磨墨知133. 思い上がろう
物事を短時間に達成するとは時間を創ること。人間、思い上がらずして物事は成しえない。思いがあって時間を創ろう。才ある者は思いがあってこそその力を十二分に発揮できる。膂力ある者は、わが力優れり思えばこそ、胆の底から力が沸き上がってくる。
美人コンテストのモデルは自分が美しいと思えばこそ、カメラの前で美しく振る舞い、美くしさが増し、美人としての価値が輝く。
演奏家が、己の演奏力が世界一だと思いあがるから、世界一の演奏で聴衆を魅了する。思いあがるだけの胆力がなければ、国際ピアノコンクールで勝ち残れない。敵との差は僅差なのだ。思い上がり、自信をもって、持てる力を最大限に出して戦おう。自信とは自分自身を信ずること。そのハレの舞台に立てだけでも素晴らしい。
人生の知力・体力・人徳の総合力が問われる人生コンクールで、思いあがって謙虚に臆せず戦おう。「私なんか」というイジケタ考えでは、人生は戦えない。己の力が世に通用しなければ、世間が教えてくれる。鼻をへし折られるまで挑戦しよう。
生涯現役・生涯青春
人間として生きているだけでも素晴らしい。五体満足で生きているだけでも有難い。己も歳をとり、思いあがって戦えない分野が増えると、つくづくと思いあがれた青春の時代が懐かしいと思う。思いあがれる時、若いくせに、年寄りのくせにと、言われる風圧を押しのけ、気持ちだけでも青春でありたい。生涯現役と思いあがって生きよう。
挑戦者95名の中から勝ち抜くは大変
第10回浜松国際ピアノコンクール 2018年11月9日
浜松国際ピアノコンクールの休息時間中に、舞台上で黙々と調律をして舞台を裏で支える調律師がいる。調律師も他社のピアノとの戦いだ。
アクトシティ浜松 中ホール 2018年11月9日
2018-11-10 久志能幾研究所 小田泰仙
著作権の関係で、無断引用を禁止します。
コメント