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2017年9月 8日 (金)

なぜ大垣駅前商店街が衰退したか?(改定

50年前から駅前商店街の活性化が叫ばれ,何故衰退するのか?

トヨタ生産方式 5回の何故?

 

1.なぜ、衰退したか?

  お客が寄りつかなくなった。

2.何故、寄り付かない?

 駐車場がないから。短時間の駐車でも、駐車違反で検挙されるから。

3.なぜ、有料駐車場ならあるのに、そこに止めない?

 同じ商圏内に、アピタの無料駐車場があるから、駅前での買い物という気にはなれない。無人駐車場の機械操作が煩雑であるし、お店と駐車場が遠い。

4.何故、無料の駐車場ができないのか?

 日本社会が車社会に移行したのに、大垣市行政と大垣市商連理事長の頭が戦前のままで、利己的だから。

5.なぜ、無料駐車場建設の意見が集約できないのか?

 商店街の意見を集約しても、商店街組合の幹部がそれをつぶすから。

 5つ商店街の組合に、統率して全体利益を考える人がいない。

 商店街組合幹部が己の店の利益を優先して、地域の意見を封じるから。

 市長、行政が、本気で大垣市の顔である大垣駅前商店街を活性化する気がないから。行政に人がいないから。取り巻くお役人がヒラメばかりだから。商店街の組合に人がいないから。

 

大垣市の失政(何もしない

 大垣市長が「節約」という金を使わないこと(何もしないこと)が美徳だと勘違いをしているから。節約と無駄を省くとは違う。経営の原則は、無駄を省いて、その資源を未来に投資をする、である。投資をしなければ、衰退あるのみ。原状維持は衰退である。結果として、この5年間でシャッターを下した店は2倍に増え、この10年間では3倍になると言う(南側商店街の店主が観察しての話)。市の活性化が削がれ税収が減る。この17年間の長期政権に安住して、庶民の声を聴く耳が遠くなっている。大垣市の新市庁舎だけは立派になるが、大垣駅前商店街は寂れる一方である。市庁舎は栄え、商店街は貧乏になっていく。市長が頭を高くしていては、市民の声は聴こえまい。小川市長になってから、大垣駅前商店街は、今どんどんと売り上げが下がっている。なにせ活性化の取り組みを何もしないから。目の前の現実が、その結果である。市長は耳を塞ぎ見ざる聞かざるである。

 郭町の商店の話では、ヤナゲンB館(食品館)が閉鎖になって、歩いて大垣駅前商店街に来る人が激減したという。大垣市長が、平和堂が大垣駅前の活性化のため、新しい商業ビルを建てるというせっかくの計画を見殺しにした。結果として商業スペースが減り、衰退化の原因となる駅前新マンション建設になってしまった。南側の車を持たない高齢住民が、買い物難民になってしまった。、大垣市が衰退化して、買い物客が名古屋に流れ、税収が減れば、市の公共サービスの質の低下となる。市民税も高くなる。

 

親の因果が子に報い

 昭和30年代、大垣市の計画で、大垣駅と国鉄線路(当時、現JR)を立体にして駅前通りを東西に通す計画が持ち上がった。しかし、当時の駅前商店街の店主たちが大反対して、その案はつぶされた。反対理由は、お客が北側に流れ、己たちの売り上げが減るからである。その案が実施されていれば、大垣駅の東西の活性化がもっと進み、大垣が大発展したと推定される。今は、大垣駅の北側に大型店舗のアピタができ、大規模な無料駐車場のあるお店として大繁盛していて、土日は駐車が難しいほどである。それに対して南側商店街は閑散としている。半世紀が経って、当時の南側駅前商店街の親の世代の店主達の利己的な判断に、子の世代である南側商店街店主達は復讐されている。その出来の悪い店主の子供たちが、今は商店街組合の幹部になって、利己的な判断で、ますます現在の南側商店街をダメにしている。その親にしてその子ありである。市民が最大の被害者である。なんで、大垣市全体のことが考えられないのか。

 

購買客層の流れ

 購買客の多くは、同じ商圏内の無料の駐車場があるJR線路の北側の大型店舗アピタに行く。ごく自然の現象である。しかし市民はJR線路を超えて北側に買い物に行かねばならないので、時間的、経済的に大損害である。JR線路を超えていくには、渋滞の激しい林町や室町アンダーパスを通らならない。1分100円の原価計算をすると、一回の買い物当たり、1000円の経済ロス、10分の時間ロスである。大垣市の経済として大きな損害である。それも昔の駅前南側商店街店主達が反対した南北の駅前通し道路計画をつぶした因果である。

 

当面の解決策

 現在の駐車場を40分間無料にする。(大垣駅前商店街での買い物)

 現在の停車帯に、パーキングメータを設置して、駐車帯にする。

 市で無料の駐車場を建設する。

 競争相手の北側大型店舗アピタが、多くのテナントの負担で、無料の駐車場を運営している。南側大垣駅前商店街も結束して、無料の駐車場を整備しなければ、お客が来るはずがない。子供でもわかる商売の原則である。

