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2017年8月 3日 (木)

インプラント 22(機械設計)

3.22 機械設計者からの観点

 図1は、私の歯のCT写真です。歯周病による細菌の影響で、奥歯が割れている抜歯直前の状態です。言わば私の奥歯の遺影です。この写真を眺めるうち、元本職の機械設計者(工学部機械工学科卒、機械設計業務に約30年間携わる)としての目で、人体の不思議さを考えるようになった。

 28本の歯の根元の形状が全て異なり、歯にかかる力を分散して受けるために、微妙な曲線美で作られた歯根元の形状造形美には驚くしかない。一番多く負荷のかかる奥歯の根元は、2つの歯根で支える構造になっている。その形状は応力を均等に受けるための形状になっている。まさに神の造形物である。

 インプラントの場合、ねじの形状が上から下まで同じ形状である。歯にかかる応力では、人工歯根の根元に大きな応力集中がかかる。現状の形状では、その対策の形状となっていない。それを、単なる金属のねじを体に埋め込んで代用させるのは、神の造形物への冒涜ではないかとも思った。下図の左右を比較すると、設計者として、神が人を設計した技量を2つの図で比較すると、人工歯根の設計上の拙さを痛いほど感じる。これでは、長期間の使用に耐えられないと感じた。

 西洋では「自然を征服した」との表現がよく出てくるが、インプラントもその類の思想から生まれたのではないか。宇宙根源の真理に反しているのではないか。そんな思いを抱き、インプラントに疑問がわいてきた。

 

図1 私の歯のCT写真

図2 インプラントのイメージ図

 

2017-08-03

久志能幾研究所 小田泰仙  HP: https://yukioodaii.wixsite.com/mysite

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