出て大満員の有様である。美川憲一にこれだけ人気があるのには驚いた。
これが大垣市制100周年記念事業の一つで75番目の行事だという。税金の無駄遣いの最たるものだ。東京では売れなくなった高齢の71歳の歌手が、地方のドサまわりで稼ぐため、大垣市民税を食い物にした。美川憲一歌謡ショーが悪いと言っているのではない。美川憲一歌謡ショーを見たければ、市民税を使わず、身銭を切って見て欲しいだけだ。まさに市民税の私物化だ。これでは会社の金を私物化して、11月19日の昨夜、逮捕された日産のゴーン氏と同じレベルである。
階段席は観客がいない。招待席も空席が目立つ
熟年式 13:15 これ以降撮影禁止 階段席が満席で、立ち見までいる
熟年式のお粗末
式の祝辞で、大垣市長は「65年間の長年にわたり社会の発展に尽力された経験を今後の大垣のために使って欲しい」と祝辞を述べた。その言葉とは裏腹の熟年式の式次第である。式次第は、国歌斉唱、市長、議長の挨拶、「今伝えたいメッセ-ジ」表彰、「大垣の歌」全体合唱である。
小学生向けの言葉遊び
熟年者に対して、65文字の「今伝えたいメッセ-ジ」の募集があり、233通の応募があった。知性と経験あふれる熟年者の今後の決意表明が、たった65文字での言葉遊びである。熟年なのだから、せめて1600文字(原稿用紙4枚、A4レポートで1枚)の論文形式で募集できないのか。65文字なら小学校生でも作れる言葉の遊び文である。それでは、これからの生き方の熱意が表現できまい。熟年として、知性あふれる書式があるはず。
230通集まった中の最優秀作品が「あの時できなかったこと、いつの頃からか諦めていた夢、充分できなくてもいい、今こそ再チャレンジして第二の青春の花を咲かせよう!!」なのだ。なぜ65歳で今からやるの? やるのはいつでも、思いついた時なのだ。何も65歳だからと再チャレンジしなくてもいい。65歳までで待つなど愚の骨頂である。それで最優秀賞とは、情けない。
大垣の歌の強制
その後が、意味なきお粗末な「大垣の歌」(別ブログで講評済み)の合唱である。この歌は3拍子なので、訓練しないと歌いにくい。ほとんどの人が合唱していなかった。その点でも問題である。熟年式で、この歌を歌う必然性が全くない。合唱時、立たずに座ったままの人も多かった。
その後のアトラクションが美川憲一歌謡ショーでは、止めのお粗末すぎる極地である。
「かがやき熟年式」の真の目的が露見
今回、「かがやき熟年式」に参加して分かったことは、「かがやき熟年式」の目的が、イベント会社に金をばらまくための仕掛けであること。「かがやき熟年式」という名目を付けて、アトラクションで歌謡ショーを開催して、業者に儲けさせることだ。美川憲一を呼べば、それだけで500万円くらいは金が動く。東京都民は騙せないが、大垣市民なら騙せるのだ。
小川敏大垣市長は、大垣の次の100年を全く考えていないことが、これでよくわかる。大垣市民を痴呆状態に追いやって、市政を考えさせず、長期政権のゴリ押しで税金を浪費させ、業者に金をばらまいている。
「かがやき熟年式」は、小川敏市長が14年前から実施しているという。「かがやき熟年式」は表向きのお飾りで、メインゲストを招いた歌謡ショーが主目的なのだ。それが派手な行事として実施され、それで「かがやきライフ大垣実行委員会」の役員が所属するイベント会社が儲かるのだ。誰かがうまい汁を吸っているとしか思えない。これは市民税でやるべき行事ではない。
この行事にいくら使ったのかは、小川市長は条例を盾にマル秘扱いで公開しない。
美川憲一の歌の実態
美川憲一の歌も「かがやき熟年式」に相応しい話と歌かと思いきや、全く関係なく、下記の歌で私はずっこけた。まさに地方痴呆老女向けのドサまわり田舎舞台なのだ。熟年とは関係ない痴呆老女たちが大喜びである。この場面は撮影禁止で、状況が撮影できなかったのが残念である。痴呆状態の露見はマル秘である。
当日の美川憲一が歌った歌:さそり座の女、新潟ブルース、柳瀬ブルース、春待ち坂、愛の賛歌、生きる
時限爆弾
この大垣城ホールは、昭和28年8月(1953年)建設で、大垣市指定の避難所なのに、耐震補強が不可能な危険な施設である。この施設はIS値0.33で、公共施設はIS値0.6以上が必要であるのに、放置されたままになっている。それなのに、大垣市は愚劣な行事には金を浪費して、市民の命を保全する設備更新には金をケチる。
古代ローマ帝国の末期を連想
ローマ帝国の末期には、ローマ皇帝は、市民の政治への不満を逸らす目的で、円形の闘技場コロシアムが建設され、市民は奴隷と決闘者(犯罪者)、奴隷と野獣の殺し合いのショーが開催され、市民は殺し合いの見物に熱狂した。世界最大のローマ帝国のやることはスケールがでかい。その舞台で流れた血を砂(arena)で落とした。それが階段状の観客席のある演劇場、決闘場の建物のアリーナの語源である。
ローマ市民の政治への関心を逸らすための決闘ショーと今回の大垣城ホールでの無料歌謡ショーとは同じ趣旨である。会場に市民の血税が流れている。小川敏腐政の末期、階段状の観客席のある大餓鬼饒ホールに、71歳の高齢演歌歌手に血迷った熟年痴女の歓声がこだまする。小川市長の意図通りことは運んで、市長は笑いが止まらない。小川敏市長は舞台の袖で、美川憲一歌謡ショーをニンマリと見守っていた。そんな時間があるなら、大垣市長として100年後の大垣の姿を考えることに時間を割くべきだ。愚劣な行事の付き合いは代理に任せればよい。これで小川敏氏に大垣は任せられないのを再確認した。
コロシアムの内部 2010年11月16日 撮影
2018-11-20 久志能幾研究所 小田泰仙
著作権の関係で、無断引用を禁止します。
コメント