 大垣市には、大垣駅前商店街組合、郭町商店街組合、本町商店街組合、一番街商店街組合、ブラツキ商店街組合と多くの組合があるが、まとめる「人」がいない。本来、大垣市商店街振興組合連合会の理事がリーダーシップを発揮して統率しなければならないが、自分のお店は閉店した御仁が理事長をしている。これで大垣商店街の組合がまとまるわけがない。ある組合の理事長は、組合員全員から上がってきた改善案を独断でツブしている。なにせその案を実施すると自分の店の売り上げが下がるから。理事長の選任も地域のボスが取り仕切っている。

 

駐車違反の検挙

 今時、歩いて商店街に来る人は稀である。遠くからくる客が、車で来るのは当たり前で、30分位の駐車時間で用は済んでしまう。それを厳密に取り締まるから、商店街が寂れる一方である。市が寂れれば、行政の予算も削減され、警察の人員も減らされるはず。自分で自分の首を絞めている形である。市の行政と警察行政で、調整を取ればよいだけある。昔の小倉市長時代は、市長と警察署とのコミュニケーションが多くあったという(伝聞)。今の大垣市長は、頭が高く、頭を下げるのが嫌いなのでそれがないと、商店街の店主たちが言っている(伝聞)。事実かどうかは問題でなく、そういう噂を流されること自体が、徳がない証である。現実に駐車違反の抜き打ち実施に商店街はびくびくしている。これではお客は寄り付かない。

 

商店主が駐車帯を私物化

 警察署も現在の停車帯をパーキングメータ化することを推奨している。その方が、警察署としても駐車違反の検挙の手間が減るからだ。ところが、店舗前の停車帯を私物化している商店街店主達は、自分の店の荷物の積み下ろしが面倒になるので、大反対をしている。その店の店主達は商店街組合の幹部をしているので、駐車の問題の改善の声をつぶしている。親の因果が子に報い、である。親と同じことを踏襲して、自分で自分たちの首を絞めている。ばかは死ななきゃ(己の店が閉店)わからない。改善策が明白なのに、それを50年間も実行できないのを、愚かという。

 

駐車と停車の違い

 ある自治会長さんが、駅前ヤナゲン横でATMからお金を下そうとちょっと車を止めたら駐車違反の切符を切られそうになった。駐車と停車の違いに質問をしたら、「そんな話は交番に来て欲しい。つべこべいうと公務執行妨害で検挙しますと」と言われとか。私もネットで慌てて調べて、その違いを知った。車社会で、5分10分の駐車が出来なければ、日本経済は終わっている。交通インフラの整備が国際競争力の強化である。駐車場整備もその一環である。現在の車社会の何たるかが理解できないのでは、大垣市の衰退も故あること。大垣の課題は、新市庁舎の建設ではなく、市の交通整備で、車社会に適応した街づくりである。新市庁舎が出来ても、交通のインフラが未整備では、その機能は発揮できない。それが50年間放置されいる。車社会への適応で問題があれば、法律を変更すればよい。それが行政の責任である。駐車場を整備せず、駐車違反検挙数の点数稼ぎのためのシステムであれば、法律の役目として本末転倒である。

 

駐車とは、客待ち、荷待ちによる停止、5分を超える荷物の積みおろしのための停止など、運転者が車から離れて、すぐに運転できない状態での停止。

停車とは、人の乗り降りのための停止、5分以内の荷物の積みおろしのための停止、運転者がすぐに運転できる状態での短時間の停止。

 

参考事例

 彦根市のJR彦根駅前の大型商業施設平和堂の立体駐車場では2時間まで無料で市民に開放している。買い物客でなくても、無料である。

 

私の苦い経験

 2001年頃、私の父が入院して親戚が見舞いに来た時、地元の人に案内され食事のため駅前のすし屋に案内したことがある。当時、私は三河に住んでいたので、停車帯に知らずに止めて、駐車違反の切符を切られた。本来、駐車違反検挙に回っているときは、お店の人が知らせてくれるようだが、それがなかった。それ以来、二度とそのお店に行かない。同じようなことを別の商店街のお店に人から聞いた。来た客が車違反で検挙されると、そのお店に恨みをもって二度と来ないという。逆恨みではあるが、私も同感できる。その真因は、大垣市と大垣市商店街連合組合が、駐車場問題を50年間も放置したためである。

 

図1 大垣市駅前通りの停車帯(買い物はするな、との表示である)

図2 大垣市駅前通りの停車帯

図3 金曜日の大垣市駅前通り 2017年9月8日13:59

 南側駅前通りは花の金曜日に誰も歩いていない。駅の北側のアピタ内は大混雑!

図4 シャッタ―の惨めな店の顔(大垣駅のすぐ近く)

 駅近直の場所で、こんな不細工な恥さらしな姿を、世界遺産の登録された大垣まつりや元気ハツラツ市に来市する多くの人の目に晒すのは、大垣市民として情けない。芸術的な絵を描いたりするなど、その気があれば、色んな手が打てるはず。行政にその気がない。 

   

2017-09-08

久志能幾研究所 小田泰仙  HP: https://yukioodaii.wixsite.com/mysite

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