« お金で智慧を買う | メイン | おみくじは一回で »

2017年8月15日 (火)

外の常識は内の非常識

 「足るを知る」、「生きとし生きるものを慈しむ」という仏教の教えは、日本国内だけに通用する。日本外の世界は魑魅魍魎、弱肉強食の世界である。それは昔の植民地強奪競争時代ではなく、現代でもまかり通っている。周辺の国は危機に陥ったときを虎視眈々と狙っている。日本国内の常識とは別に、外の世界は別に価値観で回っていると認識しないと、国が滅びる。非武装中立は机上の空論である。武力を持たない仏教国のチベットは、中共に侵略され国体が破壊され、人口の20%(日本の人口に換算すると2,000万人)が虐殺された。ダマイ・ラマ師は亡命を余儀なくされた。過去70年間で、180以上の国が消滅した。話せば分かる衆生が住む日本にいると、道理が通じない金に飢えた野獣が跋扈する世界を忘れてしまう。時に身を炎に包まれながらも、105年間、目の前に展開する事実を見てきた室村町四丁目地蔵菩薩尊のように、冷酷な世界を冷静に見つめたい。助けると見せかけて、将来の侵略の作戦を密かに練っている外敵がいたし、今も虎視眈々と日本を狙っている鬼がいる

 下記の産経ニュース「湯浅博の世界読解」に考えさせられた。関東大震災(1923年)から20年後、米国は救援時に収集したデータから、1944年から本格化した日本本土空襲作戦の焼夷弾使用を立案した。

 

湯浅博の世界読解:

 2011年3月、東日本大震災の際に米軍はいち早く2万人動員の「トモダチ作戦」を展開した。中国は15人の救援隊を送ってきたが、1週間して帰国した。入れ替わりに軍艦を尖閣諸島に送りつけてきた。

 菅直人内閣の動きにロシアは「日本は御しやすい」と判断した。ロシアの空軍機は、「放射能測定」を理由に日本の領空ぎりぎりを飛び、中国の艦載ヘリは尖閣沖の海自艦に異常接近して、復旧の邪魔をした。

 香港の「東方日報」は地震発生の1週間後、尖閣を奪取すべきだと指摘した。「日本が大災害で混乱しているこの機会が絶好の機会である」と本音を吐いた。

 内紛や天災で国が乱れると、そのスキを突いて敵対勢力がなだれ込むのは国際政治の過酷な現実である。腹に一物ある周辺国は、危機に陥った時の日本の危機管理能力をじっと見ている。それが有事にも直結するからだ。

 関東大震災(1923年)の際、救援の外国勢と裏では虚々実々の駆け引きをしていた。日本海軍は地震発生とともに、国内3つの鎮守府から艦艇が急行した。連合艦隊が東京湾に向かった。このとき黄海にいた米太平洋艦隊も震災4日後に8隻が東京湾入りして、その早さに海軍当局者は度肝を抜かれた。

 米軍の救援部隊の中には情報要員が紛れ込んでいた。驚いたことに、この時の震災と火災の関連調査が、後の日本本土空襲作戦の立案の際、焼夷(しょうい)弾使用の参考にされた(防衛研究所ニュース通算86号)。

 上記は産経ニュース【湯浅博の世界読解:震災の弱みにつけ込む国々 国際政治の過酷な現実 2016/4/25】を編集しました。

 

2017-08-15

久志能幾研究所 小田泰仙  HP: https://yukioodaii.wixsite.com/mysite

著作権の関係で無断引用、無断転載を禁止します。

コメント

コメントを投稿