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2017年7月17日 (月)

石田三成公の孤軍奮闘

石田三成の人相鑑定

 石田三成家の末裔である杉山家に伝わる石田三成の肖像画は、各種伝わる肖像画の中で、一番信頼のおける肖像画と言われている。石田三成公の地元の彦根市民族歴史課でも、最近はこの肖像画を使っている。この肖像画から人相鑑定をすると、三成公は反っ歯ではあるが鼻筋が通った細面の端正な顔つきである。顎も張っていないので、温厚な性格である。狡猾な印象はなく、相手を威圧するような目つきもなく、真面目なお役人といった風貌である。豪傑風な戦国大名とはかけ離れている。実務面でも、彦根佐和山の城主であったときも、質素な城造りで名君として領民から慕われていた。実戦面でも華々しい戦いの武勇伝はなく、後方支援、兵站、実務処理と豊臣秀吉がまき散らしたトラブルを黙って後始末して歩いた人物である。それが肖像画からもうかがえる。そんな実直な仕事ぶりは、武勇伝に長け豪放な戦国武将の加藤清正や福島正則とはそりが合わないだろう。三成公の公務員のような実直な性格では、人望も少なかったようだ。

三成と家康の戦い

 しかし豊臣家に対しては、彼は真の忠臣であった。福島正則も関ヶ原の戦いから大阪夏の陣に至る過程で、豊臣家が徐々に滅ぼされていく様を眺めていて最後は「石田三成が豊臣家の一番の忠臣であった」と言わしめた。福島正則は石田三成に対抗して結果として豊臣家を裏切り、徳川家に加勢をした。家康の真意が分かった時は手遅れであった。それだけ家康の狡猾な手口に、単純な福島正則は騙された。

 石田三成公は、負けを悟りながらも、窮鼠猫を咬むが如きの行動が関ヶ原の戦いである。国力の差から言って、開戦前から負けるのが分かっていたのが日米戦争である。それでも敢えて戦いに向かった。戦争でも、正義が勝つことはない。タヌキと狐の騙しあいで、正義を嘘で捏造する戦略に長け、勝つための戦略を緻密に練った方が勝つ。家康が勝ち、米国が勝った。お釈迦様の王国も、無抵抗のまま釈迦様の目の前で、敵に滅ぼされるのを見せられた。

 石田三成公の歴史を調べていくうち、米国のアイゼンハワー大統領と徳川家康が、石田三成と戦前の日本がダブって見えてきた。なぜ徳川家康は、石田三成を切腹ではなく、刑場で罪人として処刑して、京都三条河原に首を晒したのか。正々堂々と戦いをして敗れたのだから、武士としての尊厳を保つべきであった。その尊厳を無視したのには、家康の後ろめたさがあったとしか思えない。奸計と言いがかりで豊臣家を追い落とし、天下を盗ろうとした家康の動きを石田三成公は見抜き、豊臣家の忠臣として命を投げ出して動き、結果として天下分け目の戦いの関ヶ原の戦いで敗軍の将となる。それゆえ徳川家康にとって石田三成は悪者でなければならなかった。それが罪人扱いの処刑と三条河原での首の晒しになる。江戸時代も幕府体制を守るため徹底的に石田三成公は悪者でなければならなかった。それは勝者側の歴史の都合であった。

日本と米国の戦い

 なぜ米国は今までの慣例を無視して国際法上で違法の東京裁判で日本の指導者を晒し者にして絞首刑にしたのか。太平洋戦争で米軍と戦ったご先祖は、アジアを植民地にして帝国を拡張して植民地の生き血を吸うために戦ったのではない。米国こそが、フィリピンやハワイを植民地にして住民の生き血を吸っていた。米国はその悪魔の触手を中国に伸ばそうとしたが、日本に邪魔されたので、仕返しに奸計を用いて原油等の経済封鎖を敢行した。そのままでは、失業者が日本中に溢れて経済破綻をする。それを防ぐため、自衛のために立ち上がったのが日米開戦の経緯である。一時期、日本は全世界(白人の植民地帝国主義)を相手に戦ったことになる。そんな国は歴史上で存在しない。それは戦後、マッカーサが米国議会で証言をしている。その米国が戦争に仕向けた奸計が露見しては、米国にとって不都合なので、徹底的に日本が悪かったとする茶番劇を東京裁判で開演して、指導者を絞首刑にした。国際法違反の裁判である。まるで無法地帯の侵略者アメリカ人が、先住民インディアンを虐殺して邪魔者を絞首刑にした無法者の所業である。そして占領軍として、日本が再度、米国に刃向かわないように、徹底的に戦前の日本の土台を壊していった。米国にとって日本の指導者は悪として置かないと、米国の「正義」の立場が崩れるからだ。広島原爆投下の戦争責任を封じ込める必要があった。

 まるで家康が石田三成公を抹殺して、豊臣家の影をこの世から消すがごときの所業である。江戸時代も石田三成悪者説が続いたのは、大阪の陣で豊臣家の結束の恐ろしさを身に染みて感じて、二度と豊臣家の亡霊が出てこないようにしたためである。それと同じように、日本軍との戦いで、特攻や玉砕、勇猛なる日本兵の恐ろしさに震え上がった米軍と似ている。戦いに勝利した後の殲滅作戦では、徳川家康と米国占領軍がダブって見えるように、石田三成公の行動は日本とダブって見える。

獅子身中の虫

 そんな米国の洗脳教育に侵された左翼が、自衛隊を「人殺し集団」と、選挙でわめいている。自衛隊が大震災の時、国民を助けた。左翼は批判だけでなにもしない。隣国は日本の不幸に喝采を上げた。左翼は人として忘恩の冷血漢である。左翼は毎日、日本国土に領海侵犯をしてくる隣国の横暴には口を閉じる。反対だけして国を滅亡の方に押しやっている。せめて日本の進むべき道の邪魔をしないでほしい。強欲主義の帝国主義はいまだ健在である。それはグローバル経済主義と美しい名に変身して繁殖中である。その害毒に気づいて、英国国民はEUからの脱退に票を入れた。大資本家がバックのマスミは、EU脱退に批判的な記事を展開している。マスコミは日本人を痴呆化する番組を垂れ流し、毒になる嗜好品の食品・菓子・清涼飲料水類のCMを流し、日本人を半病人にして、またそれに対する薬のCMを流し、スポンサーから二重のうまい汁を吸っている。

 

図1 杉山家に伝わる石田三成肖像画

 

2017-07-17

久志能幾研究所 小田泰仙  HP: https://yukioodaii.wixsite.com/mysite

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Ishida_mitsunari

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