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2018年1月25日 (木)

宗次徳二氏の講演

 2016年12月2日、名古屋マリオットアソシアホテルで、日経新聞主催の宗次徳二氏(カレーハウスCoCo壱番屋創業者)の経営講演会があり、聴講して感銘を受けた。その講演の記録を記載します。

 

社長業は簡単

 芸術業に比べて社長業は成功の確率が高い。いくら情熱をこめて絵をかいて、それが売れるかは不確定である。それに芸術家には才能が必要だ。それに対して社長業は、誰でも必死になって働けば必ず成功する。簡単です。

 

IAB経営

 IAB経営を実践してきた。IABとは行き当たりばったりの経営である(爆笑)。何が起こるか分からないのが経営である。臨機応変で対応するしかない。

  氏は当初、不動産業で始めたが、全く商売にならず、奥さんが喫茶店で始めたカレー販売が好調で、本業になった。それが世界一のカレーチェーンとなった。それは、ハロルド・ジェニーンがその著書で言っているように「究極的な成功を目指して事業をするコツは、かまどで何かを料理する時のようにやることだと言いたい【ハロルド・ジェニーン著『プロフェショナル マネージャー』p30】」。料理の材料・状況は千差万別、時期、環境で全て変わる。それを料理するは、行き当たりばったりだが、よく料理の仕上がり状態を見て臨機応変に対応して料理を進める。それこそ経営のコツと同じである。氏はIAB経営と謙遜するが、顧客の声を最大の情報源として、経営という料理を進めた。

 

仕事オンリー

 経営者として、自分の会社は自分で守る。そのために朝4時から夜の23時まで、毎日休みなしで働く。朝から夜まで仕事オンリー。毎日、朝3時55分には目が覚める。辛くても起きる。毎日、店の周りを2時間かけて掃除をする。そのくらいの辛さを克服しないで、いい経営が出来るわけがない。大雨が降っても、前日が遅くても毎日、朝4時に起きてやるんです。

 経営コンサルタントに金を払ったためしがない。簿記で数時間研修会に出ただけ。スナック、飲み屋に行った試しがない。ひたすら仕事です。確定申告でも、飲み屋の領収書は一枚もない。国税庁が来ても一円の修整もない。

 毎日必死に働き、お客様に感謝です。お店にお客様の影が見えたら、来たお客様に対して拍手(心の中で)をするのです。

 

2割

 今、社会奉仕として街に木を植えているが、植えてもその2割は枯れていく。 自分には能力がないと自覚しているから、時間と汗をかけて必死に取り組んだ。部下を教える能力もない。経営の能力もない。自分の後ろ姿をみて2割がついてこればよいと思ってやってきた。現実にその内、2割が付いて来てくれた。6割が付くてくる振りをしていただけである。

 

経営に身を捧げる

 自分のことはどうでもよい。会社には多くの人がぶら下がっている。自分を経営に捧げるのです。

 お金を使うより、お金が社会のために回る方が嬉しい。だから寄付が最高の贅沢です。

 「自分は三流の経営者と意識してやってきた。それは、あくまで自称で、人から三流と言われたら怒りますよ」(場内爆笑)

 

華麗(カレー)なご縁

 2018年1月12日のドレスデントリオ ニューイヤーコンサートを宗次ホールで写真撮影した縁で、その宗次徳二氏と名刺交換をするご縁を頂いた。その名刺はcoco壱番屋カラーと同じで、黄色でした。カレーハウスCoCo壱番屋のカレーと同じくトッピングの名刺で、3枚つづりとなっていて、CoCo壱番屋、宗次ホール、氏の講演CD,DVD,書籍、カレンダー、コラム、動画の広告で構成された名刺である。さすが現場で苦労をして知恵を掴んだ経営者の名刺である。名刺が広告塔になっていた。

 宗次氏とお会いできたのは、上記講演会から約1年後でした。会いたいと念じていると、神様仏様のご支援で逢わせててくれる。感謝。

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2018-01-25

久志能幾研究所 小田泰仙  e-mail :  yukio.oda.ii@go4.enjoy.ne.jp

HP: https://yukioodaii.wixsite.com/mysite

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