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2018年3月22日 (木)

4-4.新人の採用

社員も参加する採用活動・人間性尊重の経営

  「社員の社員のためのルール、常に既成概念を破ろう、組織図がない、安楽椅子がない、重役は投票で決めよう、全員参画、多数決はしない、売り上げを伸ばせとは言わない、駐車場に線を引かない、共に育つ教育制度、やる気のない人は幸せにできない」

  これはネッツトヨタ南国を創業して間もない頃に、横田社長(当時)が学生募集用のパンフレットに書いたコピーである。人間性尊重の経営は20年前から始まっていた。 

 新人の採用では、入社前に最低30時間(2005年当時)10回の面談を実施して、その過程で会社の理念や方針を理解してもらい、何のためにここで働くのかを納得してもらう。その過程で、働く目的がお金や地位のためではなく、お客さまを喜ばせることが自分の悦びになると気づかせる。

 そして現在では、一人当たり200時間(2011年)を面接に使い、価値観が共有できるかを確認しあう。採用業務も進化・カイゼンしている。そして複数の先輩社員と語り合う時間をとり、お互いの理解を深めていく。採用の最終決定も経営者は関わらない。社員全員で一人を採用し、育てていく体制である。

 

「修身」の講座

 下記は私が新人教育講座で、新入社員を相手に講義をした「修身」の一部である。私が新人に伝えたかったことは、ネッツトヨタ南国が新人に伝えていることと同じである。普遍的な労働に関する考え方である。しかしこの講座は、前職の会社がエゲツナイ会社に吸収併された後は、その会社の拝金主義の上司に講義を禁止された。「仕事に関係ないことは、(無駄だから)教えるな」であった。

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__o_0508291_2  新人教育講座「修身」より 小田

 どんな組織でも、「人の育成は大事である」とトップは言う。しかし、ドラッカーが慧眼したように、これを実践している企業は稀である。企業が業績不振になると、真っ先に削減されるのが、教育費である。私も会社生活38年を通して人材育成にも携わった。その中で、会社の欺瞞を一番感じたのが、会社の人の育成への姿勢である。「教育は大事」と建前でいいながら、業績が悪くなると真っ先に削減されるのが教育費であった。本来は不況の時こそ、人に投資をして好況になったらダッシュして儲ける、が智慧ある経営である。凡人の経営者はその逆をやっている。

 エセ経営者の教育重視宣言が笑わせる。仏様の差配で前職の会社は創業65年で吸収合併されて消えた。合併後10年余経っても、エゲツナイ会社が経営しているためか株価は低迷している。同系列のグループ会社等が躍進している状況に比べて情けない。これは当然の結果と私は思う。この点で、ネッツトヨタ南国の経営に、ホンモノの経営を見た「いい仕事をしていますねぇ~」と言いたい。

2018-03-22

久志能幾研究所 小田泰仙  e-mail :  yukio.oda.ii@go4.enjoy.ne.jp

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