自作カミオカンデで女神の閃き、神尾噛出
私の書庫には、5トンの図書が蔵書として保管されている。スーパーカミオカンデには5万トンの水を蓄えた円筒形水タンクが設置されている。そのスーパーカミオカンデの水重量の1万分の一の5トンの図書で埋まった書庫に、50年分の800Kgの情報スクラップ(雑誌・新聞の切り抜き、講演資料、チラシ等のスポット資料)を80個のファイルボックスを蓄えた。1個のボックスファイルは約10Kgである。それが私の極小カミオカンデ実験室である。それを私は「神尾噛出」と名づけた。
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神尾噛出
雑誌はドイツ語でZeitschrift (die Zeitschrift{女性名詞})である。女神は後髪が無く、やってきた幸運の女神は前髪を掴まねばならないとされる。しかし旬の過ぎた雑誌は、昔の女の様に過去の女神であり、その女神には、前髪も後髪もなく、あるのは尻尾だけである。その尻尾を掴んで噛めば、良き閃きを得ることが出来る。それはハレー彗星の尻尾をつかむような行為である。ハレー彗星の尻尾は、その軌道により、太陽光の風が変わり、それにより光って見えている。過去の雑誌記事は、現代の風に当って、過去の光とは別の光を出している。それを掴めば創造的な発想が出来る。(おだ仏教の新説?)
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情報のシャワー
スーパーカミオカンデでは、ニュートリノがたたき出した荷電粒子が、水中の光の速度よりも速く水中を走ると、チェレンコフ光が放出される。スーパーカミオカンデは、それを観測している。
私はそれと同じように、50年分の情報のシャワーを浴びることで、脳細胞に刺激を与えて、新しい閃き得ようと試行錯誤している。この2か月間で、2回、それに目を通した。その資料に目を通すことで、50年分の情報、経験知が頭をよぎっていき、当時のことが目に浮かぶ。
スーパーカミオカンデには光電子増倍管と呼ばれる約1万3千本の光センサーが設置されている。それに対して、ヒトの大脳には約160億個、小脳で約690億個、脳全体では約860億個の細胞が有る。情報に接することで、脳細胞がセンサとなって反応しているはずだ。センサの数では「紙緒感出」はスーパーカミオカンデより巨大である。
それは私の創造活動である。過去の情報や経験やモノの記憶が頭の脳みそを掠めている。その情報を分解して、再結合して、新しいモノを生み出す。それこそが創造の定義そのものである。
知見
またその50年分の資料をふりかえることで、下記の知見を得た。
あの努力があったから、今の自分がある。
あの取り組みはやり過ぎだった。
あの努力は不要だった。
もう少し別の取り組みが出来たはず。
その失敗は、自分がまだ成長していなかったからだ。
あの失敗があったから成長できた。
当時の苦い経験は、よき成長の為の栄養剤であった。
10年、20年のスパンで見ると、因果応報の法則が当てはまる。
一歩前に出た勇気は、20年後に実を結ぶ。
全てのものは生老病死である。
この作業で過去の人生を0.2度ほどやり直した気がする。「人生二度なし」であり、人生のやり直しはできないが、見直し、出直しは何度でもできる。死ぬ日でも、新たな出直しはできる。どんなことでも出直しに遅すぎることはない。
これで56個のボックスファイル。2023年5月当時で、合計80個のファイル数だった。
ボックスファイル
以前80個あったボックスファイルを70個に整理 2023年6月28日
100年分の我が家の写真記録
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スーパーカミオカンデ
スーパーカミオカンデは、世界最大の水チェレンコフ宇宙素粒子観測装置です。1991年に建設が始まり、5年間にわたる建設期間を経たのち、1996年4月より観測を開始しました。スーパーカミオカンデ実験は、東京大学宇宙線研究所神岡宇宙素粒子研究施設を中心に、日本、アメリカ、ポーランド、韓国、中国、スペイン、カナダ、イギリス、イタリア、フランス、ベトナムの約50の大学や研究機関から約230名の研究者が参加する国際共同研究として行われています。
スーパーカミオカンデ検出器は、5万トンの水を蓄えた、直径39.3m、高さ41.4mの円筒形水タンクと、その壁に設置された光電子増倍管と呼ばれる約1万3千本の光センサーなどから構成されています。岐阜県飛騨市神岡鉱山内の地下1000mに位置しています。
https://www-sk.icrr.u-tokyo.ac.jp/sk/
2023-06-29 久志能幾研究所通信 2711号 小田泰仙
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