さようなら僕らの「赤頭巾ちゃん」
ご縁とカネと血液は流さなければ腐る
悪い食生活を続けると血管内部にコレステロールのカスや外部にプラークが発生して、血流の流れを阻害する。それが高血圧(結果)という症状になる。血液がうまく流れないため、血の巡りが悪く認知症になる。血液の流れが阻害されるから高血圧になり、結果としてガン、脳梗塞や心筋梗塞、加齢黄斑変性症に罹る。高血圧は現象であって、病気の真因ではない。
現代医学は、対処療法が主流である。高血圧だからと降圧剤を処方するのは対処療法である。世界一の神の手による手術を受けても、画期的新薬を飲んでも、真因を取り除かないと、病状は良くならないし、再発する。現代医学は、往々にして細分化された分野で極到の医療技術を誇る場合があるが、その病気の根本原因には目を向けない傾向がある。木を見て森を見ていない。科学の原則とは、細分化である。「科」とは禾遍に秤の意味のつくり(斗)で構成された漢字である。科学とは物事を細部の分解をして、その根本を究明する学問である。分解しすぎて本質を見失ったのが、現代科学、現代医学ではないか。
血液には自己防衛機能としての白血球や免疫要素が含まれている。肥満になり、それに比例して血管内部にコレステロールのカスやプラークが発生して、血液がうまく流れないと、がん細胞が増殖しやすくなる。大腸がんなどのがん細胞の発生は、その免疫力が低下した証であると推定される。
ピアニスト中村紘子さんの訃報
ピアニストの中村紘子さんが大腸がんで亡くなられた(2016年7月26日)。その追悼番組で中村紘子さんのピアノリサイタルを視聴して真っ先に目がいったのは、肥満した体であった。それを視て肥満と洋風の食生活が大腸がんの遠因だと確信した。その映像に、記憶にある妖精のような中村紘子さんの姿はない。中村紘子さんは最期までピアノの弾ける状態を最優先にした闘病生活をされた。ファンとしては、理想のアイドルとして健康管理にもピアノと同じような情熱を注ぎ込んで、老いてもそのスタイルを保って欲しかった。さようなら僕らの永遠の『赤頭巾ちゃん 気をつけて』。ご冥福をお祈りします。
中村紘子さんのように、多くのファンを持ち宝石のような才能に恵まれたのなら、多くのファンを泣かせないために、自身の健康管理は責務であった。『赤頭巾ちゃん気をつけて』の主人公は東大紛争で東大入試中止(1969年)の被害を被った受験生で、私と同じ境遇であった。中村紘子さんに何かご縁を感じた。
フードトラップ
「赤頭巾ちゃん」を食べたのは、拝金至上主義の食品業界の狼達である。その狼達は、消費者の健康は眼中になく、美味しすぎる毒餌で、フードトラップ(至福の罠)を仕掛け、油断した獲物を捉えて喰っている。獲物は至福のまま死んでいく。
“パッケージは子供が喜ぶようにデザインされている。広告には、買わないという我々の理由づけを覆すべく、あらゆる心理トリックが使われている。味も強力だ。売り場を通りかかって、つい手に取ったが最後、我々は次回もその味をしっかり覚えている。そして何より、加工食品の原材料とその配合は、熟練の科学者や技術者たちが計算しつくしたものだ。知っておくべき最も重要なポイントは、食料品店の店頭に偶然の要素は一つもないということである。”
(マイケル・モス著『フードトラップ』(日経BP社)の「エピローグ」より)
健康を保つには、何を食べるかではなく、何を食べないかである。よき人生を送るには、良き縁を探す前に、悪い縁を避けるようにするのが原則である。世の中は悪手、悪食、悪縁が満ちている。お金も水も、溜め込むと腐ってくる。お金、ご縁、血液を流さないから、病気や不運になる。お金はお足である。足止めされれば、お金もお友達を連れては来られない。気持ちよく感謝を込めてお金を送り出すと、お金はお友達のお金を連れて帰って来てくれる。それがお金の本性である。ご縁も同じである。良きご縁が更なる良きご縁を招く。
2017-08-30
久志能幾研究所 小田泰仙 HP: https://yukioodaii.wixsite.com/mysite
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