巡礼 古田直文個展 「背徳フリル」 in White Cube
古田直文個展「背徳フリル」が名古屋 ホワイトキューブで開催されている。
会期 3月7日~3月17日 13:00~19:00(最終日は17時まで)
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感性
芸術家は感性が勝負である。私は、古田さんの「背徳」というネーミングに惹かれた。布を堅く縛って形を造形する。それを「背徳」という表現をした古田さんは、センスが卓越している。
よくよく古田さんの名刺を見ると、「服飾美術家」とある。ファッションも芸術の一つである。その最高峰がパリファッションショーだろう。そういう素材(布)と使い、感じたことをポップアート風やオブジェとして形にする。それも面白い芸術活動だ。
その作品の中で、ネコちゃんのオブジェは圧巻である。可愛いような怖いようなネコちゃんの目である。服飾のフリルをネコに表現したアイデアは敬服する。
下着に色を染めて、その染具合の差がオブジェとして表現したのは面白い。どんな洗脳でも、人により差が出る。それを表現したのかもしれない。芸術作品は、作家よりも、見る方がどう受け止めるかである。私はこの作品で洗脳を思いついた。
ご縁
古田さんはパリで開かれたジャパンフェスティバルに中島法晃さんと一緒に活動をされたという。私がSaganで中島法晃さんの龍を手に入れたご縁とつながって驚いた。
以前にこのホワイトキューブで、中島の作品展を見て、中島さんに興味を持ったご縁がある。ご縁はあちこちにころがっているようだ。
古田さんと話が弾んで、私の家に両親が使っていた足踏みミシンを保存してある話をすると、それは貴重だから決して捨ててはいけないという。私もそのミシンは両親の形見だから捨てる気は全くない。断捨離などしては、親の思い出と親のご恩、自分の人生記録を無くすことになる。この足踏みミシンで両親は内職をして、私を育ててくれた。芸術家と足ふみミシンの話しをするとは、奇縁である。
阿修羅像を連想した。
気配 古田直文作 White Cube蔵
両親が使っていた足ふみミシン 製造は約80年前と推定
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2024-03-15 久志能幾研究所通信 2844号 小田泰仙
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