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2018年6月 1日 (金)

サラ・ビュックナー ピアノの調べ

 2018年5月29日、多治見市オースタット国際ホテルで「サラ・ビュックナー 春のディナーコンサート」のピアノコンサートがあると小出さんから情報を得て、カメラを担いで出かけた。コンサートは多治見の画廊「不知火」と料理店「校倉」の社長・中尾登美子さんがビュクナーさんの来日に合わせて企画した。

 2018年9月17日に、大垣のスイトピアセンタ文化センターで、「世界で一流の音楽を楽しむ会」主催の「サラ・デイヴィス・ビュックナー コンサート」(次のブログ記事を参照)が計画されていて、河村義子先生からも誘われているご縁もあり、その事前確認もかねての鑑賞である。

 皆さんも是非、大垣での演奏会においで下さい。京都のALTI芸術劇場9月のコンサート情報も得たので、京都にも聴きに行こうと思う。

 

コンサート会場

 コンサートでは、ヤマハの一番小さいグランドピアノのC1(奥行161cm)を使っての演奏であった。体の大きなサラさんが、フルコンサートピアノに比べれば、ダイナミックレンジに狭い小さなピアノで、ピアノ本体を振り回すような熱のこもった演奏である。普通のコンサートでの一般的なピアニストが、大きなコンサート用ピアノ(奥行275cm)と格闘するが如き演奏とは、かなり趣が違った。しかし小さなC1でもここまで音が出るのだということを教えてくれたのは素晴らしい。その演奏の腕は、弘法筆を選ばずの例え通り、世界一流のピアニストの腕を垣間見た思いである。ホテルのコンサートだから致し方ないが、世界的なピアニストには、C1では失礼かもしれない。一流のホテルを目指すのならピアノは良いピアノを購入して欲しいと思う。

 ホテルの宴会場でのコンサートなので、照明と撮影位置の制限で、写真を撮るに苦労をした。ディナーコンサートでもあるので、場の雰囲気を壊すのにも配慮して、演奏中の撮影は動き回るのを止め、撮影数も少し控え目にした。

1dsc08858   リハーサルで

2dsc08895   本番での演奏

サラ・デイヴィス・ビュックナー 

 際立つ音楽的才能、世界的な芸術感性、そして他の追随を許さない高い先見性を兼ね備えたサラ・デイヴィス・ビュクナーは、現代の最も独創的なコンサートピアニストのひとりである。その演奏は ”知性、誠実さに加え 全てにおいて完璧なテクニック”(ニューヨーク タイムズ紙)”音楽に貢献する思慮深い芸術家としての手腕”(ワシントン ポスト紙)“魅了され仰天させられる名人技”(フィリピン スター紙)”ビュクナーに勝る者はない”(日本インテューン誌)など世界各地のメディアから絶賛を浴びている。

 二十代のビュクナーは、エリザベート王妃国際コンクール(ベルギー)、リーズ国際コンクール(イギリス)、モーツァルト国際コンクール、べートーヴェン国際コンクール(共にオーストリア)、シド ニー国際コンクール(オーストラリア)などで受賞、そして1986年ロシア・モスクワでのチャイコフスキー国際コンクールでは銅メダルを受賞、1984年ジーナ・バッカウアー国際ピアノコンクール(アメリカ)では第1位ゴールドメダル受賞など 世界で最も権威ある国際コンクールで数多くの受賞歴を持つ。

 マンハッタン音楽大学、ニューヨーク大学、ブリティッシュ・コロン ビア大学で教鞭をとった後、2016年よりテンプル大学(フィラデルフィア)音楽学部教授に就任。世界各地の教育機関での マスタークラスや講演会、主要な国際ピアノコンクールの審査員として数多く招聘されている他、ドーバー出版インターナショナルの編集顧問も務める。

 また、トランスジェンダーの女性としてLGBTQの重要な行事に演奏や公演で参加することも多く、自身の体験を元にした数多くの記事やインタビューが世界各地のメディアで取り上げられる。米国とカナダの両国籍を有し、現在はフィラデルフィアを拠点に国際的な演奏活動及び教育活動を行なっている。

© Sara Davis Buechner 2017 | Website by Unison Media より引用

http://saradavisbuechner.com/%E7%B4%84/

 

土岐市と比較のご縁

 たまたま同じテーブル席で、一人置いてすぐ横に土岐市の副市長が座られたので、演奏後のディナーでは思わず大垣市と土岐市の活性化についての話題で盛り上がってしまった。

 副市長さんから、大垣市はお城もあり、芭蕉記念館もあり、大垣まつりまもありと観光施設が豊富で羨ましがられた。外から見ると、意外とよく見られているようだ。大垣市は、愚政でその歴史の財産が上手く活用されていないと泣きを言ったら、土岐市に比べての話をされた。

 土岐市は人口5万9千人で、名古屋市から約35Kmと通勤圏であるためベッドタウンとしても発展しており、JR中央線で大曽根駅や千種駅など、名古屋市内主要駅まで約30分程度で行ける好位置にある。高速道路も、中央自動車道・東海環状自動車道のインターチェンジ、スマートICが3か所もある。観光面は弱いものの、土岐プレミアム・アウトレットの存在で集客力は年間600万人以上と県内トップを誇る。この東濃地方に関しては、岐阜県岐阜市よりも愛知県名古屋市との結びつきの方が圧倒的に強い。ただしJR駅前商店街は寂れているという。

 大垣市は、人口16万人、名古屋まで44 Km、名古屋までJR快速で32分、高速道路もインターチェンジが2つと土岐市とほぼ同じ条件である。それでいて大垣市は集客力が126万人程度(平成20年)しかない。大垣市は、観光施設が多いわりにみすぼらしい。何が違うんだとの問題意識に目覚めた。

 

エピソード

 当初、古田岐阜県知事も出席予定であったが、直前に、各務ヶ原市の航空宇宙博物館で開催中の海外との協業展覧会で、宇宙飛行士との衛星中継の会談が計画され来られなくなった。私は、サラ・デイヴィス・ビュクナーが凄いピアニストであることを今回初めて知った。このコンサートに土岐市の副市長も参加するのもワケがある。私のテーブルには、今年の1月のドレスデントリオ演奏会でお世話になった岡崎市の宇野病院の宇野院長先生も同席された。5月31日付の岐阜新聞にも今回の演奏会の記事が掲載された。

 

2018-06-01

久志能幾研究所 小田泰仙  e-mail :  yukio.oda.ii@go4.enjoy.ne.jp

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