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2018年10月27日 (土)

磨僕知97. 春風秋雨 

 前倒しの取り組みをしよう。今やるべきことで、できる状況になったら即実行しよう。見切り発車する先見性を持とう。後からでは余分のエネルギーが必要だ。明日では遅い。敵は昨日済ませている。今日でも遅いのに明日なんて。まして来年なんて。やってみて判断ミスと思ったら、直ぐ修正すれば良い。決断を出さなければ、修正も出来ない。朝令暮改もリーダーのPDCAを回しての必要行為である。

 

◆明日があると思うな、もう一度チャンスがあると思うな

 ああ、いい梅が咲いたな、明日にでも花見に行くか,と思っていたら春風が吹いて一夜で全ての花が散ってしまった。ああ、美しい椿の花が咲いたな、明日にでも見にいこうかと思っていたら、夜に秋雨が降り,全て散ってしまった。「春風秋雨」とは「今、ここの精神でやらないと、時間は待ってくれない」との警句である。明日があると思うな。次ぎの時にやればいいと思うな。それは一期一会と同じ言葉でもある。

 

組織の別れ

 私の前職の会社の組織長は、普通3年で交代の不文律がある。それでも普通はその1,2か月前に事前の話があるもの。上司から前の組織変更の話を聞いたのが、2001年4月5日(木)午前11時、実際の組織変更は、4月9日(月)からという(書類上は4月1日付)。その日の午後、私はずっと会議で、実質1日しかない慌ただしい組織変更を通告された。グループのリーダーとして、次ぎにあれもやりたい、これも段取りしようと思っていたが、メンバーとの別れは1年余で突然にやって来た。

 

家族の写真

 この組織異動の話があって、何故か昔にNHKで「家族の写真」とかのドキュメンタリーを見た記憶が鮮明に甦った。思いついて週末に家族の写真を写真館で撮った。

 そのNHKドュメンタリーでは、毎年家族そろっての写真を撮り続け、その家族の歴史を綴っていた。家族の出生や病没による増減、家族の老いなど、楽しい記録や辛い記憶などが綴られていた。私の家族を振り返ると、各個人では写真を撮っているのだが、いざ家族揃っての写真というと無いのである。カメラは持っているのだから、たまに撮るのだが、親が年老いてから家族揃っての写真が無いことに気づいて愕然とした。父の入院の前日に、今しか撮る機会はないと思い、写真館に行った。今後は毎年か隔年くらいで家族揃っての写真を撮ろうと心に決めた。

 

 現実問題として、今できないことは、後からやろうとしても意外と出来ない。時間は人を待ってくれない。結局、この写真が最初で最後の晩年の家族写真となってしまった。この写真が父の霊前を飾ることになった。それでも、縁ある組織異動との出会いで、父の元気な姿の写真が間に合って良かった、とそのご縁に感謝している。

 

家族への贈り物

 現在、家族同然と思って接している馬場恵峰先生と三根子先生を、2018年10月20,21日で伊勢神宮と岩村への旅にご案内した。大垣フォーラムホテルでは、スイートルームにお泊めした。今日10月27日に三根子先生から礼状が届き、「とてもいい冥途の土産となりました。とても有意義な米寿の記念です」と喜んでいただけた。ありがたいこと。

 「冥土の土産」の言葉でドキッとして、春風秋雨の言葉を思い出した。思えば恵峰先生は92歳、三根子先生は米寿なのだ。その前に、よき贈り物ができたと喜びである。改めて恵峰先生ご夫妻の歳を感じた。何時までも元気で過ごしていただきたい。

Photo

   馬場恵峰先生書

2018-10-27 久志能幾研究所 小田泰仙

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