速く早く走れることの意味
ウサギのように速く走れるとは、速くしか走る能力が無いことである。遅く走ることができない。其の咎は、後から、それも晩年に訪れる。
飛行機でも速く飛べる機体は、遅く飛ぶと失速してしまい墜落する。ゆっくりの遊覧飛行は出来ない。離着陸のために広大な飛行場が必要で、その騒音は凄まじい。この世に存在するモノには各々に役割があり、速く飛ぶだけが良い能力ではない。一面から見れば長所だが、別に見方では欠点にもなる。人でも同じで、己の能力(性能)の高いか低いは人生の価値には影響しない。与えられた能力を何に使うか(使命)を考えよう。
世で言う能力の高い人とは
頭がいい、頭の回転が速いとは、馬鹿になって物事に取り組むことが出来ないこと。物事の損得勘定に最初に考えが行ってしまう。また人が馬鹿に見えてしかたがない。物事を利害関係、合理的にしか考えられず、傲慢になりやすい。合理的にしか考えられないのは、視野の狭い偏った思考能力である。だから嫌われる。
記憶力が優れているとは、部下の失敗を何時までも覚えていて、部下にその嫌味を言って部下から嫌われる。また己の失敗をいつまでも引きずることにもなる。
頭が良くて早く出世する能力は、エリートコースに乗り、下積みの経験をせず直ぐ課長や所長・役員になって人生を謳歌すること。それが長い人生でプラスなのかマイナスなのかは別問題である。人生は長い目で見るとプラスマイナスゼロの世界である。
能力の高い人の末路
そうやって部長や役員での仕事として人のアラ探しや指示することだけは出来るが、実務や実生活では何も出来ない人間が出来上がる。退職後に、やることが無く、認知症に罹りやすい落とし穴が待っている。長年、気ばかり使って頭を使わなかった警察署長、校長先生等が認知症になりやすいという。接待の宴会続きで旨いものを食べてばかりいると糖尿病、高血圧、肥満の罠が待っている。
2017-12-09
久志能幾研究所 小田泰仙 e-mail : yukio.oda.ii@go4.enjoy.ne.jp
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